○
岡田(利)
委員 ばく然として雲をつかむような
お話ですが、少なくともこういう具体的な
特別措置を講じておるのですから、この
趣旨に伴うこの業務
方法書の重要な柱になる事項については、ある
程度もうはっきりしためどを
説明してもらわなければならないと私は思う。そういうものがなくて、そういう
考え方がはっきりしておらぬで、こういう
特別措置を講ずるということは、私はむしろあまりにも政治的であって、この運用についても、そういう政治的なものによって運用されていく危険性を非常に感ずるわけです。これは私が先ほど来申し上げておるように、島民の
生活の実態というものは、こういう
措置を講ずるにあたって、当然あなた方はもう詳しく実態
調査をされておるわけです。そういたしますとそういう実態に即応した
考え方というものが明らかにならなければならないと思うのです。ですから私が今申し上げておりますように、終戦当時大体千八百人くらいの世帯の
人々が、うちは内地にありましたし、
漁業とかそういう点で、漁具、漁船等については無傷の人がいるわけなんです。七割くらいの人は樺太経由で引き揚げてきて、しかも現在
漁業に従事している人は大体二一%
程度だと私は記憶いたしておるわけです。七割のうち二一%
程度である、こうなって参りますと、この
対象になる、特にそのために
生活が非常に困窮している、こういう
人々がやはり一番このことを待ち望んでいるわけです。大体二一%の中には、むしろ昔よりも現在の
生活が非常に安定しているという層もだいぶあるわけです。こういう面から見ると、私はむしろこの
生活が非常に困窮している
人々に対する
措置というものに、一番重点が向けられていかなければならぬし、その面を十二分に配慮しなければならないと思うのです。ですから私はそういう点で、そういう
人々に貸付をする
資金の金利というものは、五分や六分では実際問題として手が届かないということになる。少なくとも三分以下でなければ手が届かない。三分であっても償還がその通りできるかどうかということは、非常に
考えさせられる面があるわけです。こういう実態を御存じでしょう。そうすると業務
方法書の少なくとも重大な柱になるこれらの面については、
考え方をもう少し自信を持って明らかにしてもらわなければならないと思うのです。あるいは
漁業関係についても農林中金や特別公庫の六分五厘を上回るのでは
意味がないわけでしょう。もう最高限度五分というのは当然具体的に
答弁できる問題じゃないかという工合に私は
考えるわけです。あるいはまた新しくこの
措置に伴って生産を行なうために、そういう
施設を作る生産
関係の貸付
資金については、これもまたあまり金利が高いのではこの
措置は生きてこないのです。私はこういうものは三分五厘
程度でなければむずかしいと思うのです。この点をはっきり言わなければ、これは初めから終わりまでふわふわと政治的に
処置されて、その陰に黒い手が——黒い手か白い手か知らぬけれ
ども、いろいろ動いて、むしろ国民の疑惑を買うという傾向をより一そう強めるという工合に判断をするのですが、その点はどうなのですか。