○堤(ツ)
委員 今の局長の御
答弁、私はもう少しあれしてもらいたいと思うのですが、
電電公社の中
自体が
電話不足の現状をなくしていくということが、そういう悪徳業者をなくする
一つの方法だということで、中を充実しよう、
電話事情をよくしていこうとお考えになるのは、これは当然のことなんです。ところがそういう
事情をなくしていく間において
——安保じゃないけれ
ども、
電話を利用しようとして
需要申し込みをした人たちが被害をこうむらないような、安全保障対策が要るわけでございます。理屈を言ってみてもこれをなくすということは現実にできないわけなんでしょう。ですからこの業界が現存しておるというその法理的な
根拠がどこにあるかとか、発生の歴史を今の段階で探ってみても仕方がありませんから、現実に横たわっておる問題をどう解消に持っていくかということになると、業者
自体に対するところの積極施策というものが、
電話事情をよくしていくというところの
電電公社の中
自体と同時に、業者に向かっての相当積極的な施策がなければ、私はやはり被害は絶えないと思うのです。これは大事なことでして、なぜおやりにならないかと非常に不思議に思うのです。たとえば私にここに三億の金ができた、質屋をやろうが、高利貸しをやろうが、
電話屋をやろうが、自由なんですね。私の知っておるある人が、どの部屋かは申しませんけれ
どもあるおえら方の部屋に行って、
大臣官房クラスの人に聞いてみた、私は三億ほどの金があるので
電話屋をやろうと思いますがどういう許可が要りますか、こうしろうとが聞いてみたら、それは御自由でございまして何も
電電公社の知ったことではございません、いろいろとこう探ってみると、野放しのやりほうだいだということがおたくの中からの
答弁ではっきりしてきた。そうすると野放しのやりほうだいであるということは
——良心的にやっておる人たちをも私は言うのじゃありませんけれ
ども、どんな悪いこともできるということなんです。今、営業局長がおっしゃるように、どんな悪いことでもやっているじゃありませんか。
電話が何本か入るということになりますと、おたくたちの局の中で、自分たちの名前で申し込まれないものだから、その辺におる人の名前を借りて申し込まして、
新規のもの五十本のうち十本くらい
電話屋がとってしまう。そして名前を貸してもらった名義料というのですか、お礼というのですか、その人にちょっぴり払って、そしてついたところの
電話はやみで売ってもうけておる
電話屋があるじゃありませんか。
公債をたたいておるじゃありませんか。ましてや十五万円の金の融通ができなくなるということになりますと
——銀行とあなた方はおっしゃるけれ
ども、銀行というのは金持ち、ちょっと余裕のある人に縁のあるところであります。郵便局の窓口までは一般庶民は近い感じを持っていますけれ
ども、銀行といったら大きな事業を持ち金を持った中堅階層以上でないと近寄れないところだと思っている。銀行の窓口で庶民が二十万貸してくれと言ったって、だれが簡単に借りられますか。ですから銀行などへ借りにいくという知恵がないのと同時に、この間私に御提出になりました利用率は一・三%じゃありませんか。そういうことからいってみても悪徳業者が出るということを考えなくちゃいけない。悪徳業者というものを規制するところの積極施策がやっぱり要る。私は念のために申し上げておきますけれ
ども、二百万、二百五十万の人たちがこの
電話業によって生計を立てておられるということになりますると、今の
日本の社会情勢からいってこの人たちは中小零細企業に属する人たちです。一般自由業者に入る人たちでしょうから、この人たちの生活権を奪うところの問題までは私は突っ込んでいくことはいたしません。しかもこれは考えてみますると、大いに
電話のほしい人たちに多年便宜を提供した面も認めざるを得ない。これはしかし公共的な見地から見ましたときに、公共福祉のためにのみやってきたかと申しますると、やはり個人の金もうけが優先しておったと言うことが、私は妥当だと思っております。そうするとやむを得ない
電電公社の
事情、
電話の
事情がこうだから、これを地球の上から抹殺することができないという現実であるならば、この現実を認めてある
程度国民の納得のいく
電話業というものになってもらって、これを殺さないでこの人たちの生計の道を立ててもらうというところへいかなければ仕方がないじゃないかと私は思っている。これは民社党的な
考え方と言われるかもしれませんけれ
ども、この人たちを殺すわけにいきません。かといって
電話事情の悪いのにつけ込んでこれを食いものにされては困るのです。ましてやこの第二次五カ年
計画改訂にあたってはこの危険が非常に多いということになって参りますると、今までのように
電話業に対してくさいものにふたをして、そして知らぬ存ぜぬでは、
電電公社はいけないのじゃないか。副
総裁、いかがですか。私はこれは何とかこの際すっきりせぬことにはいかぬ、こう思っておるのですが、
大臣も聞いておられることと思いますけれ
ども、非常に大きな問題です、一応御
答弁いただきたい。