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1960-04-26 第34回国会 参議院 建設委員会 第25号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十五年四月二十六日(火曜日)    午前十時四十八分開会   —————————————   委員異動 本日委員安田敏雄君辞任につき、その 補欠として秋山長造君を議長において 指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     岩沢 忠恭君    理事            稲浦 鹿藏君            松野 孝一君            武藤 常介君            田中  一君    委員            小沢久太郎君            小山邦太郎君            米田 正文君            内村 清次君            武内 五郎君            永岡 光治君            田上 松衞君            小平 芳平君            村上 義一君   国務大臣    建 設 大 臣 村上  勇君   政府委員    人事院事務総局    給与局長    滝本 忠男君    北海道開発庁総    務監理官    木村 三男君    建設政務次官  大沢 雄一君    建設大臣官房長 鬼丸 勝之君    建設大臣官房参    事官      高田 賢造君   事務局側    常任委員会専門    員       武井  篤君   —————————————   本日の会議に付した案件 ○建設業法の一部を改正する法律案  (内閣提出衆議院送付) ○公共工事前払金保証事業に関する  法律の一部を改正する法律案内閣  提出)   —————————————
  2. 岩沢忠恭

    委員長岩沢忠恭君) ただいまから建設委員会を関会いたします。  まず、委員異動について報告いたします。  四月二十六日付安田敏雄君が辞任せられ、秋山長造君が選任せられました。  以上であります。   —————————————
  3. 岩沢忠恭

    委員長岩沢忠恭君) まず初めに、建設業法の一部を改正する法律案を議題といたします。  前回に引き続き質疑を行ないます。御質疑のある方は、順次御発言を願います。
  4. 田中一

    田中一君 伺いたいのは、現在建設省が行ない、北海道開発庁が行なおうとしておる、この法できめられますところの建設業機械運転手養成並びに代願の問題ですが、現在建設省は、どういう実施状態であり、かつまた講習を受け、試験を行ない、そしてどのような手続きして、機械運転ができるのだというようなきめつけをしているか、それを一応説明願いたいと思います。
  5. 鬼丸勝之

    政府委員鬼丸勝之君) 建設省建設機械運転士につきましては、建設省建設機械運転士規程という訓令を制定いたしまして、これによりまして試験実施をいたしておるのでございますが、ごく概要を申し上げますと、この試験は、機械種類によりまして、第一種から第四区極までの運転士に区分して実施いたしております。  その内容学科試験実技試験通りございまして、学科試験は御案内の通り各種別共通の一般問題とか、あるいは専門問題を筆記によって行なっております。それから実技試験は、今の第一種から第四種までの種別ごとに、実際に当該建設機械運転させて行なっておるのであります。  これの試験の結果でございますが、昭和三十三年度におきましては、受験希望者総数は、全部で五千百八十人おりまして、これは実人員は二千百三人になっております。同じ人が同じ種類機械試験を受けるという、こういうことでございまして、延べが五千百八千人、そのうち合格者の数は各種別合計二千六百九十人でございます。約半分以上のものが合格いたしております。それから三十四年度実施結果によりますと、受験希望者総数延べで二千八百六十三人と、その結果につきましては……。
  6. 田中一

    田中一君 実人員
  7. 鬼丸勝之

    政府委員鬼丸勝之君) 実人員は千五百三十三人でございますが、まだ合格の今採点をいたしておりまして、合格者は確定いたしておりません。  こういう状況でございまして、この試験制度につきましては、今度の提案されておりまする建設業法規定によりまして行なうものでなく、建設省が独自で訓令によって施行していく、こういうふうに考えております。今後も、そういう取扱いで参りたいと思います。
  8. 田中一

    田中一君 交付する花井、またはこれを研修並びに研修を行なうために必要な諸経費は、どこから生み出してくるのですか。それからその間は——期間ばどのくらいかかって、その期は、むろんこれは勤務と同じような状態にあるのだと思いますが、そういう点は、どうなっているかということと、それからこの管理者側で指名して、この講習を受けさせているのか、あるいは名職員が、自発的に自分が受けたいという申し出てやっておるのか、かりに申し出てやっている場合には、それに対して、管理者側で、お前は不適格であるとか何とかということが事前に行なわれておるのか、それらのことを詳細に、一つ実態を説明してほしいと思います。
  9. 鬼丸勝之

    政府委員鬼丸勝之君) 建設省実施いたしておりまする機械技術員のこの試験制度と一体の関係になりまするが、その前提とも申すべき賛成状況でございますが、これは地建におきまして、各養成をいたしております。各地建ごとに、それぞれ希望者を募りまして養成するのでございますが、昭和三十三年度実績について申しますると、全地建で二百八十一名、これは実人員でございます。回数が十三回、まあ格地建で多いところは三回、少ないところは一回と、北陸地建だけ、まだ三十三年度はやっておりません。それから三十四年度は、実人員地建全体で二百九十名の養成考えております。  養成講習回数は十四同という状況でございまして、これは、養成を行なうにあたりまして、持に不適格者をセレクトするという実態につきましては、私まだ承知いたしておりませんので、特別にセレクトすると、お前は不適格だといってはねのけるという話は聞いておらないのであります。
  10. 田中一

    田中一君 経費は。
  11. 鬼丸勝之

    政府委員鬼丸勝之君) 経費につきましては、ほとんど大した経費は要りませんので、地建のモーター・プール等を中心にしまして、本局の事務費庁費等でめんどうを見ているというふうに聞いております。  なおそのほかに、建設研修所沼津支所におきまして、やはり部内職員オペレーター訓練をいたしております。
  12. 田中一

    田中一君 経費でこの講習を受けるものは、むろん給料は払うでしよう、給料払つておるでしよう。
  13. 鬼丸勝之

    政府委員鬼丸勝之君) さようでございます。
  14. 田中一

    田中一君 対象となるものは、職員、準職員補助員、それらのものを含めた希望者ということになっておるのですか、できるならば、それを三十三年度で受けた二百八十一名並びに三十四年度二百九十名に対して、これが職員が何人準職員が何人、補助員が何人というのを……。
  15. 鬼丸勝之

    政府委員鬼丸勝之君) 三十三年度、三十四年度養成いたしました職員の内訓につきましては、私ども調べまして、後刻お答え申し上げます。
  16. 田中一

    田中一君 日雇い的職員、いわゆる常勤的非常勤職員は、このものには賃金払つておるのですか、払つておらないのですか。
  17. 鬼丸勝之

    政府委員鬼丸勝之君) 私は、払つておると思いますが、なおその点も、さつそく確かめまして、後刻お答え申し上げます。
  18. 田中一

    田中一君 人事院に伺いますが、この常勤的非常勤職員が、かかる講習を受ける場合に、希望ということで、募集しておる職員でありますから、これは管理者が、雇用者側の方の意思でもって受験させるということではないわけです。従って、この際給与を支払うのは、人事院規則の両からいって、正しい行為であるか。その点は、どうですか。
  19. 滝本忠男

    政府委員滝本忠男君) ただいま建設省で行なわれております試験というものが、部内試験でございまして、われわれもその内容を詳しく存じておりません。従いまして、それが本人の一方向意思受験するものであるか、または命令によって試験を受けますものであるか、その辺は、よくわからないのでございます。  で、やはりその非常勤が勤めておりまして、そして自分の一方的意思でない場合におきましては、これは給料を払うということは当然であると思います。
  20. 田中一

    田中一君 そうしますと、もしかりに、両年度にまたがる受験希望者の中に——一応希望者と、むろんこれは常勤的非常勤職員は含まれているのでしようね。
  21. 高田賢造

    政府委員高田賢造君) 今、先生の御質問で、受験希望者養成——、ちょっと御趣旨がよくはっきりしませんでしたが。
  22. 田中一

    田中一君 先ほど官房長からは、各地建ごとに、希望者をつのつてですよ、その希望者訓練養成しているということを言っている。その際に、この中には常勤的非常勤職員は含まれているのかといったら、その内容については、調査をして報告するという話でありましたけれども、含まれているという前提に立って、今質問しているわけなんですよ。  そこで、かりに今滝本給与局長から話があったように、本人意思でもってやる場合と、行政部内の、機関部内の問題であるから、本人意思でやる場合と命令でやる場合とで、おのずから違う。かりに命令でやる場合には、当然給与を支払うべきものであるというような答弁があったわけなんですよ。そこで希望者は、自分意思でもって応募して、そして講習を受ける、講習なり研修を受けるということになりた場合には、その人間をあらためて官側命令すれば、これで給与が受けられるというようなことに解釈できるのですか、それでいいのですか。
  23. 高田賢造

    政府委員高田賢造君) 本人希望がございましても、これは、あらためて養成訓練を受けるという命令を受けまして、それに参加していくということになっているわけでございます。  従って、お説の通り、現在養成期間中といえども、給与等を支払うということにいたしております。
  24. 田中一

    田中一君 そうすると、君は適格者であるから、命令するという、やはり管側一つ意思表示があるわけですね。従って二百八十一名という者、あるいは二百九十名という両年度希望応募者が、その前提に立つところの官側意思というものを察知しながら、適格者が申し出をしているのか、あるいは自由に、たとえばデスク・ワークをしている人も、自分が受けたいといって受けようとする場合には、その仕事は、一応賃金を扱つている庶務係の人は、賃金の計算はやめて、これを受ける場合には、それも許可しているのですか。
  25. 高田賢造

    政府委員高田賢造君) 実際問題といたしましては、事務職員があらためて、特にこの機械運転養成訓練希望するという例は、ほとんど私ども聞いてございません。  実際は管側からの命令という形はかりにとりましても、十分格事務所単位に、それぞれ養成について意向を聞きまして、それから的確な業務都合等考えまして、適当な時期と過当な人をきめていたしております。
  26. 田中一

    田中一君 そうすると、給与係工事事務所職員常勤的非常勤職員も含めて、職員というものが受ける場合に、君は給与関係の方をやているから、やめたらどうかというような干渉はしているのですか。
  27. 高田賢造

    政府委員高田賢造君) お示しのような強い干渉というようなことをいたしているとは、私ども承知いたしておりません。、実際は、現場の事務状況、それから本人希望等を総合的に勘案いたしまして、円滑に養成希望者希望もいれまして、役所都合考えて、そして運用いたしているわけでございます。
  28. 田中一

    田中一君 これは滝本さんに伺いますがね。そういう形の訓練というか、研修とかいうものは、行政部内、その職場部内でもって、これは行われることは当然でありますね。しかし一面、自由募集だといいながら、やはり一つ制約があるということですね。これはむろん第一の制約は、自分部内職員であるということ、これが第一の制約であると思います。それから適格者であるということ、その適格者というものが、いろいろ問題があると思うわけですね。  私ども、こういう質問をしているのはなぜかといいますと、こういう一つ訓練は、よろしゅうございます、研修はよろしゅうございますが、試験制度によって、これから高田君が説明しようとする証書——どういう証書を出すかしらぬけれども、そういうものが、勤務評定的な要素になり、そうして人事院規則によるところの賃金における一つ要素になって、それで格差がつくのではなかろうか、こういう心配から質問しているわけなんですよ。  先に一つ高田君、どういう証書——研修を受けた後は、どういう証書をやるか、それから試験合格したら、どういう証書をやるか、その証書の価値と申しますか、持っているところの値打は、どんなものなのか伺っておきます。
  29. 高田賢造

    政府委員高田賢造君) どういう形の、——まあ養成訓練が終わりましたときには、修了証書を出しております。それからまた合格者に対しましては、合格した旨の通知をいたしております。  それに対する効果でございますが、これは、前々からいろいろの機会田中先生から御質問ございました通りでありますが、そのつどお答え申し上げてございますが、特別にそのために給与を、給与上の恩典というものは現在何もございません。ただ合格をいたしますると、そういう適格者であることがわかりますので、いろいろな機会に作業上、そういう適切な、それに合うような仕事におのずから配置される、——前途にそういう機会を得る——配置されるというのは、適当でございませんが、そういう機会が、結果的に得られる、そういう仕事に結果としてなると、こういう効果が事実上ございます。しかしこれは、何も法制上そういう特別の効果、そのための効果でもございませんし、特に、そういう恩典というのでもないのでございます。いわばそういう適格であるという一つの忍証的な効果といたしまして、世間からも自然と資格を持っているということで、やはり一つの経歴には事実上なると思いますが、法制上、特別なものは他言もございません。
  30. 田中一

    田中一君 給与局長に伺いますがね。いろいろ国家試験によって、処遇の問題に関連する特別な扱い方を受ける場合があると思うのです。  そこで、人事院規則にある特別な技能なり何なりを持っている場合に、特に手当等が給付し得る事項はございますか、現行の規則の中で……。
  31. 滝本忠男

    政府委員滝本忠男君) 国家公務員給与が、現在一般職給与法によりまして実施されております。  で、その給与法によりますると、給与を決定いたしまする基準は、この職務の複雑、困難、また責任程度、こういうことになっておりまして、そういうことは俸給表という形で、たとえば行政職一の俸給表でありますとか、まあその他俸給表種類が分かれておりますし、またその中には等級がございまして、それぞれ給与が決定したという形できまっております。技術検定合格したということによりまして直ちに給与処遇するということはないのであります。われわれの方は、あくまで職務の複雑困難及び責任程度に応じて処遇をいたすのででありまするが、ただ医師——お医者であります、——医師とか看護婦というふうに、職務につくためにそういう免許必須条件になっておるというような職員につきましては、そういうことが俸給表上考慮してある、こういう形になっております。  手当をつけます場合には、その職員が非常に環境の悪い所で勤務いたすとか、あるいは非常に重労働であるとか、あるいは危険があるとそういうような場合に、いわゆる特殊勤務手当というものはつけ得ることになっております。
  32. 田中一

    田中一君 給与法の第八条の第六項に、また第八項のただし書きに、こういうことがあるようになっているのですがね、勤務成績報告書に記録されている職員勤務実績についての評価が、人事院規則十の二、勤務評定第十五条第二項本文の規定により上位の段階に決定されかつ執務に関連して見られる職員の性格、能力及び適性が優秀である場合と、こういう場合には、特別昇給ができるということになっておりますが、今高田参事官が言っているように適性というものが発見されるということになると、適性、それが国の試験合格したということになると、これはやはりそのくらいの優秀ということが入りますけれどもですよ、同じ職場試験を受けない者は十人いる。しかし試験を受けて合格証書をもらつた者が一人いた場合は、一人が優秀だということは言えますね。
  33. 滝本忠男

    政府委員滝本忠男君) まあ試験を、受けて研修をやられるように、今のお話を通じまして伺つたのでありますが、ただわれわれの方といたしましては、武験を受けて研修を受けるということ、あるいは研修終つたということを理由にいたしまして、そういうことは直ちには考えられない。やはり試験を受けません者でも、勤務成績がよろしい者は当然特別昇給対象になり得る、このように考えております。
  34. 田中一

    田中一君 国鉄では、たとえば国家試験合格した職員に対しては、手当を出しております、一資格ごとに。これは仰天でしよう。
  35. 滝本忠男

    政府委員滝本忠男君) 私、今国鉄のことを直ちに知っておりませんが、郵政関係等におきましては、有技者手当というものがございまして、その人が、たとえば珠算等におきまして、あるいは電信オぺレーター等におきまして、技術の検査をいたしまして、その結果に基づきまして有技者手当というものを出しておるということは承知しております。
  36. 田中一

    田中一君 建設大臣に伺いますが、このように国鉄郵政等も、これは国家機関の、まあ人格は一般国家公務員と違つておるかと思いますけれども、これはまあ国家機関に準ずるものなのです。それで、もう国家公務員であるからといって、三公社現業と異なった扱い方をされているということは、これは建設大臣としても、自分の部下を掌握する上において相当考えにやならんと思うのです。といって私は、ここでもって特別にそういう格差をつけた賃金払つてよろしいということを考えて言っているわけではございません。  問題は、まあ最近人事院等も、これはもう廃止すべきであるというような議論、行政機関の一部局にしちやって政府の思うようにするのだというような考え方政府にあるように聞いておりますけれども、どうも三公社現業職員身分と比較してみて、国家公務員給与というものは、あらゆる面の手当等も含めたものが、少なくとも不均衡ではないか。低いのではないかということが考えられると思うのですよ。  しいて申しますならば、一つの今給与局長も言っておるように、珠算の……あれは国家試験ですか、珠算は。
  37. 滝本忠男

    政府委員滝本忠男君) それは、やはり国家試験ではないと思いますが、部内でやっている——珠算の例を申し上げましたが、私の申し上げた例は、むしろ電信オペレーダー等でございます。
  38. 田中一

    田中一君 たくさんあるわけなんでございますよ。まあ珠算の場合でも、一級何とか二級何とかというものを、やはり堂々と若い諸君が履歴書に書いて、われわれのところに持って来るのを見ておりますが、やはりそうした一つ希望を持たすということが、実際に必要なんじゃないかと思うのですよ。  で、建設省の名職員に行つなておる三十三年、三十四年の、この研修、それから合格証書等を交付しておる技術者に対しては、何らかそういう考え方は持っておらないわけですか。これは、現在の人事院規則給与法というもの以外に、建設大臣が、どう考えるかということを言っておるわけです。現業的な立場の役所としてですね。
  39. 村上勇

    国務大臣村上勇君) 技術試験合格した者に対しましては、先般もお答えいたしましたように、ただ単に、これは本人栄誉であるというようなことでありまして、これによって、その待遇の面について、他の者と特別な開きのある待遇はできないのであります。また手当等につきましても、これは、予算上の措置を要することでありますので、今一朝一夕にこれをどうするというようなことは、これは今の段階では申し上げられませんが、とにかく将来の問題としては、十分研究してみたいとも思っております。  まあ今日の段階では、先ほど申しましたように、本人栄誉というようなことで、一応この試験による結果的判断言をいただきたいと思います。
  40. 田中一

    田中一君 建設大臣北海道開発庁の長官という身分村上さんにお尋ねするわけですが、建設省は、各地建ごとに、今こういう答弁があったような試験検定をやっておる。検定試験検定と申しますか研修試験をやっておるそうです。北海道はまだ試験は行なっておらないそうです。  それで研修を受けて修了証書を交付すればですね、あらためて試験をしないでもいいという場合もあると思うのです。いたずらに何も、それが何ら社会的にですね、評価されないものであるならばですよ、ただ単に部内の問題です。だから試験なんぞしないでも、それだけの技能を修得すれば、また別に問題ございませんね。それからもし試験、この試験を受けて合格すれば、オペレーターとして、たとえば道路交通取締法免状を持つた者と同じような扱い方をされることになっておるかどうか、その点。
  41. 高田賢造

    政府委員高田賢造君) ただいまの試験の結果でございますが、道路交通取締法上のものとは、これはまあ厳密に申しまして別のものでございまして、同じ扱いを受けるというわけには参りません。別に、その種の免状を取つております。扱いといたしましては、別になっておるような状況でございます。
  42. 田中一

    田中一君 かりに合格証書をもらわないでも研修を受けて技能を修得したら、直ちにこれは陸運局試験をするのですか、道路交通取締り上の免許者という形の試験を受ければ、あえて合格証書をもらわぬでもいいわけですね。その点はどうなんですか。
  43. 高田賢造

    政府委員高田賢造君) 今の建設省関係扱いを申し上げますと、現在オぺレーター試験はあらゆる種目について全部やっておるわけではございませんので、従いまして、自然合格しない者もある程度やはり機械運転に従事いたしておる現状でございます。従いまして、御説のように、不合格の者におきましても、その今申し上げましたような種類機械につきましては、やはり依然として機械オぺレーター業務に従事をいたしておる実情でございます。
  44. 田中一

    田中一君 人事院規則では、看護婦という職務につく場合には看護婦試験合格しなければならぬ、医師の場合も同じように、あるいは運転手の場合にもそのような規定になっているでしよう。
  45. 滝本忠男

    政府委員滝本忠男君) 検定の場合におきましても、それが当該業務に必得な条件であるという場合には、ただいま御指摘のように、医師看護婦運転手等におきましては、もちろんそうなんでございます。
  46. 田中一

    田中一君 そうすると建設省で、部内で、ただその能力というか、能力を調べるということよりも、技能を修得させるということが主限でなければならぬと思うのですよ。そうして単にオペレーター研修じゃなくて、むろん他の職種にも及ばなければならぬと思うのです。なぜ単にオペレーターだけ——今度建設業法の改正によって民間にそれをしいるという形とともに、部内においても既成事実としてやっておる、部内でもやっておるのだから、これならよろしいではないかという安易な考え方すで出た法律案じゃないかという気もするのですよ。やはりこれは建設省並び北海道開発高等寸の傘下の職員が非常におびえておるのです。それは勤務評定一つ要素になるのではなかろうか、それで滝本さん、どうお考えになりますか。こうした合格証書までも交付するということは、その不合格者と比べて、勤務評定をかりに行なった場合には、合格者の方に対して優位を認めるというのが、今日の各管理者側勤務評定的な感覚と申しますか、見方の中の一要素として入るのじゃないかというようにわれわれは考えておるのですが、人事院としてはその点はどういう工合に考えておりますか。法文上は総合したものの優秀牲ということでランクされるということになるけれども、部分々々がないということは、それは部分々々が積み重なって初めてあると考えるのですが、どうでしよう。
  47. 滝本忠男

    政府委員滝本忠男君) 研修を受けたということが直ちに勤務評定上優位に立つという……。
  48. 田中一

    田中一君 いや、研修じゃない、合格証書を交付された者、されない者という意味です。
  49. 滝本忠男

    政府委員滝本忠男君) 合格証書を授与されました者が、研修を受けまして、その研修内容合格証書を受けたわけでありますが、そういうことが実際の業務にどういうふうに反映するか、その業務に反映した結果に応じまして、給与上それが良好な成績であるかどうかということを判断することになるのでありまして、合格証書を受けたということが、直ちに優位に立つということにはならないのであります。
  50. 田中一

    田中一君 そうしますと、合格証書を受けた者を管理者側の方で、この法律にあるような適正な職務につかせない場合には、せつかく受けた者もこれは認められないことになります。従って人事院規則では、必ず職員というものは、この一般行政庁の職員あるいは任官者というのは、これは当然でありましようけれども、少なくとも準職員と申しますか、常勤的職員あるいは常勤的非常勤職員等が不当に自分適性を憾められないで不適当な職務につくという場合もあり得ると思うのですよ。たとえば中央の相当実力のある大学を出た人間がいまだに日雇い的な立場で準職員または常動的非常勤職員の立場に甘んじている者もたくさんおるのです。こういう人たちに対しては、今あなたの言っているように、合格をしたという証書だけの価値判断するのでなくて、総合的な面から勤務評定されるのだということは同感でございますけれども、一方的な理事者のえこひいきと申しますか、あるいは間違つた考え方と申しますか、そういうもので適性ある職務につかない場合もあり得るということになりますね。一方においては、運転手運転手免状を持っていなければいけないのだ、看護婦看護婦免状がなければいけないのだといいながら、看護婦免状を持っていながら雑役に落とされる場合もあり得ることは、実態としてあり得ると認めざるを得ないと思うのですが、実態はどうですか。
  51. 滝本忠男

    政府委員滝本忠男君) これは職員の配置の問題でございまして、私は給与をやっておりますので、その辺まで十分お答えできないのでありますが、ただその人がかりに大学を出ておりましても、国家公務員の上級職試験にかりに合格しない、そういう人が何らかの機会非常勤職員になっておる。その人は大学を事業して、国家公務員試験には合格できなかったけれども、すれすれであったというような場合だって想定できると思うのであります。そのときにその人が非常勤職員として勤務するような状態にかりにあったといたしますれば、その非常勤職員としての勤務内容が、その人のやる仕事でございまして、それに対しまして給与上の処遇考える、このようなことに相なるのでありまして、それをどういうところにつけるかというのは、これは任命権者が適当につけるべきものであろうとは存じますけれども、給与上におきましては、幾ら資格があろうが、たとえば匠師の資格があっても、そういう人がかりに一般の事務職員仕事をしておるという場合には、医師免状というものは給与上役に立たないのであります。その人がやっております仕事を評価する、こういうことになります。
  52. 永岡光治

    ○永岡光治君 関連。ちょっと給与局長、何かお急ぎのようでありますから、この際ただしておきたいと思うのですが、御承知の通り、今の給与法の体系と申しますか、あり方は、やはり中央官庁ほどいい、同じ学歴の者でも。それから地方の官庁ほど悪いということになっているし、その中でも今度の給与法の体系に見られるような、単純な労務者といいましようか、第一線に立っておるようなところほど、その労苦にもかかわらず、やはり俸給なども見られていないというのが今日の、どう理屈をつけましても、実際の姿だと思うのです。これは内閣委員会等でも論議された問題だと思うのでありますが、そうしてみますと、たとえば建設省関係に従事しておる現場の職員、これは考えてみますと、最低保障が非常にしつかりしたものができておれば別でありますが、何といっても今までの公務員の給与というものは、全般的に低いことは事実であります。今日人事院もみずから認めておりますように、ことしの公務員の試験合格した者で官庁を希望した者は、東大の経済料を出た者は一人もいない。これほどいわれておる低い状態を見ても、私は理解できると思うのであります。そういう給与の低い実態の中で、今問題になっておりまするように技能関係でそれぞれ証書といいますか、技能証と申しますか、そういう者をとる、そういう技能があった者が優先をされて、今まで現場でたまたま技能証を持っていない者が不遇、そのまま据え置かれるというおそれがありはしないかということを私は非常に心配するわけです。特に、おそらく、どこの官庁でもそうだろうと思うのですが、給与のそれぞれの職員勤務評定をする際には、約三割が上級、また最低が、Cクラスが、一番下ですね、下が三〇%、あとのまん中が、大体四〇%が中途、こういうことになるだろうと思うのですが、そうなりますと、技能をとつている、今のこの試験によってそれぞれ技能を持ちますと、これはどんなに優秀な者が五〇%あっても、三〇%しか評価できないことになっておりますから、そういうことになっておるのですから、そうなりますと、自然技能証を持つた人が全部三〇%の中に入ってしまって、そうして優秀であるにもかかわらず、そういうのを持っていないがために取り残されるというおそれが非常に私、強いと思う。そこで今の答弁ですと、いや技能証を持っているのと——その証明書を持っておるのと給与とは別だ、こうはいいますが、実際の現場の運営に当たっておる管理者の立場にすれば、どうしても私が申し上げましたような技能を持っておる者が優先すると、無意議のうちにそういうことが現われるおそれが十分ある。そうなりますと、一生懸命現場で働いている、それらの方々が、依然として浮かばれないという状態になるおそれがあるのですが、この点について給与局長としてはどう考えておるか。それかわ建設省、この運営に当たる管理者はどう考えておるか、その点をまず私はただしておきたいと思います。
  53. 滝本忠男

    政府委員滝本忠男君) ただいまのお話でございまするが、国家公務員行政職(一)の俸給表の適用を受ける者あるいは行政職(二)の適用を受ける者、いろいろあるわけですが、それはやはり異常に成績が悪いということでない限りは昇給をいたすのであります。それが現在の給与法の運営の実態でございます。勤務評定では、なるほど先ほど御指摘のように、この成績をその状態によりまして分ける、三〇%が優秀だとか、いろいろ分けることはございまするが、三〇%が昇給しないというようなことはないのであります。これはこの前、給与法の改正法案が、昭和三十一年度にわれわれ勧告しまして、三十二年度から実施された。その間におきまして国会で御審議願いましたおりにおきましても、やはりたとえば行政の(一)のところでありますれば、八等級と七等級とのところは、たとえば八等級の十二カ月期間の昇給が済んだところで直ちに七等級に上げるようにしろという附帯決議等がつきまして、その辺は非常に生活給的な運営が行なわれております。ただいまのような勤務評定によりまして、私は勤務評定と本問題とは直ちに結びつくかどうかということにも多少疑問を持つのでありますが、その勤務評定給与実施とにおきましても、これは結びついてはいないのであります。おおむね、参考にはいたしてはおりまするけれども、実際はよほど成績が悪くない限り、あるいは欠勤等が非常に多いというような場合を除きましては昇給をいたすということが現状になっております。それから特別昇給のワクも五%という非常に僅少なものでございます。おおむね大体同様の取り扱いを受けるということになっておるのでございまして、給与上はそれほど現在差等があるというふうには考えておりません。全体の水準の問題におきましては、これは人事院が毎年勧告をいたして従来きたわけでございまするが、本年におきましても、現在やはり民間給与の調査を実施いたしております。その結果等を勘案いたしまして、これは適正な、もし必要があれば勧告をいたすことに相なろうと思います。
  54. 永岡光治

    ○永岡光治君 ちょっと建設省答弁の前に……。今給与局長は、ちょっとしろうとが聞けば、なるほどそうかと考えるかもしれないような答弁だけれども、そうなっていないのですね。御承知の通り紋別定数でワクをはめておりますから、そうして上の方にくると頭打ちがきてなかなか伸びない。私が言うのは、勤務評定で三〇%の中に入る人は少ない。勤務評定ということが拡がつてくると、そうしますと、この有技者というものが問題になる、それに関連する。そうでない者は取り残されるわけです。まじめに働いてきても、それに対して昇給はあるでしようけれども、なかなか勤務評定で上に上がることはできない。最後は期間は延伸するし、最終的にはストップして一向上がらない事態がくる。確かにあなたのおっしゃるように特別昇給は認められております。それはごく限られたパーセンテージです。ですから、そういうそれぞれの紋別定数というものはあるわけですから、給与の格づけで上げるということになると、どうしても最優秀な者から上げていかなければならない。あなたのおっしゃるように、勤務評定が悪い、ちよこちよこ欠勤するような人、そういうことでない限り、どんどん同じように紋別定数で格づけして全部上げていってくれるということは、これは話はわかる、が、そういうことに実際の運営ではなっていない。これは建設省の担当者はそれは御存じだと思う。だからそういうことに関連してくるから、あなた今これは別だとおつしやった。そういうことになるかどうかということを非常に心配するわけです。で、そういうことになるかどうかということをただしているのです。
  55. 滝本忠男

    政府委員滝本忠男君) ただいま級別定数の問題が出ましたので、その御説明を申し上げたいと思いますが、われわれは級別定数というものは、これは。ポストと結びついておるのでありますから、そう毎年々々原則としては変更すべきものではない、このように認識いたしております。しかし実際の嗣用につきましては、先ほどの国会で附帯決議がつけられておるという給与法でございますので、それを運営いたします場合には、等級別定数を毎年若干は改善いたしまして、下の方の等級別定数を改訂するという必要があって現実にそういうことを行なっておるわけでございます。で、現在それではたとえば俸給表のワク外に出ておるものは相当おるかと申しますと、実はいない、ほとんどいないといっていいのであります。ただ現在この昇給期間がたとえば十二カ月、十五カ月、十八カ月というように上の方に参りますと、この一つの等級で号俸が進むと昇給期間が伸びることになっております。そういうところへ入るのは不当ではないかというお話でございますが、これはものは見方でございまして、やはり同じ職務をやっておるのだから、従ってある程度はスピードを早めて昇給するけれども、職務が変わらぬ限りは、まずその昇給する速度が落ちるのは当然である、こういうような見方もあるわけです。しかし、それはそれといたしまして、やはりその昇給期間のあまり長いところに大ぜいの人が停滞いたしませんようにわれわれは、実際の等級別定数を運用いたすようにいたしております。現に行政(二)関係俸給表につきましてもそういう問題が多少ありはせぬだろうかという点を最近研究いたしておりまして、そういう点につきましては、細心の注意を払いまして、そういうところの定数を事実上において改訂いたそう、このように考えております。
  56. 高田賢造

    政府委員高田賢造君) ただいま種々お示しがございましたように、公務員の一般的給与が非常に低いものでございますから、昇給等の際にいろいろ苦慮いたしておりますことは事実でございます。ただ実施官庁といたしましては、極力、ただいまお話がございました等級別定数表につきまして、種種人事院の御当局ともそのつどお打ち合わせいたしまして、極力実際に合うようにいろいろ運用いたしております。お示しの通り給与上の問題といたしまして、私どもいろいろ苦慮いたしておりますことは、まさに御指摘の通りでございます。実際問題といたしましては、現在の給与は、先ほど人事院の局長からお話がございましたように、生活給的な実際の運用であり、実際そういうことになっておりますので、その点を十分加味いたしまして、極力運用に遺憾のないようにするつもりでございます。  なお、養成訓練等の関係につきましては、幸い今までの過去の二年間の経験からいたしますと、養成訓練自体の目的を達成するということを主眼といたしておりまして、養成の結果、給与上いろいろ不都合が起こる、かようなことのないように、実際の運用にあたっては努めております。今までのところ、その点につきましては、結果といたしまして、下都の方であるいは行き届かなかった点があったかと思いますが、幸いにいたしまして、今のところ、そう具体的な不満等は聞いておらないように思います。なお今後十分お示しの点は注意いたしまして、運用さしていただきたいと思っております。
  57. 永岡光治

    ○永岡光治君 それは、特に私は建設関係の現場関係非常勤の者の数が、しばしば本会議でも付帯決議までつけて要望しておりますが、お宅の方は非常に常勤的非常勤と言いましようか、非常勤の諸君が非常に多い、数が。だからあなたは今問題ないとおっしゃるけれども、現状を押さえて問題がないということであって、それはもう大幅にこれを改定しなければならないし、その意味では内閣の全般の問題が一つあります。これが一つ。  それから、これは人事院給与局長の方にお願いをするわけでありますが、お願いというよりも、ただしたいのでありますが、そういうことはできるかどうか。つまり、そういう非常勤を非常に多く抱えておる、この現場官庁を持っておる建設省、そういうものについての級別定数ですね、紋別定数を思い切つてこの際是正をしてもらう意思があるかどうか。ぜひ私はやってもらいたいと思うのですが、これは建設省にもお願いをしたい。  それから、この実施に伴つて懸念されております、いろいろな給与上の片寄りと申しましょうか、偏向と申しましょうか、そういうものが行なわれないような方法として、これは個々に具体的にどうという問題は、いずれ人事院の苦情処理機関等もあるわけでありますから、そこに出て参るでありましょうが、アンバランスが起きないように、その大綱については職員団体等と話し合う必要が私はあると思うのですが、そういう用意を持っておるかどうか。ぜひそうしてもらいたいと思うのですが、その三つの点を一つただしたいと思うのです。
  58. 滝本忠男

    政府委員滝本忠男君) ただいま御承知のように、定員法廃止という問題が起こつておるわけでございます。まあ、そういう問題と関連いたしまして、等級別定数を今後この問題とからめて、どういうふうに考えていくかという根本問題があるわけでございますが、われわれといたしましては、実際の運営におきまして困らないようにその辺は今後考えたい。  先ほど私は等級別定数の事実上の増加をやっておるのだというようなことを申し上げたのでありますが、生活給的運営が比較的行なわれておりますのは、等級の下の方の部分においてそういう状態があるわけでございます。で、その点は今後におきましてもなお御趣旨等に沿うように、われわれも考えておるわけでありまして、一つそういうことを努めて参りたい、このように考えております。
  59. 高田賢造

    政府委員高田賢造君) 常勤、非常勤の間のアンバランス、ことに非常勤労務者の間の給与問題つきましては、お示しの通り問題があることは事実でございます。先ほど申し上げましたのは、養成訓練との関係におきまして問題が起きないように努めたい、そういうことを申し上げたのでありますが、なお先ほどお示しの点、いずれも従来から問題が非常にございますので、今後とも十分一つ御趣旨に沿うように努めたいと思っております。アンバランスの生じませんように極力その点をあんばいしていきたいと思っております。
  60. 永岡光治

    ○永岡光治君 最後に一つだけ。  それでは、重ねて、私、こういうふうに理解しいいかどうか。これは建設省の運用に当たる方の方が特に大事だと思いますのでただしたいわけでありますが、この実施の結果生まれてくるところの有技者と申しますか、そういうもの、何と言っても紋別定数というものがあるわけすでから、どうしても格上げという問題が起こつて参りますと、優先してくるということになると、かえつて波乱のないところに波乱を起こして、業務の進行をかえつて阻害するおそれがあることを憂えるものですから申し上げるわけでありますが、有技者であるからということでそれを特別考慮するというよりは、ほかに持っていない人を置き去りにするということがないような、そういう配慮を十分してもらう。それからそういう意味での均衡といいましようか、これについては先ほど申し上げましたように、十分一つ職員団体と納得のいくように話し合って実施してもらう、こういうことをぜひお願いしたいわけですが、そういうように私はあなたから御答弁をいただいたものと、そういうふうにするのだと、こういうふうに理解していいでしょうか。
  61. 高田賢造

    政府委員高田賢造君) ただいまお示しの通り、私どもも同様に考えております。試験なり養成を受けた者との間にアンバランスを生じませんように、また逆に申しますと、不合格であった向きにつきましての措置についても、万全を期したいと思っております。  また職員団体等との話し合いにつきましても、今後とも十分もちろん相談してみたいと思っております。
  62. 小平芳平

    ○小平芳平君 給与局長から先ほど御説明のあった点なんですが、人事院給与をきめる場合に職務の何と責任によってきめるのですか。
  63. 滝本忠男

    政府委員滝本忠男君) これは人事院が勝手にやっているわけじやございませんので、給与法給与をきめまする基準が書いてあるわけでございます。これは職務の複雑、困難及び責任の度に基づいてきめる、こういうことになっております。
  64. 小平芳平

    ○小平芳平君 そこで職務の複雑、困難と責任給与はきまるわけですが、今、問題にしている点は、建設省じや職務訓練を受けた人あるいは検定試験を受けて合格証明書をもらつたそういう人の給与が、合格証明書をもらつたからといって優遇されるかどうかという点が問題になっているわけです。そこで給与は確かに職務の複雑、困難と責任で、人事院の方でそこに非常に科学的な、合理的な職務内容に応ずる格つけがなされて、それはすでにもう体系が立てられて、できているわけです。ですから確かに今合格証明書をもらつたからといって、そのままですぐ給与が上がるということは給与法の上で考えられない、そういうことは了解できるのです。けれども今後昇給、昇格とか、人材登用とか、そういうような場合には、研修を受けた人あるいは合格証明書をもらっている人、そういう人が優遇されることも相当あるだろうということは、当然想像されるのじゃないですか。
  65. 滝本忠男

    政府委員滝本忠男君) 今のお話の中で、二つ問題があろうかと思うのでありまするが、一つは、一つの等級内におきまして昇給するという問題、またそれに合わしてその一つの等級内で特別昇給ということがございますが、こういうことをやるというようなこと。それから昇格といいまして、等級の、一つ上の等級になるという問題、その両方あろうかと思います。  その一つの等級内におきまする問題につきましては、先ほどから申し上げておりまするように、これはよほど成績の悪い者でない限りは昇給のできないということはないということと、それから昇給はいたすのでありますけれども、あまり昇給期間が延びておりまするところにおきまして、人がたまらないようにこれは等級別定数の改定を考慮するという問題があると思います。そういうことをいたしましても、なおかつ上の等級に参ります場合に、これはすうすういくわけではございませんので、やはり多少のチェックはあるわけであります。その際にそういう研修を受けられましてそうして業務にそれが反映して参りまするならば、そういう方がこの上位の等級にいく可能性が多いであろう、これは当然のことであろうというように考えております。
  66. 小平芳平

    ○小平芳平君 そうすれば、先ほど来建設大臣あるいは官房長の方からたびたびお答えのあった点が、矛盾してくるように思うのですがね。といいますのは、希望を与える、合格証明君をもらうという社会的な栄誉を与える、希望を与えるということは、単なる栄誉だけではなしに、将来その昇格の場合、またどこか新しい職場へ配置転換されるような場合、そういう場合には、合格証明君というものが相当役立つであろうということは当然考えられなければならない、どうでしよう。
  67. 高田賢造

    政府委員高田賢造君) 先ほど来、給与局長のお話がございましたが、建設省といたしましても、決して今度の養成なりあるいは検定の結果といたしまして、当然には優遇されることはございませんけれども、ただ結果といたしまして、その種の人たちが能率上非常にいい効果をあげまして、その結果給与上自然と本来の給与基準の定めるところに従いましていい待遇を受けるということは、これはもちろんあろうかと存じますが、ただまあ検定を受けたから、直ちに当然に特別な扱いをするということはいたさぬと、こういうことを申し上げているわけでございまして、趣旨といたしましては、結論といたしましては、今のようなことを考えているわけであります。
  68. 滝本忠男

    政府委員滝本忠男君) ちょっと申し落としましたので、付け加えさせていただきたいと思いますが、私が先ほど申しましたのは、そういう人々の勤務に、そういう修得いたしました結果が反映いたすということで、この勤務が高く評価されることになることが多いであろうということはあろう、こういうことを申し上げたのであります。  でその際もう一つ申し上げなければならぬことは、これは上位の等級に参りますると、やはり職務責任という度合いが非常にはっきりして参りまするので、そういうことが間接的とはいいながら、反映する機会が非常に多いであろうということは言えますけれども、下位の等級におきましては、そういうことをもちろん反映いたす余地がないわけではございませんけれども、あえて生活給的にその辺の考慮はいたしておりまするので、もちろん反映をいたすといたしましても、そのためにほかの方が圧迫されるというほどではなかろう、このように考えます。
  69. 岩沢忠恭

    委員長岩沢忠恭君) ほかに御質疑はありませんか。——なければ質疑は終了したものと認め、これから本案の討論を行ないますが、今大臣が参りますからしばらくお待ちを願います。  速記をとめて。    〔速記中止〕
  70. 岩沢忠恭

    委員長岩沢忠恭君) それでは速記をつけて。  御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御発言がなければ討論は終局したものと認め、これより本案の採決を行ないます。建設業法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。    〔質感行挙手〕
  71. 岩沢忠恭

    委員長岩沢忠恭君) 全会一致と認めます。よって本案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書につきましては委員長に御一任を願います。   —————————————
  72. 岩沢忠恭

    委員長岩沢忠恭君) 次に、公共工事前払金保証事業に関する法律の一部を改正する法律案を議題に供します。本法につきましては、去る四月五日提案説明を聴取してありますので、本日は逐条説明を聴取いたします。
  73. 高田賢造

    政府委員高田賢造君) 公共工事前払金保証事業に関する法律の一部を改正する法律案の逐条説明を申し上げます。  本改正の骨子は、公共工事の請負契約における工事完成保証人の債務履行を容易ならしめ、もって公共工事の適正な施工を確保するため、工事完成保証人が保証債務を履行して公共工事を完成した場合に、工事完成保証人が請負者に求償し得る金額を、保証金相当額を限度として、保証事業会社が支払い得ることといたしたことであります。このため、工事完成保証人に対する支払いの条文を新たに第十三条の二として加えますとともに、これに伴ないまして第二条、第四条、第十七条及び第十八条の視定につきまして所要の整備を行なったものであります。  以下格規定の改正点について申し上げます。  第二条第三項の改正は、前払金保証事業の定義を改めたものでありまして、本改正による工事完成保証人に対する支払いが前払金保証事業に含まれるものであることを明らかにしたものであります。  新たに設けました第二条第五項の規定は、保証契約の定義を明らかにしたものであります。保証契約とは、前払金の保証に関する契約をいうのでありますが、前払金の保証に関連して行なう本改正による工事完成保証人に対する支払いが保証契約に含まれるものであることを示したものであります。  第四条第三項の改正は、第二条第五項の規定の新設に伴いまして改正したものであります。  新たに設けました第十三条の二の規定は、現在の前払金のなされている公共工事の青負契約の実態にかんがみまして、保証事業会社が、保証約款で定めるところによって、発注者の請求を受けて保証債務を履行した工事完成保証人に対して、一定の支払いをなし得ることとしたものであります。すなわち保証契約にかかる公共工事の請負者が、その責に帰すべき事由により債務を履行しないために、発注者がその請負契約を解除できる場合において、その解除をしないで工事完成保証人にその工事を完成することを請求し、工事完成保証人がこれを完成いたしますと、保証事業会社は、工事完成保証人の負担において、発注者に対する保証金の支払いを免れる結果となるにかんがみまして、発注者がその解除をしたとするならば、支払を請求することができた保証金に相当する額を限度といたしまして、工事力感保証人が請負者に求償することができる金額を工事完成保証人に対して支払うことができることとするものであります。  また、この場合支払いの金額が早期に予定されることによって、関係人の便宜がはかられる実際上の必要が認められますので、保証事業会社及び工事完成保証人は、協議により、発注者の意見を聞いて、支払いの額をあらかじめ定めることができるものとしております。  第十七条第三項の改正は、同項にいう保証債務につきましては、第十三条の二の規定の新設に伴ないまして同規定による支払いに関する債務をもこれに含まれるものであることを明らかにしたものであります。  第十八条第一項の改正は、保証事業会社が保証契約を解約する場合の発注者の同意について定めたものでありますが、第十三条の二の規定の新設に伴いまして、右の発注者には、同規定によって、保証事業会社が支払債務の発生する工事完成保証人をもこれに含まれるものであることを明らかにしたものであります。
  74. 岩沢忠恭

    委員長岩沢忠恭君) 高田君、図解について説明して下さい。
  75. 高田賢造

    政府委員高田賢造君) ただいま逐条の説明を申し上げましたが、なお図によりまして御説明を申し上げようと思いますが、お配り申し上げました前払金保証関係比較図というのをごらんをいただきたいと存じます。ここにあげました例は、請負金額が二千万円でございまして、それに対しまして発注者から前払金が六百万円出ている、こういう場合の例でございます。この場合、発注者が工事完成保証人に履行を請求いたしまして、での保証人が完成した場合にどうなるかということを図でもって書いておるわけでございます。カッコの一の方の図面をごらんをいただきたいと思いますが、現行法では、二千万円の工事のうち、前払いがすでに六百万円請負者に払われておりますので、かりに工事完成保証人がこれを全部仕事をいたしますと、この例の場合でございますと、出来高がゼロの場合でございますから、二千万円の工事全体を工事完成保証人が金を自分の支出において工事を完了するわけでございます。そういたしますと、保証人は工事を完成しました暁におきまして、発注者からその(1)の図面の一番下にございますように、二千万円から六百万円を引きました千四百万円の支払いだけを受けることに、現行法の場合でございますとなるわけでございます。そういたしますと、保証人は、簡単な設例でございますと六百万円もらうべかりしものをもらえなかったわけでございますが、それはその一番右の所にございますように、求償と書いてございます。保証人は請負者、つまり元請と申してよろしいと思いますが、その方に要求できるだけになっておるのでございます。この場合保証事業会社は、その図面にございますように、保証料を請負者からとりまして、六百万円前払いの部分につきましては発注者に対しまして保証契約を締結しておりますので、もし請負者が仕事をしない場合には、発注者からの請求によりまして保証事業会社は六百万円発注者に払うわけでございます。しかし、本件の(1)の例の場合でございますと、保証人がすでに工事を完成いたしました関係上、全然保証事業会社は金を一文も払わなくても済むと、こういう結果になるのでございます。従いまして、この場合現行で、この例でございますと、保証人が一番気の毒であると、こういう結果になるのでございます。  次に(2)の方の図で御説明申し上げますと、この場合(1)の設例で申し上げましたように六百万円の損を保証人が事実上いたしておりますが、そのいたしております六百万円は、今回の改正によりますと、保証事業会社からもらえるようにいたしております。右の図でわかりますように、まず保証事業会社からその場会合は保証人に金を渡します。そういたしますと、保証人は自分の損失がその部分においてはカバーされるわけでございます。そういたしまして、保証事業会社は、そのかわりこの六百万円の支払いました金の肩がわりといたしまして現行法通り、今度はその保証事業会社が諸負者、元請者の方に請求できると、こういう仕組になるわけでございます。以上でございます。
  76. 岩沢忠恭

    委員長岩沢忠恭君) それでは本案についての御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
  77. 田上松衞

    ○田上松衞君 議事進行について。何だかこの案がわかるようなわからぬような、どうもまだ頭に入りきれないのですよ。従って、こういう状態できよう質疑を続けていくということになりますると、さつぱりとんちんかんになってしまいますので、きようは私、説明だけにしておいていただいて質疑を次回に回していただきたいと思います。
  78. 岩沢忠恭

    委員長岩沢忠恭君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止〕
  79. 岩沢忠恭

    委員長岩沢忠恭君) 速記を始めて下さい。
  80. 田中一

    田中一君 僕は田上君の動議に賛成します。従ってこれは各派に、その点よく現行法というものの実体というものをよく説明しなきゃわからぬですよ。今度の場合は手続法なんですね。だから、それを、実体がわからなければどうにもならぬものだから説明だけにして、次回にやるようにお願いします。
  81. 岩沢忠恭

    委員長岩沢忠恭君) それでは田上委員の動議に御異議ないようでありますから、本日はこれをもって散会いたします。    午後零時九分散会