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平出説明員 引き継ぎまして、お
手元にお配りしてございます「
東京及びその
周辺の
都市交通について」に
いろいろ表が書いてございますので、表に基づきまして簡単に御
説明したいと思います。
東京につきましては、三十一年八月十四日に
都市交通審議会の
答申がございました。
答申の概要を申し上げますと、第一表というのがございますが、将来の
輸送量は第一表のように
伸びると想定いたしまして、それで
路線網を作ったわけでございます。たとえば
東海道で申し上げますと、
横浜—品川間は二十九年を一〇〇とすると最大の
通過量が五十年には一七九になるだろうというふうな
数字でございまして、以下
京浜線の
大井町
—品川間が一九一くらいの
指数を示すであろうというふうに
予想しまして、いろいろな
路線網を作ったわけでございます。そのように
輸送需要が
伸びるであろうと想定して、根幹となる
交通機関の
輸送力増強対策として、
地下高速鉄道網その他につきまして策定したのが第二表以下であります。
第二表で
地下高速鉄道整備計画というふうになっておりますが、これはお
手元に
地図をお配りしてございますのでこれを
ごらんになって下さい。四号線の
延伸とございますが、四号線というのは
緑色で書いたものでございます。当時
池袋からお茶の水まで
開通しておったのでございますが、それを延ばしまして、
東京を
通りましてそれから
新宿を通って
荻窪、
方南町の方へ参る線を作る、それが
一つ。それから二番目に、これも現在ございます
銀座線と申しますが、黒い線でございます。浅草からずっと来まして上野、神田、日本橋、
銀座を通って
虎ノ門、赤坂、
渋谷、こういうふうにあったのですが、これを
渋谷から
三軒茶屋方面への
延伸というふうなのが
一つのものでございます。それから三番目に
馬込、
武蔵小山、五反田、
品川方面から
押上方面に至る、これが一号線でございまして、図の赤い線でございます。それから四番目に
祐天寺、
恵比寿方面から
北千住方面に至る、これが二号線でございまして、これは
祐天寺になっておりますが、いよいよきまりますときに少し変わりまして
中目黒、
恵比寿、
六本木——こっちの方がちょっとルートが変わりましたが、そして
北千住に至る青い線でございます。それから五番目に
中野、
高田馬場方面、
下板橋、
巣鴨方面及び江東、
東陽町
方面と都心とを結ぶ、これは五号線で黄色い線でございます。二つありまして、北の方の
下板橋から大手町へ行くもの、それから
中野の方から両国の方の
東陽町の方へ抜ける、こういうふうな線でございます。それから六番目に
池袋から
向原方面への線、これはもとへ戻りまして
緑色の線で、
池袋でとまっておりましたのを
向原へ延ばす、こういうふうな趣旨で
答申をいたしまして、その後
都市計画決定、
首都圏整備委員会の
決定などございまして、この図が確定いたしました。
それから
国有鉄道につきましては、
京浜、山手の
分離、
東京—三鷹間の
複々線化、
南武線及び
東神奈川—原町田間の
複線化、
横須賀線、
湘南電車の
分離、その他、それから武蔵野線及び根岸線の
建設というようなものが
答申の内容に盛られておったわけでございます。
それから
所要資金としましては、第四表でございますが、
国有鉄道千二百二十億、
地下高速鉄道千五百億というふうに
所要資金も確定したものでございます。
以上が三十一年八月の
都市交通審議会第一次
答申の概略でございますが、この
答申がどのように実行されておるかというのが次の第五表以下でございます。
これは少し、くしゃくしゃしておりますが、最初の第四号線をとって申し上げますと、四号線というのは
緑色の線でございますが、これは
工事が少しずつ分かれておりますのでこまかくなっておりますが、要するに
東京—西鉄座間一・一キロの
延長は、右の方の欄にございますが、三十二年十二月十五日
開通、それから
西銀座から
霞ケ関が三十三年十月十五日
開通、
霞ケ関から
新宿まで三十四年三月十五日
開通、これはすでに
開通しております。それから
池袋—新宿間の
残工事、これは駅その他の
工事でございますが、これが来年の三月
竣工予定、それから
環状線の外へ延びていき
ます分につきましては
新宿南中野間、これは三十四年三月に
着工いたしまして、三十六年三月に
竣工予定、それから次の本町通三丁目から
方南町まで、これが三十四年九月に
着工、三十六年三月
竣工、これは富士見町までで、
方南町まで全部
開通いたしますのは三十七年三月、さらに
荻窪までの
延長は三十五年五月に
着工いたしまして、三十七年三月に
竣工予定、こういうふうになっておりますので、第四号線全部見ますと、三十七年三月にでき上がるというようなことで、今
工事中でございます。それから四号線のもう
一つの端の
池袋から先の
向原、これは
審議会の
答申では四十年度以降四十三年度までに作ったらどうかというふうな
答申でございましたが、
首都圏整備委員会の
決定によりますと、三十九年度以降というふうになっておりまして、順位が非常におそいことになっておったのですが、最近の情勢にかんがみまして、
営団としても多少早く取り上げるような動きになっておりまして、大体三十九年の三月くらいには
池袋—向原を
開通させるように最近
計画を変えておるようでございます。それから第二号線関係、青い線でありますが、これは
北千住が始発になっておりますが、途中から先に手をつけまして、
南千住—三ノ輪を一番先に手をつけまして、
南千住—三ノ輪と
三ノ輪—仲御徒町、つまり
南千住—仲御徒町が三十六年二月
竣工の
予定になっております。これで
北千住がちょっと
あとになりましたのは、
国鉄との駅舎の関係か何かで相談がおくれたとかいうような話も聞いております。それで
北千住—南千住はちょっとおくれまして、三十七年一月
竣工、
仲御徒町—人形町が三十七年二月
竣工、
人形町
—虎ノ門及び
虎ノ門—中目黒、終点まで、これは三十九年二月
竣工、こういうふうな
予定になっておりまして、この二号線全体は三十九年三月には
開通いたす、
オリンピックが開かれます三十九年三月には作り上げてしまう
予定になっております。なお、二号線は
北千住で東武鉄道、
中目黒におきまして
東横線と接続いたしまして、
相互乗り入れでもって、東武の車を中に入れる、また東横の車を中に入れる、逆に
地下鉄の方から
東武線、
東横線の方に
お互いに出ていくというふうに、
車両の直通をやるというような
計画になっております。それから第五号線、これは黄色い線でございますが、これは三十一年八月の
審議会の
答申によりましても三十九年度以降というふうになっておりまして、順位がかなり
あとになっておったのですが、これも最近は早目にしなければいけないのではないかというので、三十六年度くらいから手をつけまして
——この表には書いてございませんが、三十九年度中には完成したい、そのように最近
工事を早めようというふうな動きになっております。それから次の第一号線でありますが、今までのは
帝都高速度交通営団、いわゆる
地下鉄のやり
ます分でございますが、赤い線につきましては
東京都営でやるということになっておりまして、
押上から
馬込までという線でございまして、
押上—浅草橋が三十五年八月
竣工、ただいま
工事中でございます。それから
浅草橋—人形町が三十六年六月
竣工、
人形町
—大門が三十七年三月
竣工、
大門—泉岳寺が三十七年八月、
泉岳寺は
馬込が三十八年三月、つまり赤い線は三十八年三月までには全部でき上がるというふうな
予定でございます。なお、
品川から
泉岳寺の間が点々になっておりますが、これは
京浜急行でこの線を
建設するというふうになっておりまして、
泉岳寺の地点で
京浜急行線と
お互いに乗り入れる。それから
押上におきまして
京成電車と乗り入れる。先ほど申し上げましたと同じように、この線も
私鉄と
相互乗り入れで直通する、こういうふうな
計画になっております。その
泉岳寺—品川間は、次に書いてございますが、これも同じように三十七年八月に
竣工する。なお
渋谷から
三軒茶屋までは、
営団線といいますか、
答申の
計画線に入っておったわけですが、これは
東京急行が第二
玉川線というのを
建設することになりまして、これが三十八年度中に
竣工する。そうしてこの第二
玉川線と黒い三号線とは、これも
お互いに乗り入れする、こういうふうな
計画になっております。この
答申で盛られました
東京における
地下鉄網の
計画及びそれの
実施または
実施予定状況というのは大体今申し上げました
通りでございます。
それから次に、第六表になるわけでございますが、
国鉄計画に対する
実施または
実施予定状況、これは必ずしもはかばかしくいっていないのでありますが、
京浜線、
山手線の
分離、これは二十四年十二月に
着工、三十三年七月に完成いたしました。それから
東京—三鷹間の
複々線化、これは三十三年四月
着手、四十年三月完成というふうになっておりますが、
着手というのは
予算上措置がつき始めたという意味でございまして、まだ
工事に
着手しているという意味ではございません。それから
南武線の
複線化、これは
溝ノ口—登戸間につき三十四年八月に
着工、これはすでに
着工しておりまして、三十五年四月には完成するということになっております。それから
横浜線の
複線化、これはまだ手がつけられておりません。
横須賀線、
湘南線の
分離、これを三十二年十月から
着手——これは
着工ではございませんが、
着手して、四十二年三月には完成するという
予定になっております。
あとはその他の
路線になるわけでございますが、省略いたします。
次に、この
計画路線をどのように
実施してきて、どのような
実施計画であるかというのを
資金面で見たのが第七表でございます。これは
営団がどのような
資金計画でやってきたか、それから今後どのような
資金計画で進むかという表でございます。それを少し詳しくいたしましたものがその次の
営団資金支出の
実績及び
計画という表でございまして、三十年度までの累計で八十八億四千四百万円、それから三十一年度で四十四億円、三十二年度で五十億三千五百万円、三十三年度で六十三億千百万円、三十四年度が七十五億七千三百万円というふうに使って参りまして、それぞれその
資金をどのように使ったかというのは下の表に出ております。それから三十五年度、つまり来年度でございますが、当初の
計画では百七十五億円の
計画で、その下欄に書いてあるような
工事をする
予定であったのですが、これが百二十五億の範囲でやらなければならぬというふうになりましたので、三十六年度以降の
計画も多少狂って参ることとなると思います。このしわ寄せが三十六年度以降に寄せられることになりますので、当初の
計画を
予定通り進めるためには、かなり増額していかなければならないのじゃないか。特に、この
計画表では五号線なんかは入っておりませんので、三十九年度以降というふうになっておりますので、そこら辺、五号線とかあるいは四号線の
池袋—向原間というようなものも
オリンピックに間に合わせようとしますとなお
数字が大きくなっていく、こういうふうに考えられます。その次の表の、
東京都
新線建設資金調達の
実績及び
計画並びにその
支出実績及び
計画ということで、三十二年度から始まりまして、十億、二十三億、五十四億というふうになって、三十五年度、来年度は八十五億余の
計画でございます。この方はまだはっきり三十五年度の
予算に確定しておりませんので、八十五億の線で進むというふうにいっております。それからその次の表は、
東京付近における
国鉄の
輸送力増強整備所要資金の
実績及び
計画ですが、
国鉄につきましては、
資金が一体どうなっているのか、なかなかあっちこっちひっかかるものがありまして、この算定がむずかしいのでございますが、大ざっぱに調べましたところが、三十一年が二十六億、三十二年が三十六億、三十三年が二十億、三十四年が四十四億、三十五年度
計画が九十九億。
車両が、三十一億、三十二億、十四億、十六億、十四億というふうになっておりまして、三十一年、三十二年の施設の中には
京浜、
山手線の
分離が含まれておる。三十三年の二十億の中には、
中央線十両運転のためのいろいろの駅のホームの
延伸などをやりまして、そのための経費が含まれておる。
国鉄の方はやはり全国的なあれもございまして、かなり
車両をあっちへやったりこっちへやったりということもございますので、なかなか明瞭な
数字がつかめませんのですが、大ざっぱに申し上げまして大体このようなことになっております。
それからその次に第八表を
ごらん願いたいと思うのですが、先ほど局長から、当初の
輸送需要の
推定と実際の
伸びとの間にギャップがあるということを申し上げたのですが、それがこの第八表の表になっているのでございます。これはたとえば二十九年を一〇〇とした三十一年度の
輸送量実績をここに掲げたわけですが、
審議会の
答申によりますと、大体、
東海道、
大井町
—品川間は一一八になる
予定——予定といいますか、推測をいたしたのです。
審議会の
答申は、二十九年度と、それから次に三十五年度に飛んでおりますので、三十三年度そのものの
推定はございませんが、カーブの上で三十三年度の点をとりまして見ますと、大体一一八、これに対しまして
実績の方は、
定期客は一二二、
定期、
定期外を全部合わせまして一一八、これは大体合っておるような格好になっております。その次に
上野—御徒町間が一二二に対して
定期客は一二四、全部合わせますと一一六、それから
代々木—千駄谷間、これが一二一に対しまして、一三三と一二〇、
総武線が一一七の
予想に対しまして、一二九と一二六、
常磐線が一二五の
予想に対しまして、一三二と一二八、こういうような工合になっております。なお、これはラッシュ時間の
最大通過人員を見ておりますので、この
指数はむしろ
定期客の
指数で
ごらんになった方が実際に合うんじゃないかという点を考えますと、いずれも
実績が
予想を上回っておるというような
数字でございます。これが
私鉄の方に参りますと、さらにその傾向がひどくなっておりまして、たとえば
京浜線では一一二というふうに
予想を立てましたのが一五二、東急が一一七の
予想が一四四、以下同様にいたしまして、いずれも
審議会答申当時の
推定をかなり上回っておるというような
実績を示しております
それから、第八表は三十三年度だけの
実績でございますが、第九表は将来
推定をやり直してみたという表でございます。
審議会答申当時の将来
推定、五十年までやっておりますが、それと、最近六カ年間の実際の
伸びの勢いというものとを比べてみまして、将来
推定を改訂してみるとこうなるという表でございまして、将来
推定につきましては、最近六カ年門の
伸びを
最小自乗法によって直線的に伸ばした、そういう操作を使ってやりますと、三十五年、四十年、四十五年、五十年の将来
推定がこのようになるということでございます。たとえば上から三番目の
中央線をとってみますと、
代々木—千駄
谷間ABとありまして、Aが三十一年八月の
審議会が
答申をした当時
推定いたしました
指数でございまして、三十五年の
推定を一三二、四十年を一四二、四十五年を一四九、五十年を一五四、このような
指数を示すであろうというふうに
推定しておったのですが、最近の
実績によって将来
推定をやり直してみますと、三十五年度が一四七
——上段が
定期で、下段が一般の
定期と
定期外を合わせたものでございます
——それから四十年では一八五、四十五年では二二四、五十年では二六二というふうになることが
予想されますので、いずれも当初の
推定値を上回っておる計算でございます。これは
私鉄の方になりますとなおひどくなって、一般的にかなり当初の
推定を上回った最近の勢いでございます。その両者を比較しましたのがこの第九表でございます。
それで次に第十表で、先ほど局長から、
建設費に金がかかるということで
地下鉄というものが
採算性が薄いということを申し上げたのですが、試みに
モデル的な
地下鉄というものを想定して試算してみたのが第十表でございます。これは十五キロの
地下鉄というものを
予想してございます。(1)に
建設費と
資金調達、
建設費が
キロ当たり二十億と見まして、十五キロでございますので、
建設費に三百億要することになります。それでこの三百億のうち
他人資本の比率を九割と見まして
他人資本が二百七十億になります。これは今までの
営団の
実績を見ますと大体九割が
他人資本になっておりますので、このようにいたしました。
キロ当たり建設費二十億と見たのは、これはちょっと前の表になりますが、
実績を申しますと、第七表のIIの
営団資金支出の
実績及び
計画というところの
備考欄に書いてございますが、
キロ当たり建設費池袋—御茶ノ水間が七億八千万円、
池袋—御茶ノ水間はだいぶ前にやったものでございますので、かなり安くなったのでございますが、その後作りました
御茶ノ水—西銀座間、これが
キロ当たり二十億七千万円、
西銀座—新宿間二十二億五千万円というふうに
実績がなっておりまして、なお
新宿—荻窪、
方南町間、これは
予想といたしまして二十一億八千万円というふうに
予想されております。大体こんなふうなことでございますので、二十億と見ましても過大ではございません。そういうふうに十五キロの
モデル地下鉄を想定いたしますと、その開業後の
収支状態はどうなるかと申しますと、一人
当たり平均運賃がただいまの
ベースで大体十三円二十八銭となっております。これは
運賃べースといたしまして二十円でございますが、
定期客なんかがありますので、割引になった乗客がかなりございますので、一人
当たり十三円二十八銭というのが平均的な価でございます。これが一日四十万人、注といたしまして
銀座線の最近の
実績が四十万人となっております。
銀座線は十四・七キロでございますので、大体十五キロの
モデル地下鉄も四十万人運ぶというふうに考えまして、それを三百六十五ではじいて年間の収入が十九億三千九百万円になるわけでございます。それに
運輸雑収入が大体一億五千万から二億ぐらいになるわけでございます。それからこれに対しまして
営業費はどのくらいになるかと言いますと、大体
実績で申しますと、一人
当たりの
平均営業費が七円四十四銭になっている。これを
実績から逆算いたしまして
営業費は大体十億八千六百万円ぐらいかかるだろう、こういうことになるわけでございます。そうしますと、それに今度は支払い利子がつくわけでございまして、
他人資本が二百七十億円になるのでございますから、利率を七分五厘といたしまして二十億二千五百万円、
営業費が十億八千六百万円に対しまして支払い利子が二十億二千五百万円、このように高率になるわけでございます。これを貸借対照表、損益計算表のように表にいたしましたのが右でございまして、収入が十九億三千九百万円、運輸雑収が二億円、合計しまして二十一億三千九百万円が年間の収入、これに対しまして支出は、
営業費十億八千万円、支払い利子が二十億二千万円、それから定額法によります償却を行ないますと、これが七億五千万円、合計三十八億六千百万円ということで、純損益を見ますと、十七億二千二百万円の赤が出る、大ざっぱでありますが、試算いたしますとこのようになりまして、一番大きな要素は、やはり支払い利子であります。これは支払い利息と減価償却費を払わなければ、これでも十億円ばかりの黒が出るというふうな計算になろうかと思います。大体
東京の
地下鉄につきましては、ただいま申し上げましたのが概略でございます。
なお第十一表以下の表、これは非常にきたない表で恐縮でございますが、これは
路面電車の撤廃にからむ表でありまして、
東京都の自動車がものすごくふえてきたということを示す表でございます。この中で特に著しくふえておりますのが、最初の乗用車の欄の自家用車、それの小型三、四輪の自家用車
——これは一番上の左から二番目でございますが、これで
ごらんになるとわかりますように、
東京都の登録乗用車数が二十八年、七千七百四十三台、これを比率で一〇〇といたしますと、これが三十三年度末
——これは三十四年三月の
数字でございますが、五万三千九百四十九というようなふえ方で、比率で申しますと一〇〇に対して約七〇〇、この五年間で七倍になっておるというような
数字を示しております。この自家用小型乗用車というのは、ダットサンとかトヨペットとかいうのはみなこれに入るのでございますが、このふえ方が最大でございます。全部トータルいたしましたのが、右の一番すみっこにございますが、二十八年を一〇〇としますと、三十三年度は二一六、五、六年の間に二倍以上にふえておる、こういうことになっておりまして、実数といたしましては二十八年度末の十九万両が、三十三年度末では四十一万九千両、このようなものすごいふえ方を示しております。
それから第十二表は、運転免許所持者の数がどのようにふえてきたかという表でございまして、これも特にふえておりますのが、先ほど申し上げました小型乗用に相当いたします、上段の右にございます小型自動四輪車、これはトラックもありますが、それの免許所持者数というものが、これは最近五年間でございますが、やはり一〇〇から二九六という
指数を示して、非常にふえております。ですから単数もふえておる、運転者数もふえておるということでございまして、実数といたしましては二十一万人が免許証を持っておる、こういうことでございます。
次に最後の表は、これは交差点の自動車
交通量でありまして、地区ごとの交差点の平均値を示したものでございます。都心部におきましては、一交差点の通過
交通量、これは一日でございますが、たとえば二十七年が二万九千五百十九両通過しておりましたのが、三十三年では六万五千八百三十八両通過しておる、こういうようなことで、飽和
状態みたいになっている交差点、これは三万両をこえているようなところは相当な交差点でございますが、そういうふうなところがかなり多く出てきているというのを示した表でございます。
以上が
東京におきます現状でございます。
それから
あと大阪につきましてお配りしてございますので、それも
ごらんになっていただきたいと思いますが、この大阪につきましては、三十三年三月に
答申がありまして、それでこれは
答申後間もないことでございますから、当初の
推定した
輸送需要の
伸びと現実の
伸びと、まだ十分に対比するほどの時間がたっておりませんので、対比してございません。それで大体大阪におきましてはどのような
計画を立てたかというのは、このもう一枚の方の大阪の
地図を
ごらん願いたいと思いますが、これを
ごらんになりますと、
地下高速鉄道につきましては、一号線から五号線までこの赤い線で書いてございますような
路線網の
計画を立てたわけでございます。この赤い線のうち、鉄道のレールみたいなふうに、赤いのが中にぽつぽつ入っているのが、これが現在ある高速鉄道でありまして、これにつけ加えるに、赤い線はこういうふうな網を作るのがよいというふうな
答申でございます。
それからなおこの
緑色の線は、これは
国鉄の新線
建設をやれという線でございまして、この左側の西九条から今宮まで、西成線と城東線というのがあるわけでございますが、これをつなぎまして循環線にする、ちょうど
東京の
山手線みたいにする格好であります。それから右側にあります片町から天満橋への
延長、これは片町線を天満橋まで
延長するというふうなことでございます。
それから青い線
——今まで申し上げました赤い線は、これはみな大阪市営の線でございますが、青い線は、これは
私鉄が新線
建設をするという
計画の線でありまして、上の方から申し上げますと、天神橋から天満までの延長、これは京阪電鉄の京都線の
延長でございます。それから右の方にあります大和田から森ノ宮まで、これも京阪電鉄の
延長でございます。それから左の方に千鳥橋というのがございますが、これは阪神の伝法線と称しておりますが、千鳥橋から西九条に至りまして、これは
環状線にぶつかり、それから中に入りまして、湊町、難波に至る、これは当然地下へ入っていく線でございます。それからもう
一つ近鉄の奈良線といいますか、大阪線といいますか、右側にあります鶴橋—上本町、上本町からやはり難波まで乗り入れる、
地下鉄を掘りまして、中に入っていくという形でありまして、この近鉄の線と阪神の線とは難波におきまして一緒になって、ここを
お互いに
相互乗り入れでやろうというふうな
計画でございます。
あとそのほかに黄色の線で書いてあるのは、これは検討の余地があるという線でございまして、いついつまでに作るとかそういうふうなことは別に書いてございません。まあこういうふうな状況でございまして、大体それに対してどのような進行状況を示しておるかというのが、このもう
一つの紙の第六表に書いてございます。
これを簡単に申し上げますと、第一号というのはこの
地図の上の方に垂水というのがございますが、垂水から現在ございます線に沿って来ておるというのがあれでございますが、この終点の右側が本線になっておりまして、西田辺から我孫子までの
延長、これが三十五年七月にできあがる。それから北の方、大阪から垂水までの間、これは四十五年三月までにでき上がる、こういうふうなことでございます。それから第二号線、これは京阪の守口というところから出まして、大阪駅のところを通って天満橋、天王寺、阿部野のところへ至る線でございます。これは四十八年三月までに梅田—阿部野間まででき上がり、それから五十一年三月に梅田から北の方、守口の間までできる、こういうふうな
予定でございます。それから三号線、これは第一号線から分岐いたしまして、左の下の方、堺の方に参る線でございますが、これが四十九年三月までにでき上がる。これらはそれぞれ途中で
工事を区切って、でき上がりましたところから
開通していくというふうになっております。それから第四号線、これは大阪港の方に至る線でございます。東西線と申していいかと思うのでございますが、これは最近
着工いたしましたものでございます。これはまず大阪港の方から出まして、弁大町まで、これが三十六年三月に
開通する
予定でございまして、それからずっと、以下
工事を区切って参りますが、最後の森ノ宮—放出間、これが四十五年三月までにでき上がる。それから第五号線、これは阪急の神戸線、神崎川から出まして、
国鉄の平野というところまでですが、これは大体全部でき上がりますのが五十一年三月です。それから四十二年三月までに野田から今里までができ上がる、そういうふうな
予定でございます。以上が非常に簡略化いたしましたが、大阪の
地下鉄の
計画網並びにその
実施状況でございます。
それからなお
国鉄の
計画がどのように進んでおるかと申しますと、例の
環状線でございますが、西九条は今宮間をつなぎまして
環状線を作るというのは三十一年三月に
着工いたしまして三十六年三月には
竣工する
予定でございます。これに伴いまして阪神の伝法線の千鳥橋から西九条までの
延長、これも三十八年四月までにでき上がる、こういうふうになっております。
それからその次の第八表の方は、
私鉄のいろいろな
計画、これがどのようにできるか、これは新線
建設もありますし、線路増設というものもございます。いずれも三十七年くらいから四十五年くらいの間にでき上がる
予定であります。こういうふうになっております。この中ででき上がっておりますのが京阪神の梅田—十三間の三
複線化、これがすでにでき上がっておる、こういうふうなことでございます。
以上非常に端折りましたが、
東京、大阪の
計画並びに
実施状況を申し上げた次第であります。