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小林孝平君 私が昨日
質疑を留保いたしましたそのゆえんは、外務省のこれに関する調査はきわめて不十分、ずさんであるから、これ以上
質疑をいたしても十分なる回答が得られないということと、もう
一つは、この問題は、植村甲午郎氏、松下光廣氏、それから久保田豊氏の三人を、参考人として当
委員会においでを願って、十分お話を聞けばこの真相が明らかになる。従って、これを呼ぶか呼ばないかきまらないうちは、
質疑を続行することが不可能であるというので、留保いたしました。ところが、第一段の、外務省の
資料が不十分であるということは、現在に至ってもなお私はそうだろうと思うのです。ただいま外務
大臣が、きのうの、承認国のベルギーに関する件を御訂正になりましたけれども、これはその他についても、万事大体その調子ではないかと思うのです。それのみならず、この最も重要な久保田豊氏と外務省の
関係を聞いたら、いささかも
関係がないとあれだけ断言されたのですが、私が、本日そういうことはないのではないか、外務省においても調査したらどうか、こういうことで私が念のため外務省に御連絡し、外務
大臣がここでいたずらに恥をかかれないように申し上げておいたので、外務
大臣が今御訂正になったんですけれども、これは全然
関係がないどころか、外務省のれっきとした調査員なんです。しかも、国
会議員すら一般の旅行をするときは公用旅券が出ないのです。公用旅券が出る場合は、よほど特殊な場合でございます。
国会から正式に派遣された場合、あるいはその他特別なときでなければ出ない。この公用旅券が出て、非常に便宜をはかられた。しかも、この調査員というものは、これは外務省では、今となれば大したことないようにお
考えになりますけれども、外務省の調査員というものは、どのくらい高く一般に評価されておるかということは、あなたが想像以上でございます。あなたもおっしゃったように、将来この技術の才能をいろいろ活用したいと、こういうふうにお
考えになって出したとおっしゃいましたけれども、現にこの調査員という身分を一二〇%活用して大活躍されて、今回のこの賠償問題が展開したんです。これは向こう側についても、この調査員の身分でもって
日本政府を代表するかのごとき発言をせられて信用を博し、
国内においては他の
業者をこの外務省の調査員ということでみんなおどかして、そうしてみずからが独占してこの賠償
関係の仕事を担当しておる。こういう事実に目をふさいで、私はこの問題を軽々しく見るわけにはいかないと思うんです。
しかも、私がきわめてこの問題が大事だと思ってお話ししておるのに、言下に、全然
関係はありませんとか何とかおっしゃっておる。そういう態度から、この問題が発生しておるのです。私は、藤山さん自身がこの問題に非常に深く
関係されておるとは申しませんけれども、
総理大臣以下非常な御迷惑ではございますけれども、世間では、
総理大臣以上植村さんその他この問題に深く
関係されておると、こう伝えられておる。従って、私がそういうことを出し上げたら、外務省は進んでそういう疑惑を解くために調査をされるべきが当然なんです。これは
総理大臣に対してもそういう義務があると思う。そういうことをやるから、何かおかしいという疑惑がだんだん深まってくる、こういうふうに思うんです。
さらに、私がここで申し上げたいのは、トラン・バン・チェット、あるいはニェン・バンホワイ、これらの諸氏は
国務大臣、あるいはそれに相当する
人たちなんです。南ベトナムは小国ではあるかもしれません。あるいは、まだ南北統一の政権でないとわれわれは
考えておるけれども、
政府はともかくそういうふうに
考えておる。この国の高官が
日本に来ておるのに、これはいつ来て、どういう人に会ったんですかと聞いているのに、それは調査しますというならわかります。そんなことはわかりません。——これは何です。これは今の外務省が欧米の……。