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岡田委員 一応私が今申し
上げたのは、
沈船引き
揚げ協定に
関連して
資料がなかなか出ておりませんので、
審議を促進するために
資料の
要求としてその前段的な話をしたわけでありますが、その次は国籍の問題に入りたいと思うのであります。この国籍の問題は私はきょうは取り
上げたくなかったのであります。この前の
政府側の
答弁によって二重国籍であるというような
答弁をされておる。それが新聞紙上を通じて、いかにも二重国籍というものが正当であり、私の主張が間違っておるかのごとき印象が一般に与えられております。それだけに私は私の論拠は間違いないという確信の上に立って、もう少し実は
伺いたいわけであります。ですから少々しつこくなりますが、この点はそういう
事情にあることを御理解の上でお聞き願いたい。これはあなたの方ではお
調べはまだしておられないかもしれないが、私の方では
調べておりますが、
フランス国籍の人は何もトラン・ヴァン・フー首相だけではないわけであります。一九四八年から例のアロン湾宣言といって、
藤山さんが常に言われておるあのアロン湾宣言以来ゴ・ディン
ジェム大統領に至るまで、バオダイ政権のもとで
——これはこの前申し
上げましたがバオダイは総理
大臣の任免権を持っております。バオダイの任免によってかわりました総理
大臣は全部で八人であります。この八人の中で
フランス国籍だけしか持っておらないと私が考える者は五人ないし六人であります。残りの二人ないし三人が
フランス国籍でないというような実態であります。特にトラン・ヴァン・フー氏の前の人、その
あとの人は両方とも
フランス国籍であることは事実であります。そうなって参りますと、私の言いたいのは、八人の歴代内閣の総理
大臣が
フランス国籍であるとすると、これは明らかにかいらい政権じゃないか。これはだれの目から見たって明らかではないかということを具体的に私は言いたい。そこでその一例としてサンフランシスコ
条約に
調印をしたトラン・ヴァン・フー氏の例を取り
上げたわけであります。そこでこれは
高橋さんにお
伺いした方がいいんじゃないかと思いますが、この前まだお
調べになっておらないという
お話がございましたが、トラン・ヴァン・フー氏の出身地はどこになりますか。