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1960-06-09 第34回国会 参議院 社会労働委員会 第36号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
三十五年六月九日(木曜日) 午前十時三十九分開会
—————————————
委員
の
異動
五月三十日
委員近藤鶴代
君及び
斎藤昇
君
辞任
につき、その
補欠
として
井川伊
平君及び
徳永正利
君を
議長
において指 名した。 本日
委員大谷藤之助
君
辞任
につき、そ の
補欠
として
山本杉
君を
議長
において 指名した。
—————————————
出席者
は左の通り。
委員長
加藤
武徳
君 理事 高野 一夫君 吉武 恵市君
委員
井川
伊平
君
鹿島
俊雄
君
勝俣
稔君
紅露
みつ君 佐藤 芳男君
谷口弥三郎
君
徳永
正利
君
山本
杉君
国務大臣
厚 生 大 臣
渡邊
良夫
君
政府委員
厚生大臣官房長
森本
潔君
厚生省社会局長
高田
正巳君
事務局側
常任委員会専門
員 増本
甲吉
君
—————————————
本日の会議に付した案件 ○
社会保障制度
に関する
調査
の件 (
チリ地震津波
による
災害
に関する 件) ○
派遣委員
の
報告
—————————————
加藤武徳
1
○
委員長
(
加藤武徳
君) それではただいまから
委員会
を開きます。 まず
委員
の
異動
を
報告
いたします。 五月三十日付をもって
近藤鶴代
君及び
斎藤昇
君が
辞任
し、その
補欠
として
井川伊平
君及び
徳永正利
君が選任されました。 また、六月九日付をもって
大谷藤之助
君が
辞任
し、その
補欠
として
山本杉
君が選任されました。 御
報告
いたします。
—————————————
加藤武徳
2
○
委員長
(
加藤武徳
君) 次に、
社会保障制度
に関する
調査
の一環として、
チリ地震津波
による
災害
に関する件を議題といたします。まず、
厚生大臣
から現在までの
被害状況等
についての
報告
をお願いいたします。
渡邊良夫
3
○
国務大臣
(
渡邊良夫
君) 去る二十四日の
チリ地震津波
におきまして、わが国の
太平洋岸一帯
に相当の
被害
を受け、多くの
犠牲者
を出しましたことは、まことに
同情
にたえないところでございます。今次
津波災害
による
被害
につきまして、その概況を御
報告
申し上げます。
人的被害
について見ますと、
死者
百十一人、
行方不明者
二十二人、
負傷者
九百九十二人、計一千百二十五人に上っております。
家屋
の
被害
につきましても、
全壊
千五百三十五戸、
流失
一千七十七戸、
半壊
二千五百六十六戸、
床上浸水
一万七千二百四戸、
床下浸水
一万八千八十四戸、計四万四百六十六戸に上っております。 これらの
被害
により
災害救助法
を適用いたしました
市町村数
は十五市十七町二村、計三十四
市町村
、
宮城
県外十
道県
にわたっております。
厚生省
といたしましては、
被害
の最も激甚でありました
宮城
、
岩手
、
北海道
の三
道県
に
応急救助事務
の
連絡指導
と
防疫対策指導
のため、二十五日早朝係官三名を
現地
に急派いたしましたが、私自身も二十八日
現地
に参りまして、ヘリコプターで
宮城
、
岩手
両
県下
を視察いたした次第でございます。 なお、
宮城
、
青森
、
岩手
、
北海道
の四
道県
に対し、
救援物資
を多数急送いたしまするとともに、
応急
の
仮設住宅
の
設置等
の
救助業務
の推進をはかり、
防疫管理
を徹底し、
罹災者
の
生活
及び健康の
確保
に万全を期している次第でございます。 今後の
対策
といたしましては、
母子福祉資金
、
世帯更生資金
、
医療費貸付資金
及び
引揚者国庫債券担保貸付資金
の
増額
並びに
国民健康保険料
の
減免措置
、
水道施設
、
社会事業施設
及び
医療施設等
の
復旧等
につきましては、でき得る限りの
措置
を講ずる所存でございます。 以上御
報告
申し上げます。
加藤武徳
4
○
委員長
(
加藤武徳
君)
質疑
の御
希望
の向きもあるかと思いますが、
派遣委員
の
報告
を聴取した後に
質疑
に入りたいと、かように
考え
ます。 この際、
派遣委員
の
報告
を聴取いたします。まず
北海道班
の
井川委員
の
報告
をお願いいたします。
井川伊平
5
○
井川伊平
君 去る五月二十四日未明襲いました
チリ地震津波
の
被害状況調査
のため、五月三十一日から六月五日まで
北海道
の
被害地
に派遣せられましたので、その結果を私から御
報告
を申し上げます。 今回派遣されましたのは、当
委員会
から私と
大谷藤之助委員
、その他
農林水産委員会
から派遣されました
岡村文
四
郎委員
の三人が同行いたしました。 まず、
北海道
庁で見舞いを述べ、
被害状況
及びこれが
対策等
につき
説明
を聞き、それから
現地
におもむき、
釧路地方
の
浜中
村、
厚岸
町、
釧路
市、
白糠
町、
十勝地方
の
浦幌
町
十勝太
、
豊頃
村
大津
、
広尾
町、
日高地方
の
幌泉
町
庶野
、様似町、浦河町、
渡島地方
の
函館
市、
上磯
町等を歴訪し、見舞を述べるとともに、
現地調査
を行ない、どこに参りましても衷心より
感謝
の意と旺盛な
復興再建
の決意を示されましたことは深く感銘いたした次第であります。 今回の
チリ地震津波
の
状況
を、
釧路地方
の
状況
について見ますと、五月二十四日午前三時ごろ
浜中
村で早初出漁する
漁民
が海の異常を察知して
村民
間に連絡し、
浜中村長
は四時三十分
釧路気象台
に
津波
の来襲について問い合わせましたところ、異常を感じていないとの回答に接したそうであります。しかし、
村長
は、警鐘を鳴らし
避難
を命じたのであります。
津波
は二時四十分〇・九メートル、その後一・五メートル、一・六二メートル、二・三メートルとなり、四時四十五分
釧路防波堤
において三・五メートルを記録し、十一時三十三分までに少なくも十二波まで間断なく来襲したそうであります。
昭和
二十七年三月四日の
十勝沖地震津波
と比較しますと、
十勝沖地震津波
は四波まで来襲していますが、今回は十二波まで来襲し、
最大波高
は、
前回
は三・二メートルでありましたが、今回は三・八メートルであります。
道庁
の
説明
によりますと、六月一日現在
北海道
における
被害
は、
人的被害
、
死者
九名、行方不明六名、
負傷者
十五名、計三十名。
家屋被害
は、
住宅全壊
五十七戸、
流失
百五十二戸、
半壊
百二十四戸、
浸水床上
千三百五十八戸、
床下
千六百四十五戸、非
住家
千九十八戸、計四千四百三十四戸、約二億八千万円。それから
文教施設
百十万円、
農林業
八千五百余万円、
水産被害
が二億三千万円余、
衛生施設
、
簡易水道
一カ所百五十万円、
土木被害
十九億五千七百万円余、
商工被害
約四億八千五百万円、その他の
被害
約六千万円、
総計
三十一億余万円となっており、そのうちその約三分の二の二十億八千万円余が
浜中
村の
被害
となっており、また、その大
部分
が同村の
霧多布
を中心とする
地帯
のものであります。
浜中
村は、東に大きく開いた
霧多布湾
をかかえ、
霧多布
は西側の太い短い腕に当たっており、人口三千百三十九人、
戸数
六百五十戸、
うち罹災者
二千七百五十二人、
罹災戸数
四百六十二戸でありまして、その約半数は
漁業従事者
であります。私どもが
浜中
駅を下車して海津に行きますと、家は土台のくいだけを残し流れ去り、
道路
より約八百メートルぐらいの
海岸
にある二メートル半ぐらいの高さの電線に海草がひっかかり、
道路
のわきと
道路
の山側二キロばかりの
泥炭地
のまん中に屋根と船が点々と散在し、
霧多布
の
町並み
に入ります短い上専部の
陸地続き
の
部分
は、前後数回の
津波
の往復により切断されて、幅八十メートルから百二十メートルの水路と化し、水深は六メートルから八メートルあるとのことであります。 それから
家屋
の建てこんでおる
町並み
になりますが、
自衛隊
が七日間、延べ千四百十二名をもって
救援
された後においても、
災害
のつめ跡はなまなましく残っておりまして、
津波
の激しさを如実に思わしめ、まことにお気の毒に存じました。この
町並み
の
地域
の約三分の一は
浸水
し、
海藻類
が
道路
狭しとほしてあり、六分の一は
被害
なく、残り六分の一は
村民
が
避難
した山であります。この
浜中
村は、
災害
とともに
災害救助法
を発動し、現在寺院と小学校に
罹災者
を収容しておりますが、流されたその
土地
に、わが
住居
の
復旧
に
努力
が払われているありさまが所々で見られ、まことに悲壮な感じがいたしました。
護岸工事
の
実施
、橋梁の架設、
避難
所たき出し
実施期間
の延長、
住宅
の
建設
、
半壊家屋
の
補修費
の
増額
、
失業救済事業
の施行、
海産
ほし場の
復旧
、
漁船漁具
の
確保等
、幾多の
事項
について強い、
要望
が述べられ、まことに
同情
にたえないところであります。特に
罹災漁民
は、
生活
の
基礎
でありまする
漁業
の
生活手段
たる
漁船
、
漁具
を奪い去られ、
昭和
二十七年三月に引き続き、八年間に二度の
津波
に襲われ、
前回
の
災害復旧資金
の借入金が、
延滞金
をも含めて約三千四百万円も未解決でありますところに、さらにまた今回、
前回
を上回る
被害
を受け、膨大な
資金
を必要とするのでありますが、
借金
をしようにも
借金
の道もなく、また、
借金
をしても返済の見込みもないと
絶望感
に陥っており、まことに
同情
にたえない次第でありまして、何か適切な
救済
の道がないものかと、心痛いたしておる次第であります。やがて七月から
コンブ採取期
に入るにあたり、船を失った
漁民
の
対策
は急を要するものであります。
道庁
、
釧路支庁等
においては、
自衛隊
の
協力
のもとに、
緊急措置
を講じ、
防疫班
は
浸水地区
の
消毒
、
飲料水濾過作業等
を
実施
中で、
赤痢
三名、同疑似四名を
隔離
中であり、
保菌者
は四名にとどまっており、
日赤
を初めとし、広く
救援
の手が差し伸べられていることは、深く感銘いたした次第であります。 次に、
厚岸
町は、天然の
良湾
である
厚岸湾
と、それに続く
厚岸
湖をかかえ、
津波
は
厚岸
湖の湖底の資源を根こそぎ
厚岸湾
に運び去り、
アサリ
、
帆立
、
ホッキ
の漁場を壊滅させております。本町の
被害
は、
家屋
、
文教施設
、
カキ
、
アサリ
、
帆立
、
ホッキ
、オゴノリ及び
漁船等
、
水産関係
、
防砂堤
、その他
総計
二億円余となっております。
釧路
市においては、
市消防署
の
望楼勤務者
が、
釧路
川の流木の流れを見て、
異常引潮
に
十勝沖地震
の
経験
から
津波
によるものと判断し、四時四十分ごろサイレンを吹き鳴らして、市民に予告しておりますが、四時五十分ごろの第三波による最高三メートル七十センチの
押し波
で、
漁船
、はしけ、
船舶荷役設備
、
木材流失
、その他に約一億二千万円の
被害
を招き、
釧路
港は
釧路
川の
泥土流入
のため航路が埋まり、これが
復旧
には相当多額の経費を要するものと思われ、
目下調査
中であります。また、当事においては、
浜中
村の
救援
に
協力
し、
カン詰
、乾めんを送るほか、
水道施設
の
復旧
に
専門職員
を派遣し、また、
汚物吸込自動車
を送る等、全力をあげている
状況
を聞き、感服するとともに、
感謝
して参りました。
白糠
町の
被害
は
総計
一千五百万円余で、このうち一千万円が河川の
損害
であります。
道庁
が
昭和
三十三年度から継続
実施
している
白糠海岸浸蝕対策工事
により約二百メートルの
護岸工事
ができていて、
家屋
の
浸水
が相当防止されたことにかんがみ、この
工事
の
早期完成
について国の
助成
が特に
要望
され、また、
漁船
の
復旧
に対する
融資
も
要望
されておりました。 次は
十勝支庁管内
の
浦幌
町
厚内
及び
十勝太並び
に
豊頃
村
大津
では
砂丘
があったため、
津波
の
被害
が
最小限
にとどまったが、その
砂丘
が今度の
災害
で
流失
し、今後の災厄が気づかわれ、また、
厚内漁港
の
早期完成
、
十勝
川下流の
治水工事
の促進、
砂防堤
の増設が目下の
急務
とされておりました。
浦幌
町の総
被害額
は約一億三百万円、そのうち
住家
五百万円余、非
住家
約百二十万円、
土木被害
九千五百万円その他となっております。
豊頃
村
大津地帯
の総
被害額
約二千八百万円余とされておりました。この
地帯
では、
浸水
が
十勝
川と
海岸
に沿った
地帯
に限られ、水はけがよかったため、
防疫
上は支障がなかったようでありますが、しかし、
十勝
川の水を飲むことは不適当であり、早急に
簡易水道
の
設置
が望まれておりました。
広尾
町の
被害
は、港湾に大きく、
木材
の
流失
もあり、
総計
約三千八百万円余といわれ、しかして
広尾
港においては、
海岸
に
護岸堤
があるため、
被害
が
最小限
にとどまっていることは一目瞭然でありますが、この
護岸堤
も今度の
経験
により延長整備されなければならぬと
考え
られております。 次は、
日高支庁管内
でありますが、このうちで最も激しい
集中的打撃
を受けたのは
幌泉
町
庶野
でありまして
庶野
港は現在の
漁港東側
の
防波堤
を利用して、新
漁港
の掘さく中でありましたが、この
防波堤
五十メートルが決壊し、係留中の
動力船
二十隻が一瞬の間に七・五メートル下の掘さく中の岩盤上に折り重なって落下しております。
支庁管内
の直接
被害
は合計約一千五百万円で、
間接被害
である
漁船乗組員
の
収入減
は約四千六百万円と推定されています。これらの
被害
に対し、
漁港
の
復旧
、
海産
ほし場の造成のため
長期低利
の
融資
とともに、
被害漁船乗組員
に対する
労賃収入
の道を与えることが
急務
とされておりました。 次は、
渡島支庁管内
でありますが、
函館
市は、
函館
港に沿う市街地の
浸水
による
損害
が多く、
総額
四億五千万円余、そのうち
倉庫関係
が約二億七千万円余を占め、市街の
浸水個所
の
消毒等
が行きとどき、
防疫
は完全なものと思われました。これらの
被害
に対し、
長期低利
の
融資
を
希望
しておるのであります。
上磯
町は
海岸
の低いところが
浸水
したのでありまして、
被害総額
約二千二百五十万円中、約二千万円余が
ホッキ
、
赤貝等
の
函館港内
の汚水の
流入
による死滅によるものであります。 以上が今回の
調査
の
概要
でありますが、今回の
調査
を顧み、また、
被害地
の
要望等
を総合して
考え
ますと、
津波
で
損害
を受けるのはいつも同じようなところが同じような
被害
を受け、
零細漁民
から
生活
の
手段
を奪っているのであります。しかしてまた、
沿岸
の
零細漁民
は、貧困なるがゆえに、
津波
の
被害
を受ける場所から動けないということが
実情
であろうと
考え
られます。要
保護世帯
については
生活保護法
による
特別措置
を、また、その他の
被災者
については
世帯更生資金
の
融通等
の
措置
を講ずるとともに、
日本赤十字社等
からの
援護物資
の支給についても特別の扱いが必要であると
考え
られております。また、
北海道
の襟裳岬から室蘭市に至る
海岸
は、東よりの海流が
沿岸
で非常に強く、
海岸
の侵食が目立っておりますので、
国土保全
のため、また、同じような
災害
を繰り返さぬよう、
岩手
県田老町のごとき堤防と
防波堤
を築くことが万全といえないまでも、この
種災害
を防止するため必要なことであると
考え
られます。 以上が
調査
の
概要
でありますが、幸いに
委員各位
の御
配慮
と御
協力
を賜わり、
政府
を促し、
災害
の
復旧
と
被災者
の
救済
に遺憾のない
措置
が講ぜられますことをお願いして、私の
報告
を終わります。
加藤武徳
6
○
委員長
(
加藤武徳
君) それでは次に、
東北班
の
調査報告
を
鹿島議員
からお願いをいたします。
鹿島俊雄
7
○
鹿島俊雄
君
チリ地震津波災害視察東北班
の
調査
の
概要
を
報告
いたします。 私は、
建設委員会
の
米田委員
、
運輸委員会
の
谷村委員
とともに、
宮城
、
岩手
、
青森
三
県下
の
被災市町村
を五月三十日より六月五日まで一週間の日程で視察して参ったのであります。今次
災害
の全貌については、
配付資料
で御承知をいただくことといたしまして、
社会労働関係
、すなわち
被災地
の民生安定の
立場
から以下その概略を申し上げます。 まず、今回の
災害
の
特徴
を申しますと、第一に、
被害総額
に比較して
人命
の
犠牲
が
割合
に少なかったことであります。
宮城
県下
で五十四名、
岩手
県下
で六十一名のまことに痛ましい
死者
、
行方不明者
を出してはおりますが、
昭和
八年の
三陸沖波災害
による
犠牲者
よりはるかに少ないのであります。まことに不幸中の幸いでありまするが、これが
気象庁
の
津波警報
の
早期発令
によるものではなく、地元民の
津波
に対する平生の警戒と
訓練
によるものであることを認識しなければなりません。また、当
地方
では、過去二回にわたる
津波
の
体験
から、「
地震
がきたら
津波
と思え」「潮が引いたら
津波
と思え」等の教訓が刻まれた石碑が各所に立っており、二十四日の当日も、
土地
の
漁民たち
がいち早く潮の異常な引き方を見て、
市役所等
に急報し、
住民
みずからが適切な
避難措置
を講じたのであります。
気象庁
の
正式警報
の
発令
は、今回の
津波
の
特殊性
によるものとはいえ、
津波発生
後行なわれたような
状況
でありまして、
住民
みずからの
避難行為
によらなければ、
人命
の損失ははかり知れぬものがあったと思うのであります。 第二の
特徴
は、
公共施設災害
が
割合
に僅少なのに比べまして
家屋
の
流失
、
全壊
、
家財商品等
の
流失
、
農業水産業者等
の
生産用具
の
滅失等
、
個人財産
の
被害
が甚大なことであります。このことは、この
地域
の開発の
後進性
を物語るものであります。従って、
財政力
の低い
被災地
におきます
罹災者
の
再建
については、国は格段の
配慮
を尽くすべきであります。
被災地
の現況は、
官民一体
の
努力
によりまして
志津川
町等特に大
被害
をこうむった二、三の
市町村
を除きまして大体跡片づけ等も終わり、ようやく
再建復興
の途上にあります。
災害発生
以来、県は直ちに
災害救助法
を発動し、救護班、
衛生班等
を派遣するとともに、
自衛隊
の出動を要請いたしまして、
救援物資
の急送、
救難作業
、
応急復旧工事
、
防疫活動
、
給水業務等
を開始したのであります。ことに
自衛隊
の時宜を得た機敏な
活動
に対しましては、視察して参りました各
市町村
で
感謝
の声を多く聞いております。
自衛隊施設班
の
給水
、
屎尿処理
、
入浴業務
と
衛生班
の
防疫活動
は、
日赤
及び
県市町村
の
努力
と相待って、
被災地
に
発生
しがちな
伝染病
の
発生
を
最小限度
にとどめていると思えるのであります。すなわち
宮城
県で当初
真性赤痢患者
三名、
擬似
二十名
程度
、
岩手
県下
で
真性
十一名、
擬似
十名
程度
でありまして、
患者
の
隔離等
の
措置
は適切に行なわれ、以後蔓延する模様はないようであります。また、交通の途絶により困難をきわめた
市町村
もございましたが、
救援物資
もおおむね順調に支給され、民心もようやく落ちつきを取り戻しつつあります。
被災地
の
被害状況
並びに
要望事項
の詳細につきましては、
資料
に譲ることにいたしまして、以下民生安定の
立場
から、今後の
応急対策
について所見を申し述べたいと存じます。 第一に、
住宅対策
であります。今次
災害
により
全壊
、
流失
いたしました
住家
の数は二千五百戸に及び、特に
志津川
町のごときは八百六十五戸に及んでおります。これら
被災者
は、一昨学校、
神社等
に収容されたのでありまするが、今なお
移転先
もなく、残留しておる者も相当多くあります。
三陸地方
の零細なる
農漁民
にとって
住宅
の
自力建設
は望むべくもありません。従って
応急仮設住宅
の
ワク
を拡大し、すみやかにこの人々の
住居
の安定をはかるべきであろうと
考え
ます。また、
災害公営住宅
につきましても、現行の
滅失戸数
の三分の一の基準を
緩和
するとともに、また、
自力建設
の道を容易にするよう
住宅
金融公庫
の
融資ワク
を拡大し、利率、
償還期限等
の
融資条件
を
緩和
し、かつ
保証人制度等
の手続を簡素化すべきであります。また、
官有木材
の
払い下げ等
につき
助成
をはかる必要があります。なお、
恒久対策
としては、
三陸沿岸
に
防潮地帯
を設け、
当該地帯
の建物をブロックあるいは
鉄筋等
の
永久構造
にするよう国が
助成
し、再度
災害
を防止すべきであります。少なくとも
住宅
の
基礎
と資材の
接合部
は、
流失
にたえるよう行政指導すべきであります。 第二に、
生業資金
の
融資措置
であります。
漁獲期
を迎え
罹災地
の零細なる
水産業者等
は、
漁船
、
カキ
、ノリの
養殖施設
に
損害
をこうむり、農民は田植え時期に塩害を受け、農機具を
流失
し、
加工業者
は
生産施設
を損壊し、
中小企業者
は
商品
を破損、
流失
したのであります。いわゆる水準の低い当
地域
においては、
自力復興
ははなはだ困難であります。従って、
農林漁業金融公庫
、
国民金融公庫
、
中小企業金融公庫等
の
被災者
に対する
融資ワク
の増大と
貸付限度額
の
引き上げ等
、大幅な
条件緩和
をはかるべきであります。 第三は、
失業対策
であります。罹災した多くの
農漁民
は、
生活手段
を奪われ、
完全失業
の状態に置かれ、
現金収入
の道を断たれて困窮している
実情
であります。
生活
の安定こそ
復興
の要件であります。従って、
失業対策事業
を早急に
実施
し、各
事業
の間の
ワク
の流用、繰り上げ等、
吸収人員
の増加と
就労条件
の
緩和
をはかり、
被災者
に職と
希望
を与えるべきであります。 以上の
措置
は最も緊要のものであり、
行政措置
ないしは
特別立法
を必要とするのでありますが、
被災府県
が
再建団体
であり、財政的に貧困でありますので、このほかに
助成措置
として少なくとも
伊勢湾台風
に対する
措置
に準じ、早急に
特別立法
を行なうべきであります。すなわち、
社会労働関係
について見ても、
災害救助費
についての
国庫負担
の
増額
、
失業保険法
の
特例
、
防疫費
、
汚物処理費
、
水道復旧費等
の
公衆衛生保持
に関する費用の
特例
、
医療機関
の
災害復旧
に対する
国庫補助
及び
金融措置
の
特例
、
社会福祉事業
、
母子福祉事業施設
の
災害復旧費
に関する
特例等
の
立法
が必要と存ずる次第であります。 また、今回の
津波災害
の
体験
にかんがみ、さらに一段と
防災教育
を
実施
し、
防災訓練
を活発に
実施
すべきでありますが、
根本対策
としては、三
陸地津波情報
の収集を容易にする
国際情報交換組織
を確立するとともに、こと特に当
地方
に
ロボット検潮儀
を
設置
することが必要であります。
ロボット検潮儀
は
津波
の第一波をとらえると、自動的に通報されるものであり、今回もしこれが
設置
されておった場合には、最も大きく
被害
を及ぼした第三波の約一時間ほど前に
警報伝達
が可能であったといわれております。
人命尊重
の見地から、しかも一台三百万日
程度
のものであり、早急に
三陸沿岸
に数カ所
設置
すべきであると
考え
ます。 以上、簡単でありまするが、
報告
を終わります。
加藤武徳
8
○
委員長
(
加藤武徳
君)
厚生省
からは、
渡邊厚生大臣
のほかに、
森本官房長
、
高田社会局長
、
公衆衛生局
からは
金光環境整備課長
が
出席
をいたしております。
厚生大臣
の
報告
並びに
派遣委員
の
報告
に対しまして、
質疑
のおありの方は御発言を願います。
勝俣稔
9
○
勝俣稔
君
私的医療機関
の
損害
が一億五千万円でございますか。これの
融資資金
をどういう線でお出しになるか。これを見ますと、
政府
のあれを見ますと、
中金
やら
国民金融公庫
から出しておる。こういう話になっておるのでございますが、昨日も
医療金融公庫法
が通ったのでございまして、あの方はどういう
関係
になりますか。
中金
やら
国民金融公庫
の方で、この問題は
医療金融公庫
ができたのだから、その方で
考え
てくれないかというようなことになる場合もありはしないかと思いますが、
政府
の方じゃどういうふうなお
考え
でございますか。
森本潔
10
○
政府委員
(
森本潔
君)
私的医療機関
の
災害
につきましては、ここにございます約一億五千万
程度
と推定いたしております。これに対しましての
対策
でございますが、今お話のように、二つの道を
考え
ております。一つは、
医療金融公庫
の法案が成立いたしましたので、これによって優先的に
措置
をすることが
考え
られます。それからなお、別途
厚生省
といたしましては、
通産省関係
の、
中金等
におきますところの、
低利
で、三年間、年六分五厘の
低利融資
、
災害融資
をすることに
特別立法
をすることに目下進行中でございます。その方におきましても
措置
ができるようにいたしたい。従いまして、具体的に申しますと、
医療金融公庫
の方でまかなうことも
考え
られる。同時に、
中金
におきまして、三年間、年六分五厘という
融資ワク
を一億五千万
程度
確保
いたしておきたい、この二
本立
で参りたいと
考え
ております。その被災いたしましたところの
医療機関
が両者若干
条件
が違っておりますので、いずれを
希望
されますか、これは
医療機関
の側の
希望
に待つことにいたしまして、
措置
といたしましては二
本立
で参りたい、こういうように準備いたしております。
勝俣稔
11
○
勝俣稔
君 これは、将来の問題としては、どちらの方にやっていく問題と
政府
の方はお
考え
であるか。たまたまこの
災害
が起きたときには、まだ
金融公庫
ができておらなかった、法律ができておらなかったときだから、どうしてもごくわずかの、三十億なら三十億の全部がそういうものに
融資
ができるわけではないのでしょうが、
事務費
も取りましょうが、そのごくわずかの予算の中から
医療金融公庫
の、従来書いてあるような、予定しておるような仕事に出そうというのは、こういうような天災的のものが起きた場合には、私は筋とすれば
医療金融公庫
の方に
ワク
を
政府
の方で出してもらいたい。そうして、その線を見てもらうのが筋じゃなかろうかと思うのでございますけれども、これをどういうように
厚生省
はお
考え
になっておるか。今は、今回のは、たまたまちょうど、その移り変わりのときに処置をしなければならぬということになりましたから、こういうことができるのでございましょうけれども、将来はどういうお
考え
でおるか、その点をお聞きしたいと思います。
森本潔
12
○
政府委員
(
森本潔
君) ただいまにおきましては、本年度におきましては、
医療金融公庫
と
中金
の二
本立
でございますので、従いまして、二本の
措置
を講じたいと思っておるわけでございますが、今後この医療金融につきましての
措置
は、
医療金融公庫
一本でいく。
中金
の方には医療金融を予定しないということになりますならば、その時期におきまして以後は、もっぱら
災害
につきましても
医療金融公庫
において特別な
ワク
を作る、こういう
考え
方でいかなければなるまいと
考え
ております。
勝俣稔
13
○
勝俣稔
君
医療金融公庫
の予算の総
ワク
の中には、こういう
災害
のような
ワク
は取るのですか、どういうようなお
考え
でしょうか。もし取らないとするならば、
災害
の起きた場合においては特別にまた
融資
を
考え
てもらう。それと、いま一つは、法律は作っておいでになるのだから、むろん準備中でございましょうから、大蔵省とも十分お話は、
金融公庫
の方ともお話がついておることであろうと思いますが、その点も一つ、ついでにお話を願いたい。
森本潔
14
○
政府委員
(
森本潔
君) 本年度につきましては、今申したように、二
本立
で参りたい、これは医療金融というやり方が二
本立
でございますから、当然そうなると思います。 それから今後につきまして、今後医療金融については、
医療金融公庫
一本でいくということになります場合におきましては、これは当然この
医療金融公庫
におきましては、特別の
災害
融資ワク
というものをある
程度
確保
しておく、そういう
措置
を取らなければならぬと
考え
ております。今後そういう方向で推進して参りたいと思っております。
勝俣稔
15
○
勝俣稔
君 いま一つ、あとの大蔵省や担当の……、法律の準備中ですから、もうお話はすっかりついておるわけですから、
金融公庫
の方から出すということについては……。
森本潔
16
○
政府委員
(
森本潔
君) その点、まだはっきりついておらぬかと思いますが、目下その二つの方向で折衝中ということでございます。
勝俣稔
17
○
勝俣稔
君 ついておらぬでこんな法律を出すというのはどういうことです。今お話によると、六分五厘のあれで……。
森本潔
18
○
政府委員
(
森本潔
君) これは通産省におきまして、一般の中小企業に対し下すところの
災害
の特別
融資
についての
特別立法
を予定しておりますので、その一環として、医療についても他の中小企業の一部としてやるわけでございます。ですから、被告中小企業に対する
災害融資
の特別率法というものが一般的になされますので、その中でこの
医療機関
の
融資
も
考え
る、こういうことでございます。
高野一夫
19
○高野一夫君 ちょっと
委員長
、速記をとめておいていただいて……。
加藤武徳
20
○
委員長
(
加藤武徳
君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
加藤武徳
21
○
委員長
(
加藤武徳
君) 速記を始めて下さい。
勝俣稔
22
○
勝俣稔
君 私は、今のでもう打ち切りますから、どうぞ。
谷口弥三郎
23
○
谷口弥三郎
君 関連しまして。ただいまのお話を聞くというと、
医療金融公庫
というのがようやくできたと、しかし、これはわずかな金でありまして、これから
災害
が起こったらすぐ食い込むとかなんかいうんでは、
医療金融公庫
の今後の運営が非常に困難すると思いますので、先刻お話のように、二
本立
というのは、
医療金融公庫
の中にそういうふうな
災害
費というのを特に繰り込んだ場合は別問題ですけれど、今回は私の聞いておる範囲では別にそういうものは繰り込んでおらぬと思いますから、今回は
医療金融公庫
は
医療金融公庫
で、今度は、せっかくただいまお話のように
特別立法
ができるんですから、その方から一億五千万にしましても幾らにしても出していただいて、
医療金融公庫
には絶対に今度の
災害
は食い込まぬというところで一つお
考え
を願いたいと思います。まあそのおつもりだろうと思いますけれど、念のために……。
森本潔
24
○
政府委員
(
森本潔
君) お話の通りでございまして、それからもう一つ、業務の点から申しますと、まあ金庫が動き出しますのが、今の予定だと八月中ごろ以後ということになります。
災害
の方はもっと大へんに急がれております。それで、
中金
、国民公庫でございますれば、その方針さえきまりますればすぐ貸し出しが始まりますので、まあ、今回はむしろ
中金
の方で
ワク
を作ってもらって、その方から借りる方が、一つにはこの
金融公庫
の
ワク
が減じないというふうに、あるいは早く借り入れができるというような点からして便利であろうと、そういう意味で二
本立
でいってもらう方がいいのではないかと
考え
ております。
佐藤芳男
25
○佐藤芳男君 ただいまの官房長の御答弁ですけれども、私は言葉じりをつかまえるわけじゃありませんが、きわめて不満足でございます。結論はいいのですが、今回はと、今回はというような言葉があったのでありますが、私は、この
医療金融公庫
の目的、これははっきりしておる。
災害
を少しも予定していない。あの国民健康保険の調整金ですか、あれなどは予定してある。従って、この前の
伊勢湾台風
のときにはあそこから財源を求められた。これは予定されておるのですから、私はこれはやむを得なかったと思うのですけれども、この
医療金融公庫
に限っては何らそれは予定されていない、法の建前からして。それを今回はということや、あるいはまた、
災害復旧
は急を要するのだから
中金
の方からなどということをおっしゃることは私ははなはだ遺憾千万。これは法の建前が変わらざる限りにおきましては、これは永久に
災害
等に食い込まれては、これはとんでもないことだということを指摘だけしておきます。お困りだろうから答弁は必要ございません。
高野一夫
26
○高野一夫君 今の佐藤さんの御質問に関連して私も大臣にはっきりしておいていただきたいことは、
医療金融公庫
は
災害
対策
でなくして、やはりあくまでも公庫法にのっとった線に沿うての
融資
であるべきだ。万一今後、来年度以降、
医療金融公庫
の対象となるべきものが
災害
を受けた場合に、こういうようなふうに中小公庫なり
国民金融公庫
あたりから
融資
ができるかどうかということになると、これは非常に問題になってくる。従って、その場合はほかの場合と同様に、
特別立法
をやってそして
医療金融公庫
の
災害
対策
の
ワク
を別に
特別立法
によって取って、そして
医療金融公庫
の方から
医療機関
に対する
災害復旧
の
融資
をするという建前に当然なるようなことは
考え
ておるのですが、その点を一つ一応この機会に確認しておきたいと思います。
渡邊良夫
27
○
国務大臣
(
渡邊良夫
君) お説の通り、そのようなふうに
考え
ております。
紅露みつ
28
○
紅露
みつ君 これは
医療金融公庫
ではございませんけれども、似たような問題になると思うのですが、
母子福祉資金
、それから
世帯更生資金
、これなんかやはり今までの予算の割当の中でこれは見られるのでしょうか。
母子福祉資金
の方は小さいようですが、
世帯更生資金
の方は六千七百万円ですか——五億の予算だと思いますが、その中のこれだけの率は相当なものですが、今回はこれだけでございますが、それでもその中ではちょっと大き過ぎると思うのですが、将来こういうことがそうあっては困りますけれども、お話のように、やはり
災害
なんていうものは予測できないことでございますから、どういうふうに根本的に
考え
ますか。いつもその中で使うということになると、これは大へん問題だと思うのですが、将来もそれから今回のこともちょっとこの際伺っておきたいと思います。
森本潔
29
○
政府委員
(
森本潔
君) お手元にございます
被害状況
でごらん願えますように、母子福祉貸付金の
ワク
の拡大分でございますが、これは府県の要求を聞きますと二百六十万でございます。これだけ
資金
をふやしてもらいたいということでございますが、この
程度
の
資金
はただいま手持ちがございますので、
母子福祉資金
の
ワク
内でとめ置きがございますので、これで十分まかなえるわけでございます。 それから
世帯更生資金
の方は
ワク
の拡大分が六千七百四十四万でございまして、これが
総額
でございますから、これの三分の二額を国が県に出してやるわけでございます、現行法でございますと。それから伊勢湾の場合にはこれの四分の三相当額を国が出してやったわけでございますが、かりに四分の三相当額ということになると五千万ほどになります。この金額につきましては
世帯更生資金
のとめ置き分で今回につきましてはまかなえる予定でございます。 それから今後の問題でございますが、その
ワク
が足らぬとかいう場合には、これは当然別途予算の
ワク
を予備費あるいは補正予算等で追加要求しなければならないわけでございますが、今回はこれで足ります。
紅露みつ
30
○
紅露
みつ君 とめ置きというのはどうなのです。前年度分なのですか。
森本潔
31
○
政府委員
(
森本潔
君) 今年度分でございます。ですからこの庁県に対する割当は年数回やっております。ですから各府県に一応の割当をいたしまして、それから今後は府県の
状況
によりまして、もう少し増してもらいたいというようなところが出て参りますと、それに応ずるために一部の金を、何と申しますか、機動的に使えるように置いておるわけでございます。たとえばある府県で五千万円でよろしいということでございますが、非常にその後情勢が変わって、もう二千万円ほしいというようなことがあり得ると思います。そういうことを
考え
まして、若干本省に本年度予算において保留しております。
紅露みつ
32
○
紅露
みつ君 割当以上にほしいというような要求があったときに、そこに割り当てられるというものを一応保留している、それをとめ置き分と言われるのですね。そのことはわかりましたけれども、そうなりますと、やはり予算の面で、この
世帯更生資金
について申しますと、五億ですね。この中が
災害
の額だけ減るわけですね。これだけ一般の人への割当が少なくなるわけですね。だからそれはやはりその中で、今おっしゃるように流用しているのですね。そういうようなことで絶対量はふえないかどうかということを伺っているのです。
森本潔
33
○
政府委員
(
森本潔
君) これは将来あるいは各府県の
要望
がふえて参りまして足らぬということがありますれば、これは別の問題として予備費の繰り入れとか、そういう
措置
が要ると思います。ただいまの段階においては、それをやる必要がないと思います。あるいは今後また
災害
が起こるとかあるいは非常に要求がふえて参るという場合には、予備費の中からもらうというような
措置
も必要かと思います。ただいまのところ、そこまでの必要はないと思います。
紅露みつ
34
○
紅露
みつ君 そうすると、必要がないとおっしゃるのですけれども、必要がないといえば、予算はもっと少なくてもいい、貸さなければ必要がないわけですから。やはり五億というものは各府県に割り当てられて、それがみな使われるとすれば、その中から
災害
で余分に使ったというものだけは、これは足りなくなるわけですね。ですから足りなくなれば補正で出すと言われるけれども、足りなくなれば、それは
災害
だけを別に取り扱うわけでないから、それだけ全体が足りなくなるに違いない。そういう御答弁はちょっとおかしいのだけれども、まあこのくらいの
程度
ならば、今までの予算でまかなっていけるのだということですね。結局だから一般がそれだけ減るというわけですね。心配の点は心配の点として消えていかないわけですね。だから私は
考え
る余地があれば
考え
てほしいという
希望
だけ申し上げて置きます。
加藤武徳
35
○
委員長
(
加藤武徳
君) 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
加藤武徳
36
○
委員長
(
加藤武徳
君) 速記を始めて下さい。 本問題に対する本日の
質疑
は、この
程度
にしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
加藤武徳
37
○
委員長
(
加藤武徳
君) 御異議ないと認め、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十八分散会