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1959-07-02 第32回国会 参議院 逓信委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十四年七月二日(木曜日)    午前十時五十二分開会   —————————————  委員氏名    委員長     手島  栄君    理事      新谷寅三郎君    理事      松平 勇雄君    理事      森中 守義君            林田 正治君            鈴木  強君            光村 甚助君            山田 節男昭和三十四年七月一日議長において委 員を左の通り指名した。            石原幹市郎君            黒川 武雄君            鈴木 恭一君            寺尾  豊君            野田 俊作君            最上 英子君            谷村 貞治君            野上  元君            牛田  寛君            須藤 五郎君   —————————————   委員の異動 七月一日議長において中村正雄君を委 員に指名した。 本日委員新谷寅三郎君、石原幹市郎君 及び林田正治君辞任につき、その補欠 として柴田栄君、安井謙君及び西田隆 男君を議長において指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     手島  栄君    理事            松平 勇雄君            鈴木 恭一君            森中 守義君    委員            柴田  栄君            寺尾  豊君            最上 英子君            谷村 貞治君            鈴木  強君            野上  元君            光村 甚助君            山田 節男君            牛田  寛君            須藤 五郎君   国務大臣    郵 政 大 臣 植竹 春彦君   事務局側    常任委員会専門    員       勝矢 和三君   参考人    日本放送協会会    長       野村 秀雄君   —————————————   本日の会議に付した案件 ○理事互選調査承認要求の件 ○継続調査要求の件 ○委員派遣承認要求の件   —————————————
  2. 手島栄

    委員長手島栄君) ただいまより開会いたします。  理事互選の件を議題といたします。  本委員会理事の数は四名でございますが、現在二名欠員となっておりますので、都合により、そのうち一名のみの補欠互選をいたしたいと存じます。互選方法は、成規手続を省略して、便宜その指名を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    [「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 手島栄

    委員長手島栄君) 御異議ないと認めます。それでは私より理事鈴木恭一君を指名いたします。   —————————————
  4. 手島栄

    委員長手島栄君) 速記をとめて。    〔速記中止
  5. 手島栄

    委員長手島栄君) 速記をつけて下さい。  調査承認要求に関する件を議題といたします。  郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査承認要求書を本院規則第七十四条の三により議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 手島栄

    委員長手島栄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成及び手続等は、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 手島栄

    委員長手島栄君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。   —————————————
  8. 手島栄

    委員長手島栄君) なお、右の調査承認要求議長が承認した後において、会期中に同調査を完了するととは不可能な実情にありますので、閉会中における継続調査要求に関する件並びに委員派遣承認要求に関する件についての取扱いは、すべて委員長に御一任願っておくことにいたしまして、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 手島栄

    委員長手島栄君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。   —————————————
  10. 植竹春彦

    国務大臣植竹春彦君) ごあいさつを申し」げたいと存じます。  私が、このたび郵政大臣に就任いたしましたのでありますが、郵政省関係行政につきましては、今後解決をして参らなければなりません問題が、重要課題が山積しておるのでございます。これらの懸案解決努力をいたす所存でございまするので、委員各位におかれましても、何とぞ御教示、御支援を賜わりますように特にお願いを申し上げる次第でございます。  本日は、当委員会に初めて出席いたしましたので、この機会に、簡単に郵政省の当面する課題につきまして、御説明を申し上げまして、御参考に供したいと存じます。  まず労働問題でございまするが、全逓労働組合との間の団体交渉が、今なお行われない状態にございまするので、全逓が一日もすみやかに現在のような状態ではなく、正常明朗な労使関係に帰りますることを強く念願する次第でございます。  次に、郵政事業のうち、郵便は引き続きまして順調な進展を続けております。郵便貯金につきましても、前年度は、やや不調でございましたが、本年度には、かなり好調な出足をみせております。また簡易保険につきましても、おおむね所期の成果を示しているのでございます。しかし、これらの事業経営上には、なおいろいろな問題がございまするので、その改善につきましては、目下検討中でございます。  次に、電気通信関係でございますが、本年八月からジュネーブで開催せられまする通常無線主管庁会議及び十月の全権委員会議におきましては、いズレも今後の国際電気通信政策及び電波権益等に直接に大きな関係がございますので、政府といたしましては、世界の電気通信界向上発展に寄与いたしまするとともに、わが国電波権益の確保、拡大をはかるために、鋭意準備中でございます。  放送関係につきましては、外国電波によりまする混信の被害の増大に対処いたしまして、あわせましてわが国の使用できまする周波数最大限度に利用するために、さらに標準放送用周波数割当計画等を相当大幅に修正いたしましたけれども、さらにカラーテレビの本格的な実施方法、時期等につきまして、あらゆる方面から慎重に検討中でございます。またFM放送実施につきましても、その基本的なあり方につきまして、目下検討を進めておりまするところでございます。  電信電話拡充計画につきましても、目下公社におきまして、第二次五カ年計画修正案の整備を急いでおりますが、郵政省といたしましても、これに対しまして適切な処置を講じなければならないと考えております。  以上、一応のごあいさつを兼ねまして、所管行政に触れて申し上げた次第でございますが、これらの懸案がスムーズに解決いたして参りますように、何とぞよろしく御協力を切にお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。
  11. 光村甚助

    光村甚助君 今度郵政省は、新しい大臣政務次官が来られたわけです。われわれ逓信委員としましては、協力する点は、協力したいと思います。  われわれ野党の立場から言わしめれば、いろいろ言いたいこともあるし反発したいこともあります。今回は、次の機会に譲りたいと思います。よく逓信委員会自体としましても、参議院出身大臣が来ると、どうも党に対して発言力がないから、非常に不利だというようなことが世間に言われていますから、今後、そういうことのないように、一つにらみをきかしてやってもらいたいと思います。  それからもう一つは、次官に、いやな話ですが、どうも郵政省なんというところはいやだというようなお話が新聞に出ておりましたし、なかなか郵政省というところは、郵政電気通信、NHKなんて、百万近い人間を抱えておる。この大きな役所のところもあるし、一つ役所でないところもありますが、そういう郵政事業に対して、こばかにしたような発言でなくて、ほんとう政務次官になったら、一生懸命やるのだという気がまえを持ってやらなければならない。郵政省は、小さいからいやだという、そういう気持は、さっそく取ってやってもらわなくちゃいかぬと思います。なった以上は、今後一生懸命努力して、ほんとうにやってもらいたいと思います。  こういうことを大臣政務次官お願いしておいて、一つ祝詞じゃありませんけれども、祝詞を申したいと思います。
  12. 手島栄

    委員長手島栄君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止
  13. 手島栄

    委員長手島栄君) 速記をつけて。
  14. 須藤五郎

    須藤五郎君 僕は、さっき大臣が、全逓との間に団体交渉ができない、この状態を正常に戻してもらいたいという意見ですね、大臣だけの願いじゃなしに、労働組合お願いであると思うのですよ。そして今日の条件で、その正常なる交渉に応じてないのは、政府だと思うのですよ。その政府から、労働組合に対して、正常な交渉ができるようにしてもらいたいというのは、はなはだこれはおかしい意見だと思うのですよ。だから、むしろ政府こそ反省して、正常なる交渉に入れるように努めるのが、僕、これがほんとうだと思うのです。  それで、世界的にみて、ILO批准の問題が今ありますね。日本労働組合で、いろいろ大きな問題になっていますが、ああいうことは、世界的に認められていることだから、日本政府も、いさぎよく一日も早く、あの批准に応じるようにして、そして交渉がスムーズに乗るように、政府こそ私は努力すべきだ。大臣は、労働組合努力してもらいたいという意見をあなたが述べるから、僕は労働組合の側に立って、政府こそ努力すべきだという意見を申し述べなければならぬようになるわけです。この点、よくやってもらいたい。  それから野村さん見えていますから、私一つ意見を申したい問題は、最近青少年犯罪の問題で、テレビとかラジオとか、こういう問題が、非常に大きくなっていると思うのですよ。そしてこの間、アメリカ新聞によると、アメリカのニューヨークに大きなテレビ会社が、CBSですか、あすこの放送記者がやめましたね。会社に対して辞表を出して、そしてその辞表の理由の中に、今日のテレビをそのままフィルムに収めて、百年後の歴史家に見せたら何と言うだろう、全く今日のテレビというのは、最も重要な現実から国民の目をそらすために使われているようなものだと、一番いい例はいわゆる西部劇だ、こういうばかげたテレビというものは、国民に何ら利益するものでないという意味のことを書いて辞表を出しております。  ところが日本テレビを見ましても、全くそういう感じがしてしょうがないのです。私は、日本映画界を見ても、映画はあなたの関係じゃないけれども、テレビは、あなたの方の管轄だと思うのですが、日本テレビでも、ずいぶんひどいと思うのです。これが今日の日本青少年に、どんなに大きな悪影響を与えるかということです。そういうことを、あなたがもし考えられるならば、それに対して、どういうふうにこれを持っていこうとしているのか、どういうふうに反省していらっしゃるかという点が、実は聞きたい点なんです。日本の将来にとって、重大な問題だと思うのです。単にそれは、日本青少年が、犯罪を犯すのは、テレビ、雑誌の影響だけではないと思います。生活の困難、いろいろな問題が、付随して、政治の貧困と申しますか、岸内閣のいわゆる戦争政策による国民生活を犠牲にしていると、こう私たちの方じゃ言うわけですが、そこに最大の原因があると思いますけれども、やはりそれを助長している面に、テレビの問題、ラジオの問題があると思います。全くこのごろ、テレビを自分の孫が毎日見ていると、ひやひやしているのです。テレビを見ることによって、孫がりっぱな成長を遂げないであろうと心配しているくらいなんです。  それに対して野村さんがどういうふうなお考えを持っているか、これは僕のちょっと聞いておきたい点なんです。
  15. 野村秀雄

    参考人野村秀雄君) ただいまの御質問と申しますか、御意見と申しますか、まことにごもっともなことで、私も全然同感でありましてテレビラジオを通じてどうかして今まであったような悪い風潮を助長するような、ことに青少年の教育、成長、発達のために害になるような画面、あるいは全体を通じて、放送は、逐次よくしていくように努めておるのであります。  まだ十分ではありませんけれども、私は、今申したように、放送の面においては、そういうような悪い風潮を除去していくように、いいことをしていかなければならぬ、いいことは、なかなか世の中に伝わりにくいけれども、悪いことは、すぐに日本全国にこれがはびこってくるのであります。いっかの全国放送局長会議においても、その点を強く申し述べて、この放送の内容を改善していくように努めなければならぬということを申しておるのでありまして、なお足らないところは、たくさんあると思いますが、その点は十分注意をして、御期待に沿うように努めていくことを、ここにはっきり申し上げておきます。
  16. 須藤五郎

    須藤五郎君 きょうは審議ができないというのでございますから、ですから、私はこれでもう質問をやめましょう。野村さんが私の心配しておったような点をよく御了承下すって今日、私は努力がされておるというふうに思えないものですから、こういう質問をしたわけなんですが、どうか、そういう点をよくお考えになって善処されることを希望します。
  17. 野上元

    野上元君 ただいま大臣からごあいさつがあったのでございますが、これはもう儀礼的に申し上げれば、就任のごあいさつに対して、けちをつけるのは筋ではないと思いますけれども、ごあいさつの中で、ただ言、私の立場からすれば、どうしても、これは聞き捨てならぬ言葉がございます。その点について、私の立場から意見を申し上げてみたいと考えるわけです。  それは冒頭に、全逓との労働問題についての御発言がございました。私は、今日参議院議員をやりながら、かつ全逓委員長を努めている者でございますので、特に、その点については、一言申し上げておきたいと考えるわけであります。大臣全逓との間に、団体交渉が開かれておらない、こういうことを申されました。これは確かにその通りでありますが、全逓がすみやかに正常にして明朗な姿に立ち返ってもらいたい、こういう御発言があったのでありまするが、正常かつ明朗とは、一体どういうものであるのか。この点について、私は非常に異議があるわけでございます。  私たちとすれば、今日私たちのとっておる態度は、きわめて正常なものであると考えております。かつまた明朗なものであると考えておるわけであります。私は、御承知のように、昨年の春闘の責任を問われて、不当にも馘首されたのでありまするけれども、組合員全体の意思は、再び野上委員長をやれ、こういうことで満場一致決定されたのであって、これをもって、あなた方は正常でない、かつまた明朗でないと、こう解釈されるならば、私は労働運動何ものかをあなた方はお知りにならない、こう言っても過言ではないと考えるのであります。かつまた、私は労働組合は、固有の権利として、役員を選出する権利憲法によって保障されておる、この権利何ものによっても奪い取ることのできないものである、こういう確固たる信念のもとに、今日まで労働運動を続けて参っておるのであります。私は一年の長きにわたりまして政府とこの問題について論争を続けて参りました。しかしながら、これが水かけ論に終っておりまするために、実はILOに提訴いたしました。全逓考え方が正しいのか、日本政府考え方が正しいのか、一つ判断をしてもらいたい、こういうことで提訴をいたしたものでありまするが、御承知のようにILO総会、あるいはまた理事会、さらにはまた、各種の委員会等におきましては、ことごとく全逓考え方は正しい、今日公労法四条三項、あるいはまた地方公労法五条三項があるのは、近代的な労働組合法から見ておかしいではないか、こういうことが、はっきりと申されておるのでございまして、政府は、どうか虚心たんかいに考えてもらいたいと希望する次第でございます。もしも政府がすみやかに全逓の三役改選にこだわらずに、ILO八十七号を批准し、かつ公労法四条三項を削除されれば、大臣が御希望になっておるようないわゆる正常な慣行が復活するわけでありますから、政府としても、どうか一つ虚心たんかいに、この国際的な動きを十分に注目されて、善処されることを私は特に要望したいと考えるのであります。倉石労働大臣も、ジュネーブILO総会に出席されまして、帰ってきて、第一声を放っておられます。それは、どういうことかというと、今や日本労働運動の問題についても、国際的な連帯性の中で、国際的な労働運動の視野の中に立って、物事を判断しなければあやまちを犯すであろう、こういうことを倉石さんみずからが申しているのでありまするから、この点については、どうか政府も、こういう国際的な動き、あるいはまた国内においても、労働問題懇談会等動きを十分に検討されてすみやかに正常な政策を積極的に政府が打ち出されることを、私は逆に強く希望いたしておきたいと考えるのであります。
  18. 植竹春彦

    国務大臣植竹春彦君) 御意見でございますから、答弁としては差し控えたいと思いますが、ただいまの御発言に対してごあいさつ申し上げます。  ただいま光村委員須藤委員野上委員の御発言を尊重して、私は郵政行政をやって参りたいと存じます。ただ、そのうちの全逓の問題でございますが、ただいま野上委員のお述べになりました役員を選出することにつき、またその労働組合を結成されますることにつきまして、憲法上の権利を御主張になりました。まことに御発言通りであろうと存じます。ただ私たちは、それならば、その組合団体交渉がなし得るかどうかという点につきまして、いささか政府の所見と、ただいま御発言の各委員との間に、見解の相違があるわけでございます。私たち見解におきましては、ただいま現行法におきましては、ただいまの役員組合を代表しておられまするのでは、法律に合っていない、さように考えますので、実はすみやかに団体交渉をいたしたいのでございまするが、現行法に照らしまして、残念ながらできないというのが、私たち立場でございます。その意味におきまして、すみやかに団体交渉ができるような、合法的な御処置をおとりになることを念願している、こういう意味で、ごあいさつを申し上げたのでございまするが、本日は、御意見に対しましてごあいさつ意味で申し上げたのでございまするので、次回以後におきまして、まあ質疑応答の際に、御意見を十分に承わりまして、私たちの取り入れることができまするような点は、できるだけ十分取り入れ、そしてまたすみやかにこの団体交渉のみならず、隔意なく、朗らかな気持で、いろいろなお打ち合せができますような段階の、すみやかに参りますることを重ねて念願申し上げるような次第でございます。
  19. 手島栄

    委員長手島栄君) 暫時、休憩いたします。    午前十一時十七分休憩    〔休憩開会に至らなかった〕