○
池田(禎)
委員 ただいまの
お話を聞いていると、いわれなきことを憶測されております。たとえば、
議長不信任案の問題についてはどうしたか知らぬがと言われる。知らぬというならそのままにしてもいいが、私は
議長不信任案の問題も申し上げましょう。私は、
議長不信任案を一回出したら二度出してはいけないとは思っておりません。私の経験と私の調べたところによるならば、たとえば長い
会期の中において、劈頭というか早い期間にかりに
議長に、ささいなことで
不信任案が提出された。しかし、それは否決されたその場合に長い
会期の中において、きわめて重大なる不信の行為とか、
国会の権威を守る上において、
議長の職責として許すべからざることがあったときに、なおかっ
不信任案をすでに否決されたことがあるから出せないんだということは、私は通らないと思う。もっとわかりやすく法的
解釈で申しますならば、これははなはだ当を得ないかもしれませんが、大した罪でないのに
不信任案を出して否決された。その後にかりに廃疾であるとか、とんでもないことが起こった。それでも
不信任できぬのか。これを一回否決したらもうできないのかといえば、そういうことはありません。失礼ながら、私は何回でもいいと思います。私は
鈴木隆夫さんからも、宮沢さんその他二、三の憲法学者からもそのことについてたびたび承っておりますから、私は
社会党の方針には疑義があるけれ
ども、昨日は支持をいたしました。私は、
議長不信任案を上程することに賛成をいたしました。このことは、田中君が知らないというなら、知ってから申して下さい。
あとの、きのう提出されましたところの解散決
議案につきましては、
社会党との間におきまして、十数日間をかけてやっておる。大会派である
社会党が出してくれるならば、われわれに賛成討論に立たしてもらいたい。しかし、
社会党はそういう意思がないと言われた。
社会党は、来年の一月十日から十五日の間に、岸首相渡米前にこの問題を、本
会議を一日か二日開いて、そのときにやりたい。このことについては、社会クラブも同調して、自由民主党をして渡米前に開かしめるように極力説得をしてもらいたいというので、
社会党と一緒になって、春日
国会対策
委員長らが自由民主党にあらゆる努力をいたしました。ところが、自由民主党は、前例ないことであるからこれは同意いたしかねる、こういうことになった。そこで
社会党の対策
委員長は、それでは
自分の方としては臨時
国会にはやらない。これは
国会対策
委員会、中央執行
委員会の議を経た結果、やらないから、君の方でやりたまえ、われわれの方では賛成討論者を立てよう、こういうことになったのであります。ところが、一昨日の
事態になりまして
——私は確かにそのことは認めましょう。正木副
議長の突然の辞表提出ということがあって、新しい事実に基づいて
社会党がやらざるを得なくなったということは、私は認めてもいいと思う。従って、それについては、きのう対策
委員長、副
委員長が見えて、こういうことになったんだから、同調してやってくれぬかという
お話はありました。けれ
ども、お断わりをいたしました。なぜかならば、これはきのう、きょうきめたことではない。当然
野党第一党である
社会党のやることであるから、その場合には、
自分らに賛成討論をやらしてくれ、
社会党の方はやらない、お前の方でやれ、そういう
経過があって、
社会党はあらゆる議を経てやらないことにきまった。お前の方でやれ、賛成討論者は出そう、こういうことになったのであるから、今になってさようなことを言われては困る。しからばどうするか。実は田中君も言う
通り、たといあなたの方がおくれて出そうとも、大会派の優先順位であることは、過去の前例の示すところでありますから、当然でありますけれ
ども、昨日、山村君が、ここで、どっちが先に出したのか、社会クラブが先だから、社会クラブだと言ったときに、私はそういうことは違う、そういうことだけで私のクラブの提案を認めてくれとは言わない。
社会党との間にはかくのごとき
経過があったんだということを申し上げました。そのことを明らかに申し上げました。従って、きのう山本対策
委員長、多賀谷副
委員長が見えたときにも、どうしても一本にできぬ場合には、二つやるわけにはいかぬから、そういうことは
委員会の場において話し合おうということになった。私は、
社会党が来なかったことを責めようとは思いません。あなた方の対策
委員長みずからそういうことをおっしゃった。そういうことがあります。さらに私
どもは、あなた方がお見えになっておらないから言ったんじゃない。われわれのかねての主張であると同時に、対策
委員長に、また副
委員長にも申し上げておりました。かようなことを申し上げたくございませんけれ
ども、
社会党は、
議運の
理事会にも
委員会にも行かれない、しかし、きめる前には相談してくれ、
社会党の
理事の方もそうおっしゃったじゃありませんか。私
どもは、何べんかあなた方をたずねて、こういうことになっておるということを申し上げました。そのときにおいて、私
たちは党の
決定だから
理事会にも
委員会にも入らない、しかし、
変更があったら教えてくれ。私はそれを守って参りました。かような個人的なことを申し上げようとは思いませんが、いわれなきところの憶測はやめてもらいたい。正々堂々と私はやった。そのことだけは明白に申し上げておきます。
議長不信任の問題は、明白にただしました。そのことは俯仰天地に恥じません。この点だけは、この席で明確に申し上げます。