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説明員(
大橋八郎君) 先般
公社の一部の
職員の汚職に関する事柄が新聞紙上等に取り上げられまして、これがために著しく電電
公社の信用を失墜するような事態を惹起いたしましたことはまことに遺憾に存ずるのであります。
大体どういう事柄かというと、まず最初に簡単に申し上げますが、大体二つの線についてこの事柄が起こっておるようであります。
一つは建築
関係でありますが、これは去る九月の六日の朝に関東電気通信局の建築部の設備課長平川清という人が収賄の疑いで警視庁に出頭を命ぜられまして取り調べを受けて、九月の九日に逮捕状を執行せられました。これが九月の二十八日に起訴されておるわけであります。さらに建築
関係として引き続いて三名の者が逮捕されて、これが起訴されております。建築
関係全体合わせて四名越訴されておるわけであります。
それからいま
一つは資材
関係のことであります。これはほとんど前後いたしまして、九月の十日に電電
公社のヒューズ保安器等を納入しております日本通信器協同
組合のメンバーである東洋ヒューズ株式会社の常務山崎という人が贈賄容疑でもって警視庁に逮捕せられると同時に、資材の調理事務の一部を担当しております
公社の資材局工材調理課員の荒川宏という者、購入契約事務の一部を担当しております川口善久という二名が贈賄容疑で逮捕されました。この両名が十月の一日に起訴せられております。その他引き続いてこの資材
関係におきましては二人の者が逮捕され、起訴されております。それから一名の者が、これは逮捕はされませんけれども、書類送検で起訴されております。なおそのほかに四名、やはりこれは資材
関係でありますが、四名の者が処分は未定でありますが、一人は逮捕され、一人は書類送検で処分未定のままなお未決になっておる状態であります。まあ大体今日までわかりました事件の内容はその範囲でございます。
それで
公社といたしましては、この購入または請負につきましては、従来
仕事のやりくりとしてはできるだけ事務を分担させまして、分掌させまして、異なった機関によってその
仕事を分けてやる、
一つだけですべての
仕事を独断専行できないような仕組みに今日までやって参ったのであります。ところが今回のような容疑事件を発生いたしましたことは、まことに残念な次第であります。
そのおもな原因としては、結局一部
職員の綱紀の弛緩にあるものと認めざるを得ないと思います。将来はかかる事件の発生を見ないように、事件の発生と同時に、私どもは本社の部
局長に対して綱紀の粛正に関して強く
要望をいたしました。また最近の通信
局長会議の際にも私から各通信
局長に対して綱紀粛正に関し厳重なる実は伝達をいたした次第でございます。特に盆暮れ等の贈答廃止等に関して、これは
関係の業者にもその協力を実は依頼する手紙を
関係局長等より発しております。今後の処置といたしまして、この事故を発生させました
関係者の処分をいたすことはもちろん、この事故を起こした
一つの、一面からいいますと、あまり同じ
仕事を長きにわたって取り扱わしておりますと、とかくやはり業者等の
関係を起こしやすいおそれがありますので、今後はあまり長く
一つの
仕事に携わることなく、適当なときに人事の交流を行なって、そういうこともできるだけ未発に防ぐということも
一つの方法かと
考えています。なお、いま少しくこの事件の内容がはりきりいたしましたならば、あるいはその従来の私どもの適当と思っておったところでも、どこかに事務の処理上の欠陥があるかと思いますので、それらの点も十分研究いたしまして、今後かくのごとき事件の発生しないように十分検討して
改善をしていきたい、かように
考えています。