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1960-04-05 第34回国会 衆議院 議院運営委員会 第21号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十五年四月五日(火曜日)     午後零時五十一分開議  出席委員    委員長 荒舩清十郎君    理事 菅家 喜六君 理事 佐々木盛雄君    理事 長谷川 峻君 理事 松澤 雄藏君    理事 三和 精一君 理事 下平 正一君    理事 池田 禎治君       天野 公義君    天野 光晴君       砂原  格君    小林 正美君       阪上安太郎君    八木  昇君       木下  哲君  出席国務大臣         国 務 大 臣 石原幹市郎君  出席政府委員         警  視  監         (警察庁長官官 原田  章君         房長)         警  視  監         (警察庁警備局 江口 俊男君         長)  委員外出席者         議     長 清瀬 一郎君         事 務 総 長 鈴木 隆夫君     ————————————— 本日の会議に付した案件  緊急質問の取扱に関する件  国会議員身辺保護等に関する件  本日の本会議議事等に関する件      ————◇—————
  2. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 これより会議を開きます。  実は三池炭鉱争議に関する緊急質問取り扱いでございますが、去る二日にこの緊急質問各党ともやっていただくような考えで、運営委員長といたしましては努力したのでございますが、各党ともにいろいろな行き違いがございまして、本日この緊急質問をするということにまで日が延びております。まことに委員長のとりなしが下羊と申しましょうか、連絡が不十分ということでございまして、まことに遺憾でありました。この点は私からおわびを申し上げます。  まず、緊急質問取り扱いに関する件についてでありますが、自由民主党大坪保雄君から、三池炭鉱就業妨害事件に関する緊急質問が提出されております。また、日本社会党赤松勇君から、三池争議に関する緊急質問が提出されております。また、民主社会党武藤武雄君から、三池炭鉱争議流血事件に関する緊急質問が提出されております。  右各緊急質問は、先ほどの理事会での話し合い通り、右の順序により本日の本会議において行なうこととし、その発言時間はおのおの三十分以内とするに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、大坪保雄君の要求大臣は、総理大臣労働大臣及び石原国務大臣であります。また、赤松君の要求大臣は、総理大臣労働大臣通商産業大臣運輸大臣及び石原国務大臣であります。また、武藤君の要求大臣は、総理大臣労働大臣石原国務大臣及び通商産業大臣であります。     —————————————
  4. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 次に、本日の議事日程第三、農地被買収者問題調査会設置法案に対して、日本社会党久保田豊君、民主社会党中村時雄君から反対討論通告があり、自由民主党淺香忠雄君から賛成討論通告がありますが、討論の時間は、先ほどの理事会での話し合い通りおのおの十五分程度とするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、本法案採決は、起立をもって行なうことといたします。     —————————————
  6. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 次に、本日の本会議議事順序について、事務総長から説明を願います。
  7. 鈴木隆夫

    鈴木事務総長 まず最初に、緊急質問をお願いいたすのでございますが、その順序は、大坪さんを最初にお願いいたしまして、その次に赤松勇さん、それから武藤武雄さん、この順序でお願いいたします。それから日程に入りまして、日程第一は全会一致でございまして、これは地方行政委員会理事の渡海さんが御報告に相なります。それから、日程第二も全会一致でございまして、これは商工委員長中村さんが御報告に相なります。それから、日程第三につきましては、社会党民主社会党反対でございます。これは内閣委員長の福田さんが御報告に相なります。この採決は、ただいまおきめいただいた通り起立採決をお願いいたします。  以上であります。
  8. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 事務総長議事順序についての説明につきまして、何か御発言ございますか。——なければ、さよう決定いたします。     —————————————
  9. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 先ほどの理事会におきまして、民主社会党及び日本社会党から、石原国家公安委員長、並びに荻野警察庁次長江口警察庁警備局長出席を求められております。荻野次長はまだ来ておりませんが、すぐこちらに着く予定でございます。以上三名出席することになっております。どうぞ質疑をお願いいたします。
  10. 池田禎治

    池田(禎)委員 この際、石原国務大臣一言質問をいたします。  大牟田のいわゆる三池の労働争議が非常な深刻な場面になっていることは、まことに遺憾であります。労働争議そのものについては本委員会は何ら関知するところでございませんので、内容には私は入ろうとは思いません。ただ一言、見のがすことができないことは、先般わが党の代表が現地調査に参りましたときに、地元警察署長が、治安の維持もなかなか困難なときであるから、議員身辺保護等については責任を持てない、こういうことを答えて、これに対して、私の方の党の県連の会長から厳重な抗議があった、これに対して警察は、その言葉は容易ならぬ言葉であると言われてその言葉を取り消すと言って、私服を五名つけた、こういう事実がある。国会開会中に議員現地に派遣するということは、容易ならざる事件でない限りこれを派遣しないことは、言うまでもありません。ところが、国会議員身辺保護ができないということが、法治国家として許されるか。あなた方はどういう見解を持っておるか。私は、警察取り締まりがとうだとか、さようなことは申そうとは思いません。そういうことが法治国家として、あなた方責任の衝にある人として、どういう責任をとるおつもりでありますか。その点、まず国務大臣から責任の所在を明らかにしてもらわなければならぬ。
  11. 石原幹市郎

    石原国務大臣 先般、民主社会党議員各位調査に行かれました際に、今池田委員から言われたようなお話のことでございますが、どういう言葉があったかということは、調査に行かれた議員の方ははっきりしておられると思うのでありますが、こちらの方ではまだはっきりしておりませんので、はっきりしたことは申し上げられませんが、もしそういう言葉であったとすれば、これはまことに言葉が過ぎておると思います。乱闘のあとの非常に興奮しておったときではないかと思うのでありますが、いずれにいたしましても、言葉が非常に穏当を欠いておると私も感じます。さっそく、現地におきましても、どういうことがあったか、よく調べるようにということを言っておるのであります。今後そういうことがないようにすることはもちろんのこと、そういう言葉につきましては、警察当局を通じましてよく調査し、今後そういうことのないように十分戒めたい、かように考えます。
  12. 池田禎治

    池田(禎)委員 二十八日のいわゆる流血事件に対して、現地において、福岡警察本部長は、第一組合といい、第二組合といっても、労働組合であるから、秩序ある整然たることが行なわれることを期待しておったけれども、こういうことになって遺憾であると言った。一体どこの警察本部長かと言いたい。全くそういうことは国民のひとしくあぜんとするところでありましてまさに流血の惨は免れまいということは、新聞も予想し、労働組合みずから、実力をもって排除すると、堂々とやっておるときに、そういうことを言っておる。私は、現地の状態というものは、警察はないと思う。さらに、この労働争議の中に国会議員がほとんど常駐しておる。その国会議員から、警察はいかなる場合にも出動してはならないという厳重な抗議を受けておるというので、現地署長が、これに対して、国会議員から、国会開会中に、こういうきびしいお小言を受けておるから、私どもは思うにまかせません、こういうことを言明しておりまするが、あなたの方ではさようなことを許可されておるのであるか、どうであるか、そのことを承りたい。
  13. 石原幹市郎

    石原国務大臣 私の方では全然そういうことを聞いておりません。
  14. 池田禎治

    池田(禎)委員 聞いておらないとすれば、そういう事実があったとすれば、長官としていかなる責任をおとりになりますか。
  15. 石原幹市郎

    石原国務大臣 言われたような事実は、私はおそらくあり得ないと思うのでありますが、ただ、結果においてああいう乱闘事件があったのでありまして、これは当局が得ておりました情報等では、両組合とも、あまり無理をしない、流血の惨は避けるというようなことを言っておった、しかし、事態がどう進展するかもわかりませんので、警察当局は、大牟田は千五百名、荒尾の方はたしか五、六百名詰めまして、しかも三川鉱近くまで行っておったのでありますが、いろいろのことでおくれまして、乱闘の直後であったということで、これはきわめて残念なんでありますが、国会議員からいろいろそういう抑制を受けておったというようなことは、私は断じてないと信じております。
  16. 池田禎治

    池田(禎)委員 これは本日の本会議において緊急質問が行なわれまするから、当然このことは出ると思います。私どもは事実無根のことを言おうと思っておりません。ところが、そういう形式的な答弁では、さようですかと納得するわけにいきません。現地署長がみずから語っておる。国会議員から厳重な注意を受けております。警官が労働争議に出動しては相ならぬ、もしさようなことがあれば、国会で取り上げると、明らかに現地署長が言明しております。私は根拠のないことをあなたに聞こうとは思っておりません。あなたは報告がないというなら、なぜこういうことを調査しないのか。自由民主党調査団の諸君も、これを言明しております。そういう報告がなければ、それに対して、そういう事実があるかないか、すみやかにあなた方は警察電話ででも調べて、本会議において答弁のできるようにして下さい。そういう用意がありますか。
  17. 石原幹市郎

    石原国務大臣 警察当局といたしましても、労働争議自体と、それからそれに伴う不法行為というものは、これは厳重に区別しておるのでありまして、いわゆる労働運動といいますか、労働争議に介入すべきものでないということは、一応の原則としておりますけれども、それから派生しまする不法行為に対しましては、厳重に取り締まりをしなければいけないということを十分連絡しております。そういう指示もしておりまするので、原則的に、労働争議に出てはいけないとか、そういうことは断じてないと私はかたく信じておりまするが、お話にありましたようなことは、連絡官も行っておりまするから、全体を通じましていろいろ調べてみたいと思います。
  18. 池田禎治

    池田(禎)委員 そういうことはないと思いますということでは、あなたは無責任です。調べた上で返事をするとなぜ言わないか。あったらどうするのですか。現地警察署長が言ったことで、録音を取ってある。架空の事実ではありません。記録が残っておる。あなたは、そういうことはないと思いますと言われるが、それを私がどうして一ぺんで信ずることができましょう。あなたは、こういう不法事件が起きることは考えなかったと言われるが、かつて王子製紙の苫小牧のときも、そういうことを言った。世間の人は、何らかの形で流血の惨を免れないと思い、新聞も報道しておる。あなた方だけそれを感じないということは、血のめぐりが悪いのか、わざと逃避するためにそういう言辞を弄しておるのか。いいかげんな言いのがれの答弁を私が許すと思いますか。そういう事実があったらどうするかということを私は聞いておるのであるから、あなたは、すみやかに調査してどうするということをなぜお答えにならぬか。
  19. 石原幹市郎

    石原国務大臣 いかなる事態が起きるかわからぬということは、警察当局でも十分考えまして、非常に警察力を動員して、三川鉱の近くの三川派出所まで前進いたしておったのであります。あまり無理はしないということを言うておりましたのや、いろいろ得ておりました情報手違い等から、時間が若干おくれたということもありましてああいう事態になったので、まことにこれは残念に思っております。それから、警察庁当局といたしましても、労働争議から派生する不法な行為に対しては、断固厳重取り締まり処置をしろということを言っておるのであります。本部長ともあろう者が、労働争議に関連する一切のことには出ないのだというようなことを言っておるということは、私は、常識上信ぜられないことと思いまして、先ほど申し上げたのでありますが、しかし、いろいろ御指摘でありますので、連絡官も行っておりますから、十分そういう点は調べてみたいと思います。
  20. 池田禎治

    池田(禎)委員 警察官が何名動員されようが、どうあろうが、こういうことを防ぐことができなかったとすれば、これはあなたは無能です。ゼロを一万動員しても、ゼロはゼロです。こういう奇怪な答弁はやめていただきたい。一体全体、国会議員が行って、こういう紛争の中に警察官が出てはならないということを現地署長が聞いて、それがために大きな制約を受けておると、はっきり言明しておる。そういうことが許されるなら、われわれも参って——警察官に出動しろとか、出動するなということで、国会議員の言動によって制約されるということがあり得るのですか、ないのですか、そのことを私は伺っておる。
  21. 石原幹市郎

    石原国務大臣 先ほど来申し上げておりますように、そういうことはあり得ないと思いますので、調査しまして、不当なことがありましたならば、何らかの措置をとりたいと思います。
  22. 菅家喜六

    菅家委員 池田委員の御質問は、大体二点なんです。その一点は、国会議員現地に行った際に、このような事態のもとにおいてはその身分の保護はできない、こういうことを地元警察当局が言った、これに対する事実がどうかという点が一つ。それからもう一つは、国会議員の方から要求があって労働問題すべてに関係することには介入してはならない——広い意味においてそういうようなことを現地警察当局が言った、これに対する処置、この二点を聞かれておるのでありますが、今の国務大臣の話によると、そういうことは常識的に考えられないという御答弁であるが、証拠をもって示されたことであるから、録音等もあるので、そういうことが出てきた場合においては、それでは答弁としても済まないので、連絡官も行っておるというのであれば、直ちに電話でこの二点を明らかにして——本日はこれに関係する各党緊急質問等もあるので、おそらくはそういう問題に触れてくると思うのであります。その際に、どうもそういうことはあり得ないのだという答弁では済まないのであって、直ちに大臣の方において現地電話をかけまして、この二点に対して現地の明らかな調査を備えられて、今日の本会議緊急質問に答えられるようにしていただきたい。これ以上ここの委員会でこの問題を取り上げてみても仕方がないので、直ちに本会議が開かれて、これらに関する緊急質問があるのでありますから、そういう際に備えてもらいたいということで、この質問は打ち切っていただきたい。それで、大臣から一応それに対する御答弁を得て、これは閉じたいと思います。
  23. 石原幹市郎

    石原国務大臣 菅家理事からのお話でございまして、さっそく向こうに今御指摘になりました二点につきまして連絡をとりまして調べたいと思います。
  24. 池田禎治

    池田(禎)委員 これは本会議に間に合うようにすみやかに手配しなければ、あなた個人の、そういうことはないと思いますということでは、私は了承しません。
  25. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 それでは、石原国務大臣及び警察当局に対する質問は、以上で終わります。     —————————————
  26. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 それでは、本日の本会議は、二時五十分予鈴とし、三時から開会することといたしたいと思いますが、いかがですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  28. 荒舩清十郎

    荒舩委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、明後七日定刻から開会することといたします。従いまして、次回の委員会は、同日午前十一時から理事会を開き、理事会散会後に委員会開会することといたします。  本日は、これにて散会いたします。     午後一時十三分散会