○
国務大臣(
齋藤昇君) 私は、
運輸事務
当局に間違いがあったかなかったかという点は、それはいろいろな面から考えてはおります。しかしながら、取り調べの最中に私がさらに取り調べをするような形でそういう事柄を究明することはよろしくない、かように考えておりますので、したがって、
汚職がはたしてあったかなかったかということは、これはむしろ一切検察の手にゆだね、
運輸大臣としてはその点には触れない方が正しい、かように考えておるわけでございます。裏面でどういう金が動いたかどうか、
新聞等には相当動いたように書かれておりますが、しかし、それははたして実際どうであったか、今検察
当局でその点を調べておられるわけでありまするから、これをうわさを事実だという考えのもとに私は何か考え方をきめていかなければならぬということは、これはかえっていけない、こう思っておるわけであります。
先ほども申しましたように、
書類の面あるいは外見的な面からは、この
事件の
免許は行政措置としては不当な措置だとは言い得ないわけでありまするから、したがって、今問題にされておりまするいろいろな
疑いがどういうことであったかということが
司直の手ではっきりされないと、これに対する将来の対策というものは考えていかれない。ただ私が言い得ますことは、
運輸行政には許可
免許の
事件が相当多いわけでありまするから、したがって、いやしくも、こういう行政にタッチいたしております者は、上は
大臣を初めとして、下は一事務
当局に至るまで、またこれに関係を持たれる政治家の方々、その他の方々も、世間から
疑いの受けるような行動のないように私は期待をいたしたい。私自身としてはみずから範を示していきたい、かように存じておるわけであります。