○森八三一君 今の問題ですがね、従来の慣例によるというと、
災害が起きてから三カ月ごろが一番申し込みの最盛期になるというのですが、今年の
災害の実況は、大臣も御承知のように冬を控えておるのですね。だから被災者といたしましては一刻も早く安住の家を作りたいということは、これはもう普通の場合とは事情が違うと思うのです。だから私はこういう結果になるであろうことをかねがね考えましたので、
災害の発生いたしました直後に現地を見まして、当時大臣も現地に行っていらっしやつたが、帰りまして十月十二日の日にたまたま農林
委員会がありましたので、大臣と一緒に現地に行っていらっしゃいました石原副本部長の出席を求めまして、このことを強くお話し申し上げまして、特に今回の場合には農林漁業者の被災が非常に大きいということからいたしまして、従来の貸し出しの手続、ルートというものでは、必ずしも満足な結果が得られないだろう、そのことは今まで一般金融期間等とあまりなじみのなかった農民、漁民等が借り受けをしなければならぬ。そこで、従来の貸し出しルートを改正いたしまして、そういうようなほんとうに難儀をしている農林漁業者等に、常時金融的な立場で接触をしている農業協同組合とか、漁業協同組合というものを
住宅公電の業務
機関として指定するということが、あたたかい思いやりの実を上げるゆえんであろう、これはどうですかという質問をいたしましたところが、
農林大臣も非常にごもっともだ、同時にまた、
対策副本部長としての石原さんも、これは非常に大切なことだから
建設省なり大蔵省等と連絡をとってすみやかにそういう措置を講ずるようにいたしますという
趣旨の御答弁をちようだいいたしておるのであります。私は今度の
災害に関して政府が非常に情熱を傾けてやっていらっしゃるという点には感謝いたしますが、今話を開きますると、三万戸近い申し込み
戸数の認定が行なわれて、わずかに三千戸、しかもそのうち千二百戸
程度より竣工していないという事実は、私もかねがね心配しておった事柄がここに現実に出ていると思う。そこで重ねてお伺いいたしますが、そういうようなことを御考慮になっておると承知いたしておりまするが、いつ一体そのことをおやりになるのか。こんなことは別に
法律行為ではございませんので、すでにそういうように言明を得ていることでもございますから、早くその手続をおやりになれば、これは保証人を二名立てるとか何とかいいますが、その保証人の保証能力とか、そういうことについては農村の場合には農業協同組合、漁村の場合には漁業協同組合、山村の場合には森林組合などが一番よく知っている。しかもそういう所に常時貯金の出し入れもありますし、一般生活
資金の供給もあるのですから、そういうものを早く指定することによってその実を上げることができると思うのですが、いつおやりになるのか、その点をはっきりお示し願いたい。