○
三木(喜)
委員 その問題点につきましてはやはり私は問題が残ると思うのです。私が非常に
心配をしておりますことは、右翼思想がここで強調されたのではないかということ、それから
宗教の押しつけが行なわれておるのじゃないかということ、
組合誹謗がなされて脱退勧奨がなされおるのじゃないか。これは明らかに私
どもの
調査の方では、そういうことが
講習会の中で座談の形で出て行なわれておるということ、それも私
どもの
調査でありますからして、
文部省はただ
報告をお受けになっただけで、共同で
調査すればまだまだ疑問点が解明されると思いますが、その点は
あとに残しておいて、ただこの中で
天皇を非常に尊敬しなければならない、
皇国護持だという
考え方で進められておるということが問題ではありますけれ
ども、それよりも私は基本的な人権がこの
研修会の中で侵されておったのではないか、侵されるような言辞がなされたのではないかということをおそれるのです。それはたとえて申しますと、この
講習の中で、女教師は便所のそうじをしておったらいいのだ、かわいがられる女教師でなければならぬというように、
研修会それ
自体がもう少し
研修をして識見を高めていかなければならないのに、そういうようなことが言われておる。あるいは女教員は卒業したときがやまであって、だんだん子供を産んで、これから
教育力が低下をする、こういうことは女教師としては戒むべきことである。こういうことは、
女子ならば
教育力が低下するのが当然とは言いませんけれ
ども、子供を産むことは当然のことでありまして、こういったことを問題に取り上げたところの
講義内容あるいは
講習ということに問題があり、冒頭に申し上げましたように、時間的な、
労働基準法的な問題、それから一律的に
座禅を組ます、あるいは
宗教行事を押しつけようとしたのではないか、それから一方ではそうした
内容が女教師の人権をすら踏みにじったような言動がなされておる。その中で右翼思想をたたき込み、なお
組合誹謗というようなことが行なわれておるということを、非常に憂うるものです。それだからこの問題を提起したわけでございますが、一応この問題を後刻
調査していただいて、私は自民党であろうと
社会党であろうと、両者、寄って、正しい中正な
教育を推し進めていくことが大事だと思いますので、この問題は両党とも真剣に取り上げていただきたいと思うのです。ただ一
愛媛の事象と考えず、
愛媛の事象はやがて本年度から行なわれる
教育研修とつながりますし、
文部省の考えとつながっては困ります。従いまして、この点については再度
調査をするとかなんとかの形で慎重に取り扱っていただくことをお願いしておいて、この次の質問に移らせていただきたいと思うのです。
第二点といたしましては、私はこの
内容に先ほどから申し上げましたような
心配を持っておりますので、先般の
大臣のお考えでは、こうしたことをやっておるような
講習会あるいは
講師なれば、ばかたれではないか、しかしながら今日では
愛媛からの
報告によると、そういうことが行なわれていない、しかし私
たちの方では行なわれているという、こういう
見解の相違ができておる。あるいは
調査の基礎の問題もあろうと思うのですが、そこからこういう
見解の相違ができておるのですが、かりに
大臣が言われるようにばかたれなれば、これに対する
文部省としての法的な措置あるいは監督的な立場でどういう措置をとられるかについて、質問したいと思うのです。根本的には、先ほどこちらからも
お話があったように、
文部省が
地方の
教育行政については自主的な立場をとらすということは、これは大事なことです。しかしながら
行き過ぎがあった困ったことがあれば、これに対するところの
見解なり措置というものについては、ある
程度の方策を持っていただかなければならぬのではないかと思います。この立場について、この問題をお聞きしたいのですが、私はこうした
講習会を主催し、あるいはこれを
地方教育委員会ないしは
地方の
出張所にやらしたとはいうものの、直接県の
教育長も
講師として認めておるのですからして、
教育長の
責任ではないかと思うのです。そういうばかたれの
講師を連れてきて、その
内容についてそうした
行き過ぎたものがあり、その
方法についても問題があるとするなれば、やはり
教育長の
責任ではないかと思うのです。従いまして私の考えでは、この憲法の十八条、十九条、二十条、これらに
違反するところの
講習だったと思う。従いまして、これについて
文部大臣としては、法に定められたところの立場から、たとえて言えば
地方教育行政の組織及び運営に関する
法律の十一条の五項にきめてあることがありますが、それに従って、この
講習をやった者に対するところの措置を考えられるかどうか、これについて、これは
文部大臣にお聞きしたい。