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1961-02-21 第38回国会 参議院 逓信委員会 第5号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十六年二月二十一日(火曜日)    午前十時五十分開会   —————————————    委員の異動 本日委員新谷寅三郎君辞任につき、そ の補欠として大谷贇雄君を議長におい て指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     鈴木 恭一君    理事            手島  栄君            松平 勇雄君            野上  元君    委員            植竹 春彦君            大谷 贇雄君            黒川 武雄君            最上 英子君            谷村 貞治君            鈴木  強君            永岡 光治君            森中 守義君            山田 節男君   国務大臣    郵 政 大 臣 小金 義照君   政府委員    郵政政務次官  森山 欽司君    郵政大臣官房長 荒巻伊勢雄君    郵政省電気通信    監理官     松田 英一君    郵政省郵務局長 板野  学君    郵政省電波監理    局長      西崎 太郎君   事務局側    常任委員会専門    員       勝矢 和三君   説明員    日本電信電話公    社総裁     大橋 八郎君    日本電信電話公    社計画局長   伊藤  誠君   —————————————   本日の会議に付した案件 ○郵政事業及び電気通信事業運営並  びに電波に関する調査  (国際通信政策郵便物遅配電信  電話拡充第三次五カ年計画及びF・  M放送等に関する件)   —————————————
  2. 鈴木恭一

    委員長鈴木恭一君) ただいまより開会いたします。  委員変更についてお知らせいたします。  本日、委員新谷寅三郎君が辞任せられまして、その補欠として大谷贇雄君が選任せられました。   —————————————
  3. 鈴木恭一

    委員長鈴木恭一君) 郵政事業及び電気通信事業運営並びに電波に関する調査を議題といたします。  質疑の通告がございますので、順次これを許します。鈴木強君。
  4. 鈴木強

    鈴木強君 前回に引き続いて大臣に対して質問をいたしますが、一つこの際、委員長以下皆さんに御了承いただきまして、再度大臣質問をいたすことになりますので、御了承いただきたいと思います。  それは、十六日の本委員会において、私が正力構想に基づくカラーテレビの問題について大臣所見をただしたわけでありますが、この問題が一部に非常に誤解されております。特に十七日の読売新聞の朝刊を見ますと、あたかも私が正力構想を強く支持をして、これに対して政府協力を求めるがごとき記事が出ております。また大臣は、これに対して協力をするというようなお話でありますが、これは議事録を詳細に検討してみましたが、明らかに事実に相違する記事でありまして、私も大へん迷惑をしておりますし、私の名誉の問題もありますし、さらに委員会の権威もありますので、当該新聞社に対しては厳重に私は抗議を申し入れておりますが、そういう関係で多少なり誤解があってはいけませんから、あらためてこの際明確にしておきたいと思いまして、最初にこの点について触れておきたいと思います。  私は、前回質問申し上げましたように、一月の何日か日は忘れましたが、正力構想に基づく蒋介石政権へのカラーテレビ無償供与といいますか、そういった記事を拝見いたしました。これには自由民主党の川島正次郎氏も入っているようでありますから、事が重大でありますので、大臣にこの経緯について御承知かどうかを尋ねたわけであります。大臣はこれに対して、相談も受けておらないし、新聞で了承した通りだと、こういう御答弁をされたのでありますが、その点は間違いありませんね。
  5. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) その通りでございまして、こういう民間のいろいろな交渉につきましては、一々差し出がましくする必要はないと、こう判断いたしましたので、私はそのままにほうっておいたのであります。
  6. 鈴木強

    鈴木強君 そこで、私は前回申し上げましたように、この構想はきわめて私は重大だと思うわけであります。なぜかならば、御承知通り中国二つに分かれております。われわれ社会党は、中共政府正統政府として認めなさい、こういう意見も出しているおりであります。従って、民間ベースでおやりになるとしても、こういった問題が、日中の今後の国際問題に対して非常に影響いたすと思います。端的に言って、中共が、もし、こういう民間べースであっても、蒋政権に対して技術援助あるいはその他の無償供与というようなことをやられた場合に、非常に中共は心証を悪くすると思うわけであります。ですから、こういう国際情勢の中でこういう問題が出ておるわけですから、私は、むしろ政府自体としても重要視して、少なくとも今後の国際情勢悪影響を与えないような、中共問題等関係について、そういう点を配慮してやらなければならぬと思うわけでありまして、そういう点から言って、軽々にこの問題について政府としても扱ってもらいたくない、私はそういう思想を持っておるわけであります。  特にこの前も申し上げましたように、対中共との間には、すでに昭和二十四年以来、引き続いて、蒋介石政権から中共政権にかわりましても、国際的には東北−北京、東京−上海を通じて、電信電話をそれぞれ現在実施中なんです。ですから、そういう意味からいっても、むしろ私は中共とのそういった民族とか思想とか、そういうものを乗り越えた上に立っての通信政策というものは、池田総理もおっしゃっているように、国交が回復しておりませんから、私も認めますが、そういう中にあっても、積極的にこれらの問題について乗り出していくという考え方こそ大事であって、そういう点を抜きにして、ただ単に蒋介石政権だけにそういったことをやることになりますと、私は非常に問題が出ると思うのです。ですから、こういう点については、私はやはり政府として重大な関心を持って、今後の国際外交路線に誤りのないような形でやっていただかなければ困る、こう私は思っているのです。その点に対しても一つあらためて大臣所見を伺っておきたいと思います。
  7. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 私は、事外国に関する問題につきましては、慎重にやった方がいいというお考えは全く同感でありまして、そのために私は慎重にかまえておったのでありまして、ただ、今現実は、なるほど中国本土は今の中華民国が支配しておりませんけれども、われわれの方の万国郵便連合の方の立場からいきますと、一応中華民国政府がこれを代表するような形になっております。そういうような関係もありまして、まあ今台湾にある中華民国日本とは国交もあるし、また貿易も盛んにやっておりますので、こういう民間ベースのいろいろな問題については、これも本土の方の状況考えてどうこうしろということを、まだ指図するまでに私はいっていないと考えているのであります。民族その他の感情からいって、いろいろな御意見もございますが、しかし、私はあえてセクト主義をとるわけじゃありませんけれども、やはり法律の執行を担当する郵政省としては、どこまでも慎重にいくべきだ、こういうふうに考えております。  池田総理大臣が、郵便その他人道問題に関するものは弾力的に考えていると言われましたが、その線は当然注意は払っておりますけれども、ただいま正力構想ですか、正力さんのお考えのような点について、どうのこうのということをまだ私から言い出すべき時機ではない、こういう考えでございます。
  8. 鈴木強

    鈴木強君 今、中共との間に国際通信だけはとにもかくにもやられているということは、これはあなた、認めているわけですね。しからば、そのことが好ましいとお考えだと思うのですね。そうであれば、特に電波関係についても、最近はテレビジョンというものが非常に脚光を浴びてきたわけでありまして、そういうものについても、進んで中共との間に日本がなし得る、あるいは技術なり、あるいは資材なり、そういうものに対して協力をしてやろうというお考えは当然持たれるわけでしょう。今の国際通信が、気象無線あるいは郵便協定等が実施されない中に、過去の経緯からずっとやられているということは、これはけっこうなことなんでしょう。そうであれば、それを一歩推し進めていくということは、私は大臣、否定できないと思いますが、その点はどうですか。
  9. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 今、電信あるいは電話等について、間接的に中国本土との連絡ができるからといって、直ちに電波行政について、同じくそれは推し進めていいかどうかということは、私はまだ十分検討する余地があるのじゃないか、行動に出るチャンス、時期等は、これはよほど考えなければいかぬと思います。
  10. 鈴木強

    鈴木強君 中共との間に間接的ではないんですよ、直接的にこれはやっておるんですね。二十三年までは蒋介石政権をとっておった。それでそのときに中共政権ができて、通信をどうするかというときに、御承知通り、GHQのCCSではよろしい、通信というものはかりに国が変わってもやるべきだということでおやりになったんですね。ですから、少なくとも直接的に香港英蘭銀行等を通じて国際通信の料金の決済もやっておるわけですね。ですから、これは一つには国交がその面から回復しておるわけですよ。これは、そのことを私は申し上げておるんですから、ただ単に抽象的に、間接的に、たとえば京城を通じて北鮮に行っているとか、あるいは中共に行っているということではないんですね。香港を通じて行っているということではないんですね。具体的に中共政権とやっておるんですね。そういう点から言って、通信というものはもっと積極的に、いいことをやっていくという立場に立っておやりになれないんですかということを言っておるんです。
  11. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) それはどこまでも間接的でありまして、国際電電会社がやっておる、政府は直接関与しておりません。ですから、政府として私が中共に対してどうこうという態度を今ここで表明する時期ではない、こう申し上げております。
  12. 鈴木強

    鈴木強君 それはあなた大へん間違いですよ。国際電電がやっておるから私は知らぬ、政府が関与しないということはほんとうですか。国際電電はどういう性格で、郵政大臣はどういう監督権持っておるんですか。
  13. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 国際電電に対する監督権政府の問題でありまして、国際電電政府と違うんですから、政府が直接交渉しておるのではないということを申し上げておるのです。
  14. 鈴木強

    鈴木強君 それは、たとえば東京と北朝鮮ですね、通信線路を開設しよう、こういう場合においては、あなたは全然無関心で、国際電電がやれば勝手にやらしておけばいい、こういうふうに認識しておるんですか。
  15. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 法規の命ずる範囲内においては関与いたします。
  16. 鈴木強

    鈴木強君 そうであれば、当然郵政大臣国際電電事業計画については、向こうから計画書を出させて、それを認めておるんじゃないですか、そうでしょう。ですから、ただ単に国際電電がどの通信線路を開設するにしても、それは国際がやっておるからよろしいということじゃないでしょう。あなたの監督下においてそういう承認を得なければならないでしょう。私はそう理解しておるんですがね、それはあなた、とんでもない間違いですよ。
  17. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 現在までの事実についてはその通りでありますが、これからやるかやらぬか、その今までの気持を基礎にして拡張したらどうか、こういう御意見でありますから、それが私ら考えをまた実行に移すのについては慎重に考えなければいかぬ、こう申し上げておるので、国際電電会社はどこまでも政府の指揮、監督を受ける範囲においては、その限度においては政府の指示を受けますけれども、その後新たに中共との問題について何ら計画を持っておりませんので、私はまだそのくらいでいいのではないか、こういう考えを持っておるので、今直接政府交渉すべき——直接というのは、直接交渉の衝に当たるという時期ではないんじゃないか、こう申し上げておるのであります。
  18. 鈴木強

    鈴木強君 ですから、筋道分けてお話をいただけばわかるんです。国際通信政策というものは、やっぱり政府がこれは持っておるわけですから、少なくとも対外的な通信線路の開設とか、そういうものについては、当事者は、それは相談するのは国際電電相手側かもしれません。しかし最終的にそれをどうするかということの判断は、これは政府がおやりになるわけですから、その上に立って、特に中共との間は国交も回復しておりません、それは私も認めておるんです。ですから、ただ単にそういうものを国際電電主管会社におまかせになってもうまくいかぬでしょうから、特に政策的に、電信電話というものがすでに開かれておるんですから、それに加えて、電波もそういう点についてできる範囲協力をするような道を政府が進んでお取り上げになり、推進していただいたらどうですか。これに対してあなたが非常に慎重であるということだって私はわかるんです。しかし所管と言うなら、それをまた混同されては私はもう承知しませんよ。大臣、それはだいぶ間違っておるでしょう、国際電電に対する考え方が。ですから、そういう点を私は言っておるんですから、筋道を立ててお話いただけば私わかるので、今私の言っておる通りでございますか。
  19. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 国際電電の今までの仕事は私は認めております。そこで、これから今中共に、さらに電波関係においてこちらが主動的に動くということにつきましては、もう少し慎重に考えさしていただきたいという意味でございます。
  20. 鈴木強

    鈴木強君 ですから、私はそういう御意見だということはよくわかりますが、ただこれは私の念願でありますから、大臣に強く要望しておきますが、ぜひ一つ中共との問題については、大臣もああいう弾力性ある答弁をされておりますし、一歩進んで、一つ早い機会に政府間協定というかどうか——それはその点は国際法上むずかしいかもしれませんが、とにかく万民共有の、国境を越えた、民族を超越した電波でありますから、そういう意味において、そういう道が開けるように、大臣の格段の御協力を今後においてもお願いしたい、そう思うわけですが、その点はいかがですか。
  21. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) これは外務省との関係もございますし、御趣旨はよくわかりましたので、私のできる範囲のことは十分考慮したいと思っております。
  22. 鈴木強

    鈴木強君 最後に、そういうふうな状況ですから、今、台湾政権に対して正力さんがやられているこういう問題についても、これは私はきわめて重要だと思うのです。ですからあなたにもぜひ一度意見を聞いてもらいたいと、そうしてそのことが、今後の政府に、また日本の今後の国際外交路線、特に中共との関係について悪影響があるとすれば、これはとめるべきだと思います。そうしてやらぬと非常に問題が起きますので、ぜひ一つその点は十分内容も確かめて、今後の外交路線に間違いのないように、慎重を期してやっていただきたい、こういうふうに強く私は大臣に要望しておきます。
  23. 鈴木恭一

    委員長鈴木恭一君) 速記をとめて。   〔速記中止
  24. 鈴木恭一

    要員長鈴木恭一君) 速記を始めて。
  25. 山田節男

    山田節男君 今の台湾政府蒋介石に対する、カラーテレビジョン放送についての正力読売新聞社主申し入れですね、これはなるほど川島代議士一行台湾に行かれて、そうしてそれに託して川島君から、日本政府なり外務省を通じて正式に申し入れがあれば、技術援助、場合によっては一億ないし二億の資金を出してもいい、こういう申し入れをしているわけですね。そこで今、先ほど鈴木君の発言の中にもありましたが、これは台湾中共、今日まあ二つ中国になっているのですから、それでカラーテレビも、ただ単に一つコマーシャルなビジネスとして、これは台湾国営にするかどうかはいざ知らず、正力さんとしては単なる好意をもって、台湾にもカラーテレビ一つ放送さして、島民にカラーのよさを見せよう、こういう好意であろうと私は思うのです。思いますが、しかし一民間人が、技術援助もし、資金も二億くらいまで出してもいいというかなり具体的な提案をしている。しかも日本政府の正式のルートを通じて申し入れがあれば、これは喜んでやろう、こういう趣旨申し入れをしているわけです。  そこで私は、台湾はなるほどITUのメンバーである。周波数の問題についても、これは問題ないと思うのです。それから中共の云々の問題でありますが、現在の台湾として、単なるコマーシャルベースでやるというのならば、これは割合問題ないかもしれません。しかし、もっと重要なことは、これは私は何も正力氏ここへ来てもらって証書を依頼するというわけじゃありませんが、私は勘ぐるわけじゃありませんけれども、大体NTVの発足は、これはアメリカのユニテル構想のグローバル・マイクロウエーブシステムの東洋における第一ステーションとしてこれを出発された、その間のいろんないきさつがあるわけです。同時にマイクロウエーブシステム、いわゆる世界を一周する、自由国家群共産圏を巻き込む政策のような、グローバル・マイクロウェーブ・システムというものを正力さんがやった。これは本委員会でも非常に問題になりました。そこでマイクロウエーブについては、少なくとも電波法からいっても、電電公社が国内に関してのマイクロウエーブをやるベきだ。そこで本委員会としては、特に電電公社が予算に計上してなかったものを急遽マイクロウエーブシステムの着手をさしたわけです。ですから、勘ぐるわけではありませんけれども、正力さんがそういう台湾申し入れをするということは、かつてのユニテル自由国家群を連関するところのマイクロウエーブシステムを作る、こういうようなことで台湾にそういう申し入れをしたということであるならば、これは私は大きな問題だと思うのです。そうなりますと、これはやはり単なる台湾の問題でなくして、日本のそういう由来のあるものについて、その連関が正力さんの構想であるならば、これは国内問題としても、われわれも等閑視できない問題であると思うのです。ですから、この問題について事前に主管大臣小金郵政大臣に何ら相談がなかったならば、この点は大臣におかれて確かめられた上、そして外務省の正式のルートを通じて申し入れた場合には、当然郵政大臣として、この点に関してはやはり主管大臣としての協議にあずかるべきである。また大臣としての御意見十分申し入れをされなければならぬ。私はそういう意味で慎重にお扱い願いたいということを、これは希望になりますけれども申し上げます。
  26. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 山田さんの御意見、まことにごもっともでございまして、実は私もこの問題については、事が外国に関する問題でありますから、小坂外務大臣に、正力さんのカラーテレビ台湾へ持っていくとか、普及するとか、あるいは贈与するとかという問題をどう思うかということを聞いてみたところが、小坂外務大臣も、これは事外国に関するものであって、正力さんがカラーテレビの機械を売る、それにはお金が要れば一億だか二億だか奮発してもいいということを言われたので、きわめて単純なカラーテレビの普及というようなふうに小坂外務大臣はとったから、郵政大臣に実は公式に話をしなかったという程度のことでございましたが、しかしまた、今のように電波行政の基本に関するようなことも考えられますので一、十分その点は気をつけます。
  27. 鈴木恭一

    委員長鈴木恭一君) 鈴木委員、御質問の途中でございますが、この際、大谷委員発言を許したいと思いますが、よろしゅうございますか。
  28. 鈴木強

    鈴木強君 いいでしょう。
  29. 大谷贇雄

    大谷贇雄君 きょうは飛び入りに本委員会に出させていただきまして、名委員長、名理事の格別のお計らいで、同僚の厚い御親切で質問を許していただきまして、大へんありがたく思います。きょうは私も実は大蔵委員会があるのですが、どうしてもやむにやまれぬ気持で、郵政大臣初め郵政当局に緊急に御質問を申し上げたいと思います。  ということは、去年も一昨年も、ことしの正月はややよかったのですが、とにかく全国的に郵便物遅配が多い。そこで、これは最初に、御迷惑でしょうが、事実を申し上げます。この十九日の日曜日に名古屋で、私がヨーロッパへ行ってきた話をぜひ聞かせろということで、主催者の人が会場を借りて、そうして十一日に、四百五十人に、往復はがきの入っている案内状を出した。ところが、私が十七日の金曜日の夜、名古屋の家へかけて、十九日に行くが、たくさんお集まりになるのかと家へ聞いたら、返事がまだ四人よりきておらぬ。大会場を借りて、たった四人よりきておらぬ。そこで私は土曜日のお昼に名古屋へ着きまして、そうして聞いてみましたら、六通より返事がない。そうするというと、せっかく私は東京からはるばる行って、また主催者の人も会場を借りるとか、いろいろ経費もかけて、往復はがきまで入れて発送してあるのに、当日の前日になって、わずかに六通より返事がない。これでは会は開かれぬわけです。そこで私も非常に心痛をいたしまして、それで名古屋郵政局長電話しましたら、もうおられませんで、文書課長さんが出られた。実はこういうことで主催者は会が開けぬ、多額の金をつぎ込んで、会合の準備を整えたということで、主催者は非常に心を痛めておる。どういうことですかと、私が尋ねたら、課長はどこへお出しになったかと言う。それは聞いてみましたが、名古屋昭和郵便局へ出した、こういうことでございます。それから三時ぐらいに、二時間ぐらいたってから昭和局郵便課長が私のところにおいでになった。どういう事情ですか、どういう事情ですかと私に尋ねるのです。私は、二時間前に文書課長に言ったのを君は知っているはずだから、わかっているはずじゃないかと言うたところが、それを一つ聞かして下さいというから、のんべんだらりんとしていてはだめじゃないか、あなたの方のことですよ。そうして事情を話しました。それから私は文書課長さんに電話をして、今昭和局課長さんが来て下さったが、どうもこれは昭和局だけではないらしい。私はその日の昼、名古屋の東本願寺に行った。それは私の家から十町ぐらいのところです。そこの輪番やら、あるいは別院内の教務所長やらに、あした君らくるのかと言ったら、何ですかと言う。ちょうどそこで県の学事課長にも会った。そうしたところが、名古屋へお帰りになるのは珍しいと言う。いや、こういうことなのだ。そんなこと知事もだれも知りませんよと言う。手紙主催者からちゃんと出してある。それでそういうばかばかしいことですから、文書課長に、昭和局だけの問題ではない。愛知県の各郡市の有力者案内状を出したのだそうだから、それを調べていただいて御返事をいただきたいと言うたのですが、いまだに返事がございません。そうしたら、前の晩の六時か七時ぐらいになって、昭和局郵便課長さんが私のところへまたこられた。主催者は私のすぐ近所だものですから、私の家にどさっと返信用はがきを持ってこられた。二百何十通、昭和局にほったらかしになっている。下積みにしてあるのかどうしたか知らぬが、とにかく来ておるものをほったらかしにしてあった。こういう状況です。  それでも、まあまあそれだけ返事がくれば、会場のお茶が濁せるわけです。そこであくる日、十九日の日曜日に、百三、四十人集まった。ところが聞いてみると、大事な人が来ておられぬという。知事もその他の人もむろん来ておられぬ。そうするというと、いまだに着かぬわけです。そこで私はきのうの夜電話をしてみた。その後返事なり何なりが来たかと尋ねたところが、まだ手紙も何も来ぬという。それは十六日に一ノ宮の人が、私どもが最も近しい人が名古屋へ来て、名古屋のお寺で見て、こういう手紙はおれのところには来ぬ。それで主催者のところへ電話をかけてきて怒りつけた。私の女房にも怒ってきた。女房はわけがわからんものだから、それはあやまるに限ると思ってあやまった。こういうことなんです。そこで主催者の方ではさらに、やむを得ないから、十九日の会合を、十八日の晩に速達をまた百何十通追っかけて出したそうです。主催者の心を痛めたことは大へんなことだ。むだな費用を使う。そうしてまあようやくお茶を濁すことはできましたが、いまだに知事のところにも着いておらぬらしい。県の首脳者にも着かないらしい。全然着いておらぬ人もある。  そういうことを一体——私がたまたま国会議員として行ったから、郵政局にも申し上げ、昭和局の方々も来て下さった。一般の庶民はこんな事態があって郵便局に行ったって、けんもほろろのあいさつに違いない。そう簡単にはいきませんよとかなんとか……。現に私は、十九日にその会が済んでから、名古屋の石川さんという、日本画で名高い人の家へ行きました。その話がたまたま出た。困ったことです。実は私は、日本画家の新年会を一月十日にするので、私が幹事ですから十二月二十五日にはがきを出した。しかし、ひょっとしたら年末年始にかかるからいかぬと思って、さらにその晩速達を出した。そうしたら一月九日までに半分返事がきた。それで一月の十日が新年会で、済んでしまってから手紙が着いたといって文句を言ってきた人もだいぶありました、こういうことです。さらに私はその日に東本願寺の者がブラジルに行く、その送別会があって、その者に会いました。ところが、送別会があったけれども、われわれに手紙がその翌日着いたというのです。これでは、私がたまたま帰ってそういうことを申し上げたから、あわてて片隅にほうり込んでおったかどうか知りませんが持ってこられたが、それも半分以下です。あとまだいまだにほうったらかして、今は名古屋から東京へきてしまったからいいということかもしれませんよ、いまだに何もこない。郵政局長さんからは一言も電話でのお話もない。昭和局課長さんがきて下さったわけですが、局長さんは知らぬ顔なんです。国会議員はうるさいからほうっておけ、しかし郵便遅配はあたりまえだ、そんなこといわれるのは迷惑だということかもしれないが、それでほうったらかしになっておるのか、小うるさいということなのか、国会議員を軽蔑しておられるのか、これでは一般国民も承知しませんよ。こういうような状況は、おそらく全国各地にあると思うのですが、一体どんな状況であるかを第一に承っておきたいと思う。
  30. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 御指摘の事実はまことに遺憾千万に存じます。ほかにも実はそういうお気の毒な事例をたびたび耳にいたしております。昨日の朝のNHKの放送でも、高等学校の生徒が大学の入学試験の入学規則書をとろうとしても、入学の願書をとろうとしても、それが非常に長くかかって、ついに受験の機会を失って一生をどうするのだというような、まことに深刻なお訴えも聞いております。こういうような事実に対しましては、極力管理者側にも注意を促しまして、その郵便物の、また郵政事業の公共性にかんがみまして、従業員、管理者ともに、できるだけの努力をしていきたい。こういう方針で、相当きびしく私は各地に申し入れをいたしております。通達をいたしておりますが、そういう事件が起こったことに対しましては、まことに恐縮ということだけでは私は済まないような気がいたしますが、今の具体的の事例等にかんがみまして、さらに一そうこれは気をつけるつもりでございますが、なお詳細につきましては、郵務局長から申し上げることにさせていただきます。
  31. 板野学

    政府委員(板野学君) お答えいたします。ただいま先生のおっしゃいました郵便物は、二月十日に昭和の局に差し出されたものでございまして、二月の十六、十七日に昭和郵便局に到着したものが、返事として出されたものが二百三十通余りありました。それを先生のお手元にお届けしたわけでございまするが、その二月十日に差し出されました郵便物が、はたしてあて先に着いたかどうかということにつきまして、さっそく名古屋の郵政局にも連絡いたしまして、この調査をただいまいたしておるわけでございます。いろいろ各方面でございまするので、その調査の結果がおくれておりますことをまことに申しわけなく存じておる次第でございますが、できるだけ早くその調査の結果を御報告申し上げたいと思っておりますが、何せかようなおくれを出したということにつきましては、私どもも大いに戒心をいたし、現地も厳重に一つ注意をいたしまして、今後このような事態の起こらないようにいたしたいというように存じておりますが、私どもといたしましては、この遅配の問題につきましては非常にいろいろ対策も講じ、かつ、その状況調査するために、毎月三回試験通信を行なっておるわけでございまして、大体におきましては、その結果、最近はだいぶ平常に戻っておるというような結果に相なっておりまするが、たまたま非常に成績の悪い、従来からも非常に悪い郵便局がございまして、そういうところの遅配と申しまするか、そういうものがなかなか平常に復しないというようなところもございまするので、私どもといたしまして、指導なり何なり、その現地に差し向けまして、さっそくこういうような状態を直していくというように考えておる次第でございます。
  32. 大谷贇雄

    大谷贇雄君 今のお話だと、名古屋の私の方の局だけが悪いような、部分的なようなお話ですが、そんなあほうなことがありますか。東京部内だってそうです。私は一月にアデナウアーのところへ行って、ドイツのボンからエア・メールで手紙を八日くらいに出しておる。参議院議員の小柳さん、それから中野文門さん、そのほかの方々にも——これが正月です。私は国会の始まる前日に帰ってきたわけですが、そうしたところが、帰って四日ばかりたってから、手紙が今着いた、ありがとうとほかの人が言った。そうしてひどいのは、今の小柳さんと中野さんなどは、つい一週間ばかり前に手紙が着いた。そうして中野君などは私にひどいことを言う。大谷さん、あなたはエア・メールで出さぬで、金を惜しんで普通郵便で出したから、それだから今時分になってから着いたんだよと言う。私はそんなことは憤慨にたえませんから、とんでもないことを言うな、ちゃんとエア・メールで出して、高い金を払った。これはドイツだけでなく、ほかのところからのもおくれておる。イタリアで出したのも、イギリスのも、アメリカのもおくれておる、これは一例ですよ。そうして私が帰って、それから暫くたって、ドイツやイタリアや何かから着いて、非常に手間取っておる。そうしてしかもエア・メールの金を惜しんだから、それでおそかったのだろう、船できたんだろう。とんでもない話だ。これはドイツの郵便局、イギリスの郵便局、イタリアの郵便局は、やっぱり投函したものを、出したものをのんべんだらりと飛行機にも乗せずに、船で送っているのでしょうか。もしそんなことなら、外国に対して損害賠償を要求しなければならぬわけだが、はたしてエア・メールの費用を払っているものを船で運ぶというようなことがありますか、ちょっとこのことにも触れておきたい。  そこで、しかし、名古屋の私の方の郵便配達の方々に対しては、私はほんとうに心から感謝しております。ということは、私は、郵便配達の方々が、雨が降っても雲が降り積んでいても、それにめげずに配達をして下さる。ほんとうに寒さの中を気の毒そうに、また酷暑の真夏に、われわれは扇子を使っておるのに、配達の人は汗の玉をたらたら流して配って下さる。だから私は、ほんとうに郵便配達の方には、われわれ国民が感謝の催しを開かなければならぬということを十年も前から常に提唱しておる次第です。私は心から非常に感謝をしておるのですよ。だから私は、配達の人々が私の家に配達にきて下されば、ねぎらいの言葉をかけている。私は実はそのくらいの気持を持っております。  私は、こんなことをここで宣伝してもいかがかと思うわけですが、私のおやじは、むろん私自身は大したお上人様じゃないが、私の父はりっぱな人でありましたが、実は御依頼を受けて名古屋電話局、郵便局の職員の人々にずっと講話に出かけておりました。十年間も、あるいはもっと長くでしたか、とにかく全くの無報酬でですよ。無報酬で宗教の話、精神修養の講話に行っていました。私は、おやじの死ぬ前にね、だいぶからだが弱っておりましたので、父が気の毒にたえませんので、お父さんお断わりなさいとたびたび言ったのです。一カ月の半分以上、十六日間も出かけていくのですよ。私の父は、学校を経営して学校長もしておりました。そうして住職もしておる。従って非常に忙しい。しかもちょっと足が悪い。それにもかかわらず、電話局の娘さんたちのために話をして上げなければと言って出かけていくのです。郵便局の職員の人たちは御苦労だから私は講話に行くのだという言って、からだを無理してがんばって、十年以上も、それこそ十年一日という言葉のごとく、毎月十六日間も講話に出かけていってやってくれたのです。これは、私一ぺん決算委員会で大阪の郵政局の視察に行ったときに、ちょうど名古屋の郵政局から局長さんでしたか、転任してこられた方がいられたの、で、その話をしたら、表彰をしようという問題が出たが、その後調査して下さったけれども、だいぶ古いことで、証拠書類がなかったものですから、そのこともそのままになってしまいましたが、そのくらい私は、おやじの時代からそういう気持を実は持って、心から感謝しておる。それをそんな、あなた、部分的だとか、そんないいかげんなごまかしじゃいけません。東京でもそうじゃないですか。これは訂正願います。
  33. 板野学

    政府委員(板野学君) 初めの、外国の航空便のことについてお答えを申し上げます。ただいまはジェット機で飛びまするので、大体ヨーロッパからは一週間ないし十日でこちらに到達をするというような状況でございます。ただいま先生のお話しになりました航空便の現物につきましては、わからない次第でございまするけれども、大体それにエア・メールというような表示がしてあれば、これを船便——サーフェスで送るというようなことはないと思いまするので、あるいは向こうの郵便局でこれを間違えたか、あるいは到達してから遅延しておるかということにつきまして、(大谷贇雄君「百五十通ぐらい出したのですよ私は」と述ぶ)さらに調査をしたいと存じます。  第二の点につきましては、東京……、いわゆる名古屋だけの一部と申し上げたわけではございませんので、やはり東京名古屋、大阪、北九州、こういうところの一部のものにつきまして、そういう現象が起こっておりますことをまことに私どもも遺憾に存じ、これが運行を正常にするために今後努力をさらに一そう強力に進めていきたいというふうに考えておる次第でございます。
  34. 大谷贇雄

    大谷贇雄君 そこで大臣、これは一体こういう遅配が起こってね、国民の一般の人々はこうして国会の席でお伺いをすることができぬわけですよ。しかし、むろん心の中に非常な不満を持ち、さきの入学試験のように、就職だってそうです、それも間に合わぬ。試験に出てこいというやつが届かなんだ。それでふいですがな。そういうような国民に迷惑をかけるというような事態がなぜ起こっておるか。これをどういうふうに対策をお立てになろうとしておるのか。今度の予算ではそれらの点につきましても御配意ができておるということですが、これは予算通過は三月一ぱいくらいかかってしまう。そうするとそれまではなんじゃ、就職の通知も届かぬでもよろしい、入学試験も落第してもよろしい、会合も開けぬでもいい、主催者には多大の損害をこうむらせる、そうして精神的には苦しむ。慰謝料をもらわなければならぬですよ。のほほんと郵政省の幹部でそうろうというような顔をしておってもらっちゃ困る。郵便配達の諸君は汗水たらしてやっておる。幹部が今みたいにあほなことを言ってもらってはあきまへんわ。だからどういうふうな手を予算通過後、また今直ちにどういうようになさろうというおつもりでありますか、承りたいと思います。
  35. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 主として大都会中心の現象のように私は承知しておりますが……。
  36. 大谷贇雄

    大谷贇雄君 そんなことはない、いなかにも大いにある。
  37. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 大都市中心の局における故障が主でありまして、いなか同士の間には比較的少ないと私報告を受けております。しかし、郵政事業の本質からいきまして、今のような状態は非常に遺憾であります。予算措置、法律措置なんというものを待たずに、本来の郵政事業の使命にかんがみまして、これは第一線の従業員のほかに、管理者が本省から各地方の部局を通じてその点を十分やはり考えて仕事をしてもらう、これが大事であります。予算措置あるいは法律上の措置はさておいて、これはただ単に法規に違反する、どういう処罰をするということだけで運びをすべきものではない。給与はできるだけ私どもの方も考えております。われわれの考えの徹底することを私は今はかっておりますけれども、何分にも相当長い間慢性的にこれはなっておるのじゃないか、こういう気がするのです。きのうやきょう、昨年の後半から始まった問題じゃないので、どうも長い間の、何といいますか、そういうムードができてしまったので、これを立て直すべく、私はそれにはやはり郵政関係の管理者、従業員ばかりでない。国民もやはりどんどんその声を出していただいて、大谷さんのようなこういう席でお尋ね下さった声を私は全国に広げまして、郵政事業の本質を考えてサービスに徹するように措置をとりたいと思っております。
  38. 大谷贇雄

    大谷贇雄君 これはあなた、遅配ムードが多年にわたって慢性的にできておると、おんなばかばかしいことはないですよ。ピンク・ムードならいいけれども、そんなことは……。そうすると、まあ名古屋のある地区ではいつも六万通ぐらいたまっているということで、これは真偽のほどは知りませんよ、そんなあほなことは私はないと思うのですが、そういうことがあり得るのですか、そういうことが。
  39. 板野学

    政府委員(板野学君) 年末年始等にかけましてはそういうこともございましたけれども、ただいまはございません。
  40. 大谷贇雄

    大谷贇雄君 そこでね大臣、あるいなかというか、さっき私の女房のところへ電話をかけて怒ってきた人がある。一宮のいなかの人なんですが、現実にいなかの人がそういう被害をこうむっているのですよ。だから大都会だけじゃない。全国各地、山の中も、現実にいなかの人が、谷の中もことごとくそういうことがあり得ると推測するのですが、いかがですか。
  41. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) それはお言葉ですが、これは少し違うので、ほんとうにまじめにやっておる人が大部分なんです。ただ、今あなたの御説明でも、やはり昭和郵便局とか、大都会の局に関連した郵便物が大体おくれるのでありまして、そのほか何十万という従業員がまじめにやっておる。だから大都会の局のうちの一部にそういう現象が起こっておるのでありますから、全部の従業員が、あるいは全部の郵政事業が信を失墜したということは、私はそこまでは考えておりません。一部の人がそういうことをやる、一部の管理者が怠慢であったために、国民的な迷惑を引き起こすことは非常に申しわけない。全部がやっておるのではなくて、ほんの一部が、関係するところ、郵便は全国的に配達されるのですから、一つの局から全国へ分かれるものですから、また全国から寄ってくるから非常に被害が大きくなるのでありまして、一つの局といえども、そういう状態を起こさぬように私はしたいと思うのです。
  42. 大谷贇雄

    大谷贇雄君 それはちょっと、その仰せは私は納得できない。大都会もまた昭和局に限るようなお話だけれども、そんなべらぼうな話はない。なるほど、窓口は昭和局だけれども、それはその昭和局で出したものを、たとえば名古屋市中区の郵便局へ持っていって、そして中区の方に配達する。また昭和局へ投函したものが……。今私が言ったのは一宮の在ですから、従って一宮局の何々村の郵便局へいって、そこから配達される。いなかの人はまじめだけれども、都会の郵便局の当局なり配達さんはまじめでない、そんなあほな理屈は成り立たぬ。あんた、東京なんかは、外国から私が送ったものが二十三区の各区の国会議員のお宅へいっているわけです。そうでしょう。そうすると、羽田郵便局があるかどうか知りませんが、羽田だけの責任というような言い方——名古屋昭和局だけはいかぬのだというような、そんなべらぼうな認識では、わが与党の大臣であっても、私はこれは国民の声だから承知できない。いかがですか、それは。
  43. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 私は全部がいけないとおっしゃるのに対しては、ほとんど大部分はまじめでやっております。私は、昭和郵便局だとか、東京の何々局だとかいうことをここで指摘しているのじゃなくて、一部の局にはそういう滞留した事実があったので、その一部の局の仕事の性質上、全国的な被害を及ぼした点は私は非常に申しわけないと思っているので、それは大谷さんのお言葉、被害者であられるあなたから言われた切実なお訴えはごもっともだと思っておりまして、そういう点は改良していきたいと、こういうことを考えておるのであります。
  44. 大谷贇雄

    大谷贇雄君 いなかの郵便局の人はまじめで、大都会の人の一部にまじめでない者がある、大部分の人はまじめだとおっしゃると、そうすると私がいかにも、名古屋郵便局の人、郵便配達の人は非常に不まじめだと発言をしたかのごとくとられますから、それはここでちょっと失言だと思いますが、もし失言であるとするならば、取り消しを願っておかぬと、全国の郵便局の人は、私、大谷贇雄がふまじめだと言ったというふうに思われるのであって、私は前段に申し上げたように心から感謝しているのですよ。お取り消しを願いたい。
  45. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) それは何事でも私は取り消しも訂正もいたしますが、事実はあなたのおっしゃったように……。
  46. 大谷贇雄

    大谷贇雄君 まじめ、ふまじめのところ、それだけのことです。
  47. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) よろしゅうございます。それはあなた、そうおっしゃるならば取り消しますが、事実は、現に今の私が知っている範囲だけでも相当な被害が訴えられてきておりますから、とにかく、管理者が悪いか、設備が悪いか、いろいろな点もございましょうが、現実に被害が起こっているのでありますから、その被害を十分正面から取り組んで直していきたい。あなたが郵便従業員に感謝されていることは、私も全くそれは認めるどころではない、今、親の代からとおっしゃったが、私はあなたが郵便事業に御理解もあり、また従業員に感謝されているということは私も認めます。
  48. 大谷贇雄

    大谷贇雄君 そこで、今あなたの言葉の中に、給与が悪いか、人が少ないかというお話があった。これはきわめて重大問題です。小金郵政大臣は御就任後、あなたはだいぶんになるんじゃありませんか。給与が悪ければどんどん引き上げてやり、人が足りなければふやしたらよろしい。それが国民に対するサービスだ。きょう大蔵委員会に出て、こういう話があったからといって言いますよ。行政管理庁が定員をやかましく言うておるからいかぬというけれども、それは今度の予算でその点をお聞きしたいが、どういうふうになっておりますか。郵便などは、国民が自分で行くかわりに、自分の用件を書いて、みずからの大事なことを表現して伝えるのだから、従って、これをほうったらかしておくということは、これは言論圧迫だ。言論自由の今日、遅配のためにそれが届かぬということになると大へんなことになる。その点いかがです。
  49. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 人が足らないということにつきましては、昨年の終わりに四千五百名ですか、定員のワクを取れましたので、それの配置を急いでおります。また、給与は予算で縛られておりますけれども、彼此融通のつく範囲内において給与を要求しております。施設も不当支出にならぬ限りはどんどん改良しろということは、私は言っております。従って、今できる範囲のことはいたします。来年度の予算では、また今までの非常勤でいろいろ苦労された問題があるようでありますが、これも大体六千七百人の中には定員化を認めておりますから、今できる限りのことは手をつけます。予算が成立した場合においてその上でやるつもりであります。ただ御承知通り、今なかなか人が得られませんので、安い日給や給料では来てくれない、そういうようなこともありますから、それらもよく現地の郵政局長等を指導いたしまして、できるだけの措置を講じつつあります。
  50. 大谷贇雄

    大谷贇雄君 もう時間が過ぎたというお話でありますから、これ以上申し上げませんが、どうぞ一つ、これは国民、各界、各層、地域的、全国的に、ほんとうにそのために国民が何とも言いようのない気持でふんまんを漏らしておる。これをどうしようもないということであっては、これは国民の中に非常な陰うつなそれこそムードを作る。小金郵政大臣は色が黒いから、暗いムードができるなんという、こんな冗談を言ってはいかぬが、そういうことがあっては断じていけません。これは一つ大臣、最も切実な問題ですよ。これは私が野党だったら徹底的にやります。これはしかし与野党通じてのふんまんである。与野党通じての問題である。従って、私は、この席で大臣にえげつない言葉で恐縮でありますが、それは国民の偽わらざる気持を私が端的にぶちまけて申し上げるのでありますので、どうか一つ、万般急速な対策をお立て願って、国民の不安が除去されますように深甚の御配慮をお願いいたしまして質問を終わることにいたします。
  51. 鈴木強

    鈴木強君 次に、私は、電電公社計画についてちょっと質問したいと思いますが、御承知通り、公社になりまして、すでに第一次、第二次五カ年計画を御推進いただいております。この間、非常に設備の近代化、合理化等もありまして、苦心をされておるわけでありますが、第二次五カ年計画もいよいよ明年度で終わるわけであります。従って、おそらく昭和四十七年度にわたる長期計画を策定されておりますので、第三次の五カ年計画についておよそ仕事が進んでおると私は思うわけであります。一方では第二次五カ年計画の終末を積極的におやりになり、さらに第三次の非常にこれはむずかしい見通しの中に立って策定されておるわけでありまするから、御苦労のことはよくわかりますが、多少早めにわれわれその計画の大綱等について知っておきたいと思いまして、現在における段階でどの程度まで進んでおりますか、その点を伺いたいと思うのであります。  これはむしろ郵政大臣にお尋ねするということも多少どうかと思いますが、しかし監督立場に立っておる大臣でありますし、特に私は、あとからも申し上げますが、非常に重大な段階にきておると思いますから、そういう点も含めて大臣に承りたいと思ったのです。御答弁はどういうふうにしますか、それはそちらの方でけっこうですから……。
  52. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 今鈴木さんの御発言、きわめて重要な問題でございまして、私どもも第二次計画が終わってどうするかということについて十分な関心を持ちます。まあ需要を大体千五百万と見込んでおったようでありますが、お金の点、また電話の個数の点等、いろいろございます。今鈴木さんのおっしゃったようなことを体しまして、私は電電公社に臨んでおるわけであります。第三次と申しますか、三十七年以降の計画等につきましては、むしろ私の大体の考えを体して、今せっかく策定中の電電公社の方から一応の説明を聞いていただきたいと思います。御趣旨はまことに御同感でございます。
  53. 大橋八郎

    説明員(大橋八郎君) ただいまの第三次五カ年計画に関連した御質問でございまから、私からも補足して御説明申し上げます。  御承知通り、第二次五カ年計画昭和三十七年度をもって終わることになっております。昨年せっかく策定された第二次五カ年計画も、最近の情勢から見て、どうもこれでは所期の目的を達し得ないということでありまして、昨年度五カ年計画をさらに改訂計画を立てて、御承認をいただいて、昨年度から、いや今年度からとりかかったわけであります。目下大体予定の通り進行いたしてあるわけであります。そこで、ちょうど御承知通り、現内閣、新内閣になりましてから、いわゆる所得倍増計画という方針が打ち出されまして、従いまして、従来第二次五カ年計画の基礎、将来の発達の基礎になっておりました経済発達の率が、前には六・五%という国民経済の発達率を基礎にいたしまして、その基礎の上に立っての五カ年計画であったわけであります。今度さらに所得倍増計画というような方針のもとに九%の発達率ということになりますと、前の計画のままでは、これはとうてい所期の目的を達し得ないことは明らかであります。従いまして、本来から申しますと、三十六年度の予算そのものをこの政府の方針の基礎の上に立って改訂するのが実は筋であると思います。しかしながら、当時、三十六年度の予算を編成するにあたりましては、まだその大まかな方針だけは示されておりましたけれども、もう少し具体的の発達方針がまだ決定しておりませんでしたので、従いまして、それを待っておりましては三十六年度の予算の編成にも差しつかえると考えましたので、とりあえず、三十六年度につきましては、多少暫定的な予算を組んで、今予算案をこちらに提出いたしておるわけであります。従いまして、三十七年度以降の予算につきましては、政府の今度の新しい御方針の上に立って計画を立てなければならないだろう、かように考えて、調査を今現に進めておるわけであります。これは三十七年度の予算編成期までにぜひ第三次五カ年計画を設定したい。ただそれに関連いたしまして、今残っておる三十七年度のものもそれに見合った計画をして、あわせて計画を立てていきたい、かように考えておるわけであります。
  54. 鈴木強

    鈴木強君 そうしますと、三十七年度以降の最終年度の計画については、池田内閣の所得倍増、経済成長九%というものを基礎にして予算も組みたいし、計画も立てたい。従って、そうしますと、今の段階では、第三次五カ年計画については、まだその方針はどうするかという、その具体的のことはさまっておらぬと、こういうふうに理解してよろしいのですか。
  55. 伊藤誠

    説明員(伊藤誠君) お答え申し上げます。第三次五カ年計画は御承知のように昭和三十八年度から始まるわけでございますが、その前に第二次五ヵ年計画の最終年度であります昭和三十七年度というのが残っております。私ども目下第三次の作業をやっておる最中でございまして、第三次の作業は、第二次五カ年計画自体をそのまま延ばすのではございませんで、最近までに起こりましたいろいろな新らしい情勢、たとえば所得倍増計画とか、その他いろいろな情勢を含めまして、第三次を作っていきたい。従いまして、第二次の五カ年計画の最終年度でございまする昭和三十七年度を、第三次五カ年計画におきましてもう一度考え直す、第三次につながるように三十七年度分を考えたいというふうに思っております。
  56. 鈴木強

    鈴木強君 そうしますと基本的には総裁のおっしゃったように、三十七年度以降第三次五カ年計画の一環に見合うような形で修正をしなければならぬだろうという御判断はその通りなんですね。そこでもう少しはっきりしたいのは、第二次五カ年計画は三十七年度までですから、当初の第二次五カ年計画を策定して国会に提案をし、審議をし、さらにその後の需要の点を考えて拡大修正に踏み切って今年度やっているわけですね。ですから、そういうものとの関連で第二次五カ年計画の一応策定を済んでいるわけです。ですから、それはそれとして、一応第三次五カ年計画というものは、情勢の変化に伴ってどうやるかということをおきめになるのだと私は思うのですね。その際に問題になるのは三十七年です。三十七年の経済成長率が伸びてきているようですね。国民所得倍増計画に刺激されて公社がその方向に動かなければならぬという情勢の変化がありますから、三十七年度は第二次五カ年計画の最終年度と一応考えていく。三十七年度はそういう形でやって、三十八年度からのものは、基本的な第三次五カ年計画としておきめになる、こういうことじゃないですか。それで第三次五カ年計画が第二次の三十七年度にダブるような格好になる、どうですか。
  57. 大橋八郎

    説明員(大橋八郎君) ダブるというわけじゃないと思いますけれども、第二次五カ年計画の最後の三十年度がまだ残っておるわけです。しかしながら改訂計画を、三十七年度の計画は一応立てておりますけれども、それをそのまま実行するのは、先ほどのお話のような最近の情勢に合わないのでありますから、三十七年度の計画と合わせて第三次五カ年計画——考え方によっては六カ年計画になるかもわからぬが、六カ年計画を作りたい、かように考えまして操作を命じているわけです。これは御承知通り、経済企画庁に何か特別の委員会がありまして、将来の発達調査についてだいぶ詳細なそれらの各方面の権威が寄って答申書を出されておるようであります。それによりますと、この九%という経済成長率を基礎にいたしまして将来の計画を立てるというと、当時第二次の五カ年計画を立てたときの計画によりますというと、国民全体の電話の加入が約一千六十万、それだけをつけるという当時計画であったのですが、今度の所得倍増計画に基づく計画によりますと、昭和四十五年度の終わりにおいて約一千五百万の電話個数が必要となるだろう、かような当時の報告書が出ているわけであります。私どもも大体その方向を一応のめどとして目下詳細な研究をさせている次第でございます。
  58. 鈴木強

    鈴木強君 ですから、もっとわかりやすく言ってくれませんか。第二次五カ年計画はもう策定が済んで、実行段階に入って、一年残すだけになっているのですから、それを拡大修正するということでしょう。要するに第三次というのは、基本的な今の情勢に合ったような計画を立てていくということでいいんでしょう、簡単に言ったら。
  59. 大橋八郎

    説明員(大橋八郎君) さような趣旨でございます。
  60. 鈴木強

    鈴木強君 そこで、今大体顕在といわれている積滞が幾つあるのですか、八十万を相当こしていると思うのですが。
  61. 大橋八郎

    説明員(大橋八郎君) 八十万は少し現在の状態では切っております。七十八万ぐらいです。
  62. 鈴木強

    鈴木強君 それから、三十五年度、六年度の予算が組んでありますから、三十五年度、六年度の需要というのはどの程度になっているのですか。予算に計上されている五十万個というのはわかりますけれども、実際の需要というのは幾らぐらいあるのですか。
  63. 伊藤誠

    説明員(伊藤誠君) 三十五年度は実は途中でございまして、はっきりした数字はつかみにくいのございますが、おそらく実際の需要の増加というものは五十万個、あるいはそれを若干こす程度じゃないかと思っております。
  64. 鈴木強

    鈴木強君 三十六年度は幾らを想定して五十万個をやったのですか。
  65. 伊藤誠

    説明員(伊藤誠君) 三十六年度は大体——これは見方の問題があるのでありますが、長期的に見ます場合と短期的に見ます場合と違うのでございまするけれども、短期的に見ました場合におきましては、これは三十六年度の経済情勢がどうなるかということによって現実には違った姿になると思うのでございまするが、大体六十万程度は新しく出てくるのではないかというふうに一応の推定はいたしております。
  66. 鈴木強

    鈴木強君 大体需要の点と供給の点はわかっておりますが、そこで電電公社の第二次五カ年計画までの間、かなり設備を自動化し、近代化しておりますが、御承知通り電話の市外即時を見ましても、三十五年度三月三十一日末になりますと、全国大体六三・七%というものが即時になってくるわけですね。これが、三十六年度の予算を実施して参りますと、公社が示しております資料によりましても六九。三%と、約七〇%近く市外電話というものが即時化されていくと思うのですね。そういう段階でありますから、第三次五カ年計画に移行する際は非常に情勢が変わってくると思うのです。第二次までは、とにかく東京、大阪、名古屋、大都市、中小都市を中心にしてやってきておりますから、要員関係を見ましても、どうにか配置転換等で人のやりくりができたと思うのです。ところが、第三次に入りますと、きわめて末端まで参りますので、今六万近い交換要員がおるわけですが、こういった交換要員の職場が現実になくなっていくという事実も出てくると思うのです。これは一方では即時化を要請され、自動化を要請されるわけですから、国民の立場に立つと、なかなか従業員の立場も苦しいわけですが、どんな最悪の場合であっても、長い間事業に協力してきた人たちを弊履のごとく捨て去るということは忍びないことですから、国策としておやりになる場合に、今の炭鉱の問題ではないのですが、最終的にはどうしても生活権を保障するという立場に立って考えないと、非常に問題が出てくると私は思うのです。これは、単に組合の立場とかいうことじゃなしに、人をあずかる立場として、少なくともこういうことを考えないとできないところにきていると思うのです。これが一つ。  もう一つは、何といっても、さっき大谷さんのお話もありましたが、職員に対する待遇ですね。これはもう実に異常な努力をして、本年の予算を見ましても、二千六百五十五億円という収入をあげるわけですね。千十九億円の設備資金を出して、五十万個開設の方向に努力をしているわけです。片や、何回も大臣に対して申しておりますように、待遇等を見ますと、公社になりますと剰余金はないわけでありまして、生産に協力した職員から見ると、どうも納得ができない。これは怠けておって、収入をあげないで賃上げを要求することには問題があると思いますが、現実にこれだけ収入を上げてきているのですから、その生産に見合う、努力に見合う待遇の改善というものは、これはやはり考えていかなければならぬ時期にきていると思うのです。決して私は無理なことは言っていないと思うのです。その点は、経営の内容を詳細に検討してみればすぐわかることですから、この点が一つ問題になると思うのです。  もう一つは、資金計画です。大臣、これは大へん申しにくいことを言うのですけれども、今までの第一次、第二次の五カ年計画の自己資金、外部資金の比率を見てもおわかりになるように、大体三分の一が自己資金ですね。この三分の一の中で、政府が財政投融資、あるいは公社債の発行限度等を認めるといっても、ほとんどわずかです。あとは加入者の負担によってこの電話が拡充されているのです。ですから、私は、いずれ料金体系等の問題も出るようですから、その際にもっと突っ込んだ意見を申し上げるつもりですけれども、とにかく、一方電話の利用者から見ると、もう少し料金が安くならぬかという意見も率直に言ってあります。しかしまた、公社から見ると、政府から見ると、資金がないものですから、過渡的段階として加入者にお手伝いをしてもらわなければならぬということで、これは非常に問題になるところだと思いますが、いずれにしても、この資金調達については、公共投資について毛かなり積極的に政府は取り上げておられるところですし、今年あたりは、厳密にいうとたった十五億ですよ。公社債の三十五億のワクだけですから、十五億程度の資金の手当てしかできないということは、あまりにも私は事業の実態を理解しておらぬと思うのです。だから、電話がつかないという苦情があり、いろいろなサービスに対して苦情もあると思いますが、精一ぱい努力をしておりましても、なかなかそういう根本的な問題が解決できぬものですから、窓口にすわっておる善良な職員が文句を食うような格好が出てきているのであって、私たち忍びないと思うのです。ですから、第三次五カ年計画については、第二次もそうですが、当初ここに政府が提案しておられるように——われわれが審議をさしていただくような場合でも、当初約束をした建設資金政府手当てというものが全然その通りいかないのですね。十分の一か、せいぜい十分の二くらいのものしか手当てができない。私は何事かと言うのですね。結局それは、電電の事業が伸びて収入がふえてきますから、弾力条項によって、かなりやりくりをして補てんをし、また減価償却を多少減らして、そうしてやっておるというような実情にあるわけでして、もう少し建設資金については政府が積極的に手当てをしてもらわなければ困ると思うのです。いずれにしても、そういう第二次五カ年計画を想定しますと、かなり思い切った施策を基本計画の中に仕立てていきませんと、どうにもならぬ時期に私はきていると思うのです。ですから、監督の衝に当たる大臣としては、ただ単に公社当局にまかせるということではなしに、そういう基本的なものをぜひ一つ十分御検討いただいた上で、第三次五カ年計画については、政府の御方針の線に沿って、電信童話がほんとうに国民の期待に沿うように発展できるように大いに努力してもらいたい。そのときに大臣がずっといてくれればけっこうですけれども、いないとしても、これは今の作業の段階で十分一つ掘り下げていただいて、万遺憾ないように、この策定にあたっては郵政当局の配慮を私はお願いしたいという意味で、きょうはきわめて抽象的なことでしたけれども、基本的な問題について申し上げておったのですが、これらの点についてぜひ一つ大臣の御努力をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  67. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) ただいま御指摘になりましたおもな点は三点でございますが、いずれも大事な問題で、従業員の配置転換並びにその処遇問題、それから電電公社資金につきましても、今鈴木さんの仰せの通りに、できるだけ財政投融資等ふやそうというつもりで努力いたしましたが、ともかくも三十六年度、私も就任早々だったし、財政投融資も割り振りが大へんむずかしくて、外債に一部おんぶしたような、まことにその点私自身もこれから大事な峠にさしかかるという心がまえで、御指摘の点を十分努力いたします。
  68. 鈴木強

    鈴木強君 それから次にお尋ねしたいのは、FM放送関係でございますが、現在FM放送が、御承知通り中波帯から一つの転換期にきておりまして、最近の声を聞きますと、音質の点においても雑音混信の点においても、非常にこれは中波と違って安定した波なんです。従って一つ電波革命と申しますか、そういう時期にきていると思いますので、FMのチャンネル・プランをどう立てるかということは、きわめてわれわれ重大関心を持っているわけです。現在NHKと東海大学の二つに実験局としての免許を与えているようでありますが、その後お聞きしますと、もうすでに百九十余に上る開設申請が出ているようにも聞いているわけです。そういう点で、省は大体どういう構想をお立てになって、NHK、東海大学、あるいはその百九十余に上る民放の関係の人たちを含めたチャンネル・プランをどうお立てになって、そしてFM放送を実用化していこうとしているのか、私は承りたいと思うのです。
  69. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 仰せの通り今の中波ラジオは、今までは恵まれておったように私承っておりましたが、最近の情勢から、やはりFM放送の本格的な発足の時期にきておるんじゃないか、こういう考えに立ちまして、今鈴木さんのおっしゃったように、あるいはまあ一種の電波革命かもしれませんが、そういうような重大な時期にきて、また重大な問題であります。従って今このFM放送の実験、それによっていろいろなデータをとりまして、今後のわが国の放送全体のあり方を決するようなこの大きな問題でありますから、十分慎重にいたしたい。しかしそう長くほったらかすわけにもいかないんじゃないかと考えられますので、この技術的な利点それから技術的な条件等を確定するために、研究の今データを早急に整備しつつございます。国民各界に、また各方面の技術的、またその他の御意見を十分に参考といたしまして、このFM放送の実施方針をきめるべく今準備中でございます。
  70. 鈴木強

    鈴木強君 ちょっと具体的に二、三お尋ねしますが、最近聞くところによりますと、日本電波塔株式会社というのがございますが、そこから開設免許申請が出ているように私たち聞いているんです。これに対して郵政省は許可をするという、これを今言った百九十以上の申請がある中で、これを先んじて許可しようとするのかしないのか、この点はどうですか。
  71. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 百何十かに上るいろんなFM放送の申請があるそうでありますが、これは今申し上げましたように、まだデータも不十分でございますし、いろいろな御意見を伺わなければならぬので、この点はちょっと手間が取れるかと思います。今鈴木さんの御指摘になりました日本電波塔ですか、そのほか二、三といいますか、ある程度の人たちが共同いたしましてFMの実験をさしてくれということで、その問題も今取り扱っておるようであります。さらに詳しいことは局長からちょっと説明さしていただきます。
  72. 西崎太郎

    政府委員(西崎太郎君) ただいまの大臣の御説明に補足させていただきます。  今御指摘のように日本電波塔株式会社、ここへ実験局、実用局じゃありまんで実験局の申請は出ております。それで今われわれの方でそういう必要があるかという点を検討いたしておる段階でございます。
  73. 鈴木強

    鈴木強君 それはなんですか、必要があるから検討しているのですか。
  74. 西崎太郎

    政府委員(西崎太郎君) そういうわけでございます。そうして大臣が申されたように、われわれの方としましては、鈴木先生も言われましたように、チャンネル・プランをできるだけ早く作りたい。それには、たとえば例を申しますると、東京あたりでFM放送局を作った場合に、既設のテレビの局にどういう影響を与えるか、あるいは一体東京で何局くらいとれるかとかといったような技術的なデータというものが実はまだ的確に得られていないわけでございます。たとえて申しますれば、そういったような問題を早く結論を得ないと、チャンネル・プラン自体はできない。それをどういうふうにとったらいいだろうか、それには現在ありますところのNHK実験局でありますとか、あるいは東海大学の実用化試験局、これだけで間に合わない。どうしても電波塔に、これは一つ放送局の大家みたいな存在ですが、そういったところにも作らにゃならぬ、そういったような点を今総合的に検討いたしております。
  75. 鈴木強

    鈴木強君 ちょっとこういうふうに理解していいのですか、今NHKと東海大学で実験用の電波を出してやっておりますね。それだけでは、テレビに対する影響とか、あるいはその他FMを今後どの程度東京に許可したらいいとか、あるいは電波がどういう影響を受けるとか、そういう点の資料等が二つのところだけではできない。従って、もう一つ実用実験局というものを免許申請があるから、それを認可してやらして、そこでデータを集めて、さらにあなたが言っているような最終的な研究資料にしたい、こういう意味電波塔のやつは考えているということでございましょうか。
  76. 西崎太郎

    政府委員(西崎太郎君) その通りでございます。
  77. 鈴木強

    鈴木強君 私はそこが問題だと思うのですよ。これはテレビのときもそうですが、チャンネル・プランというものに対して郵政省が確固たる方針をお立てにならなかった。ちょっと言葉が過ぎるかもしれませんが、私たちから見ると。従ってああいうふうに葛藤が出てきて、最後には競願になるところは両方が資金を出してやってもらうとか、あるいはお茶を濁すような、そのときばったりのことをやって、とにかく押し切っている。私は一つの理屈としては、おっしゃるようにNHK、東海大学だけでは資料が不十分だというならば、これは何らかの方法をやることに対してわれわれは反対できません。できませんが、もっと根本的なチャンネル・プランというものを考えた上に立ってやっておきませんと、これは実験局として免許しても、それが将来商業局としてやるということの既成の事実になるのです、これは。ですからそれに対して他の民放連に加盟している人たちからいうと、非常に問題があるように聞いている。ですから、この前のカラーテレビの場合もそうですが、民放連の意見が合わない。唯我独尊で、おれはやるということが出てきているし、ちょっと早いから待ってくれというのも出ているし、まことに四分五裂である。これは民放連の中のことでしょうが、しかし、そういう動きのないように確固たる方針を示してやるのも政府のやり方だと思う。またそうあってほしい。ところが、そこがどうも私は極端に言うと、あちこちからチャンネル・プランを引きずり回されているような状況が今まであった。そういう経験を持っておるだけに、FMが今後の日本放送界に与える影響は、大臣の言うように、私の言うように、一つ電波革命になると思うのです。そういう時期だけに、そういうスタートをほんとうに慎重に考えてやりませんと、いろいろな影響が今後出てくると思うのです。そういう問題に対して、民放連からも、これは大臣に対して意見書を出されておるようですね。この日本電波塔株式会社の開設免許に対して意見書が出ておる。そういう意見書はどこから出てきたかということですね。それらの点も十分考えて、幸い民放連という組織もある。まとまるかまとまらないか知りませんが、一応そういう組織もあるのですから、こういうところにはさらに特別な、FMの特別委員会が設置されておりますし、FM放送技術委員会というものも設置されて、それぞれ研究されておるようですから、そういう人たちともっともっと話し合いをされて、本来ならば、郵政大臣がすでにそういう諮問委員会なら諮問委員会を作って、手早に、民間でこういう動きが出ない前に、一つの対策としては今後どうしたらいいかということを広く民間を含めた人たちの意見を聞くというぐらいの態度の上に立って取っ組んでもらいませんと、私はこれを非常に憂慮するのです、今後の電波行政上。従って、今簡単に、実験の段階で今は不十分だからということで、日本電波搭株式会社に安易に許可するということについては、私は問題があると思うのです。これは大臣の責任ですからね。一電波監理局長にまかせるべき問題じゃない。  これはカラーテレビにしたってしかりです。あれだけのいろいろな問題があったにかかわらず、いろいろと政策的にこれは動いてきた。私たちはそう思えば思える節もあるのです。それだけに大臣も真剣に取っ組んでもらいたいと思うのです。ですから、もう少し有識者を含めて、これをどうするかという基本的構想を打ち立てる努力をして、その上に立って、しからば今出ておる中で幾つやるとか、これは私はただ単に東京だけでなしに既設の民放、これはラジオ放送ですが、こういうものもたくさんあるわけですから、そこらにしたって一つの実験段階において資料集めに協力してくれと言えば喜んでやってもらえる。そういうところのバランスを考えてやるのならいざ知らず、特定のものに先走ってやるということについてはちょっと問題があると思う。こういう点についての基本構想をまとめてやってもらう、そこに問題があると思うのですが、大臣はどうお考えですか。
  78. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) できるだけその点は慎重に処理をして参りたいと思っております。
  79. 森中守義

    ○森中守義君 今の質問に関連をしまして、実は私も大体同じような趣旨ではっきりさせておいてもらいたいと思います。在来の経過から見ますと、大体実験局として免許をおろしたものは、それはそのまま一つの既得権みたいになって、すらすらと本免許になっている。それが今までの傾向のようです。今回のFMについてもすでにそういう既得権的な意味で実験局をおろされているのか、あるいは本免許、すなわち実用局にするときには別の角度からそれはそれなりに一つの申請者として取り扱うのですか、どちらですか。
  80. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 私は、従来の慣行はあったかもしれませんが、本式に免許するような場合には別の角度からやりたいと思っております。
  81. 森中守義

    ○森中守義君 それは確かに答弁としてはそうなければならないと思う。ただしかし、何回も先刻来話が出ておりますように、これはやはり客観的な事実としましては、すでに実験段階で協力をした、この人たちを新しい一つの申請者として手続上は取り扱いをするとは言っても、潜在的なものとしては扱えない。そういうものの見方からいくならば、今鈴木委員が言われるように、特定のものに実験局を許可した、あるいは許可していくということは、相当これは慎重な問題だと思うのですがね。そういうことを、もう少し具体的なそういう場面にぶつかったとき、実験に協力してもらったのは協力してもらった、しかし本物は本物だという、何かもう少しすっきりしたものが、この際私どもとしては、大臣の方からお答えをいただいておかないと、問題は以前と同じような混乱状態が続くのではないか、そう思うのですが、どうですが。
  82. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) お説の点を十分尊重いたしまして、処置をして参りたいと思います。
  83. 森中守義

    ○森中守義君 これは、一つできますならば、ごく近い機会に、今の問題については、もう少し正確な具体的な問題をお答えをいただきたいと思うのです。  それから、もう一つの問題は、在来の免許基準ですね、第二次の場合にも適用されるのかどうか。これは中身において多少問題にすべきところもあります。また第一次と今回のものと、これからのものが同様の性格のものとして適用されるかどうかということにも問題がある。しかし一応考えられることは、在来のものを適用するのか、あるいはFMにはFMとして別個に免許基準をお作りになるのか、そういう構想はまとまっておりますか。
  84. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) それらの点を含めまして、今データをとり、また従来の実績等も勘案いたしまして、基礎的な調査研究をいたしております。
  85. 森中守義

    ○森中守義君 私はあまりくわしくないのですがね、この種実験局的なものは、たとえば郵政省電波研究所あるいはNHKの研究所、こういういわゆる公機関ではできないのですか。そういうところに実験をやらせておいて、あるいは研究をやらせておいてできないですか。やはりたとえば東海大学とか、今申請が出ているような電波塔とか、そういうものに実験を許可しておかないとできませんか。私どもは、こういうことは今まで二、三回主張してきたはずです。郵政省電波研究所がある。NHKにこれに大体同類のものがある。こういうところでやっていけばやれないことはないのじゃないか、こう思う。そういうことに制限を加えておけば、実験局あるいは実用局という、そういう一つの潜在的な客観性というものは生まれてこないように考えるのですが、どうですか。
  86. 西崎太郎

    政府委員(西崎太郎君) ただいまお尋ねの件でございますが、私としましても、原則的には当然こういった実験局は国でやるのだ、あるいはNHKでやるべきものである、こういうふうに考えております。ただ、それでどうしても足りないものが出るといったような場合には、これは特定のところではなくて、大きな表現をもってしますれば、日本の総力をあげて、日本の技術陣の総力をあげて、そういった実験をやっていくのだ、そういったような態勢に持っていくのが、今御指摘のような将来への災いを残さないという点でいいのではないかというふうに考えております。
  87. 森中守義

    ○森中守義君 多少これはこれから先の論議でもあるし、しかもそういう論議の前提になる現状に対する一つの解明でもあると思うのですが、私は現在おろされているNHKについてはこれは問題はない。何といっても、一つの国民の機関ですからね。ところがその他に一つある。これがやはり一つの既得権的なものを民間関係に毎年させていく原動力をなしていると思う。それがさっきから申し上げるように、既得権という認識に立って、今までの第一次にしましても、カラーにしましても、そういうととがどんどん累積されてきているのだから、今回のこの問題を、これは別だというふうに切り離すことはなかなか困難じゃないですか。だから、これはしばしば言われているように、一つの国策的の意味においても、この際やはり大臣は私は決断をすべきだと思う。やはり公けの機関である省の研究所あるいは公社の通研あるいはNHKの技術研究所、こういう公けのところに実験をさせて、それで一つ行政的の確信を持って、それに該当する、しないという格好で免許をおろしていくというような方針の変更はできませんか。これが将来への一つの道を開いていく正しい方向だと私は思うのですけれども、もしそれを、理屈としてはわかるが、実態としてはなかなか現状において困難であるとするなら、今までと同じようなチャンネルの争奪戦が、大へんな混乱状態を私は露呈してくるのじゃないか、こういうふうに思う。だからなるほど理屈としてはわかる、そうあるべきだという答弁が今西崎局長からも答弁されておる。新しく電波研究所を作る、あるいは協会の技術研究所を作る、公社の通研を作るということじゃない。もうすでにそういう既存のものがあるわけですから、多少の予算の増額等を行なって、今からでも私はおそくないと思う。できませんか、そういうことは。
  88. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 国家の施設、またはNHKの施設でやはりその実験をするという方針はお認め願っても、そのほかに、それじゃ民間へやらせると、今のようにひもつきになるのじゃないかというような御心配もあります。私も、従来そういうことはあったといいますか、当然次に実験放送からコマーシャルの方に移るというようなこともあったように聞いておりますけれども、何分にも今FMの研究というのは、データを広くとって、早く根本方針を立てたい、こういう立場におりますので、今申請中のもので、実験局を作ろうというものについて検討中でございますが、十分御意見を体しまして、ここらを慎重に考えていきたいと思います。
  89. 森中守義

    ○森中守義君 同じような意見ですけれども、結局民間協力してもらってもいいんですよ。ただそれが一つの既得権になっていったり、あるいは利益と結びつくところに、どうしても委員会としては承知できない点がある。だから大臣が幾ら言われましても、これはもうやっぱり実験局として免許をおろしたのだ、一応同じような標準のもとにおいて選考やろうとしても、実態としてはやはり既得権、先取権というようなものが、だれが何といったって生まれてくる。だからそういうことがないという保証が明確にこの際何かの形で出てくるならば、これは私は民間協力してもらおうと、実験局をこれに四つ五つふやしていこうと、そのことは問題ない。やはり利害に結びつき、一つの既得権化していくというところに混乱の原因がある、こう思う。だから必要であるならば、電波研究所なりあるいはNHKの研究所あたりに民間の代表を委嘱したらいい、こういうのがやはり国としては当然とるべき方法だと思うのです。それも今申し上げたように、新しく省に研究所を作るとか、あるいはNHKに作るとか、あるいは電電公社にそういうものを作るということじゃない。すでにもうあるのです、そういう機関が。これに多少人的の補強あるいは、実験に必要な機器の補強、こういうことを行なえば、十二分に私は当局が期待されるような実験効果、しかもその実験効果を基礎として免許基準を作るなり、あるいは民間に許可する一つの資料というものは十分でき上がるというように思いますけれども、あまりむずかしいことではないでしょう。どうですか。
  90. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 今の方法であれば格別でありますが、私どもはそこに実験と将来の営業の免許とは別だという割り切った考えで、実験はできるだけ多く、そうして早く各方面にわたってとりたい、こういう考えでございますから、御心配の点は、私はそこで一応解決するのじゃないか。それでも、なおかつそれは前に協力したことをたてにとって云々というようなことが心配されるのですが、それは私はそんなに障害にはならないように考えております。
  91. 森中守義

    ○森中守義君 私の言わんとするところを理解された上での答弁なのかどうか、ちょっと私は疑問がありますがね。私は、およそ実験というものは、実験の効果を生むというのがいわゆる実験の一つのねらいでなくちゃならぬと思うんですよ。おわかりですか。さらば、実験効果をねらうというふうな、すでに郵政省に研究所がある、NHKにもある、あるいは電電公社の通研というものがその種の実験がやり得る態勢になっているかどうかは、もう少し詳しく公社当局に承ってみないとわかりませんが、私のしろとなりの認識からもってすれば、私この三つは人的な補強なり、あるいは機器の補強をやっておけば、実験効果というものは大体出るんじゃないですか。ことさらによけいな勘ぐりをしなければならぬような、あるいは将来の混乱の原因を作るような、民間への実験局を許可するという必要はないんじゃないですか、こう思うんです。しかも、予算にしても、この三つの機関等に注入する国としての予算は、国家予算の大半を投入しなければならぬというような大規模なものになる必要はないと私は思う。どうですか、もう少しその辺を正確に御答弁いただいておきたいと思うんです。
  92. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 国家機関またはこれに類するものだけで十分じゃないか、不十分ならば金をふやして、人をふやしてやったらいいじゃないか、御意見ごもっともなんですが、実は民間の共同した実験をやろうというような場合には、片一方に弊害が起きないということになれば、民間がやはり共同してこの実験をやろうというなら、私はそれをもこばむ必要はないんじゃないか。ただ特定のものだけにやるという場合には、今のような弊害のおそれがあるかもしれませんが、私は共同してやられるならば、国家機関以外にもそれに協力してくれるという立場でいいんじゃないかと、今のところは考えているんですが、なお、この点については十分私も考えさしていただきます。
  93. 山田節男

    山田節男君 今の問題ですね。FMの根本的な実験によってデーターを集めるというその団体は法人ですか、それとも郵政省の管轄のもとにおけるそういう臨時の……。聞くところによると四社、これが合同してやるというのですが、その法人ですか、それとも法人でも何でもない、ただ臨時の実験的にやる一つの組織体としてのそういうものに、FM研究のために、それをお渡しになるのですか。
  94. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 今のところ、別に法人を作ってこれにやらしてくれというようなところまでいっておりません。それをも含めて私らの方も検討中でございます。
  95. 山田節男

    山田節男君 先ほど鈴木君その他からいろいろ質問がありましたけれども、この種の研究は、これはなるほどNHKあるいは電波研究所、電通研、メーカーも加わり、電子工業会の方も協力するというのですが、こういう場合には、やはり処女地を開拓するんですから、あらゆる総合メーカー、これは機器ができなくちゃしようがないんです。その上でテストがあるんですから、これは単独の研究所でできないということは、これはわかります。ですが、先ほど来指摘あるいは不安に思っておるような点が、従来予備免許ということになるとたとえばVHFの場合、実験し、今度は実用化され、実現する、それにはスポンサーを必要とするので、それでしまいには予備免許をとってしまう。こういう痛々しい事実にわれわれ直面しておるから、そういう質問が出てくるのです。ですが、そういう企画は、これはFMに関してのしかも重大な根本的なチャンネル・プランを立てるならば、そういう有能なメーカーなり、あるいは従来特殊の研究をしていたものを総合してやることは、これは絶対必要だと思います。そこで今の不安を、巷間伝えられるようないろいろな流言風説、こういうものをチェック・アップするためにもやはり郵政省郵政大臣監督下にある。あくまで、それに使う周波数の問題にいたしましても郵政大臣郵政省の問題であり、国民の問題である。郵政省がこれを監理しておるのだ。あくまでこれは実験的なものである。こういう建前を明示されれば、またそういう建前で出発されるならば、今言ったようないろいろ勘ぐられるようなことは出ないと私は思う。  これについて私思い出しますが、目下ニューヨークのテレビジョンが、非常に高層建築が多くて、そうして自動車、機械その他年々ふえて、もう非常にテレビの映像がVHFでは見られない。そこでワシントンの連邦通信委員会——FCCと申しますか、これがメーカー、それからFCCの技術その他民間の研究団体を動員いたしまして、場所を最も伺いエンパイア・ステート・ビルディングで実験いたしております。その建前は、あくまでこれはFCC——連邦通信委員会が、ニューヨークにおいては、いわゆる超短波ではどうしてもいけないから、極超短波で難視聴を解決するというテストを今やっておる。これは六社がこれに参加しておる。ですから公明に、そういう不安のないような立場で、一種のプロジェクトとして天下に表明しておやりになるならば、そういう巷間伝わるような変な勘ぐりは出てこないはずですから、私はこのFMの開発については、やはりこれは第一にメーカーでなければ普及いたしません。ですからそういうものが総合体へ発展をするということは、これはどうしてもそういうことをやらなくちゃ実際問題としてできないと思います。ですから問題は、どういう組織体をもってやるかということ、そうして今いろいろ質問があったようなことは絶対にないのだと、そういう点の疑惑を持たれないように、今のプロジェクトはどうしてもやらなくちゃならないと思う。問題の出発点のどういう建前でこれは実用化され、実験局になる、さらに予備免許になる、こういうことがどうも従来……。これは小金郵政大臣としてはそういうことのないように私どもは念願いたしておりますが、従来の郵政大臣諸君、ここへ来て言うことと実際やることと全く違うのです。そこに今日の電波行政の、非常に国民から見て、これは周波数帯というものは国民のいわゆる共有物ですから、これは国家が、国民にかわって郵政大臣がいろいろ分けていただくのですから、そういう点についてはあくまで公明に、初めからちゃんとわかるようにしてやれば、こういう問題は私は起きないと思います。どうかそういう意味で、こういういろいろな質問が起きないようにはっきり、だれが見てもすっきりしておるというようにして、しかも率直にお示しになる必要があると思う。これは一般の国民が持っておる不安心というものを一掃できると思います。そういう意味で私は重ねて郵政大臣にお願い申したいと思います。
  96. 鈴木強

    鈴木強君 だいぶ同僚議員からいろいろ質問していただきまして私もわかりました。ただ問題として残るのは、すでに実験局としての予備免許を与える際に、NHK、東海大学というものを選定した際に、少なくともFMの今後の発展を考えた場合、あなた方はこの二つの実験局によって、今度総合的のチャンネル・プランを立てる場合の資料はとれるような確信と判断を持っていただかなければならぬ、そして二つを選定したのかどうか、そこらに私は問題があると思う、根本的に。今度は二つでは資料がとてもとれぬから、もう一つ何か許可して、資料をとって、今後の参考にしたいという、そんなべらぼうな話はないですよ。しからばどこが今後の問題について資料がとれないというのですか。あなた方の方でこのチャンネル・プランを立てる場合に、今のNHKと東海大学の資料だけではどこがだめだからやるというのですか。
  97. 西崎太郎

    政府委員(西崎太郎君) 先ほど申し上げましたように、まだそういった点は検討中でございますが、具体的に今考えられまする問題としましては、まあこのFM放送をかりに将来東京で実施するという場合には、やはりどこかまとめてやらざるを得ない。あちらにもこちらにもアンテナが立っていくということでは、お互いにいろいろな混信が起こって困る。そうするとアンテナをどこかにまとめる必要がある。そうしますと、先ほどもちょっと問題が出ました電波塔を利用してやる、電波塔のあいているところを利用してやるということが常識的には考えられるわけで、現在東京で相当の申請がございますけれども、そのうちの大半は電波塔を使うということで申請が出てきているわけです。ただ、そうしますと、あそこには御承知のようにテレビのアンテナもたくさん乗っかっております。全部で四つ乗っておるわけです。そうすると一体テレビのアンテナに、あそこからFM放送すると、どういったような妨害が起こるか、あるいはまた大体あそこが中心ということになりますと、サービス・エリアとか、そういうものはどうなるのか、さっき申し上げましたこのテレビの電波とどのくらい離せばいいか、いろいろ基本的な問題があるわけです。そういった問題がやはり特に解決を急ぐ問題としてある。ただ先ほども大臣から御説明ありましたように、その電波塔を使うということと別に、その電波塔を免許にするということとは、これは一つ切り離して考えていただきたい。また、われわれも別にそういう意図があるわけではないのでして、たまたま、あれを使わざるを得ないのではないかということから、一体これの免許の形態をどうしたらいいかといったようなことを、いろいろ先ほど山田先生からお話がありましたような線をいろいろ考えておるわけです。
  98. 鈴木強

    鈴木強君 ですから、そのことはすでにあの電波塔株式会社ができたときに、FM放送のことは想定しておったわけです、スペースを。そういうことは今から考えられることではなしに、当初から考えられておったのだ。なおかつ、そういう情勢の中でNHKと東海大学に許可したということはどういう意義があるかということ、ですからNHKと東海大学のところで将来については考えて、あそこにスペースを置いて、FMが実験、実用に入る場合には提供してやろうと、これは放送会社もそういう計画を立てられているのですから、ですからそういう関連で、もう少し私は当初に実験局を設定する場合でも、今ごろになってから、実験局を作ったら、それがすぐ実用局として商業べースに乗るのではないかということを考えられるから言うのだけれども、そういうぶざまなことについて質問したいのですよ。ですから基本的な電波に対する確固たる考えがないのじゃないですか。これは現大臣を責めても何ですが、歴代の郵政大臣等はそういうことなんです。何でも中途半端にしてかわってしまうというようなことで、ですから私は今あなたがおっしゃったようなことはわかるのですよ。現実にスペースもあるし、あそこを総合放送局、テレビ局としてやろうということは、これはだれの立場からしても考えられると思うのです。それは高いところがいいし、どこか集中したところがいいことはわかっているのですから、富士山のてっぺんからやれば一番いいのだから、そういうことはわかり切っております。実際それを現実にやってみなければならないという情ない技術の実験の段階であったら、これはやむを得ないでしょう。そうであったら、今あなたがおっしゃったように電波塔株式会社というものが、本来の電波塔でなしに、今度はFM放逸の実験局として、将来は商業放送をやろう、こういうことを想定していかれる立場に立って申請していることは理解できると思うのだ。  私はそうであるならば、そこに一つの団体を作るか、どういうふうにするか知らぬけれども、資金関係とか、あるいは人員の関係とか、こういう点を、民放連の組織もあるし、NHKもあるし、電波局もあるのですから、そういうことを総合的に考えて、実験局を作って、とにかく、とりあえず、そこでそういう実験をさせてもらうための実験局を作って、それを暫定認可をして、実験としてはやってみる。そういう方向で進まなければ、これは事を、問題をあとに残しますよ、大臣、これは。私はこれを心配しているからそういう問題を特にきょうは提起したのです。ですから趣旨がおかっていただければ、ぜひその線で、民放連も反対しているという中で始めてみても、科学は思想立場、すべてを超越して国家民族のためにやることですから、そういうものが政策的にどうこうという問題は、これは論議は別ですよ。そういうつもりで考えておりますから、私は、民放連の組織もあり、その中で反対して大臣意見書まで出ていることを強引にやるということはまずいから、私は委員会ができておるけれども、それがどういう点が郵政省協力関係があるのか、そういう点がわからないからお聞きしましたので、大体西崎電波監理局長の最後の御説明で意図がわかりましたから、そうであればわれわれとしても納得できると思います。で、われわれの心配ないような形であそこに実験局を作って、そして手おくれであったが、将来のチャンネル・プランに備えて一つの実験をやりたいというのであれば、われわれもこれは賛成しますよ。だからそういうふうに運営を誤りないようにしていただければ私はけっこうだと思います。その点は確認をしていただけますか。私の言っていることに間違いないと思いますが、そうしていただけますか。大臣からも聞いておきたいのです。
  99. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 十分御意見承知いたしましたし、また山田さんからの先ほどの外国の例もお示しいただきました。大へん参考になりましたので、これからその用意を十分いたしまして処置いたしたいと思っております。
  100. 森中守義

    ○森中守義君 今私は大事な西崎局長鈴木委員に対する答弁を聞いておりませんでしたので、ひょっとすると食い違っておるかもしれませんが、前回カラーのときの経験もありますので、この際一つ念を押しておきたいことがあるのです。それは法律上容認できるものかできないものかというので問題になった、例の実験局に対するスポンサーの問題、これは現在そのおろされているNHKは論外ですがね。あるものがはたしてそのスポンサーをつけておるかどうか、それは知りません。知らないけれどもが、これから先の問題として、かりにいろいろ省の方で検討された結果、それじゃ一つ申請者に対して実験局をおろしていこうというような方針が万が一にもきまったと確定した場合に、前回あれほど大問題として提起されて、まあ結局私どもはあの当時も、絶対に電波法は許していない、実験局にスポンサーをつけることを。それを植竹さんであったか、あるいは寺尾さんであったか、ちょっと記憶がありませんが、お二人のうちのどちらかが大臣をされておったのです。すでに実験同にスポンサーをつけている。これを今さらのように切れない。しかも実験をやる上において多少経費も要るから、これはしようがないだろうというようなことで、うやむやのうちに終わったことがあります。しかし、これは電波法にも明らかに違法な行為だということは間違いないと、私も今でも確信しておりますし、また理屈からいっても、実験局にスポンサーをつけるということは、これは許せない。従って、かりにもそういうことがあった場合に、前車の轍を踏まないで、絶対実験局段階においてはスポンサーをつけない約束ができますか。こういう重要な問題をこの際明快にしておいた方がいいと思いますが、一応大臣のそういうことを想定をした範囲における答弁を承っておきたい。
  101. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) 前例は遺憾な点があったかもしれませんが、御趣旨のように私は進んでいきたいと思います。
  102. 森中守義

    ○森中守義君 スポンサーをつけないということですね。
  103. 小金義照

    国務大臣(小金義照君) そうです。
  104. 鈴木強

    鈴木強君 電波関係でもう二、三点簡単でいいですからお答えいただきたいと思いますが、今のFMの場合、民放連は、今のFMはVHF帯でやるという趣旨意見が出ているように思うのですが、これに対しては郵政省はまだUHFかVHFか、その辺はまだはっきりしていないのですか、方針は。
  105. 西崎太郎

    政府委員(西崎太郎君) VかUかという問題につきましては、いろいろ従来いきさつがあったようでございます。ただ世界的な現状というものを見ますと、FM放送を実施している国は全部VHF、Vでやっております。しかし進歩の激しい世界でございますから、将来Uが使えないということもないわけでございます。われわれとしましては、そういったような情勢から、さしあたってはVでやっていったらいい。しかし将来の需要というようなことを考えますと、Uはやらないのだという必要はないのでありまして、UはUで大いに技術的な開発はして参りたい。しかしUの問題は、今申し上げましたように、これは新しい技術でございますから、そうすぐに結論が出るというわけのものでありませんので、相当時間をかけましてその方も開発をして参りたい。従って、まあ結論的に申しますと、さしあたっては世界並みにVと、しかし将来はUも使えるように開発をしていく、こういう考え方でございます。
  106. 鈴木強

    鈴木強君 これはすでに今までのマイクロウエーブの場合でもそうですが、いろいろ論議のあったところですし、今後のFMの帰趨を決定することにもなると思いますから、御指摘のように、一つ慎重にやってもらいたいと思います。  それから次にITUの事務総局長のG・C・グロスが日本に来たのですね。その際に、後進国の技術援助問題について郵政省、電通関係者と打ち合わせを行なって、聞くところによりますと、東南アジア地域のマイクロウエーブのゼミナールを日本一つ開こう、こういうことに意見が一致したと聞いておりますが、その内容について一つここで明らかにしていただきたい。  それからもう一つは、例年のことですが、五月二十六日から六月二十二日までストックホルムで第二回欧州後進地域主管庁会議というのが開かれ、これは日本も参加するようでありますが、その際にFM放送の標準ですね、それからVHF帯、それからUHF帯のステレオ放送の混信防護費、さらにまたテレビの混信防護費等について議題になっているようですが、これに対して日本はどういう態度でいこうとしているのか、その態度が決定しておったら聞かしてもらいたい。もし決定していなかったら、きまったら資料として委員会に出してもらいたい。
  107. 松田英一

    政府委員(松田英一君) 第一の問題についてお答えいたします。先般ITU——国際電気通信連合の事務局長のG・C・グロス氏が日本へ初めてやって参りまして、日本通信事情というものをいろいろ視察いたしました。同時に郵政省に参りましたときに、技術援助問題として話があったわけでありますが、この問題は前に全権委員会議のときにも、国際電気通信連合としては、いわゆる新興国といいますか、低開発国といいますか、そういう国に対して、ITUとしてもできるだけの援助というものはやっていかなければならないということに目的の変更もありましたし、そういう努力をすることになったわけでありますが、その後ITVの事務総局の方でも、いろいろにその方向に向かって努力をいたしまして、ITV自身の予算の中ではそういうものは組まないわけでございますが、国連の拡大技術援助計画と申します技術援助資金のもとがございますが、そういうものからもお金を出してもらって、できるだけそういう方向に進みたいということになっておるわけであります。  それからITUの各メンバーの国に対しましては、そういう方向に対して、できるだけ協力をしてほしいということにもなっておるわけであります。そこで、現在アジア方面におきましては、日本が何といっても一番技術的に進んだ国でもございますし、また、東南アジアの国におきましては、マイクロウエーブの利用というものはその後だんだんと進んで参りまして、これが一番興味を引いておるし、また大事な問題でもあるというようなことから、事務総局の中で技術援助としての一つの方法としてゼミナールを開いて、電気通信の従事員に対する訓練と申しますか、施設の向上というか、そういうことをはかっていくことは非常に大事な事柄と考えておるのでありますから、そういう方面に対して日本協力をしてほしいという要望があったわけであります。そこで日本としましても、そういう世界的な傾向に対して一つの力を添えるということは、非常に国際協力の点からいいことであると思いますし、また、現実問題といたしまして、日本にはマイクロウエーブは非常に進んでおりまして、そういう方面のゼミナールというものを日本でやっても、相当現実の見てもらう施設もあるし、また、技術者も相当にいるということで、そういう方向に協力することは望ましいというように考えたわけであります。  そこで具体的にどういうふうにやるかという問題につきましては、実はまだ検討中でございまして、おそらく、時期としましても、今年の暮れ近くと申しますか、秋には郵便の会議もございますので、それとぶつかるとまずいと思いますので、それ以後ぐらいになるのじゃないかと思いますが、具体的計画は今いろいろ検討中でございます。ただ、グロス氏が日本にやって参りまして、そういう話を持ち込みましたことに対しては、日本はこれに対して協力をしたいというような話し合いをしたわけでございまして、正式にはまたITUと連絡をとっておりますので、日本からITUと連絡をとり、またITUの方から連合の各国に照会をいたしまして、ゼミナールの参加人員等もきめる手続もありますし、また、正式にITUとして、日本がいわゆる招請国としてゼミナールを開くという形の決定は、もう少しあとでやることになるのではないかというふうに考えます。
  108. 鈴木強

    鈴木強君 もう一つ質問に対して、簡単でいいですよ。
  109. 西崎太郎

    政府委員(西崎太郎君) 第二点についてお答えいたします。今御指摘の欧州会議の問題でございますが、これは実は欧州地域だけの会議でございまして、その主たるねらいは、今度日本でも第二次チャンネル・プランに使っていこうといういわゆるUHFのテレビ、これの欧州全域にわたるチャンネル・プランを作るというのが目的でありまして、それの国際会議がこの三月の末に、それから本会議が、さきに御指摘になりましたようにストックホルムでこの夏というようなことになっておるわけでございます。日本はそういう意味一つのオブザーバー的な立場にあるわけでございまして、しかし、それによりまして、いろいろ欧州地域の放送の今後の趨勢といったようなものも非常に把握するのにも適当であろうという見地から、日本からも政府から一人と、あとNHK、民放連から合わせて三名、これに——これにと申しましても、さっきの予備会議のことでございますが、そっちの方にさしあたって参加する予定になっております。
  110. 鈴木強

    鈴木強君 ちょっと、予備会議には賛成なのですか。そうするとこの五月二十六日から六月二十二日まで開かれる第二回の会議には出ないということですか……。僕の質問したのはそうではなくて、これに出るような態度をきめたというが、どうですか。
  111. 西崎太郎

    政府委員(西崎太郎君) 日本から出席をきめたのは予備会議のことでございまして、予備会議では、結局チャンネル・プランを作るための技術的な基準を決定しているということでありまして、そのあとの五月から六月までの会議には具体的にチャンネル・プランをきめる。これにはまだ日本は出席するかどうかきめておりません。
  112. 鈴木強

    鈴木強君 わかりました。
  113. 鈴木恭一

    委員長鈴木恭一君) ほかに御発言もなければ、本件については本日のところこの程度にとどめておきます。  本日は、これにて散会いたします。    午後一時七分散会