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1960-03-25 第34回国会 参議院 逓信委員会 第9号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十五年三月二十五日(金曜日)    午前十一時三十一分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     柴田  栄君    理事            鈴木 恭一君            手島  栄君            松平 勇雄君            森中 守義君    委員            黒川 武雄君            最上 英子君            久保  等君            鈴木  強君            野上  元君            光村 甚助君            山田 節男君            奥 むめお君   国務大臣    郵 政 大 臣 植竹 春彦君   政府委員    郵政政務次官  佐藤虎次郎君    郵政大臣官房長 荒巻伊勢雄君    電気通信監理官 松田 英一君    電気通信監理官 岩元  巖君    郵政省電波監理    局長      甘利 省吾君   事務局側    常任委員会専門    員       勝矢 和三君   参考人    日本放送協会会    長       野村 秀雄君    日本放送協会副    会長      溝上 けい君    日本放送協会専    務理事     田辺 義敏君    日本放送協会専    務理事     小野 吉郎君    日本放送協会総    務局長     赤城 正武君    日本放送協会経    理局長     春日 由三君   —————————————   本日の会議に付した案件 ○本委員会の運営に関する件   —————————————
  2. 柴田栄

    委員長柴田栄君) ただいまより開会いたします。  電信電話設備拡充のための暫定措置に関する法律案を議題といたします。  前回に引き続いて質疑を行ないます。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  3. 山田節男

    山田節男君 議事進行。今、電信電話の話ですが、この間NHK予算をやって、カラーテレビの問題に関して、何かたださわればいいということだけでは審議できないと思う。どういう経過でそういうことになるのか、順序として……。
  4. 柴田栄

    委員長柴田栄君) 本日は少しおくれましたのは、御承知のような事情がございまするが、午前中、電電公社関係を御審議願って、午後NHKに入るということで、大体理事皆さんの御了承を得ましたので、かように進めさしていただきたいのですが、午後NHK予算に関して御審議をいただくつもりでございますので、御了承いただきたいと思います。
  5. 山田節男

    山田節男君 この間、委員長なり理事皆さんも、御承知通り経過で、一体カラーテレビジョンの問題について、こういう根本的な問題を片づけないでおいて、そしてこの法案をとにかく毎日々々、ただ一部分だけずつやって進行するということは、これは私ちょっと審議方法としておかしいと思うのですね。そういうことなら、なぜ大臣がもっとこの委員会審議を正常化するような答弁をしないかということです。委員長の言う通り議案を進めるという気持はわかるけれども、一体議案をおくらしたのはだれです。これは委員長なり理事会でよくわかるように、一つ筋道をつけてもらわぬと困る。
  6. 柴田栄

    委員長柴田栄君) お話事情は私も十分了承しておりまするし、大臣にも先回の、審議経過からいたしましていま少し明確に委員会了解のできるような態度を表明していただきたいということは申し入れておりまするので、次回には必ず大臣の明確な御態度を御表明いただくことになっております。公社関係法案につきましても、実は先回きわめて短い時間に、しかも多少結果において変則的な審議をいたしたということでございまして、本格的な着手をいたしておらないということでございますので、理事皆さんにも御了解をいただいて、まず本日は、午前中公社法案を御審議いただく、こういうことに相なりましたので、御了承いただきたいと思いますが、山田委員の御主張の問題は、私も十分了解いたしております。そのことは私からも大臣に御連絡をいたしまして、山田委員の御主張趣旨に沿うようにお願いをいたしておりますことを御了承いただきたいと思います。
  7. 山田節男

    山田節男君 くどいようですけれども、余すところ一週間ないのです。NHK予算初めいずれもが重大な案件ですね。ですから、先ほども申し上げましたように、大臣がもう少し筋道をつけて、これは国会中枢をなしている常任委員会としての審議をもう少し直視するように、この間、二日間にわたる質問を通して見ても、郵政大臣が、はたして郵政大臣としての立法府に対する理解があるかどうか、そういうことが私は第一に、過日の郵政大臣の御答弁を通じてわからないのです。これは単なる一常任委員会じゃなく、参議院という一つ制度に関する根本的な問題としてわれわれ考えなければならぬ。そういう筋道の立たない、どちらかというと、立法府行政府に引きずられたようなものです。これは三権分立の立場からいって非常に悪例を残すことになる。ですから、大臣が一体そういうことに対して、この審議進行さす上においてどういうことをするのか、そして追ってじゃなくて、差し迫った日にちにおいて、私ははっきり言うべきだと思うのです。なおまた、こういう重大な案件審議する上において私も意見がある。公聴会は開かれないだろうけれども、参考人を呼びたい、いろいろな問題ありますから、それを一つプランを立てて、限られた日程において、大臣態度、それに呼応して、この本審査をこの月末までに間に合わせるのかどうか、これは理事会に諮り——会派意見もありますから、これはさして言いたくない。私は参考人を要求したいのです。ところが、こういうものをきょうやってしまうと、またいつやるのか、来週の火曜日か木曜日に今度何をやるのかということがはっきりしませんと、われわれ審議においての準備とか、参考人を呼ぶということの目安もつかないのです。こういうことじゃ困りますから、そういうことをはっきりさして、この限られた日にちをもっと有効に審議のために使うようにお計らい願いたいと思います。ですから、きょう、いきなり電電公社をやるのだ、理事会でおきめになったことですからいいようなものの、理事のいない会派もあるのです。わずかな日にちですから、協議して、今度はどうやっていく、こういうふうな全般的にわかるようにおやりにならぬと、審議の過程において非常にちぐはぐになる。しかも、質問者予定の立たない、しかも筋道の立たない審議をしていかなければならぬということになってくる。これでは十分審議できない、こういうことになってくる。ですからこれは何も急ぐ必要はないので、国会参議院としての制度の根本問題に反するようなことを究明しておかないでおいて審議に移るということは、私は筋道が立たぬと思うのです。ですから、今のような、やがてということじゃなくて、今、大臣もここにおられるのですから、一つ委員長並びに与党理事並びに野党理事も、一応その点御懇談願って、少し筋道を立てて審議を願いたい。かつてこういう例はございません、この十数年。ですから委員会で、もちろん委員長国会の役員として、われわれを代表して、行政府郵政大臣にはっきりした確約を求められて、できるならばその態度を表明してもらいまして、この審議に当然入るべき段階になるのですから、一つ委員長におかれて理事と御相談した上で、大臣がここにおられるのですから、即刻別室で筋道を立てて御相談願って、それによってこの審議をやるかどうかということにしてもらいたい。  一体参議院議事規則をごらんになってもわかるように、国会内における審議順序委員長がおきめになる。政府がどう言おうのこう言おうのということは、問題じゃございませぬ、これは院内ですから。どうも今まで立法府行政府と対等であるといいながら、政府側が勝手なことをして引きずられる、与党に引きずられるということ自体が、議会制度あるいは第二院としての参議院権威を汚す、こういう傾向が強くなっているということは、もうわれわれ自身の手によって、この国会中枢機関である常任委員会権威を汚すことになるのです。その長としての委員長並びに理事として、私はこの際、党派という問題でなく、参議院の第二院という権威を保つために、私ははっきりそういう筋道を立ててやっていただきたい。決して審議を妨害するのじゃない。筋道を立てた上でおやりになっていただきたい。これは私の切なる要望ですから、十分一つ御検討願いたい。
  8. 柴田栄

    委員長柴田栄君) 山田委員の御趣旨よく了承いたしておりますが、決してこの法案審議方法を、政府の都合で進めているということではないのでありますが、山田委員お話通り、今日までの政府側国会に対する御質疑を通じては、なかなか了解しにくいような筋もございましたので、政府には特に私からも御注意を申し上げまして、統一して、しかももっと誠実な、誠意のある御答弁を願いたい。そうしないと、なかなか円滑にいかないということを申し上げ、政府側においてもその点は十分了承せられまして、その態度を表明していただくということにはなっております。先ほども申し上げましたように、年度末を控えて非常に迫って、重要法案、しかも期限切れの法案がきておりまするので、これらの取り扱いについては、委員長理事打合会審議予定を明確にして、御協力をいただきたいというつもりで話をいたしておりまするが、けさは一応、非常に途中半端になっておりました公社関係法案を、午前中これを上げまして、お話のごとく、非常に途中半端だというお説、私もわからいなわけではないのでありますが、その後におきましてNHK予算公社関係法案、あわせて審議のスケジュール等々について委員長理事打合会をいたしまして、明確な日程に従って御審議をいただく、かような考え方でおったわけでありますが、特に御発言がございましたので、理事皆さんとお諮りもいたしたいと思いますが、実は社会党の森中理事がまだ御出席がないのでございます。お電話で、始めてくれというお話でございましたので、一応午前中進めさせていただく、かような経過になっておりますから、御了承をいただきたいと思います。
  9. 山田節男

    山田節男君 なぜ私こういうことを申し上げるかというと、過日の本会議におけるカラーテレビジョンに関する緊急質問以来の郵政大臣の御答弁から察すると、これは一電電公社に関する法案よりも、もうカラーテレビジョンの方を重視しておられるということは、もうその御答弁によってわかるのです。われわれ何もこの両法案——NHK予算なり、あるいは電電公社に関する暫定措置法案等を、これを私は両天びんにかけるわけじゃないんですけれども、郵政大臣の今の御答弁から察すると、他のNHK予算とか、あるいは電電公社法案がどうなろうとも、それよりもカラーテレビジョンが重要なんだ——なぜ私はそういうことを申し上げるかというと、過日の十七日の、私が大臣に対する質問の際にお願いしたことについて、慎重にやるというようなことを言われておいて、翌日はそれを実行する。こういうような信義、ただ信義を裏切ったという道義的な問題だけじゃないと私は思う。察するに、郵政大臣としては、カラーテレビジョンを、一電電公社法案よりも重要視されておるんだ、こう私は察するのですね。で、これは私は、察するところ、郵政大臣の腹としては、法案は犠牲にしても、NHK予算は本審査を得なくても、カラーテレビジョンを重視するというような一とじゃないかと思う。そうでないことを表明するんだったら、一郵政大臣の権限で、電波監理審議会に対する諮問なんかを撤回すべきです。撤回した上で、一応正常な、正規の道に戻して、この法案お願いします——この間のようにカラーテレビはそのままやります。この法案もよろしくお願いしますと言って、この委員会の失笑を買ったじゃないですか。そういうような筋道の通らぬようなことをしておいて、委員長の私は権威として、そういう議事進行をして、悪例を残してはいかぬと思うのです。私は、委員長としても理事としても、この点は私はおわかり願うと思うのです。ですから、そういったような両天びんにかけるというようなことじゃなくして、そういうカラーテレビジョンに対する重要性を十分認識されないで、まるで気違い馬車のごとく独走しようというようなやり方は、あまり国会審議を無視したものじゃないか。ですから、事は根本問題にさかのぼっての私はお願いであって、この一法案を、大臣が無視してもいいというような法案を、ここでなぜ審議をしなくちゃならぬか。その一歩手前に、われわれは根本的に考える問題が、われわれ参議院議員として負わされているのじゃないか、こういうことを申し上げるのであって、筋道を立てていただかぬと、結果的に見れば、やはり与党が多数であるから無理だろうということであろうけれども、とにかくこの法律を急ぐのだと、これじゃ参議院のわれわれの職責を否定するものであって、非常に私は残念です。この点を、私は委員長理事も十分お考えになっての上だろうと思いますけれども、結果から見ると、私はそういうように考えざるを得ない。そういたしますと、この点を大臣がはっきりするならば、この法案は二日や三日で上げられるのです。十分御審議を願えれば、それはわれわれは多少の時間を超過いたしましても、十分これが審議については、われわれは協力するつもりでおりますけれども、そういう態度に対して、それに報いるにもってして、われわれの信義を裏切るようなことをして、それでわれわれ政府がやるのだからしようがないというような、そういう立法者として権威のないことは、これはすべきではないと思う。ですから、どうか一つ委員長なり、あるいは理事皆さんが、この問題を、重要な問題ですから、まず一応もう一度御検討願って、その現状をお計らい願った上で、審議を始めていただきたい。
  10. 久保等

    久保等君 法案扱い方の今後の問題については、これは委員長理事会で十分御検討願うことで、私もけっこうだと思います。特に今、山田委員の言われていることは、先日の逓信委員会におけるやはり大臣の言明に関連した問題だと思うのです。私もずっとその以前の経過についてはあまり承知いたしませんが、少なくとも先日の逓信委員会の最後の幕切れは、郵政大臣の御答弁にも、カラーテレビジョンの免許をめぐっての扱い方については、まことに当逓信委員会意向等を無視したような結果について反省もし、何か措置等もとって参りたいといったような御答弁があったやに私も聞いているわけでありますから、その問題が少なくとももう少し具体的にはっきりしない限り、残余の諸種の法案等の問題についての審議に入れぬじゃないかという御意見も当日あったのです。特に委員長から、異例の御注意等大臣に対してなされておったと思うのです。従って、私は本日、少なくとも郵政大臣の方から、まあ、こういった拡充法案等重要法案審議する以前において、まず劈頭、やはりそういったことに対する問題を明確にしておく必要があるのじゃないかというふうに考える。特に、私も逓信委員会にしばらく出ておりませんが、植竹郵政大臣の特に国会に臨まれる態度等については、私も実は昨年の年末あたり、本会議等で拝聴しておりますと、郵政大臣郵政あるいは電波等の行政に対する大臣としての態度としては、いかにもちょっとふに落ちない点を、実は見受けているわけなんですが、たとえば非常に本会議等で、昨年問題になった郵政関係の問題ですが、年賀はがき等問題等について本会議緊急質問がなされたときにおける郵政大臣態度というものは、これは私も、何代かの郵政大臣のいろいろ国会における答弁等も聞いておりますけれども、非常に何かいたけだかになったように、年賀はがきの問題については断固として、あらゆる、とにかく万般の措置を講じて、遺憾なきを期しているのだと、そんなことはもう絶対、正常なる年賀はがきの消化のことについて支障を来たすようなことは絶対ありませんというような御答弁をせられている。ああいう態度は、私はどうもやはり、かりに野党質問であれ、何党の質問であれ、大臣としてはもう少し謙虚な態度でもって御答弁をせらるべきであるし、しかも、結果から見て、本年の年賀はがきの問題が何らの支障なくスムーズに実は処理できたとは、私は思わないのです。おそらく郵政大臣も、そういうようには御判断になっておらないと思うのです。ところが、本会議答弁態度、おそらく当委員会等においても、同じ態度であったと思うのでありますけれども、悪くいえば、きわめて挑戦的な態度をもって答弁に当たるということは、これは実に不謹慎だと思うのです。たまたま、この前、私初めて逓信委員会に出ました席上で、カラーテレビの問題をめぐって、当委員会一つの与野党を通じて意向が大体まとめられたような形で、ぜひ一つ慎重に扱ってもらいたいというようなことになっておった問題を、当日かその翌日か知りませんが、直後に、何か違った形で、すぐ電波審議会に話を持ち込まれて決定をしたというようないきさつだそうでありますが、こういったことは、確かに、先ほど山田委員の言われるように、国会軽視の私は態度と言わざるを得ない。従って、国会に臨む郵政大臣としての根本的の態度として、まず御反省を願わなければならぬ問題じゃないか、かように実は考えるわけです。従って、カラーテレビの問題についても、具体的にどうこうしろという、私自体には特別の意見はありませんが、いずれにいたしましても、先般の本委員会幕切れのあの経過にかんがみて、一体郵政大臣として、どういう御所信をお持ちなのか、一体、委員会に臨まれる大臣としての態度というものはどういうところにあるのか、そういった点をやはり明確にせられることが、法案審議の前提として必要じゃないかというふうに私も考えますので、大臣の御所信をお伺いしたい。
  11. 柴田栄

    委員長柴田栄君) 山田委員久保委員からの御発言、私たちもよくわかるわけでございますので、ちょっと速記をとめて下さい。    〔速記中止
  12. 柴田栄

    委員長柴田栄君) それじゃ速記を起こして。  午前中は、一応この程度で休憩いたします。午後一時半から再開いたします。    午前十一時五十七分休憩    〔休憩開会に至らなかった〕