○秋草
説明員 お答え申し上げます。
まず、地代についてでございますが、この点につきましては、私
どもは非常に議論をしました。この地代は、私
どもが収納すべきものでございますが、これは
公共建物のものは、当然全額として、
公共の
利益になるから、問題なく取るべきですけれ
ども、
共済会は家主になっておりまして、私
どもがそれを全部たな子として拝借しておるものでありますから、原価
計算上は、当然全額、地代は家賃に還元される。従って、私
どもの債務になっているという関係から、取っていいものか、取って悪いものか。
経済的には全く同じことであります。私
どもは最初、そうかといって、やはり取るべきものは取る、それから出すべきものは出すといって明快に
——これこそ単なるプラス・マイナス・ゼロというようなことになりますけれ
ども、そういう
考え方できたのでありますが、むしろ先生の御意見と違って、最近に新しく
共済会と賃貸
契約を結ぶにあたって、こうした単なる筋を通すだけならば意味のないことであるから、その点を明快にして、これは取らないということにして、それは原価に算入させない、それが当然であるということの結着をつけました。これはむしろ逆な意味で、検討の結果、収めたのであります。
それからもう
一つは、その
契約書の中に非常にあやふやな、
共済会が将来売ることもできるとか、あるいは
公社が必要に応じて買収もできるとか、こういうことを入れたのは非常に不明快であるというふうな御意見のお漏らしでございますけれ
ども、これにつきましては、過去の三宮とかあるいは大手町の
ビルにつきましても、
電電公社は、先ほどからるる申しましたように、金さえあればこうした電気通信
施設でない非通信
施設、庁舎とか、倉庫とか、宿舎とかいうものを
建てたいのでありますが、実際上それはなかなか
予算上とれません。ことに庁舎のごときものは、逓信省時代から共済組合等でも作っていただいた例もございまして、なかなか
予算上は、電電
事業全体の
建設が激しいために、回ってこないのであります。そういうことからして、前回ではこれを三、四年で買収して
予算措置をとってきたのでありますが、今度の金額は非常に大きくございまして、目下のところ、これを買収するという見通しはちょっとないのでございます。しかし、将来
電話事業その他が、かなり
建設も行き届きまして、
資金上ゆとりができますれば、できるならば、
本社の庁舎でございますから、これを私
どもの
建物にしたいという念願は、あるのでございます。
それから、もう一方、
共済会としましても、
共済会の性格等につきましては、
久保説明員からいろいろ御
説明申し上げましたが、
共済会は、先生が非常に御疑問を持っていらっしゃるやに私拝聴したのでございますが、御案内のように、うちの全電通と
公社側で評議員を出しまして、全
従業員の大体八割くらいの
従業員が、毎月規則による掛金を出して、その
資金を大
部分は運用し、そうして死亡、退職その他の災害等の共済給付に充てているわけでございます。その
資金は、最も堅実有利に運用するという建前からやっておるわけでございまして、これにつきましては、
資金の運用
委員会等もあって、あらゆる角度から有利、確実に回す、そういう意味からいたしまして、将来
共済会の
資金事情その他から、この
建物はもっと高利なものに回したいというようなことが起こらないとも限らない、絶対に
共済会はあの
建物を手放すこともできないということもおかしかろうというので、そういう意味から、
共済会のことも考えてやったわけでございまして、決して何でもできるような非常に不明朗な感じというのは絶対にないのでございまして、一方
公社の
資金事情の将来を考え、あるいは
共済会の
資金運用の将来のことも考えて、こういう条文を置いた方がよかろうという
考え方でございます。しかし、目、下のところ、そういうものを近い将来において実現されるような見通しは、ちょっと考えられません。