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1960-05-28 第34回国会 参議院 建設委員会 第31号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
三十五年五月二十八日(土曜日) 午前十時四十五分開会 ――
―――――――――――
委員
の
異動
五月十九日
委員武藤
常介君及び
永岡光
治君
辞任
につき、その
補欠
として
後藤
義隆
君及び
光村甚助
君を
議長
において 指名した。 五月二十日
委員西田隆男
君及び
吉江勝
保君
辞任
につき、その
補欠
として
平井
太郎
君及び
松野孝一
君を
議長
において 指名した。 五月二十一日
委員平井太郎
君
辞任
につ き、その
補欠
として
吉江勝保
君を
議長
において指名した。 五月二十四日
委員後藤義隆
君
辞任
につ き、その
補欠
として
武藤
常介君を
議長
において指名した。 本日
委員稲浦鹿藏
君、
小山邦太郎
君及
び田中清一
君
辞任
につき、その
補欠
と して
大谷贇雄君
、
上林忠次
君及び
横山
フク
君を
議長
において指名した。 ――
―――――――――――
出席者
は左の
通り
。
委員長
岩沢
忠恭
君
理事
松野
孝一
君
武藤
常介君
委員
小沢久太郎
君
太田
正孝君
大谷
贇雄君
上林
忠次
君 河野 謙三君
横山
フク
君
米田
正文
君
政府委員
建設政務次官
大沢
雄一
君
建設省河川局長
山内
一郎
君
建設省道路局長
高野 務君
事務局側
常任委員会専門
員 武井 篤君
説明員
建設省住宅局長
事務代理
鬼丸
勝之
君 ――
―――――――――――
本日の会議に付した案件 ○
理事補欠互選
の件 ○
委員派遣承認要求
に関する件 ○
建設事業
並びに
建設
諸計画に関する
調査
(
チリ地震津波
による
災害状況並び
に
対策
に関する件) ――
―――――――――――
岩沢忠恭
1
○
委員長
(
岩沢忠恭
君) ただいまから
建設委員会
を開会いたします。 まず
委員
の
異動
について
報告
いたします。五月二十八日付、
小山邦太郎
君、
稲浦鹿藏
君、
田中清一
君が
辞任
せられ、
上林忠次
君、
大谷贇雄君
、
横山フク
君が選任されました。以上であります。 ――
―――――――――――
岩沢忠恭
2
○
委員長
(
岩沢忠恭
君) 次に、
理事補欠互選
についてお諮りをいたします。 去る五月十九日及び本日の
委員異動
に伴いまして、
理事
に欠員が生じておりますので、この際
理事
の
補欠選挙
を行ないたいと存じますが、
互選
は前例により
委員長
の指名の方法によることにいたしたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
岩沢忠恭
3
○
委員長
(
岩沢忠恭
君) 御
異議
ないと認めます。それでは
委員長
から
松野孝一
君及び
武藤
常介君を
理事
に指名いたします。 ――
―――――――――――
岩沢忠恭
4
○
委員長
(
岩沢忠恭
君) まず初めに
委員派遣
の件についてお諮りいたします。 今回
太平洋岸
に多大の
被害
をもたらしました
チリ地震津波
により
公共施設
、
土木施設
、
住宅施設等
の
災害状況
の
実地調査
のため、
北海道
、
東北
及び近畿の三
地方
に
委員派遣
を行なうこととし、
視察地
、
派遣委員
の人選、
日時等
につきましては
委員長
に御一任願いたいと存じますが、さよう決定することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
岩沢忠恭
5
○
委員長
(
岩沢忠恭
君) 御
異議
ないと認めます。 それではさよう決定することとし、本
委員会散会
後
本件
について御協議申し上げたいと存じますので、御了承を願います。 ――
―――――――――――
岩沢忠恭
6
○
委員長
(
岩沢忠恭
君) 次に、
本件
の
災害状況並び
に
対策
につきまして、
政府当局
から
説明
を聴取いたしたいと存じます。
大沢雄一
7
○
政府委員
(
大沢雄一
君)
津波災害
の
概況
と
復旧措置
につきまして、
建設省
の
関係
につきまして
概要
を御
説明
申し上げます。 五月二十三日の午前四時ごろ、
南米チリ中部沿岸
に起きました
地震
によりまして、二十四日の午前四時頃から
津波
が
太平洋沿岸一帯
に押し寄せて参りました。
各地
に
相当
の
被害
が発生いたしまして、死者、行方不明者合わせて百三十九名に上っておりまするが、
建設省関係公共土木施設
及び
住宅
の
被害
の
概況
は以下の
通り
でございます。
公共土木施設関係
といたしましては、
北海道
で約十二億八千万円、
岩手
県で約四億五千七百万円、
宮城
県で約三億八千五百万円、その他府具を合わせまして、
合計
約二十三億六千二百万円ということに相なっております。 次に、
住宅関係
の
全壊
または
流失家屋
が約三千二百棟、
半壊家屋
が約二千棟、
うち北海道
で
全壊流失
約百九十六棟、
半壊
約百六十棟、
岩手
県で
全壊流失
約一千三百棟、
半壊
約七百棟、
宮城
県で
全壊流失
約一千七百棟、
半壊
約八百九十棟、その他と相なっておりまするわけでございます。 これに対する
措置
といたしましては、五月の二十五日、
建設省
に
建設大臣
を
木部長
といたしまする
津波災害復旧促違本部
を設置いたしました。 なお、
被害状況
を把握いたしまするために、それに先だちまして五月二十四日、
公共土木施設関係
につきましては、
北海道
、
岩手
県及び
宮城
県に、
住宅関係
につきましては、
岩手
県及び
宮城
県に、それぞれ
係官
を派遣いたしまして、
被害
の
状況
に応じまして、
現地
において直ちに
応急対策
及び
応急復旧工法
の指導に当たらせることといたしました。なお、今後
被害状況判明
次第、
状況
に応じましてそれぞれ
措置
を講ずる方針でございます。
住宅災害
に対する
復旧対策
といたしましては、御承知の
通り
、
地方公共団体
が
建設
いたしまする
災害公営住宅
の
建設費
に対しまして、
国庫補助
を行ないまして、低家賃の
公営住宅
を
建設
するという
対策
がございまするが、
予算
といたしまして一千戸
分災害分
として
用意
いたしておりまする次第でございます。
災害
によって滅失いたしました、あるいは全懐いたしました
家屋
の三割に対しまして、
地方公共団体
が
災害公営住宅
を
建設
する場合の
補助
でございまするので、目下のところこの
災害
の一
千戸分
で処弁し得ることと考えております次第であります。 なお、
住宅金融公庫
によりまする
災害復興住宅融資
といたしまして、
被災家屋
の
所有者
または
借家人等
が、
住宅
を
建設
し、または修繕をいたしまする場合、並びにこれに付随して宅地の整備または
土地
を取得する場合に、これに要する
資金
の
貸付
を行ないますための
予算
といたしまして、上億円
資金
の
用意
をいたしておりますとともに、
個人住宅災特別貸付
として、
被災者
が
個人住宅
を
建設
し、またはこれに付随する
土地
を取得する場合に、これに要する
資金
の
貸付
を必要に応じて行なう
用意
をいたしておりまする次第でございます。 以上、
津波災害
の
概況
と、これに対する
復旧措置
の
概要
を御
説明
申し上げるましたが、詳細につきましては、それぞれ各
政府委員
から御
説明
申し上げることにいたしたいと存じます。
山内一郎
8
○
政府委員
(
山内一郎
君) それでは
津波
によります
建設省関係
の
被害
のうち、
公共土木施設
の
被害
の
概況
について御
説明
をいたします。お配りしましたプリントによりまして御
説明
をいたします。 一ページに
津波
の
概況
が書いてございますが、これはまあ大体御存じのことだと思いますが、ここに
各地
の
波高
が書いてございます。これは
気象庁
の資料によったものでございまして、一番高いのが
青森
県の
八戸
市の五メートルということになっております。それから
北海道
の
広尾
町の四メートル、そのほか
各地
の
波高
が書いてございますが、大体のところを申し上げますと、
北海道
、
東北
、これが高くなっておりまして、南の方の四国、九州という
地方
に参りますと低くなっている、こういう
状況
を呈しているわけでございます。 それから二ページに、
被害
の激甚の
地域
が書いてございます。北の方から読んで参りますと、
北海道
の
浜中
村、
広尾
町、こうなっておりまして、
浜中
村に二重まるが書いてございますが、これは
災害救助法適用市町村名
、従って、この二重まるの
市町村
が
被害
か激甚である、こういうわけでございます。
青森
県に参りまして
八戸
市、それから
岩手
県に参りまして宮古、山田、
大槌
、釜石、
大船渡
、陸前高田、これらの
地域
が
被害
激甚であるという
状況
でございます。それから
宮城
県に参りまして
唐桑
町、
気仙沼
、歌津、
志津川
、雄勝、
女川
、
石巻
、牡鹿、鳴瀬、塩釜、七ケ浜町、こういう
地域
が
被害
が激甚であるということでございます。それから
福島
県に参りまして磐城市の小名浜。
千葉
県の銚子市、それから飯岡町。それからずっと飛びまして
和歌山
県の南勢町、紀勢町、その他ずっとこの地点が書いてございます。それから田辺市、白浜町、
和歌山
市、海南市。
徳島
県の阿南市、
高知
県の須崎市、それから
宮崎
県の南郷町、それから
鹿児島
県に参りまして笠利村、名瀬市、こういうふうになっております。 それから三ページに、
公共土木施設
の
被害状況
が書いてございますが、四ページの一番下をごらんいただきますと、先ほど
政務次官
が
報告
されましたあと、
報告
が各
地方
から入って参りまして、現在二十三億六千二百円、こういうふうになっております。これは
直轄
と
補助災害
の
合計
でございます。 三ページに戻っていただきまして一番上に
直轄災害
、これが八百十万円、従って大部分が
補助災害
である、こういう
状況
でございます。
直轄災害
は、
北海道
の
広尾
町の二級
国道
の
決壊
でございます。それから
補助災害
につきましては、一番大きいのが
北海道
、これが十一億九千九百万円、こういうふうになっております。それから二番目が
岩手
県でございまして、四億五千七百万円、三番目が
宮城
県でございまして、三億八千三百万円、それ以外の
地域
につきましては、一億以下、こういう
状況
でございます。
北海道
は、どこがひどかったかといいますと、大体、
地域
は先ほど御
説明
した
通り
でございますが、
公共土木施設
の
被害
といたしましては、
浜中
村の
海岸
の
決壊
が七カ所、
浜中霧多布線
の
橋梁流失
三カ所、
道路決壊
五カ所、
節婦海岸
は
決壊
二カ所、
節婦
と申しますのは日高町でございます。それから
銭亀沢海岸決壊
三カ所、
上磯海岸決壊
七百メートル、この
海岸
は函館の
付近
でございます。それらを
合計
しまして十一億九千九百万円、こういうふうになっております。
青森
県は、
八戸
市に、金額にいたしまして二千二百万円。それから、二番の
岩手
県でございますが、
被害
の
個所
は、小槌川、
大槌
川、これらの
河川
の
河日付近
、それから鵜住居川の
決壊
一カ所、これは
大槌
町でございます。それから二級
国道八戸仙台線決壊
十一カ所、それから
県道三陸綾里
、
大船渡線決壊
五カ所、これは
大船渡
市の
付近
でございます。それらの
被害
の
総計
が四億五千七百万円、こうなっております。
宮城
県につきましては、
北上川決壊
五カ所、
鹿折川決壊ニカ所
、
最知海岸
――これは
気仙沼
市でございますが、七百メートル
決壊
、それから
唐桑
町
海岸
八百メートル
決壊
、二級
国道八戸仙台線決壊
七カ所、その他
県道
の
河北志津川線
、
女川飯野
川線、
大原女川線
、
石巻女川線
の
道路
の
決壊
あるいは
橋梁
の
流失
、こういうふうになっておるわけでございます。その
合計
が、三億八千三亘万円。それから
福島
県に参りまして二千四百万円、それから
千葉
県に参りまして九千七百万円、それから三重県に参りまして、これは先ほども御
説明
いたしました南の方でございますが、それらの
個所
の海津あるいは
河川
の
河口
につきまして六千五百万円、それから
和歌山
県が三千二百万円、
徳島
県が四千六百万円、愛媛県が五百万円、
高知
県一千二百万円、
宮崎
県、これは今のところ
報告
がございません。
鹿児島
県が五百九十万円。従って
補助
の
合計
が二十三億五千四百万円、それと
直轄
の
災害
を合わせまして二十三億六千二百万円、大体この辺の
数字
でおさまるのじゃないかというふうに考えております。 それから次は
住宅
の
関係
でございますので、
住宅局長
からお願いいたします。
鬼丸勝之
9
○
説明員
(
鬼丸勝之
君) 五ページの
住宅
の
被害状況
につきまして若干補足申し上げますと、全体
流失
の
総計
は下の方の欄に、計の欄に出ておりますように、警察庁の
調査
によります三千二百四棟でございます。上のカツコ書きしてございまする三千二百二十五という
数字
は、県からの
報告
によります、
戸数
でございます。その左の
流失
の欄の上の千六百九戸、これも県の
報告
で、カツコが落ちておりますので、恐縮でございますがカッコを入れていただきたいと思います。 そこで、
地域
的に申しますると、
宮城
、
岩手
が
相当
、
滅失戸数
が一番多うございまして、次が
北海道
という
状況
でございますが、なお、この
滅失戸数
につきましては、現在、
現地
において
係官
を派遣し精査いたしておりますので、多少今後
異動
することがあるかと思います。なお、
市町村別
に
滅失戸数
の多い、
被害
の激甚なところをちょっと申し上げますと、二百戸以上やられました
市町村
は四
カ市町村
ございまして、一番
滅失戸数
の多いのは
宮城
県の
志津川
町九六十五戸と、それから
宮城
県の
女川
町が二百八十九戸、
岩手
県で
大船渡
市が三百六十三戸と、
北海道
の
浜中
村が二百七十戸という
状況
でございます。 なお、先ほど
政務次官
から御
説明
のありました
対策
のうち、
公党住宅
の
建設
につきましては、
千戸分
の
用意
がございまして、初年度は
滅失戸数
の三割の
戸数
の大体六割を
建設
するということが従来の方式になっておりますので、現在保留されておる千戸の中で十分まかない得ると考えております。それから
住宅金融公庫
の
災害住宅
の
貸付
につきましては、すでに御案内の
通り
、
建設
の場合には、
北海道
は一戸
当たり
四十六
カ円
、内地の場合は一戸
当たり
三十万円というものを
貸付
する予定で、すでに
申し込み受付
の
準備
を始めておる次第でございます。そのほかに、
個人住宅
に特別の
貸付
をいたしますが、これは一般の
個人住宅
の
貸付資金
の中から
貸付
するものでございまして、
貸付
の
限度額
は、
標準建設費
なり
標準土地価格
の七割五分ということになっております。
被災者
の希望に応じて
貸付
することにいたしております。以上、簡単でございますが、
補足説明
を終わります。
岩沢忠恭
10
○
委員長
(
岩沢忠恭
君) 御質疑の方は順次御発言を願います。
米田正文
11
○
米田正文
君 これを見ますと、
住宅戸数
その他の
被害額
では
宮城
が第一で、
岩手
が……という順序になって、
北海道
は比較的少なくて一万一千というふうな
罹災者概数
だが、
公共土木施設
の
災害額
はこれに非常に違っているんですね。どうも、そう違う……、少し差が多過ぎるような
感じ
を受けるが、その辺の事情わかりますか。
山内一郎
12
○
政府委員
(
山内一郎
君)
北海道
は十一億九千九百万円ということになっておりますが、この
公共土木施設
の主としてやられましたのは
海岸
、それから
河川
の
河口付近
、それから
海岸沿い
の
道路
というふうになるわけでございますが、ほとんどは
海岸
の
被害
ということになっております。しかしこの辺の
海岸
と申しましても
天然
の
海岸
でございまして、
津波対策
に対して今後何らかの
対策
をしてもらいたい。しかもそれを
災害復旧
で、ある
程度
やってもらいたいというような点が入っておるというふうに考えられます。これも現在
査定官
が
現地
に参っておりますので、帰り次第よく検討したいと思いますが、今のところ大体そういうふうな結果から
公共土木施設
の
被害額
が割合多いのじゃないか、こういうふうに考えられます。
米田正文
13
○
米田正文
君 今度の
被害
を受けた
地域
の
被害状況
ですが、今度まあ
被害
のあったところは比較的いろいろな
公共施設
なりその他の
施設
の少ない
地域
ですね、全体からみて。
施設そのもの
の被告は少なかったのだろうと思うのですがね。この
被害そのもの
は、今言ったような今後の
対策
としての
施設
を今度の
災害
でやろう、というような気持のものが非常に多いのじゃないかという
感じ
を受けるのですが、その点そういう点は今
現地
に行った人の第一報なり何なりで
感じ
がわかりませんか。
山内一郎
14
○
政府委員
(
山内一郎
君) 大体今御
説明
しましたように、
相当程度
、そういう
天然海岸
を今後何か
施設
をしてもらいたい、そういう点が十分に入っておるわけであります。
米田正文
15
○
米田正文
君 それからもう
一つ
、今度
被害
を受けた何か特異な
特徴
がありますか。
特徴
について
一つ
何かわかっておる点があったら
説明
を願います。
山内一郎
16
○
政府委員
(
山内一郎
君) ただいまのところ、まだ
現地
の
査定官
の
報告
は受けておりませんが、今後の
対策
といたしまして、まあ
海岸
の問題でございますが、漁港とか
港湾区域
の
海岸
と、その中に入ってくる
河川
の問題、これらの点は十分に考慮してやらないといけないと思いますが、
被害
の
特徴
については
係官
が帰りましてから詳細に聞きたいと思っております。
小沢久太郎
17
○
小沢久太郎
君 このたびの
津波
の
被害
を受けられた方には非常に御同情にたえないわけでございまして、われわれとしては一日も早く
復興
するように会願しておるわけでございますけれども、
建設省
が
査定官
をさっそく出していろいろ御
調査
していただいておることは感謝にたえない次第でありますが、何といっても
つなぎ資金
が必要となるのじゃないか。
現地
で
応急復旧
、あるいはいろいろな
つなぎ資金
が必要であると思いますが、それはどういうふうに
建設省
はお考えになっておりますか。
大沢雄一
18
○
政府委員
(
大沢雄一
君)
建設省
といたしましては、
つなぎ資金
の
貸付等
はいたしておりませんが、大蔵省を通しまして主として
地方公共団体
の
災害
の
救助
その他の
つなぎ資金
として、すでに約二億円
程度つなぎ資金
の
貸付
がすでに手配されておる
状況
であります。
小沢久太郎
19
○
小沢久太郎
君 それは
建設省
が貸し出すわけじゃございませんけれども、
現地
の事情をよくわかっておるのは
建設省
ですから、
建設省
が活動してよく
地方
の状態を見守って、そうして
つなぎ資金
を十分に出して
復興
に遺憾のないように
一つ
お願いいたしたいと思います。
大沢雄一
20
○
政府委員
(
大沢雄一
君) 御意見の趣旨まことにごもっともでございます。現在さようにいたしておりますが、さらに一そう努力いたしたいと存じます。
小沢久太郎
21
○
小沢久太郎
君 それから
太平洋岸
の
津波
は何回かには必ず来るわけでございまして、来たときには非常に
津波
の害をおそれるわけでございますが、そのうちなれてしまってその
津波
の害を受けるということもあるわけでございまして、
建設省
としてはその
津波
の
根本対策
ということを十分考えていただきたい、そういうわけでございますが、
河川局長
としては何かそういうお考えありますでしょうか。
山内一郎
22
○
政府委員
(
山内一郎
君)
三陸
の
津波
につきましては明治二十九年、それから
昭和
八年、非常な
被害
がございまして、その後今回がまた大へんな
被害
をこうむったわけでございますが、
昭和
八年の
津波
の
被害
にかんがみまして、あまり大したことではございませんが、
建設省
といたしましては
補助
を
岩手
県に出しまして、
岩手
県で現在完成した
個所
が一カ所、それから
工事
中が
ニカ所
、それから本年度から着工する
個所
一カ所と、こういうふうなわずかでございますが、
対策
を講じて参つたわけでございます。しかし、今回の
津波
にかんがみまして、さらにこの
程度
では不十分でございますので、
北海道
、それから今後、今回
被害
を受けました
地域
につきまして、
津波
の
対策
に関する
事業
と、そういうものを新しく看板を出しまして大いに促進すべきであるというふうに
感じ
まして、現存そういう点について検討いたしております。
小沢久太郎
23
○
小沢久太郎
君 今、
河川局長
が言われました、これまで
建設省
で
津波対策
として
相当
やられたというようなところは、今回の
津波
で
災害
の
状況
はどうでございますか。
山内一郎
24
○
政府委員
(
山内一郎
君) 四カ所のうち一カ所完成していると申し上げましたが、これは
岩手
県の田老町の
海岸
でございます。この
海岸
は全然
被害
がございませんで非常に地川の方が喜んでおられると、こういうふうに聞いております。それから
工事
中の二カ所でございますが、一カ所につきましては今回の
津波
に対して全然
被害
がなかった。それからもう一カ所につきましてはまだ着工したばかりでございますの所、その
地域
も今回の
津波
の
被害
を受けております。それから本年から着工する
個所
についてはやはり同様な
被害
を受けております。
小沢久太郎
25
○
小沢久太郎
君 ただいま
河川局長
の
お話
で、完成したところはまあ
被害
を受けないというような
お話
でありまして、
津波対策
については
建設省
として十分
一つ注意
をしていただきたい。また今後何年かにまた来るというようなこともありますから、そういうようなときに備えて十分に
一つ
準備
していただきたいというふうに考えます。 それからもう
一つ
、
住宅
に対する
災害復旧
の問題でございますけれども、これは非常に緊急に処置しなければならない問題であるにもかかわりませず、
手続
上の問題でこれまで非常にまあまあうるさい、そういう問題があるので、この点について
建設省
がよく指導して、十分に早期に間に合うというようなことをお願いしておきまして私の質問を終わります。
太田正孝
26
○
太田正孝
君 私はちょっと
感じ
ですが、今度の
災害
の予報というものは少しおくれたのではないかという
感じ
を持つのです。実はラジオなどを聞いておりましても、テレビを見ておっても納得がいかないのです。世間にもそういう声が多いようでありますから、ここが直接の所管ではないわけですけれども、おそらく
農林水産
などでも同じような問題が起こると思いますが、
気象庁
の
関係
で、ほんとうに
用意
の点が欠けるというとどうにもならないことでございますから、今度はこうであったというようなことの
報告
なり、
説明
を一ぺんする機会があればけっこうであります。ここで聞かなくても、ほかでやるならば連合でけっこうでございますから、せっかくりっぱなものをやっておっても、
用意
すれば助かったものがあったじゃないかと思うので
気象庁関係
の人を一ぺんお呼び願ったらいかがかと、こういうふうに思います。
岩沢忠恭
27
○
委員長
(
岩沢忠恭
君) 承知いたしました。この次の
委員会
に
一つ
交渉して来ていただくようにします。 ほかにございますか。
鬼丸勝之
28
○
説明員
(
鬼丸勝之
君)
住宅金融公庫
の
災害復旧用
の
貸付
につきましては、御指摘のように、従来やや
手続
に手間取ったり、仕事の進め方が迅速を欠いているというようなことがございますが、だいぶ係の者も最近は慣れてきておりまして、今回の
災害
にあたりましてもいち早く公庫の本社から
仙台
の支所に対しまして電報で手配をいたしまして、すでに
被災地
に
相談所
を開設して
申し込み準備
を受け付けておりますので、できるだるけ迅速に処理していくように取り計らっている次第でございますが、今後も一そう御期待に沿うように努力したいと思います。
岩沢忠恭
29
○
委員長
(
岩沢忠恭
君) それでは
本件
に関する本日の
調査
は一応この
程度
にとどめ、これにて
散会
いたします。 午前十一時十六分
散会