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山田(長)
委員 銀行当局としては、貸し金が返済されれば、別に事業成績はどうであっても、そのことについてはとやかく言う筋合いのものじゃないと思いますので、ただいまの問題は念のために申しただけです。
次に、私伺いたいのは、投
資金融の問題につきましても、地域別の
融資の
状況にいたしましても、きょうの
決算委員会に出された
報告書によりますと、地域別になっておりますので、私たちがいろいろ伺うのには、
資料としましては大へん大ざっぱで聞きにくい点があるわけであります。そこで、賠償条約によるところの東南アジア、あるいは西のアジア、あるいは中南米、ヨーロッパ、アフリカ、各地の
状況について、私はもう一ぺん
資料を出してもらいたいと思います。
ジャカルタにおきます大成
建設のホテルの
建設の
状態も、実は見て参りました。それから、シンガポールに東芝がテレビの放送局を
建設したいというので、領事館に対して盛んに折衝をしているという
状態を見てきました。私は、いろいろな点で、あすこにテレビ放送局ができるということに非常に関心を持って帰ってきた一人です。それからセイロンにトラックがいっているるのを見てきました。それからベトナムのダムの
建設状況は、残念でありましたが、日時がなく、それから治安の
状況等で見てくることができなかったのですが、コマーシャル・ベースによるところの商品が海外に進出するありさまを見て参りました。これは非常に喜ばしいことなのでありますが、現地にも通産省から人が行っておりますが、ただ品物を現地に賠償のかわりに売り込めばいいということであってはならぬということを感じてきました。それは、日本などよりはるかに東南アジアの
道路の方が優秀です。そこで、ビルマに三輪車が七千台いっております。その七千台の三輪車は、人の力によって人を乗せる三輪車から、モーターによる三輪車へと移行して、日本から賠償物資のかわりにいっているわけですが、これが、向こうの人にいろいろ伺ってみますと、
道路が非常によいために、日本の通念から
考えたならば
考えつかないことがあるのです。たとえば日本では、東京及び東京
周辺でも
道路が悪いために、少しの距離を走ってはとまっている。それから
道路が悪いために、がたがたしてスピードが出せない。ところが、東南アジアの場合には、七十キロから七十五キロくらい出しても平気な
道路です。それがために、ほとんどエンジンが焼けてしまっておるということです。少しスピードを出すと、日本の三輪車はとても問題にならぬということを、私はじかに現地の人から伺ってきました。こういう点について、通産省当局などでは、一体外国へ賠償物資でやる品物に対して、どんなテストをしてやっているのか。私はまだ通産当局からその意向を聞いていないのですが、たまたまきょうこの
お話が出ておりますので、あなた方がもし通産当局と話し合う機会があるときには、ただ金を出しさえすればいいというのじゃなくて、物資についても十分吟味した形でやらないと、今度賠償物資をやられた
あとで、日本の商品を実際に進出させようとするときに、それが不可能な
状態になってしまうと思うのです。私はこれを目のあたり見て参りました。まだ最近いった車だからこれで済むけれ
ども、これが少し古くなってきた場合に、取り返しのつかない事態になるのじゃないかという印象を持って帰ってきた一人なんですが、こういうものについて、もっと掘り下げた形が、私は輸銀当局としても
考えらるべきじゃないかと思うのです。この点について、ただ金さえ出しさえすればいいというようなものの処理の仕方をしているのか、それともこういう場合における商品については、入手が足りなくて実は通産当局に全部まかせっ切りなのか、一応伺っておきたいと思います。