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亀田得治君 前にいろいろな問題があったから今度もやるだろう、この
考えが危険なんですよ。そんな
考えは改めてもらわなければならない。そんなばく然としたことをやられれば、どんな
大衆行動に対してだって、そういう見込みであったといえば済んじまうことになる。そうじ、やない。
現実はもう皆さんは
実力行使をやるのだ。そんな
事態が起る起らぬにかかわらず用意をしてきている。初めからとらわれた
考えで見ている。それが間違いのもとなんです。
警職法の改悪が反対を受けたのはこれなんです。そういう
警察的な感覚に対して皆が心配しているわけです。第一
組合のそういう
決定を知らんなんということはあり得ないですよ、私服が毎日うろうろしておって。現にこの現場におきまして、当日第一
組合の代表とそれから第二
組合の上部機関の総同盟の役員と、この問題は
話し合いで処理しよう、相半そこで努力もしておる。私は、その点は相当突っ込んで聞きましたが、場合によっては、
出荷を若干認める腹もあったのではないか。労働者同士が争うのは困る、そういう
立場に立って、そういう
考えが内部に幾らかあったのじゃないかとすら私は
考えております。従って、そういう
事態にならぬうちに、きょうはもうこういう
事件が起るのだ、過去に何々があったのだ、それじゃだめなんだ。それじゃあなた、制止
行為というものは、もちろんそのときは始まってからですが、その日の午前七時からそういう
機動隊の
出動の
経過等を見たって、これはもう予測してやってきておるわけです、すべてを。だから、そういう
立場では、決して
警職法第五条のそういう
要件というものを公正に
判断はできない。第一
組合と第二
組合が話し合っておる。それがあなた、
警察なり
会社の幹部が、もうだめだ。きょうはもう
出荷を強行するために来たのだ。こういうことを言って、
話し合いを
妨害しておる。これは調書もたくさんある。聞いた人もたくさんある。そういうことをやっておりながらですね。あとからこの
警職法第五条の
要件に合っているとかなんとか言ったってだめですよ、これは。現にあなた、それじゃ第一
組合と第二
組合が、
スクラムをこらしてぶつかって、そこで何か傷害が起きたですか。ただお互いに押し合いをしただけでしょう。こっちの方は何もそんな武器なんか持っていない。聞いてみますと、第二
組合こそ、何かここに石なんかを入れてぶら下げておる人がたくさんあったように聞いておりますがね。何もそんな武器なんか持たない、同じ
会社におる労働者の諸君が多少押し合いをしておったって、
警察官なんかが出るべき幕じゃないのです。そんなばく然としたことでやられると、いろいろな
大衆行動といろものは、みんなこれは、
警察の見方としては、何か起るんじゃないかと思った、これでやられますよ。だから、こういう重大な
出動をする場合はですね。第二
組合のことばかり聞いておらずに、第一
組合の
事情等も十分……よくこれは調べておるはずなんですがね、あなたは知らんと言うけれ
ども。どうですか。こんな
生命身体に対する危険とか、それから必要性とか、必要性というのは、やむを得ず出るということですよ、
警察官は。これ以外には方法がないという場合に出る。やむを得ず出るんです、これは。結果から見れば、
警察官が出たからこういう不祥事が起きておる。これは後ほどさらに追及しますが、
警職法第五条のそういうばく然とした
解釈で自分たちの
行動を合理化する。間違いなんだ。しかも、私たちが、この
事件が起きてから、
警視庁なりあるいは地元の
城東警察署に聞いてみる。一体法的な
根拠はどれなのか。と言いますと、きわめてあいまいだ。
警職法第五条だと言うてみたり、いや
威力業務妨害だと言うてみたり、それじゃどうも
労働争議に介入する印象を強く与え過ぎると思うと、何か両方あるようなことを言うてみたり、こんな
国民の荒木的人権に関することについてですね、そんなあいまいな
態度じゃだめですよ。どうして必要があるのです。第一
組合はこうしておるでしょう。第二
組合の押し方というのはきわめてゆるいんですよ。あのときは、何もそんな、放っておいて、同じ
組合員同士が乱闘になったりするような
状況ではない、断じて。これは、
警察があらかじめ第二
組合に、一応ぶつかれ。お義理にぶつかれ。そうすればあとはおれが引き受げてやる。そういう計画なんです。
警察官の中でそう言うておる人もおる、その現場で。あとはおれたちにまかせておけ。まかせておけ。あとはお前らあっちに行け。第二
組合と
警察の芝居でしょう。芝居をやっておるところに、そんな人命なり
身体に対する傷害などありますか。それでもあなたは、
警職法第五条で間違いないとおっしゃいますか。
説明がはなはだあいまいだ。やむを得ずでなければだめなんですよ。これしか方法がないという場合、どっちでもいける場合に、
警察がそんなにたびたび出られては困るんですよ。あの際、それじゃ
警察が出る以外に処置のしようが絶対になかったと言い切れますか。そういうふうにお聞きしてみましょう。
警察が出た方がよかったのか。出なかった方がよかったのか。右か左かですね。どう
考えていますか。