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1960-05-27 第34回国会 衆議院 議院運営委員会 第32号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十五年五月二十七日(金曜日)     午後四時五分開議  出席委員    委員長 荒舩清十郎君    理事 菅家 喜六君 理事 佐々木盛雄君    理事 松澤 雄藏君 理事 三和 精一君       安倍晋太郎君    天野 公義君       飯塚 定輔君    池田 清志君       椎熊 三郎君    二階堂 進君       長谷川四郎君    古川 丈吉君       細田 義安君    柳谷清三郎君  委員外出席者         議     長 清瀬 一郎君         衆議院参事         (事務次長)  山崎  高君     ————————————— 五月二十日  委員池田清志君、進藤一馬君、田邉國男君、高  石幸三郎君及び橋本正之辞任につき、その補  欠として毛利松平君、椎熊三郎君、安倍晋太郎  君、服部安司君及び天野光晴君が議長指名で  委員に選任された。 同月二十七日  委員天野光晴君、砂原格君、服部安司君及び毛  利松平辞任につき、その補欠として柳谷清三  郎君、二階堂進君、細田義安君及び池田清志君  が議長指名委員に選任された。 本日の会議に付した案件  今次の津波災害につき議長からの見舞電報発送  の件  議員田中彰治君及び同佐藤洋之助請暇の件  津波による災害についての村上国務大臣報告  及びこれに対する質疑  農林水産委員会及び建設委員会委員派遣承認  申請の件  その他の委員会津波による被害状況調査のた  めの委員派遣等の件  本日の本会議議事等に関する件
  2. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 これより会議を開きます。  実は、議長が本日病気でございますので、副議長に本委員会に御出席を求めましたが、不幸にして御出席がございません。そこで、理事佐々木君及び三和君が副議長のところへただいま行って参りました。その報告をお願いいたします。
  3. 佐々木盛雄

    佐々木(盛)委員 ただいま中村副議長に面会いたしまして、ただいま議院運営委員会を開催しようとしておるので、副議長としてぜひとも御出席を願いたい旨を伝えました。私たちは、今度の災害緊急性にかんがみ、国民の負託にこたえるために、ぜひとも本会議を本日開きたいということで、このことについては、副議長清瀬議長からもすでにお聞き及びのところだと思う、従って、ぜひとも出席してほしいということを申し上げました。それに対して、副議長としては、あらかじめ、そういう場合に誤解があってはならないからということで、文書に書いたものをお持ちになっておりまして、それを示されました。ここでそれを読み上げます。    会議出席できない私の見解会期延長の有効無効の論はしばらく別として、野党の欠席のまま一方的に与党のみで本会議を開くことは適当でないと思う。   災害対策については、尽くすべき手は政府及び各党ともそれぞれ実行しつつあり、視察調査団派遣見舞金の醵出等行なっている。議長与野党の前議長、副議長等事態の収拾について意見を徴し対策を立てつつある。   この間に再び単独審議を強行することは、事態をさらに悪化されるおそれがある。政府与野党国会混乱の原因を反省し、謙虚な態度と寛容な精神でもうしばらく国会正常化のため一段の努力を続けられたいことを要望する次第であります。   よって本日の会議には出席いたしません。こういうことでありました。ざらに重ねて、それでは、きようは議長は病躯を押して、本会議出席のために、もうしばらくすればお見えになる、議長がお見えになって、議長があなたに重ねて御出席方要求があっても、あなたは出ませんかという私の質問に対しては、議長から出てくれという要求があっても、それに対する回答は、ただいま示したこの「会議出席できない私の見解」と同様である、従って、出席はいたしません、こういうことでありました。
  4. 菅家喜六

    菅家委員 ただいま議長病気中であるけれども、重大な、かつてない災害対策の本会議であるから、病を押して出てくるということで、今、事務の方から聞きますと、二十五分に御登院になるということであります。しかるに、副議長はあらかじめ用意した文書による見解なるものを今佐々木君から報告を受けました。まことにこれは奇怪しごくな見解でありまして、かくのごとき見解を持つならば、副議長は当然この席に来まして、われわれ委員に、責任ある立場から、この場において責任あるその所論を述べなければならない性質のものである。そろして、この見解に対する質問等も私どもあります。また、意見もある。出席せずして、ただこういう見解自分は持つんだということで出てこないということは、これは鵬職のそしりを免れないものである。これは重大なことで、幸いに文書をもって出てきたのでありますから、これは速記にとどまったのである。この「会議出席できない私の見解」というものは御本人の直筆でありますから、私は、少なくとも国権の最高機関たるところの副議長栄職にある人が、かくのごとき見解を持つことは、議会制度を否認する考え方であると思うのでございます。しかし、これは本人のいないところで論じましても何ですから、私は、ただ速記にとどめておきますが、われわれはこの副議長に対する態度を決定しなければならない段階になってきたわけでありまして、再三再四、今日単独審議を行なわないために、あらゆる人をもって、また文書をもって運営委員長が両党に交渉を重ねておったのであります。しかし、おそらく彼らはこの見解のもとに出席しないでありましょう。国会はどうなるでありましょうか。災害ができても、国家に重大問題が出てきても、野党のものが出席しなければ国会が開けないということになりましたら、これは重大なことであります。私があえてここでこのことを論じますのは、速記にとどめておきまして、やがてわが党はわが党の態度を協議しまして、重大な決意をしなければならないと思いますので、委員長の手元に副議長見解のその文書というものは保存しておかれまして、適当な処置をこの後に私はいたしたいと思うのであります。  そうなりました以上は、議長は病を押して御出席下さるのでありますから、まことに議長にはお気の毒なことでありますが、正副議長がいなくても運営委員会は開いて何も差しつかえないのでありますけれども、しかし、今日までの慣例で、やはり議長なり副議長の列席の上にこの会議を進めていくということが順当だと思いますので、今直ちにお着きになるようでありますから、議長がここにおいでになってからこの議事を進めることに、委員長においてお取り計らいを願いたいと思うのであります。
  5. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 ただいま菅家君からの御発言でございますが、まことに適当な発言だと私は思います。この副議長の「私の見解」という自筆の書類は、私が保存をいたしまして、やがてとの問題についで適当な方法を考えたいと思います。——ただいま議長は病を押して登院せられました。(拍手)  先ほどの副議長の「私の見解」という問題等につきましては、重大な事柄でございますので、皆様方の隔意ない御発言を願いたいと思います。
  6. 椎熊三郎

    椎熊委員 私は、今朝、議長の招請に応じてお宅へ参上いたしました。あの事件以来大へんなおけがをせられておることを承っておりましたが、まのあたりあの重傷の状態を見て、実に私は驚き入ったのであります。そこで私、委員長にお尋ねしたいのは、委員長を通じて議長からお答えいただければなおさらけっこうですが、きょう本会議を開くとの要請によって、議長はあのおからだでございますから、登院はできなかろう。今私は、衛視さんの肩におんぶしてこの席上に来られた議長の姿を見て、実に驚愕いたしました。あのような重傷を負われても、なお国家のために議会においで下すったことは、われわれ議員としては感謝にたえません。(拍手)しかしながら、それに先だって、私耳にしたことは、議長は今朝来との事態を直視して、自分はからだが不自由であるから、副議長に、かわって本日の本会議を主宰してくれということを御下命に相なったと、私は人ずてに聞いております。それにもかかわらず、先刻のような文書によってこの席上に出席できないという回答を副議長からいただいたとたれば、これは副議長としての職責に欠けるもの、重大なる瑕疵があると私は考える。国会の神聖を保持し、議会政治を守っていくという上に、非常な御決意あって議長も副議長も党籍を離脱せられておる。その方が、今日、この重傷を負われた議長の命令に従わずして勝手な言動に出られたということは、私どもは黙過することはできません。そこで私がお伺いしたいのは、議長は、本日、副議長に、自分にかわって本日の本会議を主宰せよということをはたして御下命になったかどうか。もしそれが事実と違っておれば、また別な観点から私はただしたい。もし子の通りだとすると、これは実に重大なことでございまして、聞き捨て相ならぬことでございますから、その点を伺っておきたい。
  7. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 それは議長にお尋ねですか。
  8. 椎熊三郎

    椎熊委員 あなたを通じて議長にです。
  9. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 議長さん、ただいまの椎熊委員の御発言にお答えを願います。
  10. 清瀬一郎

    清瀬議長 お答えいたします。私は、特に公式に命令したということではありませんが、本日もし本会議が開ければ、私のからだはこの通りでありまするから、どうか、主宰はできませんかという懇談をいたしたのであります。さようお聞き取りを願います。それで、自分のもと属しておった党派のものがだれ一人出ないのに、出ることはむずかしいという、ちゅうちょ逡巡の意がありましたから、それであったら、私が無理して出ましょうということになったのでございます。
  11. 椎熊三郎

    椎熊委員 ただいま議長さんのお話を聞いて私はさらに驚きました。議長は、あの重傷のもと、親しく副議長と御懇談相なったという。しかるに副議長は、私の解釈をもってすれば、議長要請に反した行動に出ておるという事実が明らかになったと思います。私は、これはひとりその事実だけではなしに、このような重態にあらるる議長が、副議長が従ってくれなかったために、あんな姿で議会登院しなけれげならなかったという状況は、事人道問題にも関すると思います。すこぶる重大問題でございますから、私一個の見解は持っておりますけれども、私は政党員ですから、党へ帰ってそれぞれの機関と打ち合わせいたしましてこれに対処したいと思います。私は議運の委員の一人でありますけれども、事は歩まりにも重大でございまするから、本日は皆さん方にお願い申し上げて、私は直ちに本部へ帰ってそれぞれの機関と相談いたします。
  12. 菅家喜六

    菅家委員 ただいま椎熊委員の御発言、全く同感でございます。議長は病を押して御出席下さいましたのでありますから、この問題はこの程度にとどめまして、本会議が終わりましてから緊急理事会を開き、その理事会意見によりまして党の方針もただして、議長も御病気のことでありますから、本会議を急いで、御迷惑のかからないような程度に終了したいと思いますから、すみやかに委員会を進められまして、本会議を直ちに開かれんことを望みます。
  13. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 ただいま菅家君の御発言でございまして、事重大でございますので、これらと関連いたしまして、本会議終了後直ちに理事会を開きたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり]
  14. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  15. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 続きまして、まず、今次の津波災害につき議長からの見舞い電報発送の件について、事務総長から報告を願います。
  16. 山崎高

    山崎事務次長 去る二十五日、議長から、災害救助法の発動された各道県知事に対し、次の通り見舞電報を発送いたしました。電文は、津波による貴道県下の被害甚大なるととを承り、痛心にたえません。罹災者各位に対し衷心御同情申し上げるとともに復旧に万全の措置を願います。以上であります。なお、あて先は、北海道青森岩手宮城三重和歌山徳島高知、宮崎、鹿児島の各道県知事あてでありまして、いずれも災害救助法の発動された道県であります。
  17. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 次に、議員請暇の件についてでありますが、議員田中彰治君から、米国及び西欧各国政治経済並びに農業事情視察のため、五月三十日から七月十一日まで四十三日間請暇申し出があります。また、議員佐藤洋之助君から、ロンドンにおける万国郵便連合郵便研究諮問委員会出席のため、六月十三日から七月四日まで二十二日間請暇申し出があります。  右両件は、先ほどの理事会における話し合い通り、これを許可することとし、本日の本会議においてこれを決定するに御異議ありませんか。     [「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  18. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
  19. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 次に、津波による災虫についての村上国務大臣報告についてでありますが、先ほどの理事会に去ける話し合い通り、本日の本会議においてこれを行なうこととするに御里議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、村上国務大臣から成規発言通告がありましたから、御報告いたします。  右の報告に対し、自由民主党の周東英雄君から質疑通告がありますが、先ほどの理事会における話し合い通り、これを許可することとし、その発言時間は十五分程度とするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  21. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、周東君の要求大臣は、建設大臣農林大臣大蔵大臣運輸大臣であります。
  22. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 次に、各委員会からの被害状況視察のための委員派遣承認申請の件についてでありますが、事務総長から説明を願います。
  23. 山崎高

    山崎事務次長 御説明申し上げます。  建設委員会から委員派遣承認申請が参っております。それは、第一班は橋本正之君、第二班は二階堂進君、第三班は井原岸高君でありまして、第一班、第二班は七日間、第三班は五日間でございまして、第一班は北海道、第二班は青森県、岩手県、宮城県、第三班は三重県、和歌山県でございます。  次に、農林水産委員会から委員派遣承認申請が参っておりまして、その第一班は、秋山利恭君、笹山茂太郎君、田道國男君、第二班は、金丸信君、吉川久衛君、本名武君、第三班は、高石幸三郎君、永田一聖君、丹羽兵助君でございまして、第一班、第二班は七日間、第三班は八日間、第一班は北海道、第二班は青森県、岩手県、宮城県、第三班は三重県、和歌山県、徳島県、高知県でございます。
  24. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 それでは、右各委員会委員派遣承認申請の件については、派遣の際は、各委員会がなるべく個別に行なわないで一つにまとまって行なうこととし、いずれもこれを承認すべきものと決定するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、その他の委員会から被害状況視察のため委員派遣承認申請が提出されて参りました場合には、なるべく前の各委員一つにまとめて行ならこととし、議長においてこれを承認すべきものと決定するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  26. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、派遣委員事情により航空機を利用することについて承認いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、この際、派遣委員は、自動車の利用及び現地の案内を除いては、一切地元に迷惑をかけないこと、また、派遣先が自己の選出道府県にならないようにすることを申し合わせたいと思いますが、御異議ありませんか。     [「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  28. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
  29. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 それでは、本日の本会議は、四時四十分予鈴、四時五十分開会することといたしますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  30. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
  31. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 次に、次回の本会議及び委員会は、追って公報をもってお知らせすることといたします。  本日は、これにて散会いたします。     午後四時三十九分散会