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天田勝正君 全部
承認するかしないかは、それはあなた、私はさっきからお断わりしているのです。大会派の終わった後は私も
質問したい、こういって遠慮しておりました。ただ、
関連して聞き捨てならぬ点だけを聞いた。ですから、そういうのはまだ先に行き過ぎる話でありまして、少し聞かしてもらいたいと思う。
私は、今社会党のほうから問題になりました
国家公安委員の問題につきましては、個人をとやこう言うのではありません。ただ、御
意見もっともだから御意思に沿うように今後大いに努力します、こういうことでありますけれども、その努力する機会は一体いつ来るのだといえば、この再任するとき、すなわち本
委員会にかけたとき、これが
一つであります。もう
一つは、当人がやめたいというのを無理に引きとめようとするから、また問題になるのであって、そういうときは、
兼職のある人は、長いこと御苦労さまでしたで、それでいいのだ。それをやらないでこの次の機会、次の機会というので延ばすから、一向改善されない。そこでこの際、私は念を押しておきたいのですが、
服部副
長官が言うそのただすべきところはただし、直すところは直すということは、この次にはこのようなことはしないというのが
一つでありましょうが、もう
一つは、現実に辞職の意思を明らかにしておるのにもかかわらずとめている、実際の例を私は申し上げているのです。これに対してはちっとも答えていないのですね。さようなことは今後は全然しない、そういう際に必ず本人の意思のあるように直していく、こういろことなのかどうか、これが
一つであります。
次が
公正取引委員会の
委員、これも私は賛成したいという意思を持っておりますけれども、しかし
公正取引委員会の
委員というのは、御承知の
通り、不公正な取引があります場合には審決をする、あるいは独禁法違反の疑いがある場合にはこれを注意をする、行政
委員会で、独立の機関でございます。そういうものは、一面においては、経済
関係については最高裁的な役割も果たしておるのは御承知の
通りです。そう与えますと、本来最高裁といえども司法畑専門の方ばかりではございません。外交官上がりであるとか、かつて裁判などを手がけたことのない人を入れて、そうして新しい血を入れることによってこの裁判の公正を期そう、こういう考えを持って
任命されておる。ところがこの
委員会については全部得人なんです。どうして役人でなければそれができないのか、この辺についての
お答えはございません。
日本放送協会の
関係は、もうすでに申し上げた
通り、私はこれはよろしいと思います。次は
運輸審議会の
委員でございますが、これはもうすでに岡君が指摘された
通りでありまして、これは後に回したいと思います。ただこの際申し上げておきたいのは、先般も指摘しましたように、六名の
委員のうち
運輸官僚が四名、
内務官僚が一名、民間が一人、こういう配列であります。それで先ほど
服部副
長官の
お話では、これらの
各種の
委員はすべて専門的な
仕事でありますので、つい役人になった、こういう話であります。私はそういうことをとても承服するわけにはいかない。民間にもたくさんの専門家があります。官僚といえば、特に昔の
内務官僚などは、県庁に行って社会課長をしてみたり、耕地課長をしてみたり、いわゆる昔の高文組は全部一
通り渡り歩くのです。渡り歩くから、どの二年間をとってみてもどれか専門の知識がある、こういうことになってしまう。だからそれは理屈は通るのでありますけれども、専門知識を必要とするから
各省関係の役人でなければならないという論理ならば、たとえば
運輸審議会の民間から出ている谷村唯一郎君、この人は専門家ではないから、専門知識がなくて、ただロボットでそこにいるだけなのか、そういう反論になる。そんなはずがない。やはりこういう
各種委員を作った本来の
趣旨が、広く新しい血を入れたり、全然別の
角度から物を見る、こういうところに意義があるのであって、専門知識が必要だからその当該役所から出た役人をもって当てる、こういうようなことになれば、そういう狭い見方をするならば、役所でやったらそれでよろしい。何も古くなった人を今さら持ち出してくる必要はない、こういうことになる。これをどこで改善するのか。それから次は、
社会保険審査会の
委員であります。これも一人を除いて全部官僚である。これも
委員会の名前が示す
通り、旧
内務官僚で全部占めておる。でありますから、その専門知識のある者はどこかの県庁へ行ったときに、何かそれらしい保険課長とか医務課長とかをしたということを
理由にしているようであります。この場合に、たとえば隈部秀雄君は医師であります。ですから、そういうふうになると、さっきの谷村君の例と同じように、これは専門知識なんかさっぱりないしするけれども、それはただ
会議の場合に名を連ねている、こういう反論になるけれども、これは一体どういうことになるか。さらに細田徳寿君であります。これは専門知識といえば、私の調べでは、建設省の専門
委員になったことがある。これも
社会保険審査会の
委員ではこれは専門知識はないということになる。これは、はなはだもって妙なことになると思います。私は全然かつての知識がなくったって、われわれがここへきて大蔵
委員をやって幾らでも議論もできるし、欠点を指摘することができるのでありますから、むしろそういう者こそ、こういう
各種委員の
任命に必要だと思うのであります。
労働保険審査会委員も同断であります。これは事柄上、古く尋ねれば全部
内務官僚、ちょっと前には厚生省ができたからそっちの方へ移行して、今度は厚生
事務官などになっている人が多いようでありますけれども、これでは全然狭い観点に立ってだけしかものを判断はできないということになる。そういう全般にわたっての問題は一体どういうことになるのか。
さらにこれを改善するのは、いつどういう時点で改善しようというのか。あくまでもこれは
官僚偏重はよろしくないということを指摘しているし、それが専門知識が必要なるがゆえにかくかくになりましたというなら、何をしてみたところでまた官僚だけを持ってくる、こういう理屈だろうと思うのです。そういうことは、かつて本
委員会で岡君が指摘しますように議論をされ、そうして今も議論しているわけでありますが、またもやずっと続くと、こういうことを
内閣の方ではいっておるのであります。それではわれわれの方では了承できないのでありますから、
お答え願いたいと思います。