○滝井
委員 学者が調査をしたいということで健康保険組合連合会という名前を軽々に貸しますか。しかも経費を
出しておるんじゃないですか。経費を
出しておるなら自分のところで調査を委託しておるから、自分の名前を使うことは当然ですよ。そういう言いのがれをすることは許されぬと思う。この場合はこれは堂々と、やったならやった組合を
一つ言って下さい。もしあなたが今のような
答弁なら私は
委員長に要求して、次会に健保連の安田会長をここに呼んでもらいたい。きょうでもかまわぬ、呼んでもらって理非曲直を明らかにする必要がある。こういう労務政策的なものを健康保険組合連合会がやるとすれば、僕らは健康保険組合の会計を全部洗わなければならぬ。同時にこれはあとの参考のために、局長にはあとで要求しますが、健康保険組合の収支決算、それから財産、これらのものを
一つ全部
出してもらいたいと思う。この調査のいっている五十組合の財産と決算、
昭和二十七、八年ごろからこっち、健康保険法の
改正されたこっち全部
出していただきたい。こういう綿密な調査を
労働者にやるからには、当然
国会としては補助金を
出しておるから要求する権限があります。五十の組合のこれの患者の調査をやるについて、組合の決算書と予算書、それから所有する財産、これを全部明細書をつけて、具体的にどこの何
療養所を持っておるということを全部
出していただきたい。
それから、ことしの健康保険組合連合会の予算の中から学者に委託する経費というものはどういう形で出ておるか、それをつまびらかにしてもらいたい。これを要求しておきます。そして
委員長にお願いしますが、できればこの問題に関連して安田連合会会長を呼んでもらいたい。これは重大な問題ですから。あとでこれは
理事会に諮ってもらって、ぜひ
一つ要求してもらいたいと思います。
それから次に局長にお尋ねしますが、特定の人を名ざしてこれはやっておるわけです。今あなたの御
説明では、
一つの組合に五十人くらいである、こういうことなんです。そうしますと、そこに虫垂炎とか扁桃腺炎、ひょうそう、関節リウマチス、高血圧、これらの五つの病気について、一組合五十人ずつ
出しておるわけですね。学者がやるのに、特に五十人というものを選んで名ざしてやる、こういうことは体のいい一種の監査ですよ。患者の
実態調査です、ある意味では……。これは幾ら抗弁したって患者の調査です。これは監査をやるのと同じです。患者の
実態調査をやるのと同じです。そして不正があればすぐ監査だ、こういくわけです。名前はなるほど学者に委託をしてやっておるのでこういうことになるのですけれ
ども、だからこういう点については今のような時期に、医療
制度の根本的な調査をやろうというときに、もう少し慎重にやらなければならぬ。やるなら堂々と学者の名前を
出してやったらいい。これは今後必要だからよろしく頼む、堂々と学者の名前でやったらいいのです。それをしかも健康保険組合連合会の名前を使い、健康保険組合の
理事者の中で、厚生省の名前を黙ってかたるなんていう、こういう
理事者がおることは、すでに
社会保険に対する認識を欠いておるのです。役所の名前を使わなければならぬという、こういう事大主義の
理事者というものは、これは私はあとで調べます。どこの組合か調べて、その
理事者も何なら
一緒に呼んでもらわなければならない。いやしくも官庁の名前を便って
労働者にこういう調査を押しつけなければできぬというような、そんな権威のない調査をして何になるのです。こういう点については、あなた方も健康保険組合のこの使った組合に対しては、厳重な抗議を申し込まなければいかぬですよ。それが連合会の責任なんですよ、連合会が監督しているのだから。連合会が自分の名前でやらしておって、連合会の名前の上に厚生省の名前をつけさせておるじゃないですか。それを間違っておったと言う。間違っておったなんて、文書として出ておるのですから、許されぬですよ。こういう点は、どうも太宰さんの保険行政というものはどこか抜かっておる。いわゆる日経連とそれにつながる健康保険組合連合会の言うことは、唯々諾々として聞くけれ
ども、国民大衆の言うことを聞くことができないということでは、これは僕はからだを張ってやります。僕は一人でもやりますよ。からだを張って、そうして徹底的に健康保険組合を洗う。すでに安田さんの時代に事件か起こっておる。全部やめてもらって、そうして当時の監事がそういうところに行っておったら、断じて許さぬですよ。そんなばかなことがありますか。権力をかさに着て
労働者にこんな調査をして、こういうことをやることは、連合会だって許されません。こういうことをあなた方が平気でやらしておるというなら、やってごらんなさい。
一つの
法案だって、私一人でがんばって通さぬから。こういうことを大目に見て、そうして国の補助金をもらっておって、事務費の補助金をもらって、平気でこういうようなことを学者にやらせておって、これは違反でありませんと言う。違反でないでしょうよ。しかしこれはどのくらい
労働者を苦しめ、あるいは医療機関に疑いをかけるかわからないですよ。まるきりこれじゃ、保険の経済のために医療機関というものがあるんじゃないですか。この間私は久留米の問題で注意をしていなければ、こんなことは言いませんよ。久留米の問題で注意をしているから言うのです。久留米の問題は、保険者が、あそこは元社会党の杉本知事が市長をやっていますが、それか済んだあとで、連合会がまたこれでしょう。しかもこれは学者に調査さしたのでありますから、そんな言いのがれは私は許しません。だから、これは
一つ連合会のこの配った五十の、二十七、八年以来の、健康保険法
改正か問題になって以来の財産、それから決算報告書、予算、これらのものを
一つ全部
出して下さい。あなたの責任で出せますか。監督官庁ですから出せるはずです。