○矢嶋三義君 私が新聞記者なら、ニュース・ソースは答える限りにあらずと言えるわけだが、僕は新聞記者でないから、ちょっとにおわせますが、私のところには、あらゆるところの
資料が入ってくるのです。恐縮ですが、あなた方の庁内からも入って参ります。それから国内のメーカーからも入ってきます。それから航空力学等の実験者等からも入って参ります。
アメリカからも入ります。それから私はこういう雑誌も読んでいます。この中には
F108は開発中止というのがちゃんと四十九ページに出ている。こういうのも
相当出ていますが、そうむちゃな雑誌じゃない、これなんかは。あなた方の
答弁なんかを見ますとね。だから僕のニュース・ソースはきわめて広範なんです。層は厚い。(笑声)そして今の
ロッキードにしても、ある航空学者は、木村さんはどうか知りませんが、こういうことを言っていますよ。今の
ロッキード104Cで飛行場へこれが入るときに、大体ここを飛行場の入り口としますよ。十五メートルくらいでこうこなければ八千メートルでストップしない。これ十五メートルですよ。十五メートルからずっとこなければ八千メートルでストップしない。これはずいぶん
技術を要するというわけですよ。ここらあたりに煙突があったって十五メートルをこえていますよ。航空法で制限していますけれ
どもビルディングでもこえるのだから、電柱なんかも整理しなきゃあぶない。十五メートルで飛行場へ入ってあなたの言う八千メートルになるので、
源田さんが
報告しているが、航空力学的に言って
F104C—Jなるものは着陸できるのかどうか。それはこれがこういうふうになってしかもこの飛行機の翼は薄いのを使って軽くしています。だから着陸するときにスピードが早いわけです。だから抵抗を強めて減速すべく工夫するわけだけれ
ども、少なくとも十五メートル程度の高さでは入らなければならぬ。そういうのは学者からそういうニュースは入っています。僕は専門の学者でないから聞いたのを言うだけで、どの程度それが理論上正しいかどうかわからぬけれ
ども、常識的に
考えて今までのあなたがこうだと
答弁した速記録と最近の
決定から見て、そう僕ははずれていないのじゃないか。ともかく政治的に
ロッキードをきめた。だから他からも指摘されておるように、とにかく岸さんが
ロッキードにせにゃならぬのだ。それから
赤城さんもその
気持になって、
源田さんも以心伝心でお受になって、とにかく
ロッキードは
日本人でも乗れるのだ、乗りこなせるのだということを
発言するために安全だということを何とか発見しようと思って、一生懸命努力されたのではないか。そこに安全の点に関する表現が奥歯にものがはさまったような表現になっているということを合わせ
考えるときに、やはり
疑惑は解けない。根本的には今の世界情勢の問題もありましょう。それから科学の進歩と科学
技術の向上という点から
防衛産業育成なんというので、こういうものを今から千七百億も使ってやるということは、はたして国家投資として妥当かどうかということが非常に問題がある、大前提として。かりにそれを百歩譲って
国民の税金である千七百億も使って買い、あるいは国産するものが
日本の
パイロットの生命を守り、そしてあなた方が予想される万一の場合に、はたして
国民の期待に沿い得るのか、命中率があるのか、そういう点がさらに問題になってくるわけです。だからあらゆる角度から問題があるのだから、それでああいう抜き打ち的なやみ討ち的な
決定をして、行政が独走することなく、きょうとか、あすとか、ことしとか、来年あたりこんなものを使うということはありはせぬですよ、これは。当面
日本ではもっとやることがあるわけだから、だからそう独走することなく、一応閣議で
決定されたというのだけれ
ども、それを一応
内定、白紙にしろということは言わぬですよ、無理だから。一応
内定の線くらいにしてそして
価格の問題とか、あるいは今度の開発の動向とか、あるいは安定性の問題とかという点を
高山さんあたりが
ほんとうに腹から満足するように、加藤
防衛局長一番当面の
責任者ですが、そういう点は十分
納得のいくところまで庁内でディスカッションし、それから目黒の研究所で研究されて、そして
結論を出すということが適当であり、また
国民も反対する人でもそれなら
納得すると思う。しかし、今度のずっと経緯からいって、どうしても私は
納得できない。そこをただし、要望も申し上げているわけなんです。この点と、その一応
内定の線に戻して、これは
赤城さん、フェアにやりましょう。私はあなたのこと好きなんですよ。(笑声)私は憎まれ口を言うているけれ
ども、私は非常にあなたの人柄に心服しているのですよ。どうもやみ討ちをかけられたような気がしてちょっとおさまらぬところがあるわけです。個人的でなくして
国民を代表する選良としておさまらぬところがあるわけですよ。お答え願いたいと思います。