運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1960-05-20 第34回国会 衆議院 本会議 第33号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十五年五月二十日(金曜日)     —————————————  昭和三十五年五月二十日     午前零時五分 本会議     ————————————— ○本日の会議に付した案件  日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約締結について承認を求めるの件  日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊地位に関する協定締結について承認を求めるの件  日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約等締結に伴う関係法令整理に関する法律案内閣提出)     午前零時六分開議
  2. 清瀬一郎

    議長清瀬一郎君) これより会議を開きます。(拍手)      ————◇—————  日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約締結について承認を求めるの件  日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊地位に関する協定締結について承認を求めるの件  日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約等締結に伴う関係法令整理に関する法律案内閣提出
  3. 天野公義

    天野公義君 議案上程緊急動議を提出いたします。  すなわち、この際、日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約締結について承認を求めるの件、日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊地位に関する協定締結について承認を求めるの件、及び、内閣提出日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約等締結に伴う関係法令整理に関する法律案、右三件を一括して議題とし、委員長報告を求め、その審議を進められんことを望みます。(拍手
  4. 清瀬一郎

    議長清瀬一郎君) 天野公義君の動議に御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 清瀬一郎

    議長清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決しました。  日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約締結について承認を求めるの件、日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊地位に関する協定締結について承認を求めるの件、日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約等締結に伴う関係法令整理に関する法律案、右三件を一括して議題といたします。     —————————————
  6. 清瀬一郎

  7. 小澤佐重喜

    小澤佐重喜君 ただいま議題となっておりまする、日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約締結について承認を求めるの件、日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊地位に関する協定締結について承認を求めるの件、日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約等締結に伴う関係法令整理に関する法律案につきまして、日米安全保障条約等特別委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。  本条約及び協定の重要な点を要約いたしますれば、本条約は、現行安全保障条約により築かれた日米安全保障体制を堅持しつつ、現状に即するよう合理的な改正を加えるものでありまして、その要点といたしましては、まず第一に、この安全保障体制国際連合との関係を明確にいたしましたこと、第二には、米国わが国に対する防衛援助義務を明確に規定いたしましたこと、第三に、条約実施全般日米間の協議基礎の上に置き、特に米軍の配置及び装備の重要な変更、並びに戦闘作戦行動のための施設及び区域の使用については、別に交換公文をもって事前の協議の主題といたしましたこと、第四に、従来の日米間に存在した安全保障体制を広範な政治・経済上の協力関係基礎の上に置いたこと、第五に、現行条約には明確な有効期間の定めがなかったのに対し、新条約においては、締約国自主性と両国間の安全保障関係安定性とをあわせ勘案して十年の後には、いずれの締約国も一年の予告をもってこれを廃棄し得ることとなったこと、第六に、内乱条項を削除したこと等であります。  なお、本条約には、さらに、朝鮮動乱に対する国際連合措置に関するもの、及び相互防衛援助協定に関するものの二つの交換公文が付属しております。  次に、現行行政協定にかわる新協定は、従来の運営の経験とNATO協定等の先例を参考として改善を加えたものでありまして、その主要改正点をあげますれば、第一に、行政協定においては、従来、米軍は、施設内のみならず、施設外においても一定の権利を持っておりましたが、今回、施設外においては、両政府間の協議により、原則として日本政府関係法令の範囲内で必要な措置をとるように改めたこと、第二に、米国軍人軍属家族の出入国については、日本政府米軍人軍属の送り出しを要請し、または旧軍人、旧軍属家族退去命令を出したときは、アメリカ側はこれらの者を日本から送り出すことにつき新たに責任を負うこととなったこと、第三に、関税及び税関検査に関して、軍人であっても、部隊として行動していない場合は、税関検査の対象となることとしたこと、第四に、米軍のための労働に関しては、雇用はすべて日本政府を通ずる間接雇用原則とするとともに、保安解雇の問題についても妥当な解決の方法を講じたこと、第五に、民事請求権に関する規定につき、国有財産に対する物的損害に関する請求権相互放棄は、自衛隊用財産に対するもののみに限り、その他の政府財産の場合は補償を受けることとし、また、損害請求の原因となった行為が公務執行中であったかいなかの判定は、日本国民から選定される仲裁人が行なうことに改めたこと、最後に、いわゆる防衛分担金条項は新協定から削除し、わが国の予算上の負担をなくしたこと等であります。  第三の案件でありまする法律案は、本条約及び協定締結に伴う関係法令三十二件の整理を行なうものでありまして、大部分は、条約協定名称変更等形式的改正でありまして、実質的に改正せられたものは、新協定に述べました通りの諸点であります。  本条約及び協定は、二月五日国会に提出され、九日本院において藤山外務大臣から趣旨説明が行なわれ、十一日本院において本特別委員会設置が議決され、直ちに本委員会に付託されました。本委員会は、十九日、藤山外務大臣から右二件の提案理由説明を聴取し、質疑が開始されました。また、日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約等締結に伴う関係法令整理に関する法律案は、二月十九日国会に提出され、直ちに本特別委員会に付託され、三月十一日藤山外務大臣から提案理由説明を聞き、以後は、本法律案を加えて、三案件を一括して質疑が続けられました。  その間、内閣条約締結権及び国会条約審議権等の問題について、参考人を招致してその意見を聴取し、また、二日間にわたり公聴会を開き、さらに委員十名ずつを大阪、仙台、福岡に派遣し、広く学界、言論界財界等の諸氏の意見を聴取する等、国会史上空前にして、あるいは絶後ともなるような慎重審議が繰り返されたのであります。(拍手)すなわち、委員会を開くこと三十九回、質疑委員は与野党を合わせて三十八名、社会党委員定員十三名に対しまして十八名、民主社会党定員四名に対しまして八名に達しました。質疑時間も、公述人参考人等意見陳述を含めまして、実に合計百五十三時間以上でございます。(拍手)  これらの審議の詳細につきましては、すべて委員会議録に譲ることといたします。  かくて、五月十九日、椎熊委員から質疑打ち切り動議が提出せられ、採決の結果、右動議は可決せられました。(拍手討論通告がないので、さらに三案件につきおのおの採決の結果、本条約及び協定承認すべきものと、また、本法律案は可決すべきものと議決した次第であります。  以上、簡単でございまするが、御報告申し上げます。      ————◇—————
  8. 清瀬一郎

    議長清瀬一郎君) 討論通告がありません。  これより採決に入ります。  まず、日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約締結について承認を求めるの件、日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊地位に関する協定締結について承認を求めるの件、右両件を一括して採決いたします。  両件は委員長報告の通り承認するに賛成諸君起立を求めます。     〔賛成者起立
  9. 清瀬一郎

    議長清瀬一郎君) 起立総員。(拍手)よって、両件は委員長報告の通り承認するに決しました。(拍手)  次に、日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約等締結に伴う関係法令整理に関する法律案につき採決いたします。  本案委員長報告の通り決するに賛成諸君起立を求めます。     〔賛成者起立
  10. 清瀬一郎

    議長清瀬一郎君) 起立総員。よって本案委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)      ————◇—————
  11. 清瀬一郎

    議長清瀬一郎君) 本日は、これにて散会いたします。     午前零時十九分散会