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1959-11-13 第33回国会 参議院 本会議 第8号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
三十四年十一月十三日(金曜日) 午前十時四十六分
開議
━━━━━━━━━━━━━
議事日程
第七号
昭和
三十四年十一月十三日 午前十時
開議
第一
緊急質問
の件 ━━━━━━━━━━━━━
松野鶴平
1
○
議長
(
松野鶴平
君) 諸般の
報告
は、朗読を省略いたします。 —————・—————
松野鶴平
2
○
議長
(
松野鶴平
君) これより本日の
会議
を開きます。
日程
第一、
緊急質問
の件。
伊藤顕道
君から、
サイドワインダー持ち込み
に関する
緊急質問
が提出されております。
伊藤
君の
緊急質問
を許可することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
松野鶴平
3
○
議長
(
松野鶴平
君) 御
異議
ないと認めます。よってこれより発言を許します。
伊藤顕道
君 〔
伊藤顕道
君
登壇
、
拍手
〕
伊藤顕道
4
○
伊藤顕道
君 私は
日本社会党
を代表し、
サイドワインダー持ち込み
に関する
政府
の
態度
について、
岸総理
及び
関係閣僚
に
質問
をいたすものであります。 まず、
完全軍縮
の実現を希望する
国連加盟
八十二カ国が
全会一致
で
軍縮案
を力強く決議し、さらに、東西両巨頭の
交換訪問
など、
世界
の
大勢
が平和の
方向
を示している際、
政府
が、
防衛力増強
の一環として
空対空誘導弾
(
サイドワインダー
)を導入することは、全く
世界
の
大勢
に逆行するものと言わなければなりません。(
拍手
)
西欧諸国
の領域を
アメリカ軍閥
の
原子兵器庫
並びに
ロケット地帯化
そうとする
決定
を見た
NATO会談
の終了いたしました一九五七年十二月十九日、わが東京では、いわゆる
日米合同委員会
の
会議
が行なわれましたが、この
会議
では、極東における軍事問題と、
日本
に
近代的武装
を施す問題が討議されたようでありますが、ここで
サイドワインダー
の
持ち込み
が
米国側
から提案されたと、昨年一月十七日、
ソ連政府機関紙イズヴェスチア
が発表したことを、翌十八日、朝日新聞が報道しております。
アメリカ
から提供されるこの
サイドワインダー
を受け入れるという
日本政府
の
決定
は、
世界
中でただ一
国原爆
の洗礼を受けた
日本国民
の異常なる警告を呼び起こしたのみならず、新
原子戦争
の悲劇を避けようとするアジア、アラブを初めとする平和を愛する諸民族に、
一大脅威
を与えたのであります。また、この
決定
は、
アメリカ国防省
の戦略的な核、
ロケット主義
が、
西欧
のみならず
日本
をもその
範囲
に巻き込むことになった、こう言わなければなりません。昨年は
地対空誘導弾エリコ
ンを強引に持ち込んで
国民
に大なる不安を与えましたが、今回また、
かく
のごとき
空対空誘導弾サイドワインダー
を
極秘裏
に持ち込んだことに対しては、
国民
の一人としてこみ上げる怒りを禁じ得ないのであります。そこで、このことに関連して、以下五点について
岸総理
にお伺いしたいと思いますので、それぞれ明確に
お答え
いただきたいと思います。 まず第一に、
国連加盟国
がこぞって
軍縮決議
をし、
世界
があげて平和の
方向
へ進んでいる際、物騒千万な
誘導弾
を導入することは、
世界
の
情勢
に逆行するばかりでなく、外、
国連
では進んで
軍縮
に賛成し、内、自国に
誘導弾
を導入するとは何ごとか、まことに
了解
に苦しむものであります。納得のいくよう御答弁いただきたいと思います。 第二点は、
誘導弾導入
についての
政府
の
統一見解
についてお伺いいたします。
政府
は、
最初核弾頭
をつけられないものを持ち込むからいいではないか、こういう表現をしておりましたが、その後変わりまして、
核弾頭
をつけられるものでも、つけないからいいではないか、こういうふうに
見解
を変えてきておるのであります。この
無節操ぶり
から推察いたしますと、だんだん
拡大解釈
を進めて、やがて
核弾頭
をつけても使わないからいいではないかと、ぬけぬけと
鉄面皮ぶり
を発揮するのではなかろうかと、
国民
はひとしく憂慮しておるのでありますが、この
国民
の憂慮に対して
総理
はどのようにお
考え
になっておられるか、その
所信
を明確にしていただきたいと思います。 第三点は、
岸総理
はすでに、
小型核兵器
は持てるという驚くべき
憲法解釈
をいとも平然と表明しているのでありますが、
岸総理
の、「けれ
ども
核武装
はしない」、こういう
政策的言明
のごときは何人も信じておりませんし、また
内閣
が交代すれば、いつでも変えられてしまうものであります。その
岸内閣
の寿命が旦夕に迫っているということについては、去る十一日の本
会議
でわが党の
中田議員
からも御指摘がありましたが、また、たとえば同じ
自民党
の前
総理大臣石橋湛山
氏からも、
岸内閣
が
政策
を変えるか、
岸総理
が辞職しなければ、
日中国交
も回復しないし、
日中貿易
も再開しない、だから
岸総理
ぜひ辞職しなさい、こう言って辞職を勧告されておりますし、また党内では、
次期戦闘機
ではなくして、
次期総裁
がうわさにのぼっているとも漏れ承っております。これらの点を総合
検討
いたしますと、
余命幾ばく
もないようにもうかがわれますので、この際、
岸総理
には、まず
安保改定
の交渉を打ち切るとともに、即刻
中国敵視
の
政策
を捨てて、
日中国交回復
と
貿易有閑
の
政策
をとり、さらに勇気をお出しになって、
サイドワインダー
を初め一切の
誘導弾
の
持ち込み
を中止し、さらに百尺竿頭一歩を進めて、
日本
の
非核武装化
を
世界
に向かって宣言する御決意をお固めになることこそが、一つにはあなたの
名誉回復
のために、二つには
自民党
の
皆さん
の将来のために、三つには大きく
日本
の平和のために、最善の方策と確信いたしますが、この点いかがでございましょうか。経理の
見解
をお伺いいたします。 第四点は、御
承知
のように
サイドワインダー
は、
アメリカ
では
機密兵器
として扱われています。従って、
政府
としてはすでに
秘密保護法
の準備を進めているものと察せられますが、もし不幸にしてそうだといたしますならば、戦前のような
暗黒時代
が再来するといわなければなりません。
かく
ては一大事でありますので、この際、
岸総理
の
所信
を明らかにしておきたいと思います。なお、関連のある
警職法
の改悪については、
国民
の心を心としてすでに断念されているものと
考え
ておりますが、この際、念のためお伺いいたしたいと思います。あわせて明確に
お答え
いただきたいと思います。 第五点は、
日本
が平和の
方法
で隣国との問題を解決しようとすれば、山積している未解決の問題がどんどん片づいていくことは言うを待ちませんが、これに反して
サイドワインダー
を持ち込むなど
防衛力増強
の
政策
をとることは、ただ
日本
を
原子戦
に巻き込む
危険性
を増すだけだと確信いたしますが、この点についての
総理
の御
見解
をお伺いしておきたいと思います。 次に
外務大臣
にお伺いいたします。
日米合同委員会
において
サイドワインダー
の
持ち込み
について要請したのは
日本側
だと
政府
は発表していますが、先ほど申し上げましたように、
ソ連政府機関誌
では
米国側
から提案されたと発表しており、両者の間に食い違いがありますが、現在の
日米関係
から判断すると、
米国側
から提案されたとするのが正しいと
考え
られますが、念のためにお伺いいたします。なお、その後、
日米合同委員会
において、これらの
誘導弾
の
導入等
について協議がなされたと思いますが、そのおもなものについて率直にお知らせいただきたいと思います。 次に、
赤城防衛庁長官
にお伺いいたします。 まず、本月六日
サイドワインダー
十四発の
国内
への
持ち込み
に関連する諸問題についてお伺いいたします。 まず第一に、
防衛庁
は、
サイドワインダー持ち込み
の期日がはっきりすれば、経路や手段を含めて
報道機関
に公表する、こういうふうに言明しておったのでありますが、これを公表しなかったのは何ゆえか、この点を明確にしていただきたいと思います。かてて加えて、去る六日、
衆議院内閣委員会
でのわが党の
飛鳥田委員
の
質問
に対しまして、そのときすでに
現物
が到着していたにもかかわらず、全く知らないと答えられた、この
不信行為
は、きわめて遺憾であるといわなければなりません。
防衛庁
は何ゆえに、この
サイドワインダー
の
国内持ち込み
にあたり、何か
不正密輸品
を
国民
の目をかすめて国外から持ち込むがごとき卑劣な
態度
をとられたのか。この
サイドワインダー
が国の
防衛
上絶対に必要なものであるという自信が
防衛庁
にあるならば、多少の抵抗がありましょうとも、表玄関から堂々と持ち込むべきではなかったか。この点についてまずお尋ねいたしたいと思います。 第二は、
米軍基地
という治外法権を悪用して
核武装
を進めようとする卑劣な
態度
は、断じて許すことができません。今後こんな
方法
で
核兵器
が
秘密裏
に持ち込まれることに対しては、
国民
は大きな不安にかられております。いかなる
理由
でこのような
方法
を選ばれたのか。その点を明らかにしていただきたいと思います。 第三は、今回のように
国民
の目を盗んで、ひそかに
持ち込み
をしなければならない
理由
は那辺にあったのか、多数
国民
の知もぬ間に巧みにこっそり
国内
に持ち込んだことに対して、
防衛庁幹部
はおそらくビールの杯を傾けて快哉を叫んだであろうけれ
ども
、今回
防衛庁
のとった卑劣な措置によって
政府
の受けた
不信
の印象は、深く
国民
の頭に刻み込まれ、なかなかにぬぐい去ることができないであろうことを、
政府
は覚悟しなければなりません。この点について
防衛庁長官
は
いかよう
に反省しておられるか、この点をお伺いいたします。 次に、他国の
航空機
が不法侵入したごとき場合には、通常の
戦闘機
がこれに当たり、
サイドワインダー
は用いないと思いますが、
サイドワインダー
を
現実
に使用しなければならないような
事態
は一体いかなる
事態
であると
防衛庁
はお
考え
になっておられるか、この点をお伺いいたします。また
政府
は、
サイドワインダー
を初め、
誘導弾持ち込み政策
の根拠として、
ソ連
と
中国
からの侵略の
脅威
を
口実
としておられますが、
国際情勢
の
現実
から見れば、この
口実
がいかに作り物であるか、はっきりしているのであります。この点についての
見解
をあわせてお伺いしたいと思います。 次に、今後
航空自衛隊
において
サイドワインダー
の
訓練
を行なった場合、F86Fに
現実
に使用し得る時期はいつごろか、また、
次期主力戦闘機ロッキード
が生産された暁においては、F86Fと同様に
サイドワインダー
をつけて使用するのか、それとも
核弾頭
のつく他の
誘導弾
を使用するのか、この点の
計画
を明らかにしていただきたいと思います。 次に
大蔵大臣
にお伺いいたします。
日本
はもはや外国を攻めることはないし、中共でも朝鮮でも
日本
を攻めることは
考え
られない。
万が一外敵
がありとするならば、
国連
を通じて安全を
考え
るとよい。
防衛庁費
は今以上に使わぬことだ。これは
自民党
の
皆さん方
でさえ、こういう
意見
を持っておるのでありますが、
大蔵大臣
としては、この点について
いかよう
にお
考え
になっているか、この点を明確にしていただきたいと思います。 次に、
大蔵省主計局
では、「四十年度に今の
防衛費
を二倍にするなど、常識からいって不可能である。ミサイルな
ども
財政的に不可能であるばかりでなく、技術的にも無理である。
自衛隊
の
たま代
だけでも年間八十億円もかかる、今の
自衛隊
を維持するだけでも容易でない、新しいものなど、とても」と、一笑に付しているとのことでございますが、
次期戦闘機
、あるいは
誘導弾
、
サイドワインダー
など、第二次
防衛力整備計画
にこたえ得る
財源
が
大蔵省
におありになるのか。さような
財源
がもしありといたすならば、まずこれを
風水害対策
など、
民生
の安定に優先的に充てるべきではないかと
考え
ます。(
拍手
)これらの点について
大蔵大臣
の
所信
をお伺いしたいと思います。 以上お尋ねした
サイドワインダー
を運搬し、これを使用し得るものは
戦闘機
でありますので、以下、
次期主力戦闘機
について二、三お伺いしたいと思います。
政府
は、
次期戦闘機種
についてろくろく
検討
もしないで、
大急ぎ
で、
源田団長
の
報告通り
、
ロッキードF1
04
C—J
に
決定
いたしましたが、
国連
が
軍縮決議
を行ない、
世界
の
大勢
が平和への
方向
を示しているとき、
国民
の血と汗の結晶である
国費
七百二十億を使うということは全く無意味であり、従って浪費となるといわなければなりません。また弾道弾が異常に発達し、
月ロケット
が発射されたり、
宇宙ステーション
が月の裏側を回って地球の方に帰って来たりする、こういう
情勢
の中で
戦闘機
を
購入
することは、全く無益であるばかりでなく、むしろ有害だと断定せざるを得ません。しかも、
国防会議
がさきに
グラマン
三百機の
購入
を
内定
した不明朗かつ無
責任
な
態度
が、広く
国民
の反撃を受けまして、
白紙
に返しましたが、この間における
疑惑
を明らかにしないまま、
国防
に名をかりて再び
国費
を乱費することは、断じて許し得ないところであります。従ってわが党は、
機種
のいかんを問わず、
戦闘機
の
購入
に断固反対するものであります。 そこで、再び
岸総理
に対しお尋ねいたしたいと思います。 第一に、
岸総理
は
国防会議議長
として、
グラマン内定
をめぐる
疑惑
を明らかにしていただきたいと思います。この
疑惑
の解明なくして
次期戦闘機種
を
決定
することは断じて許されません。 第二に、あまりにも膨大で
国会
にも出し得ないとする
源田報告
及びその
関係資料
を、何ら
検討
する余裕もなく、
大急ぎ
で
ロッキードF1
04
C—J
に
決定
したのは、いかなる
理由
に基づくものか、この点お伺いいたします。 第三に、
国防会議
が
ロッキード
の
価格
もきめずにその
購入
をきめたことは
了解
に苦しむところであります。この点を明らかにしていただきたいと思います。 次に
防衛庁長官
にお尋ねいたしたいと思います。 まず第一に、
グラマン支持
の
防衛庁幹部
が
ロッキード支持
に転換したのはいかなるわけか、その
理由
を十二分に承りたいと思います。
松野鶴平
5
○
議長
(
松野鶴平
君)
伊藤
君時間超過しました。
伊藤顕道
6
○
伊藤顕道
君(続)
最後
にお伺いいたしますが、たまたま
政治的疑惑
という派生的な問題から、あらためて
源田団長等
によって再
調査
が行われたのでありますが、もしあの
疑惑
が表面化されなかったならば、いいかげんな
調査
のままこの
決定
がされたでありましょう。そんなやり方で、一千億円に近い
国民
の税金が使われては、たまったものではありません。今までにも
防衛庁
は、国の内外を問わず、ずいぶん大きな買い物をしていますが、それがみんなこのようにずさんな
調査
の産物ではなかったかと心配になって参ります。そして将来もまたその手できめられるのではないかと案じられますが、これらの点について
防衛庁長官
は
いかよう
に
責任
を感じておられますが、お伺いして、私の
質問
を終わりたいと思います。(
拍手
) 〔
国務大臣岸信介
君
登壇
、
拍手
]
岸信介
7
○
国務大臣
(
岸信介
君)
お答え
をいたします。 第一の御
質問
は、
サイドワインダー
を今回持ち込んだことは最近の
国際情参
に逆行するものではないかという御
質問
でございました。この
サイドワインダー
を持ち込むということは、言うまでもなく
日本
の
防衛計画
は、かねて
国防会議
におきまして、
国力
と国情に応じて漸増する、そうしてその
内容
は量よりも質に重点を置いて
考え
ていくという
方針
がきまっておりまして、最近の
軍事技術
の発達に伴いまして、
サイドワインダー
の
持ち込み
ということは、かねてその
方針
をきめてあったことであることは、今御
質問
の間にも出ておりましたように明らかなところであります。
国際情勢
の分析につきましては、しばしば申し上げておる
通り
でありますから繰り返しませんが、私
ども
はこの
サイドワインダー
の
持ち込み
が
国際情勢
に逆行するものだとは思っておらないのであります。 次に、
サイドワインダー
が
核兵器
であるかどうかという点でございますが、この点はまた
国会
においてしばしば明瞭に
お答え
を申し上げております
通り
、これは
核弾頭
をつけることのできないものでございまして、従って絶対に
核兵器
ではないのでございます。また
核武装
をしないということは、これまたしばしば私は
責任
をもって明瞭に申し上げております。
憲法
の解釈問題の純理の御
議論
がございましたが、これは言うまでもなくわれわれは
憲法
において
自衛権
を持っておる、その
自衛権
を裏づける
最小限度
の
実力
はこれを持ち得るものである。その
実力
が単に
核兵器
という名がついたからできないということは
憲法
では解釈できないという純法理を申し上げたのでありまして、
政策
としてわれわれは絶対に
核兵器
は
持ち込み
をしないし、また
核武装
はしないということは、明瞭に申し上げておる
通り
であります。 次に、
安保条約
の
改定
をやめろとか、あるいは日中問題についてのいろいろな御
議論
でありましたが、これまたすでに私が明瞭に申し上げております
通り
、
安保条約
の
改定
をとりやめる意思はございませんし、また日中問題につきましては既定の
方針
で進む
考え
でございます。 この
サイドワインダー
の
持ち込み
によって
秘密兵器
として新たな
秘密保護法
を作るのではないかという御
質問
でありましたが、これは現行のMSAの問題に関連してのこの
秘密保護法
がございまして、これで保護されるわけでございまして、特別の
秘密保護法
をこれがために作る
考え
はございません。
警職法
の問題についての御
質問
でございましたが、この問題は、昨年のいろいろな事情にもかんがみまして、十分慎重にわれわれは
検討
すべきものだと
考え
ております。その後におけるところの
社会情勢
や、あるいはいろいろな
事態
もよく
検討
いたしまして、私
ども
は、
国民
の平静な、平和な生活が守り得るように、警察官の
職務執行
を公正に行なわせるためにはなお
検討
を続けていきたいと思っております。 それから
次期戦闘機
の問題についての御
質問
でございましたが、
グラマン機
を
内定
したことについては疑義があるというお話でございました。私
ども
昨年
国防会議
におきまして、その当時におけるいろいろの
戦闘機
を
検討
をいたしまして、当時の
資料
から見ると
グラマン機
が適当であるという大体の
考え
方のもとに、しかしこれは、
決定
をするのにはなお具体的のデータその他を
現実
に調べる必要があるということで
内定
をいたしたのでございます。ところがその後におきまして、まだ
開発
が完全に行なわれておらなかった
ロッキード
104
C等
の新しい
飛行機
が
開発
をされ、また
現実
に、
アメリカ
、ドイツその他におきましてもこれが採用されて実際に用いられるというふうに
情勢
が変わって参りましたので、一応、前の
内定
を取り消して
白紙
にして、さらに権威のある
調査団
が
現地
に行って、
現実
にパイロットが乗ってみ、さらにあらゆる点を技術的にも
検討
して、その
結論
によってこれを尊重してきめるという
方針
のもとに、
白紙
に還元をしたことも御
承知
の
通り
であります。しこうして、
源田調査団
は
現地
に参りまして、いまだかつて他の
調査団
が行なったことのないほどの、あらゆる点からの精密な
検討
をいたしまして、その
結論
を得ましたので、その
結論
を尊重して、
国防会議
において104Cを
決定
した次第でございます。 また
価格
の点につきましては、これは御
承知
の
通り
、
飛行機
の
機種
をきめ、
生産会社
がきまり、さらに
アメリカ
との間の負担の区分もきまってきて初めて
現物
の
価格
がきまるわけでございまして、そういう意味においてこれからさらに精密な
検討
をして
最後
の
価格
を
決定
する
考え
でございます。(
拍手
) 〔
国務大臣藤山愛一郎
君
登壇
、
拍手
〕
藤山愛一郎
8
○
国務大臣
(
藤山愛一郎
君) 私に対する御
質問
に対して御答弁をいたしたいと思います。
日米安保委員会
における
空対空
の
誘導弾
のことでございますが、三十二年の十二月十九日、第四回
安保委員会
におきましてこの話が出ております。当時のことにつきましては、
安保委員会
の
内容
について、終わりました
あと
で
新聞発表
をいたしておりますが、その
新聞発表
に、「
自衛隊
の装備の問題も討議され、その
近代化促進
の方途が
検討
された。この点に関連し、
スタンプ大将
は、
米国政府
は
日本政府
の要請に応じ、
空対空誘導弾サイドワインダー
を供与する旨明らかにし、他の
委員
は、この
誘導弾
は
自衛隊
の
防衛力
を強化するであろうと述べた」と、こういう
新聞発表
をいたしておる
通り
でありまして、
イズヴェスチア
が、
アメリカ側
から押しつけられたということとは違うことでございます。 それから、なおその後の
安保委員会
においてこの種の
兵器
の問題が何か論議されたか。——そういうことはございませんでした。(
拍手
) 〔
国務大臣赤城宗徳
君
登壇
、
拍手
〕
赤城宗徳
9
○
国務大臣
(
赤城宗徳
君)
サイドワインダー
の
持ち込み
についてなぜ公表しないかと、こういうことでございます。
サイドワインダー
につきましては、予算あるいはその他につきましても、
日本
が買うことをきめておったことは再々申し上げておったのでありますが、ことしの四月の初めに正式の発注が行なわれました。なかなか
サイドワインダー
が入ってきませんので、どういうことになっておるかということで私
ども
も催促をしておったのでありますが、十月の終わりか十一月の初めには入るだろうという予想を持っておったのであります。ただ御
承知
のように、運搬の
方法
とか、いつ入るか、いつ
日本
に届けるか、こういう時期は、一切
米側
の
責任
であります。
自衛隊
に引き渡されるまでは
日本政府
は
所有権
を取得しないのでありまするから、
引き渡し
を受けてからでないと私
ども
は判明いたしません。そこで私
ども
は、
引き渡し
を受けましてから、はっきりと
サイドワインダー
が入ったということを公表いたしております。 第二に、
サイドワインダー
を
現実
に使用しなければならない
事態
は、どういう
事態
であるかということでございますが、
航空機
によって空から
わが国
の
独立
と安全を脅かされるような
事態
が生じた場合には、
自衛
のため使用することとなっております。 また、
サイドワインダー
の
訓練
を行なった場合に、F86Fを
現実
に使用する時期はいつであるか、こういうことでありますが、まだ入手したばかりでありますので、F86Fに装着する時期は今のところ
決定
しておりません。
ロッキード
が国産された場合の
空対空誘導弾
には
サイドワインダー
を使用いたしたい、こう
考え
ております。
戦闘機決定
について、
防衛庁
の
幹部
が
グラマン
を支持しておったが、それに対する処置をどうするか、こういうことでございます。
防衛庁
といたしましては、
次期戦闘機
の採択につきましては慎重を期しておりまして、そのときそのときにおきまして集まり得る
資料
を十分に集めながら
検討
を続けてきたわけであります。当時におきまして
資料
を集めた
範囲
内におきましては、
グラマン
が非常に優位である、こういう判断に立っておりましたが、その後
開発
された
F1
04Cその他四
機種
につきまして、
源田調査団
が
現実
に操縦し、その他細密な
調査
をいたした結果は、
F1
04Cが適当だ。
現実
に乗る前と乗った
あと
の結果において違う
結論
が出るということは、これは当然だと思います。 それから、もしこういうことに前のようにきまっておったならば、非常にずさんな
買いもの
をしたことになるのではないか、こういうことであります。実は、そういうことがあってはいけないと思いまして、
調査団
を出して慎重に
検討
したのであります。しかし、
防衛庁
全体につきまして、
買いもの
をする場合にずさんであってはいけない、こういう御注意に対しましては、私
ども
もともとと
考え
て、そういうことがないように注意いたしたいと思います。(
拍手
) 〔
国務大臣佐藤榮作
君
登壇
、
拍手
〕
佐藤榮作
10
○
国務大臣
(
佐藤榮作
君)
お答え
いたします。 国が
防衛力
を持ちますことは、申すまでもなく、その国の
独立安全確保
、言いかえますならば、同時に
民生
の安定を確保するという
観点
に立って
防衛力
を持つのでございます。
わが国
におきましては、
国力
に相応した
防衛力
を持つということを
基本方針
といたしまして、実情に応じての
増強計画
、
国力
に応じての
漸増計画
をとるということでございます。その
観点
に立ちまして私
ども
は
防衛費
を査定いたしておるのであります。今回の
次期戦闘機
の
決定等
にあたりましては、これは第一次
防衛計画
の残部の施行でございます。しこうして、
先ほどお尋ね
並びに御
意見
の中にありました、あるいは四十年度までに
防衛費
が倍増される云々という点でございますが、これらの点は
新聞紙上
にございましたことで、いわゆるこれを第二次
防衛計画
といわれておるやに伺うのでございます。
防衛庁
におきましては、おそらく
防衛庁
の
担当事務
からいたしまして、絶えずこの
防衛力
についての
検討
をいたしておることだと思います。しかしながら、いわゆる第二次
防衛計画
として私
ども
がまだ相談を受けたものはございません。もちろん、
国防会議
にも、この第二次
防衛計画
なるものは、ただいままでのところかかっておりません。従いまして、今日以後新たに問題が出て参りますれば、私は、基本的な問題としては、先ほど申し上げましたように、
国力
に応じた
防衛力
を持つという
観点
において
防衛費
の予算を十分
検討
する
考え
でございます。そうしてただいまのところ、来年度予算編成にあたりまして、災害対策について特に重点を置くことは、私
ども
の
内閣
の基本的
方針
であります。同時にまた、
防衛庁
の予算にいたしましても、これを激増さすというような
考え
方は毛頭持っておりません。(
拍手
)
松野鶴平
11
○
議長
(
松野鶴平
君) 次会の
議事日程
は、
決定
次第、公報をもって御通知いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時二十七分散会 —————・————— ○本日の
会議
に付した案件 一、
日程
第一
緊急質問
の件