○松永
説明員 三池
関係の離職者の就職対策の現状でありますが、三池
関係の離職者につきましては、先ほど御
指摘がございましたように、その離職に至る経過につきまして特別の
関係がございますので、政府といたしましても、内閣に離職者対策推進本部を特に設置をいたしまして、
関係各省の連絡をそこでいたしつつ対策を進めたわけでございます。三池
関係の離職者といたしましては、いわゆる希望退職によって出た離職者が、千百十七人ございます。その後、いわゆる九月九日退職者でございますが、これが千百六十二人ございます。希望退職の
関係の離職者につきましては、離職いたしました時期もやや前でございますし、それから会社
関係等におきましても、この就職対策を非常に熱心にやりまして、大体就職をしつつある
状況でございますが、九月九日の退職者の千百六十二人につきましては、三十六年四月二十九日現在の
調査によりますと、就職いたしました者が百三十六人でございます。それからこの退職をいたしました人々の子弟で、たとえば退職された方がすでに年を相当とっておられるので、かわりに子弟の就職をさせたいというような
関係で、子弟が就職決定いたしました者が八十人でございます。それから荒尾に総合職業訓練所を新たに設置をいたしたわけでございますが、この荒尾の訓練所を初め、大阪、小野田、熊本といったようなところの訓練所に入っております者が、現在二百三人おります。それからさらに今後職業訓練所に入りたい一これは時期的にいろいろ出て参りますのは、失業保険の受給期間が切れないうちに訓練所に入るのが理想でございますが、やはり離職者本人にとってみますと、失業保険の受給がぎりぎりになってきてからどうしようかというようなことになる場合が多うございまして、失業保険受給期間の進行
状況によりまして、離職者の就職希望というものが今までばく然としておったのが、だんだん具体化してくるというような実情にございます。そこでその後、現在におきましてさらに訓練所に入りたいという希望を持っておられる方が、二百五十人ほどございます。これにつきましては、訓練所が大体三カ月ごとくらいに入所の時期が回って参りますので、できるだけ、訓練所入所につきましてわれわれの方もお勧めをいたし、そうして便宜をはかって、希望の時期に入所できるようにということをいたしております。なお、大牟田の労働省の出先機関といたしまして総合職業
相談所というものを設置いたしまして、主として三池の
関係の離職者を相手にして職業
相談並びにその他の自営業等の
相談にも応ずるという体制をいたしております。ここには、
関係の職業安定所の職員のほかに、炭鉱離職者援護会の職員も出張をいたします。それから自営業
関係では、県の商工部の職員も出張するというようなことで、総合
相談をいたしております。就職を促進いたしますためには、
相談ができるだけ具体的でなければならないという建前から、
東京、大阪、神奈川、愛知等の需要地の安定所の職員を直接現地の
相談所に派遣をいたしまして、ここへ具体的な求人をそれぞれ携行して参りまして、離職者に直接具体的な求人について就職の御
相談に応ずるというようなことを、現在までに四回実施をいたしております。
そのほかに、現在二、三日中に実施をいたします予定は、すでに
東京等に就職をいたしました炭鉱離職者の方並びにその奥さんというような、離職者で実際就職の経験のある
関係者の方々にも現地に行っていただきまして、炭住の中に行って、実際の
東京の就職の
状況、それから就職先の生活の
状況というようなものも、具体的に話し合って
——現地の炭住の奥さんたちの反対というものが相当あるわけでございます。実際に現在の土地を離れるということについては、いろいろな反対意見があるわけであります。そういうものも具体的に打開していったらどうかということで、二、三日中にこの案を実行いたす予定にいたしてあります。
なお自営業の希望者につきましては、ハイヤー、タクシー等の
関係の
事業につきましては、労働省があっせんをし、運輸省等がこれに協力をいたしまして、ハイヤー、タクシーの免許が、福岡において三池
関係の離職者に対して最近におりまして、商売を始めておるという
状況でございます。そのほか、果樹園とか、養豚、養鶏、採石
事業、あるいは建築材料の製造業といったような希望を持って、現在これらの開業の準備をしておられます人が、約百人ほどございます。これらの自営業希望者につきましては、営業資金のあっせん等につきまして、離職者対策本部で
関係各省協議をいたしまして、国民金融公庫から優先的に融資をする。それにつきましては、福岡、熊本両県におきまして、労働省と
相談をいたしまして、その利子補給等の援助もいたすというようなことで、自営業の促進に当たっておるという
状況でございます。