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島村政府委員 国際交流と申しましても非常に範囲の広いことでございまして、一々例をこまかにあげますのも恐縮だと思うのでございますけれ
ども、たとえば今御
指摘のございました
原子力の
関係などについて申しますならば、わが国も率先いたしまして国際
原子力機関ができますと同時に、これに加盟いたしました。現在では
日本の
立場と申しますものは、国際
原子力機関の中でも相当に重い地位を占めるに至っておる、そのように考えるわけでございます。一般的な
原子力の
開発の程度に比較いたしましては、かなり重要な役割を演じておる。一例を申しますと、
理事国にもなることができました。それから国際
原子力機関の
理事会以外の各種の会合等につきましても率先これに参加いたしまして、それぞれの各部門におきまして
日本の発言等は相当重要視されてきておる、そのように考えます。また国際
原子力機関ばかりでございませんで、国際連合に御
承知の
科学委員会と申すものがございますけれ
ども、これにもずっと代表を派遣いたしておりまして、これはほとんど
学問的な会合に近い会合でございますけれ
ども、
日本のこの
科学委員会におきます発表等は非常に重要視せられておるわけでございます。一般的に申しまして、そのような
機関に加盟いたすことのほかに、現在外務省の職員としてではございますけれ
ども、主要国に、たとえば
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツといったような国々に対しましてはアタッシェを派遣いたしまして、情報の収集等に当たらせてもおります。これにつきましては三十六年度におきまして、さらに
ソビエトにも派遣するような
措置を考えておるわけでございます。
原子力以外の問題につきましても、たとえば先ほど
お話のございました
宇宙関係につきましても、タイロスの観測に協力いたしますとか、これは予算に関連して申し上げますと、こまかいことではございますけれ
ども、三十六年度にはアジア地区におきます電子
技術の
会議を東京で開催いたしたい、そのようなことも考えております。エレクトロニクスの
関係でございます。
それからこれは昨三十五年から実施いたしておりますが、豪州との間には
研究員の交換を行なうというような特別の
仕事もやっております。
研究員につきましては、これは
原子力につきましても、一般の
科学技術全般につきましても多数の
研究員を海外に派遣いたしまして、それぞれ
研究に当たらせておりますほか、アジア地区その他からも留
学生を
日本自身も受け入れるというようなこともいたしております。
思いつきますままに
国際協力の実例を申し上げたわけでございますが、そのような観点からいたしまして、私
どもも従来とも
科学技術の
関係では
日本の何と申しますか、孤立というようなことにならないように、広く
世界各国と情報を交換し、あるいは
世界の
技術水準とともに進むという心がまえのもとに
仕事をいたしております。今後ともさらにそのようなことはできるだけ考えられる知恵をしぼりまして、
国際交流の実を上げるように努めて参りたいと考えておるわけでございます。