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説明員(
三宅喜二郎君) その問題につきまして御
説明さしていただきたいと思います。
この
沖縄周辺における演習場
地域の設定につきまして、
琉球側の放送の
内容あるいは
言葉が不適当であるために、不必要にわが方を刺激し、誤解を与えているというふうに思われるのでございます。米国の布告におきましては、永久的に
沖縄周辺の海域を封鎖するのではない。それからまた、その
地域の漁業や航行を禁止するのではない。米軍は、演習を行なうことあるべき
地域、及び行なう場合に、何時から何時まで行なう予定であるということをあらかじめ予告しておるのであります。実際に演習を行なう場合には、あらためていつ幾日、あるいはいつ幾日からいつ幾日まで行なうということを告示する次第でございます。従いまして、その
地域がいつも漁業ができないとか、禁止されているということではないのであります。なお、
アメリカ側におきましては、そういう方法をとっておりますが、危険の防止及び
日本側の漁業の損害をできるだけ少なくするために気をつけておるということを申しておりまするし、なお、
日本側で必要があれば、その
地域なり時期については、調整の話し合いに応ずる用意がある、こういうことを申しております。
それから、国際法上のことでございますが、公海において漁業する自由があると同時に、また各国の公海において演習を行なう自由があり、そうして演習区域を設定する自由もある。他国の利益に妥当な考慮を払う限り、それは国際法違反でないということが、昨年の海洋に対する国際法
会議におきましても、ほとんど大多数の
意見であったわけであります。従いまして、二国以上の利益、漁業上の利益と演習の利益の衝突いたします場合には、調整するということは必要でありますし、また、そうするほかはないのであります。演習区域というものを
撤回するということを要求することは、国際法のいろいろの立場からいいましても、また、
沖縄を
アメリカが軍事的に使用している以上は、公海上においても演習を行なう必要があるということから見まして、全部
撤回してしまえ、演習を行なってはいけないということは、行き過ぎであるように思うのであります。