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1961-05-22 第38回国会 参議院 決算委員会 第28号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十六年五月二十二日(月曜日)    午前十時四十五分開会     —————————————   委員の異動 五月十九日委員谷口慶吉君及び上林忠 次君辞任につき、その補欠として金丸 冨夫君及び小柳牧衞君を議長において 指名した。 五月二十日委員井川伊平君及び小柳勇辞任につき、その補欠として上原正 吉君及び大倉精一君を議長において指 名した。 本日委員金丸冨夫辞任につき、その 補欠として谷口慶吉君を議長において 指名した。     —————————————  出席者は左の通り。    委員長     佐藤 芳男君    理 事            鳥畠徳次郎君            野上  進君            相澤 重明君    委 員            上原 正吉君            川上 為治君            木内 四郎君            高野 一夫君            谷口 慶吉君            野本 品吉君            谷村 貞治君            大森 創造君            木下 友敬君            武内 五郎君            千葉千代世君            山田 節男君            奥 むめお君            常岡 一郎君   国務大臣    国 務 大 臣 西村 直己君   政府委員    防衛庁経理局長 木村 秀弘君    防衛庁装備局長 塚本 敏夫君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○昭和三十三年度一般会計歳入歳出決  算(第三十四回国会内閣提出) ○昭和三十三年度特別会計歳入歳出決  算(第三十四回国会内閣提出) ○昭和三十三年度国税収納金整理資金  受払計算書(第三十四回国会内閣提  出) ○昭和三十三年度政府関係機関決算書  (第三十四回国会内閣提出) ○昭和三十三年度国有財産増減及び現  在額総計算書(第三十四回国会内閣  提出) ○昭和三十三年度国有財産無償貸付状  況総計算書(第三十四回国会内閣提  出) ○昭和三十三年度物品増減及び現在額  総計算書(第三十四回国会内閣提出)     —————————————
  2. 佐藤芳男

    委員長佐藤芳男君) これより決算委員会開会いたします。  委員の変更について御報告いたします。五月十九日に上林忠次君が辞任され、その補欠として小柳牧衛君が、また五月二十日に井川伊平君、小柳勇君が辞任され、その補欠として上原正吉君、大倉精一君がそれぞれ選任されました。     —————————————
  3. 佐藤芳男

    委員長佐藤芳男君) 昭和三十三年度決算外三件を議題といたします。  本日は総括質疑の残りを行ないます。御質疑を願います。
  4. 千葉千代世

    千葉千代世君 防衛庁長官にお尋ねいたしますけれども、これは東京都の新島小学校に、工事のために自衛隊員が派遣されて宿泊している、こういう問題でございますが、具体的には五月の五日に新島に大体三百三十名の自衛隊の方が上陸して、五十名が若郷小学校のすぐそばの公民館に宿泊する。行った目的というのは、東京都から委託されて築港とか、道路の拡張とかそういう仕事をするためである、こういうことでございました。お聞きしたいのは、公民館というのは実際には学校雨天体操場になっておってPTAの払い下げでもって常時それを活用しておる。小学校と中学校と一緒でございますために、時間割をきめて雨天体操場として使用している。そこに五十名の方が宿泊されておって、教育上非常に支障を来たしていると、ぜひこれはほかの場所宿泊施設なりそれから方法考えてもらいたいと、こういう地元の要望でございましたが、実際的には東京都が委託して防衛庁が行く場合には、村当局了解を得ているからと、こういうことの一点張りでなかなか雨天体操場教育の用に自由に使えないと、こういうことだそうでございますが、それについて概略説明していただきたいと思います。
  5. 西村直己

    国務大臣西村直己君) 新島の問題は、長い間根本的にまた一部思想的な面からオルグその他が入りまして非常にじゃまをしたのでありますが、新島本村としては九割以上の村民が早く試射場の建設までやってくれというような雰囲気でございまして、それに関連する道路その他の条件工事も早く進めたいと思いまして、私の方でただいま御存じのように自衛隊を送っております。状態は非常に円満な形でいっております。ただ一部の方から自衛隊宿泊所についての御意見が出ております。われわれも現地につきましては、慎重に現地の希望をいれるようにはしております。一部から抗議が出ておりますが、つきましては村当局あるいは学校管理者方面から御推薦というか——というようなこともありましたので、私どもとしてはそれである以上は教育上の支障もないのじゃないか、こういう趣旨から進めていただいておりますが、なお関係政府委員も参っておりますから、現地状況について御報告をいたさせたいと思います。もちろん私どもは、教育支障を与えてまでやろうという考えじゃございませんが、現地村民あるいは村民の大多数が村会という正式の機関を通して、そうして一日もすみやかに条件付工事を完成してもらいたいという強い要望のもとに、できるだけ村の御要望とわれわれの行動とを合わせて参りたい、これが私の趣旨でございます。
  6. 千葉千代世

    千葉千代世君 私は反対とか、賛成とか、そういうことを抜きにしまして、占領中でも教育施設を優先する、こういうことが建前であって、現にたとえば東京都が月島第三小学校を返還してもらうとか、逐次教育優先の実を上げていただいたわけです。特に今は東京都の依頼で行ったと、こういう中で、現実校長先生としてみれば、宿泊所を貸してもらえないか、そう言われますと、教育上これこれで使っては困るんだけれどもとおっしゃる。しかし防衛庁の方からも強い要望があり、村当局としてもやはりこれを受け入れなければならないということで、校長先生意思もなかなか上に反映しない。そこへ持っていって今度は教師の方としてみれば、一週間のプランを立てて、そうして雨天体操場を使っているのに困るというと、校長さんが、でも村の方の強い意向と、防衛庁の方の強い意向と、東京都の意向があるので、それを教育上困るからといって反対できない、こういうことでもって実際は支障を来たしてもそれが反映できない。こういう実情で、現に東京都のたしか太田副知事と思いましたが、そこへも私ども同僚議員が行きましたときには、実情を実はよく知らなかったと、そういうことがわかっていれば、テントを持っていくなり用意して行ってやるべきであった、やはり教育支障を来たすということは非常に困る問題だから今後考えるという、その考える最中で今具体的にはその対策がなされていないと、こういう段階に聞いたのですが、実情について詳しい方がありましたならば御説明をいただきたいと思います。
  7. 佐藤芳男

    委員長佐藤芳男君) なお、私から申し上げますが、ほどなく本会議開会をみると思いますので、きわめて質疑応答とも簡潔にお願いをいたしたいと思います。
  8. 木村秀弘

    政府委員木村秀弘君) 東京都の委託を受けまして都道の工事に出ております部隊が現在三百人以上ございます。それで防衛庁といたしましては、もちろん現地の方に宿舎を持っておりませんので、村当局の方に宿舎のごあっせんをいただきたいということを申し出まして、その結果、村の方ではここが一番適当であるということで御選定をいただいております。その際もちろん校長先生の御承諾も得ておると聞いております。それで今おっしゃったように、問題は教育支障があるかどうかという点でございまして、教育支障があるということになりますと、どこか適当な場所を見つけて移転すべきであるというような結論が当然出てきますので、もう一回村とよく相談をしまして、こういう御指摘があったが実情はどうかという点につきまして、村の方と相談をいたしまして善処いたしたいと存じております。
  9. 千葉千代世

    千葉千代世君 今は自衛隊の方が五十名で、全体で村に三百三十名でしょう。そうすると千五百名くらい上陸予定ということを聞いたのですけれども、その通りなんでしょうか、これから先も。
  10. 木村秀弘

    政府委員木村秀弘君) その予定はございません。最高四百名どまりと予定しております。期間は七月上旬まででございます。
  11. 千葉千代世

    千葉千代世君 自衛隊の方とか警視庁の機動隊の方が村には泊まっていますようですね。そうすると若郷実情を私ちょっと詳しくまだ存じませんけれども、ここでも合宿しているのでしょうか。
  12. 木村秀弘

    政府委員木村秀弘君) 宿舎がございませんので、一部は機動隊の余地をお借りしまして、そこにも合宿いたしております。全部収容し切れるような宿舎が現在村にあればよいのですが、ございませんので二個所に分宿しておる、こういう格好でございます。
  13. 千葉千代世

    千葉千代世君 雨天体操場だと昼間は自衛隊人たち工事に出かけて留守だから、その間生徒は使っていいじゃないか、こういうお話であった。ところが雨が降りますと工事に出かけられないでそこにいる。児童の方は雨が降るから雨天体操場を使うのだ、こういうわけで、やはり村としてみれば防衛庁東京都の方からの強い要望宿舎あっせんを依頼されたときには、手っとり早く公民館だからいいじゃないかと考えた。これは実質的には七万八千円でPTAが払い下げておって、道を隔てたすぐそばだそうでございますね、雨天体操場として使うほかに、全体の教育施設にもほとんど使われている、そういうような状態である。そういうわけで、私の伺いたいのは、今後御調査なさって、そうして七月上旬といいましてもこれから雨期に入りますし、特に使用がきびしい時でございますので、何か早急に方法をお立て願えないものかどうか。
  14. 木村秀弘

    政府委員木村秀弘君) ああいう離れ島でございまして、今、一両日中に立ちのけといわれても、直ちに二百数十人の宿舎を見つけるということは、相当困難ではないかと思います。よく村と相談いたしまして、教育支障があるということであれば、どこかほかに、かりにテントを張るとかなんとかというような方法を選びまして善処いたしたいと思います。
  15. 千葉千代世

    千葉千代世君 時間もございませんようで、資料をちょっとお願いしておきたいのですが、これは東京都からもらえばいいんでしょうけれども、一応防衛庁の方からいただいておきたいのですが、東京都から委託された場合の費用ですね、全体の費用、それから宿舎費用、食事の費用とか、そういうふうな大体委託された費用、その点を一つ明確にしていただけたらお願いしたいのですが。
  16. 木村秀弘

    政府委員木村秀弘君) 宿舎、食糧、そういう費用は入っておりません。ただ材料の輸送費でございますとか、あるいは岩礁を爆破する等のダイナマイトの費用、あるいはブルドーザーを使う油の費用、そういうものでございます。工事が三つ、四つに分かれておりますので、数字につきましては、のちほど資料として提出さしていただきたいと思います。
  17. 千葉千代世

    千葉千代世君 本会議も始まるようですのでこれで質問を打ち切っておきますが、一つ御調査いただいて、東京都と御折衝いただいて、なるべく早い機会によい解決が得られますように御努力をお願いしたいと思います。
  18. 佐藤芳男

    委員長佐藤芳男君) 間もなく本会議が開かれますので、委員会はこれにて暫時休憩し、午後一時より再開いたしたいと存じます。  これにて休憩いたします。    午前十時五十九分休憩      ——————————    午後一時三十五分開会
  19. 佐藤芳男

    委員長佐藤芳男君) これより決算委員会を再開いたします。  午前に引き続き、昭和三十三年度決算外三件についての総括質疑を続行いたします。質疑の通告がございます。これを許します。
  20. 相澤重明

    相澤重明君 防衛庁長官お答えをいただきたいと思うのですが、前回委員会の際に、防衛庁に次のことを答弁するようにということで申し上げておったのは、第二次防衛計画と、それから債務負担行為をどうするか。  その第一は、一昨昨年の岸内閣総理大臣当時、国防会議次期戦闘機種をグラマンからロッキード決定をして、二百機を生産をするということをきめたわけですが、そういう年度計画というものをどうするのか、こういう点を当委員会で答弁をしてもらいたい、こういうことで前回防衛庁に要求をしておいた。従ってまず第一に、債務負担行為はどういうふうに計画されておるのか。  それからいま一つは、第二次防衛計画についてどういうふうにお考えになっておるのか、政府意見調整もできたと思うのでこの際発表をしてもらいたい。
  21. 西村直己

    国務大臣西村直己君) 国庫債務負担行為、あるいは艦艇につきましては先生御存じ通り継続費と、この二つでもって後年度防衛庁経費負担をかけておるととは御存じ通りでございます。できれば後年度経費をあまり残さんで年度限りで処理していくのが、財政運用上はより以上いいのかもしれませんが、防衛庁装備の場合一年間でできないものがございまして、それがおのずから後年度へ尾を引く、これは一つ了解をいただきたいのでございます。  そこで、たとえばロッキードであるとか艦艇の一部であるとかいうのが、国庫債務負担行為あるいは継続費として後年度、言いかえますれば三十七年度以降に現われて参る、歳出化をされて参るわけであります。ところで一方、第二次防衛力整備計画なるものは三十七年度を初年度にして、大体五年と申しますと昭和四十一年という五年間が加わって参りますから、その間におのずから昭和三十七年から五年間、おそらく、ものによって四十年ぐらいで、大体それは四十年か三十九年で済むわけであります。艦艇については三十七年と思いますが、これは経理局長その他から御説明申し上げますが、国庫債務負担行為あるいは継続費は、おのずからその中で歳出として消化をされていく、こういうふうに私ども考えて参っております。  それから、いま一つ質問がございました第二次防衛力整備計画——第一次防衛力整備計画御存じ通り昭和三十五年までの三、四、五の三カ年計画でございまして、三十六年度はそれじゃどういうふうにして、穴があいているじゃないかという御議論が立つわけでありますが、これは第一次の勢力のワクの中でもって三十六年度整備する、ただその中で、たとえば陸上兵力は三十五年までの一次計画で十八万であったのが目標に達しなかったから、しかも、人員は、その中の人員において単年度計画を立てていったというのが、三十六年度予算編成方針でございます。二次防衛力整備計画は三十七年から四十一年までの計画でございますが、これはことしの初めの国防会議で、防衛庁で早く成案を得た上は、政府統一といたしまして、国防会議でこれを慎重審議するということになっておりますので、ただいま防衛庁におきまして、できるだけ早く成案を得るように急いでおる段階であります。大体私どもは、まあ六月初めぐらいまでには防衛庁としての成案を得たい、こういう考えでございます。もちろん、これは成案防衛庁案としてまだ確定はいたしておりませんが、大体の方向はそれじゃどういう方向考えていくのだ、めどはどうなるのだ、めど国民財政負担を多くかけてもいかぬし、また、防衛のあり方として、政府方針といたしましては、国力国情に応じて漸増するというようなことも考えられておりますので、そこらを考えまして大体国力に応じた整備をはかって参りたい。内容におきましては、主として今までアメリカからもらっておったようなものが、たとえば船であれば非常に古くなっている、あるいはその他陸上兵器その他につきましても非常にいたんでおります。これらを更新していく、言いかえれば国産品によって更新をして参るというのが中心でございまして、言いかえますと、一つ体質改善をはかりたいということが一つの眼目でございます。それからいま一つ備蓄等、言いかえますれば、弾薬であるとかその他が非常に、ただ形だけを整えるのでなくて、内容的に備蓄を持たなければいけない。燃料代に、これらに一つ重点を置きたい。  それから第三番目としましては、全然それじゃ現状維持態勢で何にも新しいことはやらないのか、そうじゃございませんで、やはり兵器近代化というような新しい施策もその中へ多少芽を出して参りたい、こういう考え方でございます。新しい芽と申しますれば、国産ミサイル、あるいはミサイルを導入して参る、国力国情に応じて防衛的な観点からの、防空的観点からのミサイルを導入して参る、あるいはそれに伴うところの防空体制としての必要な装備等をやって参る、というような事柄を考えておるのが現状でございます。
  22. 相澤重明

    相澤重明君 今の西村長官の、いわゆる債務負担行為の点と、第二次防衛計画についての御説明を概略的なものをいただいたわけなんです。そこで、第二次防衛計画国民所得に対するやはり考えというものを明らかにしなければ、防衛費というもののパーセントは出てこない。しかしすでに次期戦闘機種等については国防会議決定して、そしてロッキードというものをきめて、債務負担行為として年度計画を持つということは、これはまあ当然のことだと私は思うのですね。それがそのからみ合わせというものは非常にやっぱり問題が出てくるんじゃないかと、こう思うのです。特に池田総理大臣国会が終わったならばアメリカに行くということも既定の事実であるし、政府もそういう中でアメリカとの交渉もやるということはすでに発表をしておるわけですね。従ってまあ今月の末にしろ、今あなたのお話では六月の早々というから、六月の初旬総理大臣が渡米する前に政府考えを統一したい、こういう最終的なものをきめたいということだと思うんですが、実際にこの最初の点から一ついま少し具体的にお答えいただきたいんですが、ロッキード生産計画というものはどういうふうに今お考えになっておりますか。
  23. 西村直己

    国務大臣西村直己君) 装備局長から具体的にそれじゃ一つ
  24. 塚本敏夫

    政府委員塚本敏夫君) まずロッキード国庫債務年度割りでございますが、三十五年度予算におきまして国庫債務、三十六度年の国の負担となります——国庫債務総額六百九十八億五百八十二万二千円、この内訳は、大体、三十六年度、これは予算化したわけでありますが、五十七億七千二百三十八万一千円、それから三十七年度以降は、三十七年度が百七十億六千九百八十一万八千円、三十八年度が二百十九億七千三百六万九千円、それから三十九年度が二百四十九億九千五十五万四千円と、こういうように大体考えております。それから年度別にどういうように作っていくかということでありますが、三十六年度、これは三十七年の三月になりますが、これが一機、それから三十七年度これが四十四機、三十八年度に八十五機、それから三十九年度これは最終が四十年の一月になりますが、これが七十機、合計で二百機、こういうように予定いたしております。
  25. 相澤重明

    相澤重明君 今の歴年度計画がわかりましたが、そうすると、今年度三十六年度は一機の試作というような形になろうと思うんですが、そうしてまあ三十七年度から本格的な生産に入る。そうすると、三十八年、三十九年というのは一番多くなるわけですね、これは。で、そこで先ほどの西村長官お話で、三十七年度から五カ年計画というものを作るとすると、最もこの四十一年までの計画、第二次防衛計画の中の前半が一番費用が多く出るということに今のお話ではなると思うんですね。そういうこの債務負担行為というものが、第二次防衛計画の中でどういうウエートを占めるかという点は、非常に今の数字的からいっても問題が私は出るのではないかと思うんです。先に迫水経済企画庁長官が閣議の中でも話されたと思うんですが、それだけ一体防衛費というものが、今のような債務負担行為と同時に一体支出可能であるかどうかという点が、どういうふうに防衛庁としては考えられているのか。その点を一つお答えをいただきたいことと。  いま一つ総額これは幾らになっておりますか。今の局長が読んだ数字を私も若干メモしましたが、総額幾らですか、これは。
  26. 塚本敏夫

    政府委員塚本敏夫君) 六百九十八億五百八十二万二千円。
  27. 西村直己

    国務大臣西村直己君) 相澤先生のおっしゃるように、三十六年、三十七年、三十八年、三十九年でロッキードが一応歳出化をされる、この場合におきまして、三十九年度一つ歳出負担ロッキードに関しては多くなるのじゃないか。これはその点は私も数字でございます。はっきりいたしていると思います。三十九年が二百四十九億、三十八年が二百十九億、三十七年が百七十億、それから三十六年が五十七億、合計いたしまして六百九十八億円という歳出項目になるわけであります。ただ御存じ通り防衛庁にはまた逆に一年かっきりで防衛費の落ちていくものもあるのでございまして、その面も計算をして参らなければなりませんし、それから同時にこれらの歳出と見合わせまして防衛力予算面から増強して参ります場合に、これらを十分考え合わせながら五カ年計画はわれわれは計算をして参りたい、こう思うのでありまして、従ってものによっては新しい芽などは後年度、言いかえますれば四十年、四十一年というようなところへ出てくる場合もあろうと思うのであります。それからもちろん五カ年計画財政をそのまま縛ってしまうものじゃないのでございまして、一つ計画目標でございますから、単年度、単年度でこれはおそらく財政を見ながらやって参ります。ただ一つ計画としての方向として五年間の計画を、私どももできればすみやかに国防会議決定をしてもらいたい、無計画国防を延ばすということはいけません。また防衛生産と申しますか、そういう国民の産業に従事している面から考えましても、ある程度の計画性、将来への見通しがほしいわけでございまして、そういう面からも考え財政の面からも考え、しかも現実財政はその年度その年度においてまたその財政状況考えていかなければならぬ。で、財政状況基礎には、もちろん国民の総所得倍増計画の線というものが一つ横たわっておることは、私どもも十分了承しながら、従って国防会議のメンバーには経済企画庁長官大蔵大臣も参加してもらう。しかも現実にはこれらの歳出化もしながら、そこいらは単年度、単年度でそれぞれ予算期にはもちろんその計画一つ基礎としながら、折衝は弾力的に続けられる、こういうふうに私ども考えておる次第でございます。
  28. 相澤重明

    相澤重明君 もちろん長官の言うこの債務負担行為というものは、全体を考えてそして単年度に対する計画もそのとき考えていかなければならぬ、そのことはもう当然だと思うのですよ。当然だが、今の年度別数字的に御説明をいただいたことでは、いわゆる第二次防衛計画の中の五カ年計画の中では前半に、三十九年までに一番多い支出が行なわれるということになるでしょう。だからそういうことになると、国民所得の伸びというものと防衛庁予算というものの関係というものをはっきりしなければ、このせっかくの計画というものは崩れていくこともあるのではないか。それからまた同時に、もしこれをそのままいくとすれば、一体国民所得に対するところの防衛費の率というものをどのくらいに政府考えているのか。こういう点が、先ほどちょっと申し上げたように、経済企画庁迫水長官考えておることと若干の食い違いがあるように私は思うのです。そういう点を政府意思統一をされて、そして総理大臣が訪米をされる際には、まあきちっとしたものを持って交渉されるであろうとこう私ども思うからですね。そこでその防衛庁のこの基礎資料がはっきりしないと、やはりその点は私はなかなか問題があとに残るではないかとこういう点を聞いておるわけです。その点は単年度の中でも問題になるのは三十七、三十八、三十九の年でありますが、特に三十八年と三十九年とはあまりにも数字的に、私の今お聞きしているのは、数字の上からいっても少し繰り越しが多くなって翌年度重点を置いておくようになっておる、こういうような計画に見られるが、これで一体そういうふうにできるのかどうか、こういう点をまあお尋ねをしておるのですが、どうですか、これは。
  29. 木村秀弘

    政府委員木村秀弘君) ただいま御指摘になりましたように、三十七、八、九の三カ年度におきましては国庫債務負担行為及び継続費歳出化が相当出て参ります。数字の点でございますから私から申し上げますと、三十七年度に現在予定されております国庫債務負担行為及び継続費歳出化が五百五億五千二百万、三十八年度が二百五十四億八千八百万、三十九年度が二百六十二億百万という数字に相なっております。それでこれを今年度、三十六年度のそれでは国庫債務負担行為及び継続費歳出化がどれくらいあるかと申しますと、三百七十九億四千三百万円でございます、約三百八十億ぐらいの歳出化があるわけでございまして、三十八年度及び三十九年度におきましては、ただいま申し上げましたようにいずれも二百五十五億、二百六十二億というふうに今年度よりも減るという見込みになっております。ただ三十七年度におきましては五百五億というふうにふえますので、この点はただいま御指摘ございましたように、次期防衛力整備計画を立案いたします際に、三十七年度にあまり新規のものを入れるということになりますと、この辺に非常に負担がかかりますので、それは実際の計画の立案にあたりまして、そういう面をなだらかな線に持っていくように心掛けて、計画を立てておる次第でございます。
  30. 相澤重明

    相澤重明君 今の経理局長説明でもちょっとまだ私に十分のみ込めないのですが、今年度昭和三十六年度予算が三百約八十億ですね、三百七十九億四千三百万だから。それが結局次期戦闘機の問題については、三十六年度に一機作る、それは五十七億幾らというものですね。だから、そうすると、三十七年度の五百五億というののうちに、三十六年度の三百約八十億のうちのものが継続になるのですね。これは全部使えないでしょう。さっきの長官お話通り全体の計画の中でも継続費があるわけだから。だからそうすれば、おそらくこれは今の防衛庁が作業を進めていって、少なくとも六百億以上のいわゆる債務負担行為という形に、継続費を混ぜればなるのじゃないか。それでそのことが来年それがすぐ直ちにそういう防衛力の漸増という形になるかどうか知らぬが、来年度国民所得との関係で一体それだけの三十七年度予算が一体取れるのかどうか、どうでしょう、これは。ずいぶん私は飛躍した計画のように思うのだが、その点長官どうでしょうか、これは。この間の閣議であなたが国民の総所得の伸びで防衛費を二%以上にふやしてもらえぬか、こういう話をされたようですが、そのとき一体経企長官大蔵大臣はどういう形なんですか。こういう今のお話を聞くと来年は最高ですね、今年の継続になるでしょう。当然そういうことにならぬですか。その点いま少し説明して下さい、どうもはっきりしない、それは。
  31. 木村秀弘

    政府委員木村秀弘君) 先ほどの御説明が多少不十分かと思いますが、三十六年度歳出化をされます三百七十九億と申しますのは、三十六年度までの国庫債務負担行為及び継続費で三十六年度において歳出化しなければならぬもの、要するに現金を支出しなければならぬもの、そういうものが三百七十九億ございまして、三十七年度には従ってこの金額は持ち越しません。三十七年度は同年度までに国庫債務負担行為及び継続費として予定されているもののうちで、三十七年度歳出化しなければならぬ部分、これが先ほどおっしゃいましたロッキードそのほか艦艇であるとか、あるいは弾薬であるとか、装備品であるとか、そういうものを合計いたしまして五百五億と申し上げているわけでございます。従って三十七年度においては五百五億が、国庫債務負担行為及び続続費のうちで歳出化しなければならぬ部分というふうに考えております。その場合に先ほど長官から御説明ありましたように、一年度限りで落ちる経費というものが相当ございます。三十六年度には必要であったけれども、三十七年度へ参るともう必要がない、従って当然減らすというものがございますので、五百五億がこのままネット増になるというふうには考えておりません。
  32. 相澤重明

    相澤重明君 もちろん、だから私もネット増になると思ってはいない。思ってはいないのだけれどもあなたの今の説明を受けて、三十六年度の約三百八十億とそれから三十七年度の五百五億というものの関連を考えていけば、必ずしも三十六年度のものが三十七年度に全然ないという、あなたの今の説明では全部支出をいたしますよと、こう言っているのだな。それが全部支出されるものだけがこの三百八十億なのか。私は、やはりその中には継続費というものは若干出るのじゃないか、という話をまあ聞いているわけなんですよ。だからそういう点がたとえば五百五億の三十七年にしても、この三十八年に二百五十四億だけれども、その中にやはり若干のそういう点はあるのではないか。そうじゃなければその三十七年にはたとえばロッキードの場合は四十四機でしょう。そうして今度は三十八年には八十五機なんです。倍なんだ、倍作っていく、二百五十四億でね。これはまあよく内容はわからぬから僕は聞いているのだが、倍作って二百五十四億でよくて半分で五百五億、こういうのはやはりただ算術平均でいけばそこに少し矛盾があるのではないか。だからそれは前の年度継続費があるから私はそれでやっていかれるのだと、こう理解をしたわけなんです。ところが今のあなたの説明を聞いているとその年度は全部支出してしまうのだから、それは一向差しつかえない。債務負担行為としてはその分だといわれると数字が合わぬじゃないかと、こう言っているのだよ。
  33. 木村秀弘

    政府委員木村秀弘君) ただいまの御疑問はよくわかりました。これは御存じのように航空機の継続生産をいたします場合におきましては、当該年度に出てくる、すなわち国に納められるものに対する対価としてだけ考えているのじゃございませんで、いわゆる前金払い、会社に生産をさせます場合に何割かを前金で支払ってやる。そしてでき上がったときに残金を支払うというような形で支払いが行なわれますので、必ずしも当該年度に出てくる機数と、それから当該年度に支払われる金額とはマッチしないわけでございます。
  34. 相澤重明

    相澤重明君 わかりました。そうするとこの決算上の建前で私は防衛庁長官にやはり聞いておかなければいけないと思うのは、昨年私が当委員会質問した、イタリアのスタッキーニ会社にロケットを防衛庁が発注した。これは前払金で払っちゃった。払っちゃったけれどもイタリアから品物がこない。それで現在裁判をやっている。これは当決算委員会で一番これは大きな問題として出された。おととし話をし、去年決算委員会としても重要な問題として、これはやはり国損を与えてはいかぬ、こういうことで話をされた。まあしかし今度はおそらく新三菱等の国内会社だからその外国の会社とは違うということは私も承知をしております。承知をいたしておりますが、すなわちこの生産に対する支払いの仕方としていわゆる前渡し金といいますか、前渡金といいますか、これが過大になった場合に今度は引き取る場合に、でき上がったときに出来高払いにするときと前金を支払うときとは大へんな違いがある。これはだれが考えても通常そうでしょう。前渡金を払ってそしてその作業が防衛庁の希望する通りに出来高があれば、これは問題がないと思う。これがたまたま当決算委員会でも問題にした、イタリアの国へ発注をしてロケットのスタッキーニ会社に対するものは今でもまだ金は返ってこないでしょう、どうです。その点は先に伺いましょうか。イタリアのスタッキーニ会社のロケットを発注したやつの金が返ってきておりますか、どうですか。
  35. 塚本敏夫

    政府委員塚本敏夫君) スタッキーニの点につきましては現在裁判所で係属中でございまして、金はまだ返っておりません。
  36. 相澤重明

    相澤重明君 だから長官、当決算委員会では、そういう軍備の支出については非常に数が多いし、この決算委員会の中でもやはり一番問題のあるのは防衛庁なんですよ。だからこの防衛庁のそういう発注については特に注意をしてもらいたいというのが、これは支出額が多いだけに当委員会意見なんです。これは私だけの問題ではない、全部の委員がそういう意見なんです。そこで一昨年のイタリアのスタッキーニ会社に対するロケットの発注に対しては、不幸相手の国の会社がつぶれてしまったので、結局は国際裁判によってこれの返還を要求する以外にはないという不祥事になった。そうですね。だからそれが国内であるからといって国内産業を助長するというだけでは、私はやはり問題点があるので、契約の問題に私はなってくると思う。そこでもしそういう点で政府が確信を持っておやりになることですから、私どもが今から予見することはできないと思うのですが、具体的に契約はどういうふうにされておるのか。それからいま一つお聞きしておきたいのは一機幾らになっておるのか。これは対米交渉の中でも、ずいぶん昨年あるいは一昨年の十月の国防会議できめる前後にも問題になったことでありますから、一機ロッキード幾らに最終的に防衛庁決定をされておるのか、その点をお答えをいただきたいと思うのです。
  37. 塚本敏夫

    政府委員塚本敏夫君) 契約の内容でありますが、前渡金の支払い方法は、大体官庁の内規では四割以内ということになっております。ただこれは総額の四割を全部三十六年度で払いますと、非常に多額の金額になる関係上、大体これを年度別に区切りまして、三十六年度大体一二%、三十七年度一八%、三十八年度一〇%そういうふうに四割を区切って払うことにいたしております。  なおその前金の支払いにつきましては、外国等においては銀行保証という制度がなかった関係で、スタッキーニの場合は保険にかけたわけでありますが、国内におきましては前金を支払います場合には、必ず銀行の保証を受けております。そういう関係で、もし万が一新三菱が契約を履行できないという事態が発生いたしましても、銀行から当然かわって払うということになるわけであります。  それから単価の点でありますが、これはこの航空機の契約の大体のやり方を申しますと、簡単に申しますと、限度付の概算契約であります。これはさっきも申しましたように、四十年の一月にならぬと最後の完成機ができないわけでありまして、それまでにいろいろ実費がどれくらいかかるか、そういう実態に基づきまして限度の範囲内で払っていくという契約であります。その最高限度をとって単価を計算いたしますと、一機当たり四億三百四十四万五千円、大体ドルに直しまして百十二万ドルと、こういうようになっております。
  38. 相澤重明

    相澤重明君 これはあれですか、今の御説明ですと、限度の範囲内で払うということは一応わかりますが、最終年度の完成機に最後の支払いをする、だから最後の年に完成をしてしまわなければ、一体幾らになったのかということは、最終的には確認ができない、こういうことですね。これはずいぶん問題が出るんじゃないですか。三十四年の国防会議できめた、少なくとも百二十万ドルになるのか、百二十五万ドルになるのか、あるいは百五万ドルであるのか、こういうようなことでずいぶん話がいろいろ飛んで、そしてとにかく百十万ドル前後、こういう話があって、今のおそらく百十二万ドルに私はなったと思う。いろいろあのときには価格のうわさが飛びましたね。また政府でも、当時まだ決定をしないけれども、このくらいでやりたいという説明はあったわけです。これは赤城防衛庁長官が当時そういうことを説明しておりますね。そこで今のお話ですと、百十二万ドルというのは政府が希望をする価格である。従って、この生産を委託されたところの三菱なり新三菱なりのいわゆる会社が、実際に昭和四十年の一月の、全部が完成をしたときでなければ、総額の答え、一機当たり幾らというものは出てこない。こういうことになるということだというと、いわゆる経済の変調というものを全然頭に置かないわけにはいかないと思うのですね。池田内閣としては、所得倍増論を出しているのですから、物価が現在のままでいくということにはならぬ。そうすると、物価が上がりましたから、そのときに、前年度作ったのは百十二万ドルですけれども、今年度のは百十二万五千ドル、その次の年には百十五万ドルである、こういうようなことが出てこないという保証はないわけですね、今の御説明を聞いておると。百十二万ドルというもので当面考えておるけれども、最終的に昭和四十年の一月の全部完成したときは、百十五万ドルになるか、百十七万ドルになるか、これはわからぬ、こういうような答弁になると思うのですが、そういうことですか、西村長官、どうですか。
  39. 塚本敏夫

    政府委員塚本敏夫君) ちょっとこまかい契約の内容でございますので、装備局長かわりまして……。  これは、ただいま申しましたように、限度付概算契約でありまして、最高限度これ以上は出てはいかぬ、こういう契約であります。でありますから、政府国会で百十五万ドル前後、こういうことを言っておりまして、最終的には大体百十二万ドルということで契約に入ったわけであります。で、大体予定通り百十二万ドルになったわけでありますが、これは、もちろん、さっき申し上げましたように、最終年度になりませんと確定の単価は出てこない。ただ、これ以上をこしてはいかぬということで限度付契約、こういうことであります。そういう点で、これをこしましても——もちろん、これはインフレ等異常な経済の変動があります場合、あるいまた労賃が非常に上がったという場合、ある程度のこれは普通の労賃の値上がりは見込んでありますが、非常な値上がりがあった、国家的な非常な変動があったという場合においては、これはもちろん、国会の御承認を得なければならぬわけでありますが、契約を改訂しなければならぬことは考えられるわけでありますが、そういう異常なことがない限りは、この限度内で行なうということでありますので、この限度を超過することはまずない、かように考えております。
  40. 相澤重明

    相澤重明君 私は、岸総理がアメリカヘおいでになったときに、グラマンかロッキードかという、いろいろ物議をかもした当時のアメリカ側のいわゆる情報が入っているわけです。私ども会議員には、アメリカの大使館から情報が全部提供されておりますけれども、向こうの会社の情報によれば、当時日本で百二十万ドルとか百十五万ドルとか言っておったときに、八十五万ドルのものである、これは少し改良しても九十万ドルでできるのだ、こういうような、もっぱらグラマンなりロッキードに対するところの情報があったわけですね。当時、それが日本へ持ってきてどのくらいになるだろうか、こういうようなことも、ずいぶん物議をかもして、しかし当時の岸内閣としても、これを三菱なり、どこなりに請け負わした場合に、日本の経済の事情からいって、とにかく百十万ドル前後、なるべく安く上げたい、こういうことで百十五万ドルくらいになろうということを答弁されて、それが最終的に今の百十二万ドルになったと私は思う。これは今までの経緯ですよ。そういうことできて、百十二万ドルに計画がいわゆる立ったなら、私は前渡金を払ってまでやるという契約をされるなら、これはやはり国家の債務負担行為としていく場合には、その計画のもとにいくのだから、これは全体がそのことでいかなければならぬと思う。ところが、どうも今の話を聞いておると、やはり資材の値上がりとか、あるいは労賃の値上がりというものがくれば、当然契約の中でそういうことは再考慮しなければならぬということは、暗に四十年の一月には、暦年度、毎年限度額以内で支払っておるけれども、その年になれば、これは当然増額があっても仕方がない、当然あるということを政府はほのめかしておると私は思うのですよ。  そうすると、一体、国庫債務負担行為というものはどういう精神なのか、ここに私は大きな疑問が投げられてくると思う。きょうはそのことを議論しておると相当長時間かかってしまうし、先のことですから、私はただそういう警告を発しておきたいと思う。もしそういうことになったら、これは国民が許さぬと思うのですね。いわゆるロッキードならばグラマンよりは性能がよいし、それに比較的安く済む、こういうことで、とにかくあれだけの競争の激しかったものがロッキードにきまり、しかもそのロッキードをできるだけ安くするということで百十二万ドルにきめたのに、いわゆる最終的には百十五万ドルなり百十七万ドルということになれば、これはもう国民に対する背信行為だと私は思う。そういう問題で、国庫債務負担行為に対する軽率な取り扱い方ではないかという点を私は指摘ができるじゃないかと思う。しかし、そうなるかならぬかというのは、これから四カ年なり三カ年たってみなければ、これは言えないことだから、そういうことはここで激しく非難する理由はないけれども、私は、防衛庁がイタリアのスタッキーニ会社にロケットを発注した、あの契約のときのことから考えて、幾ら国内の生産会社といえども、やはりきしっとしたことをするというには、そういう筋を通さなければいかぬ、筋が通っておらぬ、こういうふうな印象を受けるわけです。そういう点について、これは経理局長なり関係局長さんの御説明はわかりましたが、西村長官は最高の責任者ですから、長官としてはこの百十二万ドルという線で国庫債務負担行為というものはきめて、これを暦年度に実施する、こういう、最終的な六百九十八億ですか、幾らかというものでとにかくおさめたい、こういうことなのかどうか。この点はいま一度はっきりお答えをいただきたいと思うのです。
  41. 西村直己

    国務大臣西村直己君) 実は、従来からロッキードの価格につきまして、いろいろ問題がありました。国会におきましても、大体百十五万ドル前後でおさめたいということで、ずっと私以前での長官が答弁をした。そこで、その間に私どもの代になりましてからも、再三アメリカの製造分と申しますか、分につきましては、アメリカへ参りまして、かなりこまかな計算をいたしまして、その利益その他を相当詰めてもらい、かたわら、国内の生産であります関係会社にも相当詰めてもらいまして、最高限度が百十二万ドルでございますか、という計算までいたしました。この中には、もちろん普通の所得倍増その他で予想される値上がり等も含めましたものでやっておりますから、私どもは、異常な、国家全体が、たとえば金融界がめちゃくちゃになるような異常な状態、インフレ、物価騰貴等がくれば、これはまた別の状態なんでありますが、一応予測される経済の伸びの中では、私どもは最終年度においてこれを最高限度として処置ができる、こういうふうにこまかに、これは原価計算——またアメリカへ参りましても、かなり熱心な折衝をやって参りまして、私どもとしては、むしろ、対米折衝——いわゆるアメリカの製造分でございます。これらも相当成功したというくらいに思っておるのであります。かなり国内的にも詰めてもらい、また、かたわら、しかし普通の状態で参ります経済の伸びの段階においては、一応それらも予測しながら計算を立てておるわけであります。ただ、さっき装備局長から申しましたのは、異常なインフレ状態、これはまた国内の全体の賃金あるいは他の官庁の契約等が全部更改される、こういうような場合においては、そういう状態が出てくることは、これは別問題でございます。そういうふうな考え方で進んで参りたいというふうな点を御説明申し上げたのであります。
  42. 相澤重明

    相澤重明君 いま一つ防衛計画の問題は終わりたいと思うのですが、そうすると最終的に、長官、四十一年には防衛費は、国庫債務負担行為を含めて幾らに想定をされておるのですか。
  43. 西村直己

    国務大臣西村直己君) ただいまは国民所得に対しまして一・四ないし一・四を少し切れております。これをだんだんに漸増いたしまして、私、防衛庁長官といたしましては、毎回の国会で二%前後ということをめどにしたいと、もちろん国民所得の中で二%前後、パーセンテージで幾らあればいいのだということも、これは国民所得の構成とか、日本の防衛のあり方とか、いろんな観点から、必ずしもそれが妥当であるかどうかは議論の残る余地はございます。ただ国民所得に対するパーセンテージも一つのよりどころでございまして、この点は率直に申しますと、世界の近代国家としては一番最低の国でございます。ドイツが国民所得に対しまして五%、その他スェーデン、スイス、こういう国々におきましても、日本よりはパーセンテージは高うございます。しかし、同時に、日本は敗戦によって相当民生もこわれておりますから、やはり民生安定というものを第一義としつつ国の防衛考える、こういう点から二%前後という標準を使っておりますが、ただいま練っております二次防衛力整備計画は、私のところで決定はいたしておりませんのですが、その中で考えてみますと、大体一・五%から二%の間ぐらいのところがめどになっていく可能性が多いというふうに申し上げたいのであります。これは最終年度でございます。四十一年度がそこの辺までいくのではないか、こういうふうな考え方で進めておるのが現状でございます。
  44. 相澤重明

    相澤重明君 総額幾らぐらいですか。
  45. 西村直己

    国務大臣西村直己君) 二%と申しますと、国民所得を十八兆と考えますと三千六百億円ということになりますが、これがかりに一・七とか一・六五とか、その前後を考えますと、二千九百とか二千八百とか、あるいは三千億とか——しかし、おそらくまあその前後できまって、三千億をこえてぐっと急激に伸びるということは、なかなか財政、他の支出項目を考えると困難のある場合もあるのじゃないか。それから、もちろん私ども防衛庁案を練ります場合にも、防衛庁だけで独善をやるのでございませんで、事務当局は、一応関係経済企画庁なり、あるいは大蔵省ともよく、後年度財政等も考えつつ、私のところへ成案を持って参りますまでにも、十分それらと関係をとりながら成案を立って参りたい。ただ防衛庁だけで、私ども防衛観点だけで自分の判断を下して、やたらに膨大な案を国防会議へ持っていったところで、これは国防会議としても、関係の各省としても困るでありましょうから、それらも十分に勘案をしつつ、国防会議総理大臣を中心とした最高レベルの政治的な判定も加えていきたい、こういうような比較的かたい、地味な行き方でいっております。もちろん、それも今度は計画でございますから、各単年度予算化する場合には、他の費目と合わせて、そのときの経済状態財政状態も十分織り込んで、単年度、単年度財政支出、その中のまたどの部分のどういう点を債務負担行為なり継続費に移すかということも、その際に重ねて議論をされるということは予想しております。
  46. 相澤重明

    相澤重明君 先のことですからこの程度に……。防衛庁の第二次防衛計画については、私は先ほども申し上げましたように、国庫債務負担行為と、そして第二次防衛計画というものを考えると、今の防衛庁計画では非常な無理が生じはしないかという点を実はお話しをしたわけです。そうしていま一つは、債務負担行為の中でのロッキード生産についての契約の問題として、一応国内の生産会社ですから、そういう点はそう心配はないと思うけれども、諸外国との取引上の関係においても苦杯を喫しておるわけですから、そういう問題については十分やはり国損を与えないような立場を講じておく必要があるだろう、こういう点を警告を発しておく方がいいのではないかということで実は申し上げたわけです。  その次に一つお尋ねをいたしたいのは、防衛庁の中にいわゆる自衛隊が使用している飛行場、演習場、弾薬庫、燃料庫あるいは建物、工作物等の問題があるわけですが、その中で特に旧軍港ですね、旧軍港が御承知のように旧軍港市転換法という特別立法もしたわけです。そうしてこれを平和産業に移行させるということで、この十年間というものは非常な努力を続けてきたわけですが、長官はこの話を聞いているかどうか知らないけれども、この旧軍港四市は人口がほとんどふえていない。人口のふえているのは横須賀市だけで、過去五年間に六千人しかふえていない、人口が。私のところの神奈川県の例をとってみれば、川崎にせよ、横浜にせよ、あるいは小さいところの大和にせよ、人口がふえている。ところが旧軍港の横須賀だけはこの五カ年に六千人しかふえていない。しかも、自衛隊を相当増員されている中でそういう状態です。舞鶴、呉、佐世保等は実は人口が減っている。こういうことから見ると、もっと国が、いわゆる国会できめられた法律の建前で平和都市に転換させるということでいったならば、いわゆる国有財産並びに防衛庁自衛隊が使用している問題については、できるだけその市に利用ができるようにやはり政府も努力すべきではないか。これはこの国会で旧軍港市転換法という法律ができたゆえんのものだと私は思う。  そこで私は、これはまだ最終的に政府の話を聞いておらないから一つお聞きいたしたいと思いますが、横須賀の場合、追浜基地が米軍から解除されて、それで民間の大会社に、中小会社もありますが、多くの会社に平和産業に転換をすると、こういうことで払い下げが一応きまったわけです。今、山田さんもお見えになりましたから、特に山田さんが旧軍港市転換法では長い間苦労されている。そこでこのお話を承るというと、横須賀の追浜基地の付近の港に弾薬を陸揚げする場所を作りたい、こういうような話がある。こういうのだが、防衛庁長官は、そういうことを計画されているかどうか、その点を最初にお答えいただきたい。
  47. 西村直己

    国務大臣西村直己君) 残念ながら旧軍港の問題につきましては、必ずしも私の意見防衛庁長官としての意見は、相澤先生の御意見とは少し違っていると思うのでありまして、もちろん、あれは戦後において旧軍港を平和都市に転換するという法律ができて、その面が発達するのもけっこうですが、同時に、日米安全保障体制から基地を提供するかたわら、軍港としてまた自衛隊がそこを使っているという面を調節していかなければならないと、私は考えているのであります。一番いい例が、軍港の中に商船と軍艦が雑居しているという状態では、日本の防衛としてはおよそナンセンスであります。外敵防衛の軍艦が商船と雑居しているのは世界に例がないのでありまして、そこのところを十分考えながら、また都市の事情も考えてやらなければならない。ただいまの追浜は、まだ私は払い下げの方針がきまったかどうかは聞いておりません。ただ米軍からそういうふうな情報を流しつつあるということは聞いておりますが、一方におきまして、米軍としては、現在どこかにあります弾薬庫を、何か近くに火力発電所があるので、どうしてもどこかにこれを移駐しなければならないというので、追浜に米軍の弾薬庫を作ろうじゃないかという米軍側の考え方が多少あるのではないかということは私は聞いておりますが、その点ははっきり聞いておりません。防衛庁がそこへ今弾薬庫を作るという、こういう問題ではないように私は受け取っているのであります。
  48. 相澤重明

    相澤重明君 防衛庁長官は、私どもと若干考えが違うかもしれぬと言うけれども、平和都市転換、平和都市にするという旧軍港市転換法の法律については、これは国会できまったんだから別に考えが違うわけはないと思うんですね。ただ、あなたが、いわゆる防衛庁の最高の責任者として国の防衛を預かる建前で、その地域の設定の問題や、あるいは設備等についてはどうするかと、こういうところについては、社会党と自民党は違うかもしれぬと、こういうことはあると思うんですよ。しかし、法律そのものについては、あなたもこれは別に意見は相違はないと思う。  そこで、私どもの今お話をしておるのは、旧軍用地であるところの追浜が実は米軍から解除されて、そして日本の大中小の会社に、これが国有財産から渡されたと。従って、との追浜に一部残っておる港の付近に弾薬を荷揚げするような場所を作るということになると、回りが全部民間になったんだから、その場合は、かえって困るではないかと、こういう意見があるから、その場合に防衛庁として、そういう計画を知っておるかどうかと。いま一つは、今あなたのお話のように、米軍がたとえば、久里浜に東京電力の発電所ができて、その発電所の付近に弾薬庫があるから、それを移したいと、こういうことで、この追浜の基地に、せっかく平和産業に転換したのに、そこにまた弾薬を陸揚げするところだとか、あるいは弾薬庫を作るということになると、これは私は問題ではないかと、こういう点をお尋ねしておるわけです。だから、その点はどうですか。
  49. 西村直己

    国務大臣西村直己君) もちろん私は、法律そのものは一応できておりますから、尊重いたします。しかし同時に、あそこに一つ自衛隊と申しますか、軍の基地が設定され、また、そのことは了承していただいておりますので、将来とも、あの法の軍用について、十分そういう観点も加えながらやって参りたいと。万一、その観点がお互いに調節つかない場合には、それは法律問題として、改正の問題も起こるかもしれないのでありまして、これはまだ、私が改正するとかいなかの問題じゃありません。要は、しかし日本にも基地がなきゃいかぬ、防衛庁の基地がなきゃいかぬし、一方において、地元民のいろんな発展も考えなきゃならぬ。  それから、今追浜基地が、米軍が返すと意思決定をしたというふうに私どもは聞いておらないのでありまして、将来返した場合には、どうなるであろうかという問題は、一応の議論にはなると思います。その場合におきましても、地元の要望もありましょう。同時に、米軍側が基地を持って、現在の弾薬を荷揚げする場所が悪い場合において、米軍側の意向というものも、十分また検討はしてみなきゃならぬ。こういう点で、それを絶対に排撃するとかしないとか、こういう点は、今私はこの席を通しては御答弁できないのであります。
  50. 相澤重明

    相澤重明君 私は、せっかく長官が御答弁されるのに、やはり国会で、この法律の実施というものは、どういうふうにしていくかと、あるいはまた、せっかくできた旧軍港市転換法というものを実施をして十数年たっておって、そして、それを平和産業都市に切りかえて、先ほども申し上げたように、ほとんどの旧軍港市が人口が減っておると、こういうのを何とかやはり平和産業に切りかえて、いん盛をはかるというのが私はやっぱり建前であると。しかし、防衛庁の立場からいけば、現在、自衛隊としての基地を持っておることについては、私は、あなたは最高の責任者として、そのことについてはよくわかりますと。しかし、この追浜の問題は、回りがもうすでに民間工場に、これはきまったわけですよ。現在、建設をしておるわけです。で、追浜の港の一部が米軍の基地として残っておって、そこに弾薬を荷揚げする場所を作るかどらか、あるいは置くかどうかという問題になるから、むしろ、そういう平和産業都市の中にある場所としては、これはむしろ自衛隊の立場でも、あるいは政府国務大臣の立場でも、私はこれは、そういう危険なものは、平和産業の中に置かないようにしていくと、こういう考え方であっても、一向あなたの立場が悪くなり、日米の友好関係をくずすということに私はならぬと思うんですよ。  だから、そういう点についてやはり若干、地域条件というものを、私とあなたのお話をしておるのが、お互いに頭の中に入れているのが考え方が違っているかもしれません。だから、これは一つ、ここに山田委員も出席しましたので、あとでお話があれば、してもらいたいと思うんですが、西村長官現地を見ていただいて、なるほどこの日本の工場が多い中で、そういうことでは、これはやはり地元民としては、そういうことはやってもらいたくない、こういう気持について、あなたも納得されると思うのです。そういうことを申し上げているのです。私は、ぜひあなたに努力してもらいたいのです。こういう民間産業が、せっかくこれから一生懸命やろうとして払い下げを受けて、今進んでいるのに、そこに弾薬等の危険物を持ち込むことのないように、私はやはり政府としては努力すべきだ、こういうふうに考えているのですが、この点は、若干お互いの地域に対する認識の問題だと思うのです。  ですから、その点は一つ現地を見てもらって、そういう点に努力してもらいたいと思うのですが、この点どうですか。
  51. 西村直己

    国務大臣西村直己君) もちろん私どもは、民生の発展を望みますとともに、日米安保体制なりあるいは共同防衛なり、自衛隊の基地というものもございますし、また軍港には軍港の特殊性というものを持たせなければならぬ面もあるのでございます。これらを実際問題とあわせて検討をして参りたいと思います。私は今、米軍の弾薬庫をそこに持ってくるか、持ってこないかという話は、まだ聞いてないのでありますが、かりにそれがあった場合には、具体問題として検討をしてみたい、この程度でございます。それ以上についてそれをノーとかイエスとか言うことは、私はこの際は申し上げたくない、こう思っております。御了承願います。
  52. 山田節男

    ○山田節男君 今相澤委員の御発言は、横須賀の追浜地区の問題です。過日、この旧軍港平和産業都市転換法の成果がどうなっているか、国が協力して産業都市にしなくちゃならぬというこの法律が満十二年をたって参りまして、今の相澤委員の言われるのは、これは大臣、御存じかどうか知りませんが、追浜地区の元海軍飛行場を含めまして、約五十万坪ございます。そして今のお話のように、その中で三万七千坪、とっ先のところを、今アメリカ軍がそれだけを基地として保有している。あとは、日産自動車が大建築をしている、その他数十社が、すでにそこに入っている。ちょうどその一角の五十万坪の中の三万七千坪というものを、米軍が今日では陸揚げに利用している。ところがここに、弾薬を久里浜の方に置けなくて、そこに弾薬の貯蔵所を、これは海の埋立地で、山じゃございません。ですから、どういう形で建物を建て、あるいは地下を掘ってやるのかわかりませんが、もうすではブルドーザーもどんどん動き、鉄骨も建っているさなかに、一角の三万七千坪が米軍基地として、そこに占拠されている。そしてその向こうに、日産のテストするところがあります、ちょうどその横になっております。ですから、これは市当局としても、そこにまだ幾多の日産の下請工業が、少なくもあそこに数千人まだ入るべき余地が要る。ですから、米軍の基地をなるべく早く解除してもらいたいという基本的の希望があるわけです。そこに、今度弾薬を置くそうだ、こういうので、またその問題が二重に不安を感じさせている。ですから、これは今、相澤委員の言われているように、この法律の建前から申せば、横須賀の住民——関係の旧軍港は、これは例の憲法九十五条で、住民投票によった特別立法、いわゆる平和宣言やりまして、昭和二十五年六月ですけれども、住民投票によって、あの都市ができてから、その精神は今日まで残っておる。しかしながら警察予備隊が朝鮮事変ででき、それとたまたま時を同じゅうして、この法律ができた。今、西村大臣おっしゃるように、旧軍港の施設あるいは海の深さ等において、海軍も非常に使いやすくなっておる。現に横須賀のごときは、朝鮮事変中は極度に利用いたしました。今度は自衛隊になって、海上自衛隊もできてくる。これは法律の趣旨と異なるというので、四旧軍港、ことに佐世保、呉、横須賀におきましては、これが非常に問題になってきたわけです、今から七、八年前。ところが、今大臣のおっしゃったように、この当時の防衛庁長官は、おそらく木村篤太郎さんじゃなかったかと思いますが、これは、もちろん米軍が使うのは、安保条約として、これはやむを得ないかもしれない、しかし将来、平和日本としての海上自衛隊としても、昔のような大じかけのものをやるのじゃない、自衛隊としても、呉、横須賀、佐世保、舞鶴、一種の郷愁の観念を持っているし、人情としても自然であろうが、しかし昔の海軍と違うのであるから、使う施設も極度に経済的にもっと平和産業の都市として発達するのにじゃまにならないようにやらなければならぬ、これは当時の防衛庁長官が言明したのです。ですから、これをむげに拒否するという意味ではない。ですから、今相澤君の言われるのは、われわれごく最近参りまして、そこに弾薬庫をやるということになれば、これは従来の例によりますと、アメリカの基地を、飛行場にしましても、あるいは弾薬庫の若干にいたしましても、米軍が撤退すれば、あと自衛隊で、いずれ使う施設が多いのですから、米軍の基地は、これはどうしても期限のあるものですから、そうすれば、撤退すれば自衛隊が使うということになれば、事前に、ここに弾薬庫を置くということになれば、アメリカ軍の方から防衛庁の方にも下相談があるのじゃないか、こういう推察があるのです。これが今相澤君の言った問題。  それから、もしそういうことがあった場合に、これは何も平地の、しかも横須賀としては最も重要な産業が、そこに数十社入って、どんどん拡張しているのだから、三万七千坪というものは、国内的に考えれば、アメリカさんがおっても出てくれというくらいだから、もし将来防衛庁の方に、あれを譲り受けるという下相談が、弾薬庫の場合、あるいはその基地について、防衛庁でも、将来これはお前のものになるのだから賛成しろということがあった場合に、あの地区に関しては、今相澤君の言われたような、これは市民の声でありますから、要望でありますから、何も、あそこにしなくても、小原台の下の方でも、防衛大学ございますけれども、あの方に海岸で、山で、相当危険のない場所もあるのですから、そういうような相談があった場合には、一つ防衛庁としては、せっかくあそこに芽ばえつつあるのですから、三万七千坪返してやれ。また自衛隊としても、産業を発達させるという一つの腹を、少なくとも日本の政府、すぐ使うかもしらんというのは防衛庁ですから、その点、この法律の建前に免じても、あそこを産業都市とするために、ぜひそういうことがあった場合には、そういう趣旨に沿って、あれを使わしてもらうような腹がまえをしてもらいたい。これは市長、市議会、業者等の懇談会で、五、六十名集まりましたときに、大蔵省の管財出張所長も列席の上で、そういうような陳情もございましたし、これはむりのない話だということで、今相澤君の言われたような現地の声を聞きまして、法律に照らして、これは全く無理のない話だというように聞いたものですから、私からも、今、相澤君の言われましたように、せっかくの、ほんのわずかな三万七千坪を、あそこに基地として使っている、あれを返還してくれという要望をしている。防衛庁相談があった場合には、他に移しても、あそこだけは産業都市にしてやりましょうという御理解を賜りたい、こういう意味に私はとりますから。  それから、これは質問になりますけれども、まだ、今大臣の御答弁によりますと、あそこはアメリカが、弾薬庫にしたいがどうだというような相談といっちゃ当たらないかもしれませんけれども、そういう意見防衛庁に連絡したことはないのでございますか。
  53. 西村直己

    国務大臣西村直己君) 根本問題といたしましては、佐世保、呉、あるいは軍港的基地がございます。これに対しまして、将来国の防衛計画上どうするかというのが、一つ大きな基本問題でございます。昭和二十五年ころに、平和都市への転換法ができましたときには、完全に無防備になるかどうかを中心とした一つ考え方の底流にもなったと思うのでございます。それも基本でありましたが、今日の実際の姿は、どこかに防衛基地が必要であるということは、そういう事態に一つ防衛政策が進んでいるものでございますから、そこらは十分、調節はしていかなければならない。法というのがありますから、法というものを考えねばならない。法がそれと非常に矛盾する場合には、国会の御意思によって、どういうふうに変化するか、これは今後の問題になってくるわけでありますが、そこで、ただいまの追浜の具体的な米軍基地につきましては、防衛庁には、現在下相談はないのでございます。  ただ、久興浜の方の火薬の取り扱い場所が、どかなければならぬ。それならどこかに代替地を作らなければならぬ、こういうようなことから、おそらく米軍の問題が出ているのではないか。われわれとしては、十分市と申しますか、そういう理事者方面も、もし御意見がありますれば、私防衛庁長官としても、また機会があれば、お目にかかってゆっくりお伺いをしてみたいと思います。できるだけ、これは何と申しましても、日本全体が、日本人の住むところでございますから、これが、よりよくなることはけっこうなことです。ただ防衛観点ということも、一つ入れつつやって参りませんと、私防衛庁長官として、これは全部野放しだ、どこも野放しということになれば、結局防衛庁長官は何をしているんだ。結局、ただ防衛庁とっ払い長官でもおかしいので、やはり、必要な基地はきちっときめて、地元の利益と、どういうふうに調節するかということを考えていかないと、率直に申しますと、米軍の方の基地で、ただ返せ返せということでなくて、代替地ということがはっきりわかって参りますと、非常に計画が進めやすい場合が多い、ところが代替地の方は反対だ、それは返せということをやっておりますると、率直に申しますと、向こう様に、うすうすかりに返す意思がありましても、なかなか話が進まない問題がよく基地問題でもございまして、そこらも、われわれ十分責任者といたしましても調節をとって参りたい。先生方の御意見というのは、もちろん一個の御意見でございません。地元の発展とか、地元の市民の声というもの、また今までの経緯ということを十分代表せられている御意見だと思いますから、その点は同時に市の理事者、またわれわれの方の自衛隊なり米軍の考えということを、十分調節しながら考えていかなければならぬ。この段階で、この基地はこうしないのだ、ああしないのだということを、国会を通して、から約束をするということでは、私はかえって不謹慎だと思いますので、きわめて慎重過ぎるかもしれませんが、その点は一つ了解を願いつつ、お互いに努力はし合っていきたい。こんな考え方でございます。
  54. 山田節男

    ○山田節男君 今の西村大臣のおっしゃることはよくわかるのです。実際問題として、先ほど申し上げましたように、利害の調節は、もちろんしなくちゃいけない。しかしその調節が、たとえば追浜の地区、これは私は四旧軍港を見ましたけれども、これは大臣も御視察願ったらいいと思います。申し上げておるように、五十万坪の一角で、そういうものを全く埋め立てしている、それが今の全体としての産業基地になるためには、まあ一つの何といいますか、じゃまと言っちゃ悪いけれども、非常に波止場とか、そういうことの不便があるわけです。  ですから、そういうような、まだアメリカから別に相談もなかったような次第でしたならば、もし代替地ができて、将来海上自衛隊としても、これならいいだろう、それでもなお地元が代替地について反対するということになれば、これはもちろん、地元の国会議員もそうですが、われわれも、これには一つ大いに協力いたしますから、これは今の追浜地区は、一応防衛庁の方でもごらんになって、将来、そういうもので役立ち得るかどうかという防衛庁の立場から一つ厳正に価値判断をしていただきたい。あそこでなくともいいという判断が出れば、アメリカがそういうことをオファーしてきたら、他に求めるということを、これは横須賀の産業都市としての将来を考えて、それだけの御理解を賜わりたいというのが、先ほど申し上げたような強い現地要望でございます。いずれまた、これは相澤君の御紹介等で地元の市の理事者等参るかもしれませんが、そのとき、よく現場を見ていただいて、私もこの陳情はもっともだと思ったから、なお一そう現実に、そういう問題にぶつかった場合には御考慮を願いたいと思います。  それから、あの米軍の今日使用しておる基地は、まことに不自然なものである。これはもう横須賀市あげて、この撤去を熱望しておるということを一つ胸においていただきたい。私は、これで終わります。
  55. 鳥畠徳次郎

    鳥畠徳次郎君 長官にちょっと……。
  56. 佐藤芳男

    委員長佐藤芳男君) ちょっと申し上げますが、大臣は渉外要務のために、さきに三時十分に退席をする申し入れがございまして、委員長は、これを許可いたしましたから、きわめて簡潔にお願いいたします。
  57. 鳥畠徳次郎

    鳥畠徳次郎君 先刻来、長官にいろいろ御答弁いただきまして、大体慎重な構えで今後処理されるということにつきましては、一方では国内の防衛問題、一方ではまた日米関係の問題ということで、それこそ重大な関係を持っておることは、われわれもよく承知いたしております。  ただ、先刻来いろいろ社会党さんからも御意見がありましたが、追浜のあの五十万坪の問題については、私もいろいろの関係から相当内容を知っておる一人でございまして、大体九五%までが平和産業といいますか、産業都市の形態をなすことに、すべてが買収なりあるいは契約がすでに締結されておるはずでございます。さような意味から、そこに今非常な何か知らぬ平和産業の基本、根本を脅かすというような施設がもしできるということになりますと、相当大きな一つの産業方面にも、またあの地方の人たちに対しても、何か知らぬ非常な脅威を与えると  いうしろものであろうと私は思います。そういう意味におきまして、防衛庁と、またアメリカの方との交渉、それらに当たりましては、われわれの希望といたしましても、地元の産業経済の関係人たち意見を一応徴していただく、また、場合によっては、現地を一応見ていただくというようなことで、一つ結論を出してもらいたい、かように私から要望いたしておきます。
  58. 相澤重明

    相澤重明君 それではあと、長官もう時間がありませんから、簡略にお答えいただいてけっこうです。私も要領よく御質問申し上げます。  そこで、前回の当委員会で、厚木基地の問題で私からお話をいたしましたが、まず第一は非常に爆音が大きい、これは調査をした結果は、高いところでは百三十ホーンくらいある。これでは、住民はたまらないということで、調達庁に集団移転の要求もした、それですでに実施を一部しましたけれども、根本的には移転をしたところで、その滑走路の直下の所は移転ができても、実はその側面の移転は、なかなか全部できるわけではない。そうすると、百三十ホーンもする爆音だというと、実際その直ぐ頭の上を飛ばれたときは、頭がきゅんとしますよ。そういうようなことで、爆音をもっと小さくできないか、消音については、ずいぶん米軍側としても研究をしているようであるが、これは英国の消音の研究というものは、なかなか進んでおるということを外紙で伝えておりますね。そういうことで国際的視野に立っても、爆音の問題は大きな問題だと思う。ところが、本年の四月にアメリカの司令官もできるだけ地元の、これは単に地域住民というばかりではありません、市長も市議会も、皆地域の者は一緒でございますから、そういう役所も地域住民も一緒になって、何とかもっと爆音を小さくしてくれないか。テスト・エンジンの場合も、できるだけこれは一つ住民のそばでやらないで、できるだけ離れたところでやってもらいたい。そうして飛行時間も制限してくれ、休むようなときには、あまり爆音でもって神経衰弱にならぬようにしてくれ、こういうような要求があって、それを何とかしようという約束があったけれども現実には国際情勢の変化か、ラオスの情勢か何かわかりませんが、非常に四月、五月が爆音が大きくなっておる。近ごろは、またテストも多くなっている。こういうようなことで、今や、せっかく爆音をできるだけ少なくしてもらいたいということと、飛行時間の制限というような非常に協力的な立場の人たちが、厚木基地を撤廃してもらいたい、こういうことにかわりつつあるわけです。  これはやはり日本政府が、素朴な地域の人たちの要求というものを率直に取り上げて、やはりアメリカ側と日米合同委員会の中で話をしてやることが不十分なのではないか、こういうところに、問題が私はあるのではないかと思うので、この点、当面衝に当たるのは調達庁かもしらぬけれども、少くとも調達庁長官の監督の立場にある防衛庁長官、しかも国務大臣という立場におるあなたですから、そういう意味でこの厚木基地の爆音の対策なり、あるいはこれらの基地を撤廃してもらいたいというような意見までに発展してこなければならぬというような、こういう問題について、あなたはどうお考えになりますか、この際、承わっておきたいと思う。
  59. 西村直己

    国務大臣西村直己君) 私着任をいたしまして、防衛庁でいろいろな問題がございますが、一つの大きな問題は、基地問題だと思います。そこで、基地には、もちろん米軍の問題もございます。それから自衛隊のF104と申しますか、F86、いわゆるジェット機の騒音の問題もあります。それ以外のことにもたくさん、富士その他の御承知の通りの問題があります。  ただ、われわれこういうような問題が、単に防衛庁、調達庁だけで、一生懸命やろうとお約束しましても、実現ができないのは、たとえば財政上の制約を受けるとか、財政費が足りないとか、他の官庁の協力が得られないという面が多々あるのでございます。  そこで、私は、基地の周辺の人たちというものは、何と申しましても相当の犠性を受けやすい立場であります。ですから、私は内閣に、微力でございますが、基地環境改善協議会というものを作らして、まず基地の問題を環境改善という意味で、前向きに取り扱う。それの費用が必要なら、国費も相当注入するという態勢をとれということで、まず関係省、たとえばこれは基地は、単に米軍、自衛隊だけでなくて、羽田の空港等も同じような問題があると思うのであります。商業空港としましても、ジェット化すると、基地周辺の住民に非常に迷惑をかける。こういう環境改善に、政府は前向きに取り扱うべきだ、関係省は打って一丸の協議会を作って、防衛庁も調達庁も、時と場合によっては文部省も厚生省も関連がございます。こういう努力をすべきだということ。いま一つは、もっと高いレベルの、政治的にいろいろ基地を確保すべきものは確保するためにも、不必要なものは、はっきり返してくれという態勢をとる場合に、防衛庁だけではございません、外務省も関係がありましょう。また政府全体の意欲、意思というものを、もっと確立しなければならぬという面から、基地関係の閣僚懇談会も相当開くように、またこれは開けると思いますが、こういう面から、今度はケース・バイ・ケース、具体的な問題の一つ一つにその特殊事情を入れまして解決に当たって参りたい、こういうのが、私の今日の考えでございます。  それ以外に、基地行政に当たる者は、ただいたずらに、から約束をして、一時のがれをするというようなことがよく欠点になっております。正直に申しますと、その場限りの御返答を申し上げまして、そしてただ、率直に申しますれば、国会の御質問をうまく逃げればいいとか、そういうようなことでなく、私は地元の問題としては、やはり政府あるいはその関係者が真剣に……できない場合もございますが、できる場合には、できるように総がかりで努力するようにしてもらいたい。これが私の所信であり信条でありますことを根本的に申し上げておきたいと思います。
  60. 相澤重明

    相澤重明君 端的な御答弁をいただいて、私は大へんけっこうだと思うのです。だから、そのあなたの端的な御答弁を地域住民が、やはり胸を打つような、その中に飛び込んでいけるような、あなたの答え方であってほしいわけです。  私は前回申し上げましたように、今厚木基地の周辺の人たちは、小さい子供がつづり方を書くにも、学校に行って雨の降る日の方がよいと、こういうことまで言わざるを得ないという、かわいそうな状態です。だからこそ、消音をもっとできないものか。そして、飛行時間の制限もしてくれぬかと、こういうような非常に協力的なむしろ立場だと思うのです。それが、あまりにも長引くから、結局は基地をどいてくれということになる。ですから、この点は、あなたがそこまで端的にお話になったので、私はその誠意を一つ実現できるように期待をしておきたいと思うのです。なるべく早くやって下さい。  その次に、一つ、これは長官は、どうも知らぬかもしれないけれども、やはりあなたは国務大臣でもあるし、調達庁を監督しておる立場でもあるから、一つ申し上げておきたいというのは、前回委員会では、丸山調達庁長官が昨年の十月か、欧米に行くときに、その前に私から調達庁に言ったことがある。それで先日の当委員会では、できるだけ努力をするというお約束はしたのですが、その理由は、こういうことです。この一九五八年八月二十六日に締結をしたジェット・エンジン騒音下の作業手当を、どうするかという、実は契約をしたわけです。その付属協定の改定第九号と、それから一九五八年十一月二十六日の改定第十二号、これについて調達庁のお話では、該当するものがないけれども、その後調べてみるところ、なるほど私の質問のようなことであるから、何とか一つ第九号については、改訂のため努力をしよう、こういう話があった。  そこでこれは長官、厚木基地に従事しておる日本人労務者、これが国際的な、いろいろなそういう諸条件というものを参考にして、とにかく爆音下における騒音の激しい所において作業をする者については騒音手当を支給してもらいたい、こういうことを言ったわけです。ところが、この工場の中とか、あるいは外とかという議論はあるけれども、いずれにしても、そういう騒音下における作業の場合には手当を支給できるというのがアメリカです。ところが、この付属協定の九号、十二号というものを、私どもがつぶさに調べて見ると、この九号の場合は、手当を支給しないというのであります。手当を支給をしないという改定である。何も私ども、日本の労務者が手当を支給しないという付属協定の改定をしてもらう必要はない。だから理論的にはあれじゃないかというのが、前回私が当委員会で申し上げたことです。ですから、すでに三年も経過した今日になっても、まだこういう問題が解決をしないということは、私は、はなはだ遺憾に思っております。そこで当面の責任者は、丸山調達庁長官だけれども、少なくとも防衛庁長官は最高の責任者としても、しかも国務大臣としてもおるのだから、日本人労務者の立場に立って、この問題は解決すべきじゃないか、こういう点を私は特にあなたに要望しておきたい。実は端的にあなたは向こうの大使なり、あるいはまた司令官ともお会いする機会があるわけですから、そういうときに、事務的には調達庁が進められても、そういう基本的な立場で、日本人の労務者のこれだけ協力し、作業しておる者に支給のできるような、いわゆる範囲の拡大も含んで、私はあなたに努力してもらいたいと思うが、あなたのお考え一つ聞いておきたい。
  61. 西村直己

    国務大臣西村直己君) 実は私は、駐留軍労務の問題に対しては、前からも労働大臣と話しておるのでありますが、きわめて不安定なああいう仕事を、しかも立場からいえば、必ずしもいい立場でない。そこで実は、先生も御存じかもしれませんが、一月の例の駐留軍のベース・アップの問題も率直に私は駐留軍最高司令官と二日間にわたりましてお話し合いして、とにかく立場々々が違うにしても、ドル防衛があるにしても、要求はある程度、あなたの方もいれてくれ、私の方も、弾力性を持って聞くといって、御存じ通り二日間で、ようやく解決をして、ある程度の御納得はいただいたのであります。  従って私は、これからも重大な場合には、自分自体が、駐留軍労務の問題でも今後も乗り出してゆく決意は持っております。単に調達庁の仕事だから、いつまでもほっておくというつもりはございません。今の調達庁で現に問題になっておるこの問題も折衝中で、軍も必ずしも拒否的態度でないというふうに私は聞いておりますから、それを押さして努力をしてみたいとこう思います。  それで、われわれもそういった米軍の最高司令部の幹部とも会いますから、そのわれわれ側の意見も、また先生のおっしゃるように、よく伝えて調達庁を督励してゆきたい、こう思うのでございます。
  62. 相澤重明

    相澤重明君 今長官の言う通りなんです。これはこれを締結するときに、その当時の長官はよろしいと言ったのです。言ったのですがすぐ交代したのです。その交代したあとになってから、いやこの条文からいえば、これは支給ができないのだからということになったわけです。なるほど条文を見ると支給できない。それで、そんな支給できないものを、だれも交渉してくれなんということは一ぺんも言ったことはない、支給してよろしい、付属協定を締結したところが支給ができない、しかもそのときの司会官は、いいと言った司令官は交代していってしまう、こういう、いわくつきのものなんです。しかもそれが一九五八年ですから、もうまる二年半もたっているのだから、今長官のおっしゃるように、ぜひこれは日本政府の責任において米軍と折衝して、そうして解決をしてもらいたい、そのことを、できるだけ近いうちに一つ私の方へ、この返事を回答してもらいたい、いかがですか。
  63. 西村直己

    国務大臣西村直己君) できるだけ御趣旨に沿うように努力いたします。私は端的に、こういう問題はその場限りであれするよりは、やはり実際何と申しますか、できる限りの努力——できない場合には、それはできないで、御報告しますけれども、できる限りの努力はすべきと考えておりますから、御趣旨に沿うようにいたします。
  64. 佐藤芳男

    委員長佐藤芳男君) 本日の総括質疑の通告分は終了いたしました。  これにて、散会いたします。    午後三時八分散会