○
滝井委員 公的
医療機関でなくても、あの
病院は税金を払っていない。非課税になっている。公的
医療機関と同じ取り扱いを受けておりますよ。税金を払っていますか。払っていないでしょう。公的
医療機関と全く同じです。それはたとえばインターンその他を収容してやるということで、アメリカの金も入っているということで、
医務局その他税金をかけてない。大蔵省はかけると言ったが、あなた方の方の泣きつきによって、大蔵省の税制一課は税金をかけないようにした。公的
医療機関と同じような取り扱いをしている。公的
医療機関でなければそれに準ずるものです。そうしているのです。そうすると、私はこういうのを営利主義というと思うのです。そこに入っている患者さんは、今言ったように、財政豊かな、
保険証を使わなくてもいい人たちばかりが入っている。そうして貧乏な、
保険証を使って入っている人は少ない。そうして独立採算制といいながらも、そこでは低
賃金で採用している。四年前に私がこれを
質問したときは、大学を卒業して六年ないし七年の人が、医者で八千円だったんですよ。今これが一万何ぼくらいになっているかもしれません。あれから四、五年もたっていますから、相当
ベース・
アップもできているでしょうが、こういう実態ですよ。だから
労働条件というものは劣悪でも、取るだけはお金持ちからお金を取って、博愛と人道を看板としているのが赤十字の実態です。
昭和二十年の終戦のときに、日赤の
病院の数は三十七だった。ところがそれから月日が流れて十五年たったら、現在九十六になっている。一体こんな安い給料で人を働かしておって、そうして九十六、約五十以上も
病院がふえているというのは、一体どういうことでふえたか。どこから金がきてふえたのですか。独立採算制を建前としているなら、こんなことはできないはずだ。ところがこれがふえてきている。だからこういうからくりを博愛と人道のもとにやられたらかなわぬですよ。だからこういう実態にもう少しメスを入れて、こんなにどんどん
病院を作るお金があったら、そこにおける従業員の待遇は、
日本一の公的
医療機関ですから、きちっとやって、博愛と人道というものを広く天下に訴えなければいかぬと思うのですよ。一体どうでしょう。砂川のあの激しいおまわりさんと学生、
労働組合が衝突したとき、日赤が出てきたでしょうか。この前の国会のあの多くの負傷者が出てきたときに、日赤が出てきたでしょうか。日赤の使命は救急の処置をするときでしょう。ところが日赤は、
日本の歴史的な大混乱が起こったあの砂川、この国会のまわりの混乱のときに、日赤の赤十字のマークがついたのを見なかったんです。思想的なものだったら日赤は出ないのでしょうか。しかし競輪場が混乱をしたときは出ていっているんですよ。どうです。こういう実態をもう少し私たちは考えなければいかぬのじゃないですか。もはや
日本の
医療は曲がりかどに来ている。だから根本的に公的
医療機関についての再検討をして、むしろこういうところに税金をかけなければならぬ。こういうところに、どしどし税金をとって
医療の近代化をはからなければならぬ。むしろ博愛と人道は、小さないなかの炭鉱地帯の
病院や
診療所の方がやっているでしょう。それは重税にあえいでいるという実態です。だからこういう実態というものをやはりえりを正して明らかにしなければならぬ。葛西さんには気の毒だが、葛西さんが副社長でしょう。いわばあなた方の出店ですよ。だからこういう点をもう少し御遠慮なくメスを入れて、ただすべきところはただして、人道と博愛の名にそむかないようにしなければいけない。そこの
労働条件についてはいろいろお調べでございましょうから、日赤の
労働条件が一体どういう
労働条件であるか、お調べになっておれば、太宰局長なり
医務局長なり、どちらでもけっこうです。あるいは
基準局の方でお調べになっておりませんか、どこでもいいです。お調べになっているところがおありになれば、日赤における
労働条件というものを
一つ御説明願いたいと思うのです。