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高田なほ子君 今御
説明がありましたから、一人、二人のことは一応了といたしますが、しかし総体的にいって、
裁判所の
職員というのは、よその庁並みに滅らされてきておりますね。今まで
昭和二十四年度以降ずっと
数字を私、
調べてみた。そうしましたら、
最高裁にしても、研修所にしても、高等
裁判所にしても、この定員の異動状況というものを見ますと、やはりずっと減ってきておるようです。必ずしも仕事の量に適応しただけに
人員がふえておらないのであります。仕事の量はおとといだかの
委員会でもって伺いましたから、くどく言いませんけれども、急増しております。非常にふえておりますね。ふえておるにもかかわらず、各
庁別の定員の異動の状況を拝見いたしますと、ふえてきておらない。このことは大へん不合理であるとともに、何とかこれはしなけりゃ解決つかないんじゃないかという気がするわけですよ。ここであまり抽象的な議論を言っても困りますから、ちょっと
昭和二十四年度から三十四年度までの定員のどういうふうに増減したか、私、
数字をあげます。そこで持ってないでしょう、皆さん持っていますか。持っていらっしゃらないじゃないですか。それだから工合が悪いんですよ。これは減ってきています。
昭和二十四年では、定員が三万九百四十五名、それからその次の年はちょっと減りまして、二万四百九十一名、二十六年度では二万一千三百九十六名、ここのところ二十五年から二十八年までは二万台です。二十九年になってから、これは臨時国会で行政整理されたんですが、このときに一万九千という台になってきている。それから三十年になっても一万九千で一人もふえない。三十一年でも二万九千で
一つもふえてない。三十二年もそうである。三十三年に若干三十人ばかりふえている。三十四年でやはり二十人ばかりふえている。今度三十何人かふやすそうですが、こういうわけで、
昭和二十四年を一〇〇とすると、事件数は大体三倍——三・八五倍ぐらいにふえているようですね。何か皆さん方の出した統計を私、
調べてみたんですが、仕事の量は三・八五倍にふえている。しかし人間の数は三十四年当時から見ると少ない、今度三十何名ふやしても、二十四年当時よりは少ない定員であって、こういうような不合理なふやし方というものは、どうもここで何時間論議したって、この不合理を、皆さん方が合理的におっしゃる根拠というものは見出せないと思う、
数字は正面ですからね。これはもうどうしなければならないかということは、私は御
答弁を聞くまでもないことなんで、よくこれは性根を据えて、この事業量に適応するだけの適正配置というものについて、がんばっていただかなきゃならないのじゃないかということを、
ほんとうに私は心から、これは皆さんの立場に立っても、またそこにお勤めになる方の立場に立っても、心底からこれは
一つがんばっていただかなきゃならないと思うのです。こういう今までのふやし方というものは、予算の範囲内でこういうことをやってきたからこうなっているんじゃないかと思いますが、どうでしょう、法務
大臣。約四倍近くも仕事がふえているのに、定員がむしろ減ってきているということ。それから今言うような、非常勤
職員——臨時雇のようなものが若干ふえているというようなことでは、これはもう収拾つかないことなので、何とかこれを合理的に打開してもらうような
方法を講じなきゃなりません。その
方法として時間延長なんていうことは、私どもはまっぴら反対です。このことは
人員の方において、科学的に合理的に配置をするのにはどうすればいいかという計画というものを一応やはり立てていただきたいですね。そうでない限りは、私どもはこの
法律でふえるからといって、さようでございますかと言って、飛びついて心からお喜び申し上げるという気には、どうもなり切らぬのです、正直のところ。どういうふうにこれは
裁判所の方で御計画を進めていかれますか。