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1959-10-10 第32回国会 参議院 運輸委員会 閉会後第5号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十四年十月十日(土曜日)    午前十時四十五分開会   —————————————   委員異動 十月六日委員大和与一辞任につき、 その補欠として松浦清一君を議長にお いて指名した。 十月九日委員松浦清一君及び森八三一 君辞任につき、その補欠として大和与 一君及び加賀山之雄君を議長において 指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     平島 敏夫君    理事            天埜 良吉君            相澤 重明君    委員            金丸 冨夫君            谷口 慶吉君            大倉 精一君            小酒井義男君            中村 順造君            大和 与一君            白木義一郎君   国務大臣    運 輸 大 臣 楢橋  渡君   説明員    運輸大臣官房長 細田 吉藏君    運輸省鉄道監督    局長      山内 公猷君    運輸省自動車局    長       国友 弘康君    日本国有鉄道常    務理事     中村  卓君    日本国有鉄道運    輸局長     石原 米彦君   —————————————   本日の会議に付した案件 ○運輸事情等に関する調査の件  (伊勢湾台風による被害に関する  件)  (昭和三十五年度運輸省関係主要施  策に関する件  (日本国有鉄道運営に関する件)  (自動車行政に関する件)   —————————————
  2. 平島敏夫

    委員長平島敏夫君) ただいまから逓輸委員会を開会いたします。委員異動について御報告いたします。十月九日、森八三一君が辞任され、その補欠として加賀山之雄君が選任されました。   —————————————
  3. 平島敏夫

    委員長平島敏夫君) 昭和三十五年度運輸省関係主要施策に関する件を議題といたします。本件につきましては、すでに去る五日、当局からその説明を聴取し、若干の質疑もございましたが、なお質疑のおありの方は順次御発言を願います。その前に、運輸大臣から御報告がありますから。
  4. 楢橋渡

    国務大臣楢橋渡君) ちょっと御報告を申し上げます。私災害地に参りまして視察をして参りましたが、あの愛知県の各地と四日市を回ったのですが、この前大倉委員からのお話もありまして、汽車の割引、これは国鉄側とも話をいたしまして、新聞で発表いたしましたような取扱いをいたしまして、これもなるべく事務的に早くやれ、こういう緊急を要するときだから、拙速を尊ぶと言っちゃなんですが、やはり、間に合うようにやれ、多分きょうは全部町村長に手渡しをしておると思うのでありまして、お見舞乗車券という表現をもちましてやりまして、まあ現地においても非常に喜ばれたような次第であります。御報告を申し上げます。  それから一番問題でありました御存じの庄内川の潮どめでありますけれども、これは御存じのように、初め七隻の船を沈船せしめてやるというくらい難工事であったのでありますけれども自衛隊あるいは消防団並びに学生、海上保安庁等、非常に官民一体となって協力して、約六千何百人きのうは出たのですが、ちょうど昨晩七時過ぎに成功いたしまして、一応満潮前に締め切りましたので、あれで約二万五千戸ぐらいは助かったといいますか、急速に排水をやれば助かるという状態であったのであります。また各地におきまして、一番痛切に要望されましたのは、大会社はともかくといたしましても、中小企業の人々の金融問題、ことに担保力等が今ありませんので、これをやはり何とか立ち上るような資金繰りを、融資措置をしてもらいたいという陳情もいろいろ受けて参りました。私もあそこでなまなましい現地状況等を見まして、切実なる要望を受けましたことは、急速に政府に向っても私自身からも話したい、こういうふうに思いますから、ちょっと御報告いたします。
  5. 相澤重明

    相澤重明君 前回委員会における当局側資料の提示並びに説明補足があると思いますが、順次関係者発言を求めていただきたい。
  6. 平島敏夫

    委員長平島敏夫君) この際、前回委員会自動車局長答弁中、次回に集計した数字を申し上げることになっておりますことについて、この点について自動車局長より発言を求めます。
  7. 国友弘康

    説明員国友弘康君) 前回大倉委員の御質問のございました自動車関係につきまして、来年度予算要求しております増員及び予算の額の点につきまして申し上げたいと思います。自動車行政要員の充実といたしまして、昭和三十五年度予算要求に四百三十名の増員要求をいたしております。これは本省が七十六人、陸運局が百四十三人、陸運事務所関係で二百十一人の増員要求をいたしておりまして、本省陸運局陸運事務所全体を合せまして、現在の定員は二千三百六十九名でございます。大体二割程度の増員要求をいたしております。次に、予算要求の点でございますが、重要事項として御説明申し上げましたものにつきましてまず申し上げますと、これは本年度は二億七百五十万円で予算は成立しておるのでございますが、重要事項だけで申しますと、バスターミナル特殊法人への出資八億円を入れまして、三十五年度の概算要求額は十二億四千六百万円でございます。その他事項全体を入れまして申し上げますと、本年の成立予算額は二億五千六百七十三万円でございますが、三十五年度の概算要求額は十三億四千万円でございます。
  8. 中村順造

    中村順造君 議事進行。今、自動車局長からあれがあったけれども、まだほかに私と大倉君からターミナルのことについて構想なり、あるいは施設についてのモデル・ケースなり、そういう資料なり、あるいは考え方を一応まとめて話してもらいたい、こういう注文をしてあるわけです。ですから、今ついでにおっしゃっていただいて、それで質問あとからでいいですから……。そうしないと答弁漏れになるから、一応その点についておっしゃってもらったらいいと思いますがね。
  9. 国友弘康

    説明員国友弘康君) 自動車ターミナル法施行につきまして、さきの通常国会で御審議を願いまして通過いたしました。そして公布になりました自動車ターミナル法を準備をいたしておりましたが、十月の十日から施行いたすことに決定いたしまして、自動車ターミナル法施行期日を定める政令を公布いたしました。さらに、自動車ターミナル構造及び設備基準等に関しまして、技術的な問題でございますが、政令で定める必要がありますので、自動車ターミナル構造設備令という政令を制定いたしまして、これも十月の十日から施行することにいたしたわけでございまして、この自動車ターミナル構造設備令につきまし、は、自動車ターミナル構造及び設備に関しまして、たとえば構造上の耐久力の問題、自動車の出口及び入口の問題、誘導車路操車場所等の問題、停留場所等問題等設備面につきまして政令で規定いたしたわけでございます。これはバスターミナル及びトラックターミナルにつきまして、両方ともほとんど共通に適用になる政令でございます。  さらに自動車ターミナル法施行するにつきまして、自動車ターミナル法施行規則の制定をいたしたわけでございまして、この施行規則には、免許申請、その他届出、報告手続の規定、その他自動車ターミナルの円滑な運営自動車の円滑な運行を確保するための管理基準等を定めて、自動車ターミナル運営の万全を期したいという省令を公布したわけでございます。そうして十月十日から施行することになっておりますが、御質問のございました主としてトラックターミナルの点につきましては、これは先般も申し上げましたように、路線トラック事業者自動車運送取扱い事業者、荷主と、三者の関係が密接にからみ合っておりまして、これらの点の解明につきましては関係業界その他の方々の意見も今後におきましても十分に聞いて、たとえば東京都内におきまするトラックターミナルの行き方等につきましても、十分打ち合せた上で、免許申請についてもある程度の指導をするというような考え方でもっていきたいと思っておりますが、お配りたしました資料は、実は御要求のありました資料の半分しかないわけでございますが、一般トラックターミナルの事業的なものといたしまして、現在運営されておりますのは、蒲郡合同運送株式会社の蒲郡におけるトラックターミナル、それから下関トラックセンター協同組合下関におけるトラックターミナルがございまして、これらのターミナルにつきましては、ここにございますように、手数料といたしまして大体発送手数料到着手数料というような、いわば自動車運送取扱い事業者ターミナル事業とが合体したような手数料を現在収受しておるのでございますが、実際に今後トラックターミナル運営していきます上におきましては、やはり私ども考え方が、自動車ターミナル法施設法でございまして、トラックターミナルあるいはバスターミナルという施設を作ることを主として考えておる法律でありまして、むしろその事業取扱い面におきましては道路運送法適用になるものでありますので、自動車ターミナル法に規定しおります料金等の点におきましては、自動車ターミナルを利用する利用料をとる。そのほかに道路運送法に基きますところの取扱い手数料を適正なものでとるというような指導をいたさなければならないのではないかと考えておる次第でございます。  しこうして、今後東京都あたりで一体幾らぐらいのトラックターミナルができるかというようなことに関しましては、幾ら幾らということを今申し上げることもできかねますので、これらにつきましては、しからば中央トラックターミナル的な大きなものを作るべきかという点に関しましては、現在のところ、私どもといたしましては、バスターミナルを作ることを最初に考えておりまして、トラックターミナルの点につきましては、中央ターミナル的なものに関しましては、今後の問題といたしまして、たとえば関係取扱い事業者その他が集まりまして、トラックターミナルを建設いたしますような場合には、ある程度の機能があり、そうして自動車ターミナル免許基準に合致しておりますようなものにつきましては、具体的に個々に審査をして免許をしていく、こういうことになるだろうと考えておる次第でございます。  以上、簡単でございますがお答え申し上げます。
  10. 平島敏夫

    委員長平島敏夫君) 被災地における旅客の輸送について、補足説明を求めます。
  11. 中村卓

    説明員中村卓君) 国鉄といたしましては、今回の伊勢湾台風による罹災者無賃乗車につきまして、大体市町村で設置されております罹災者収容所に収容されておる罹災者が現在約三万人と考えられております。その家族を含めまして、大体対象人員五万と考えまして、それらの方々に対しまして、岐阜愛知三重県内国鉄線鉄道及びバス各駅相互間につきまして三等運賃旅客及び小荷物一人当り三個まで無賃取扱いとする。この手続といたしましては、収容施設責任者が発行いたします罹災者無賃乗車証明書、というものを出札の窓口に出していただけば、それでよろしいということにいたしたわけでございます。それでとりあえず八日の日に、名古屋支社で、中部支社でございますが、三万枚印刷いたしまして、これを陸運局鉄道部長の方に渡して、陸運局の方から各県を通じて罹災者収容所の方に渡していただくということになっております。先ほど大臣からお話がございましたが、補足して説明いたします。
  12. 楢橋渡

    国務大臣楢橋渡君) 私鉄の方も、全部行きまして同調していただきまして、バスの方も同じそういう右ならえにやっていただいておる。非常にこれは喜ばれておりますから、報告しておきます。
  13. 平島敏夫

    委員長平島敏夫君) それではこれから御質問を順次お願いいたします。
  14. 相澤重明

    相澤重明君 それで今の自動車局長説明はわかりましたがね。きょうからターミナル法の具体的な施行規則省令というものを出すでしょう。実施に入るのですね。官報に載っておるということで、きょうは資料は提出しなかった。その点はどういうことなんですか。説明をあなたの方ではされておるが、きょうの資料はほかに見当らぬようなんだが……。
  15. 国友弘康

    説明員国友弘康君) 御要求になりました資料につきまして、トラックターミナルの現状と将来の規模という二つでございまして、将来の規模につきましては、仮定的な要件をいろいろきめなければなりませんので、そういうことにつきまして、一つのあれで、運輸省としてはこういうものが望ましいとしているのだというようなことを、一般の方に見られて考えられますのもちょっといかがかと思いまして、実はその仮設的なデータを御相談申し上げてから、できましたら提出いたしたいと思いましたので、その点は延ばさしていただきましたが、さらにこの政令省令に関しましては、本日口頭で御説明申し上げようと思って、持って参りませんでしたので、これはできるだけ早く即刻御提出申し上げたいと思います。
  16. 平島敏夫

    委員長平島敏夫君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止
  17. 平島敏夫

    委員長平島敏夫君) 速記をつけて。  この際、災害関係の御質疑をいたすことにします。
  18. 大倉精一

    大倉精一君 ただいま大臣から国鉄の、あるいは私鉄バス無賃乗車についての格段の御配慮報告がありまして、私としても満足をしておるわけでありますけれども、たださらに百尺竿頭一歩を伸ばして、今の御報告によりますというと、愛知三重岐阜の管内だけの無賃旅行、こういうことになっており、さらに施設に収容された者だけが無賃乗車ができる。こういう工合になっておるようでありますけれども、この運用の過程においていろいろまた罹災者の方から注文もあると思いますけれども、たとえばその三県以外にも行きたいというような場合、あるいはまた、収容所以外の者にも適用してもらいたいという要望が出てくると思うのですが、そういう点については、実情に応じた御配慮をしていただけるかどうか、この際お伺いしておきたいと思います。
  19. 山内公猷

    説明員山内公猷君) 現在国鉄で実施いたしております無賃証の貸与は、中村理事から御説明した通りでありまして、大体現地といろいろ連絡した上での措置でございますが、現在の措置で大体まかない得るのではないかという見込みをしております。それでまた、ただいまお話しのような事情が相当多く出るという情勢であれば、また現地と連絡して運用いたしたいというふうに考えておりますが、現地状況は大体あれでいき得るのではないかというふうに考えております。
  20. 大倉精一

    大倉精一君 もう点だけ大臣にお伺いしたいのですが、これはあるいは所管事項ではないかもしれませんけれども災害対策関係としてお入りになっておりますので、この際お伺いしておきたいのですが、御承知のように住宅の損害が非常に大きい。これに関連しまして災害救助法による仮設住宅という問題につきましては、実は現地に行きますというと、その住宅を建てる土地がない。こういう問題が非常に深刻な問題になっておるようであります。こういう場合に、国有地等があればそれを開放する。たとえば春日井等におきましては、あそこに鷹来の国有地もあるのでありますから、そういう国有地をとりあえず開放して仮設住宅の用に充てる、こういうことも考えられると思うのでありますけれども、その点について大臣一つお骨折りを願いたいと思うのですが、いかがですか。
  21. 楢橋渡

    国務大臣楢橋渡君) ごもっともなお話でありまして、私も災害対策委員会に出まして、一番深刻な問題は住宅の問題でありますので、住宅の問題はやはり寸刻を争うのであるから、できるだけやはりこういう実情に適したような方法で便宜をはかってもらいたいということを対策委員会本部長代理にも私から申しておったような次第でありまして、おそらく、あの委員会の非常な適切な措置を次々にやっておる状態から見ますと、そういう問題も私はそういう趣旨に基いてやるだろうと思うのですが、なお私からもそういうことをコンファームしておきます。
  22. 大倉精一

    大倉精一君 もう一点だけお伺いをしておきたいのですが、今度の名古屋港の被害は非常にわれわれ想像に絶するような被害でありまして、あるいは再起不能ではないかというような惨状にあると思うのですけれども、これの復興につきましては、格段措置が必要であるという工合に考えますけれども大臣としてはどういう工合復興の構想をお持ちになっておるか、この点お答え願います。
  23. 楢橋渡

    国務大臣楢橋渡君) 御存じのように、一昨日でありますか、あらゆる努力をしまして、海上保安庁、その他運輸関係の全機関を動員し、海上自衛隊等にもいろいろお願いを申し上げまして、ようやくあそこへ船がつけるということの段階まではこぎつけておりますけれども、今御指摘のように非常な大きな被害を受けておりまして、あそこの施設だけでも約十七億くらいの被害を受けておると聞いているのであります。従いまして、名古屋が持っております重要な、特に日本の貿易港としまして、クリスマス等も近づいておる関係で、しかも全部事前に積み出しを予約しておるという関係もありますので、その支障がないように一つ全力をあげてやるという態勢に持っていくようにしまして、対策本部におきましても、港湾に関する特殊な配慮一つしてもらうという態勢を整えて実は帰ってきたような次第であります。港湾局長の方は残ってやっておりますから御了承願います。
  24. 小酒井義男

    小酒井義男君 運輸大臣現地を視察していただいて、この運輸省として今後の災害対策の問題で一、二、現地でも新聞記者会見などで御発表になっておった点があるようですが、これは運輸省の手で直接仕事をやられる面もありますし、同時に関係の、たとえば港湾関係事業者とか、あるいは地方鉄道関係会社において早急に復旧を行わせるような問題がいろいろあると思うのです。そういう点について、現地をごらんになって、どういうことがさしあたって必要であるというようなことを、お感じになったことがあるだろうと思うのですが、一、二、何かそれらの関係被害者に対して、融資であるとか、あるいは税金の特別な扱いをすることも現地お話しになったように、私は新聞で見ただけでありますからあれですが、具体的に何かそういう点お考えになっておる点があれば、この機会に承わっておきたいと思います。
  25. 楢橋渡

    国務大臣楢橋渡君) 私も実は現地に参りまして、あの被害の甚大なこと、悲惨なことに驚いたのでありまして、これは国鉄総裁も私に、帰ってきましてから、今度の災害は行って見なければわからぬと、これは話や写真やニュース映画で見たってわからぬとおっしゃっておったのですが、私もあちらへ参りまして、ほんとうに非常なショックを実は受けたのでありまして、ことに名古屋港の一番の大きな悲劇は、貯木場がありました膨大な木材があばれ回りまして、そのためにたくさんの港湾をとわし、人もそのためにずいぶん死んでおる。現に、私の方の海上保安庁関係家族材木——流木でやられておるという状態で、きのうも木材をどんどん片づけておりますと、死体があとから出てくるという状態ですが、一体貯木揚というものをああいうところに置くということが非常に危険だということを感じたのですが、こういうこともやはり今後考えなければならぬのじゃないか。また、応急締め切り工事については、全額やはり国庫負担をもってやると。原形復旧ということだけではいけないから、やはりより改良復旧という線をこの機会一つ踏み切って、大蔵当局等も納得するようにしなければいけないということを、私は強く実は強調しておるのでありまして、まああそこにおける上屋の問題あるいは荷役機械の問題、あるいは曳舟の問題、作業船問題等、いろいろ陳情を受けましたので、できる限り国庫補助特別立法を作りたいと、こういう考え方を持っておるのであります。  また、減税等の問題につきましても、これはできるだけ、ああいう特殊な災害でありますから、考慮を一つするということに、大蔵当局ともお話をしたいと、こういうことを実は考えておりまして、一番やはり大きな問題は、融資の問題でありまして、これは四日市にしましても、三重県にしましても、あるいは愛知県にしましても、大きな大企業を持っておる人は、これはいろいろの道がありますけれども中小企業、ことに木造船のごときはほとんどやられておりまして、非常な悲惨な状態だから、これは何とか一つ大蔵省在来考え方をこの場合は変えてもらって、できるだけ簡易に早く融資を、多少担保がどうであってもやってもらうということにしてもらわないと工合が悪いということを感じたので、そういうことも私は大蔵省に折衝しようと考えております。
  26. 細田吉藏

    説明員細田吉藏君) 今回の災害対策といたしまして、私どもの方で、他の各省と一緒のものもございますが、私どもだけのものもございます。特別立法、それから予備費の使用並びに補正予算につきまして、今取りまとめをいたしておるところでございまして、大体まあまとまったような状況でございます。特別立法といたしましては、ただいま大臣が申し上げましたように、われわれの方といたしましては、今度の応急締め切り工事、これは非常にほかにあまり例がない工事でございますので、今まで八割とか九割とかいったような補助が例でございますが、全額国庫で持つべきであると、こういうことで進めております。  それから、これもただいま大臣が申し上げましたが、原形復旧だけではこれはいかぬので、今までの災害対策原形復旧までになっておりますが、そうでなくて、もう二度とこういうものを起さないように、もとより改良していく、こういう基本的な考え方のもとに補助金を出す。今までの補助金はそうでないわけなんですね。原形復旧までであります。そういう点、これはもちろん私どもだけの問題ではございません。建設省も、農林省も、そういうことになるわけでありますが、ああいった非常に特殊な災害状態でございますので、そういうふうな特別立法をさしていただきたい、こういうふうに実は考えておるわけでございます。  それから港湾関係につきましては、これは一般的にも私どもの方としてお願いをいたしておるわけでありますが、今度特に非常に問題になりますのは、公共団体が所有しております上屋荷役機械、曳船、作業船、こういったものについて、在来といえども補助対象にすべきだということを一般的に言っておるわけでございますが、特に今回の災害については、これを見なければ、非常に公共団体負担が重くなるということで、私ども一般的にそう変えてもらいたいのでありますけれども、少くとも今度の災害についてはそれはぜひやってもらいたい。大体これだけは特別立法で考えてもらいたい。  それから、固定資産税減免の問題でありますが、これは地方税法の問題になりますが、これにつきましては、もちろん、これも私どもの方の省だけではなくて、ほかにいろいろ関係がある問題でございますけれども、われわれの関係私鉄、造船、車両、自動車、通運、港湾、倉庫、いろいろな問題がありますが、これについて固定資産税減免地方税法の特例で考えてもらいたい。大体私どもといたしましては、法律的にはそういうことで考えております。  それから、予算といたしましては、これは庁舎や何かの復旧はもとよりでございますけれども、一番大きいものは港湾、それから国鉄、こういうものにつきまして補正予算を今取りまとめ中でございます。  それからなお、実はこの間政府の中の災害対策会議で、私どもの方の大臣が非常に強い御意向があるものでありますから、それを申し上げたところが、それはあと回しにしてくれと言われたのは、この前もここでお話がございました。気象庁、海上保安庁水路部のことでありますが、この話をいたしましたところが、それはあとにしてくれというお話がございましたが、私どもの方では、これはほんとうあとでは困るのだと、とりあえず災害対策をやっているのだから、やや恒久対策になるものはあとにしてくれという話も出ておりましたのですが、これは私どもの方は、それでは困るということで強調しておるわけでございますけれども、なかなか難航するのではないかと思っております。  補足的に御説明申し上げます。
  27. 楢橋渡

    国務大臣楢橋渡君) これは気象庁の問題ですけれども、今度の台風で名古屋の測候所が出しました情報というものは実に珍らしくえらく的確に当った。当り過ぎて困っている。ただいかにせん伝達機関、その他の人員の不足等によって十分でなかったというところに一つの大きな難があったのと、もう一つは、やはり気象庁の通報そのものの持つ重要性というものに対するPRといいますか、そういうことが徹底していなかった。従ってやはり安易に考えておったところに非常な手抜かりがあったということで、被害を受けたということも言われておりますので、これは一つ気象週間でも作って、ほんとうに国民に水防というものについての訓練をする必要があるのじゃないかということを、先般新聞記者会見のときにもちょっとお話ししたのですが、この機会に気象庁の科学的な、もっと手の届くような方法を講じなければならないということを、中曽根科学庁長官とも先般打ち合せまして、あちらの方も非常な熱意を持っておられて、私留守中でしたが、きのう閣議においてもそのプリンシプルは……。
  28. 細田吉藏

    説明員細田吉藏君) そのことはきまりました。
  29. 楢橋渡

    国務大臣楢橋渡君) そういうことになったそうでございますから、御報告申し上げておきます。  また、船員の厚生施設等が非常にやられておりまして、私は見て参りましたが、これはやはりどうしても国庫補助の特別措置を講じなければならぬということを考えたのであります。  なお海上保安庁は、今度は非常によく働きまして、どうも海上保安庁は一生懸命に働いていますけれども、海上自衛隊と間違われて、海上保安庁が働いておられるのに、海上自衛隊にすりかえられているといっては失礼ですが、ごちゃごちゃになっておる。海上保安庁は非常によく働いて幾多の美談を残しておるのですが、その中でも特に要望されましたのは、船が大き過ぎる。小さな船を相当やはり用意してもらわなければ救助に困るという要望等もありますから、そういう点も海上保安庁長官に、立案して、時宜に適するように一つしてもらいたいと申しておるような次第であります。
  30. 大和与一

    大和与一君 一つ大臣にお尋ねしますけれども前回大倉委員の御質問があったのですけれども、今災害自衛隊が約一万人入っておるというお話でした。それをできたらもっとふやして、早く復旧するようにすることを一つお話をしてもらいたい、こういう御意見があったのです。その後新聞だけの報道だからわからぬ、正確じゃない、けれども、たとえば英虞湾の真珠養殖のところの海賊横行の形、あるいはまたその復旧のときに学童を二千人も大動員をしてやった。これは決して私は悪いとは思わないけれども、最善の策なのか。ということは、政府として幾らでも自衛隊が余って遊んでいるのだから、そちらを回してもらった方がいいじゃないかということを大倉委員の御提案があったが、大臣はそれを取り上げられたか、取り上げられなかったかということだけをお尋ねしたい。
  31. 楢橋渡

    国務大臣楢橋渡君) この点は大倉委員からもお話がありましたので、私は閣議におきまして、もう一万人か二万人出したらどうかということを話したのですが、赤城長官は、許される限りの動員をやるという態勢をやるということであって、きのうもやはり江崎真澄君が、江崎真澄君の選挙区は海部郡らしいのですが、えらく興奮してやかましく言っておりまして、ポンプをあちらに持っていけと言ってやかましかったが、第一号国道、それから近畿と関西線の二つを早く通すようにしないと、あそこが一つの輸送の動脈だから、放置することはできないというふうに私は強調いたしまして、あそこに一個大隊を急速にやって、船を急速に回す。大体船を回すことをぐずぐずやっとるというので、江崎君に言わすと、暴動の一歩手前だとやかましく委員会で言っておりました。しまいには庄内川のあれをやめて向うへ持っていけと言うので、それは反対したのだ。運輸省の管轄だからやめたら大へんです。そんなわけで帰ってくるのがおくれたのですが、極力直さしおります。
  32. 大倉精一

    大倉精一君 今海部郡の話が出ましたが、これは要望だけしておきますけれども、海上自衛隊は大きな船を持っていますけれども、櫓をこいでわいわいとやってまるきりマンマンデーの船を持っていっておりますけれども、できるならばもう少しぐっと行くような船を持っていっていただきたい。それからもう一つ、これは大臣に特に私は善処してもらいたいのですが、二、三日前のNHKテレビの夜の十一時のニュース解説のときに非常に重大なことを言っているのです。二点言っております。その一つは、鍋田の干拓地の堤防の決壊の状態は普通ではない。何か工事に手抜かり、あるいは手落ちがあったに違いない。こういうことをニュース解説で言っておりました。私きのう半田に行って参りました。半田の堤防もやはり十三号台風でこわれたところがたくさん決壊しております。こういう時期でありますので、テレビのニュース解説でもって鍋田の堤防の決壊はどうも普通じゃない、こういうことは非常に重大でありますので、私もこれは調査してみたいのですけれども、これは政府の方で積極的に調査されて、そして疑惑を解くようにしてもらいたいと思います。それからもう一つは、これもそういうことがないことを希望するという前提のもとにニュース解説で言っておりましたけれども自衛隊が橋梁をかけに行ったところが、途中で待ったを食った。そして県庁に出入りしているなじみの業者が行って橋をかけた、こういう話がある。こういうことをテレビのニュース解説で言っておりました。
  33. 楢橋渡

    国務大臣楢橋渡君) それは何日ですか。
  34. 大倉精一

    大倉精一君 二、三日前ですから調べればわかります。夜の十一時のニュース解説です。これも現地の罹災有の心理状態は非常に微妙であるやさき、ニュース解説でこういうことを放送されるということは非常に重大な問題でありますので、直ちに政府として真偽について御調査を願って、そして次回に一つ報告してもらいたい。この点について要望して置きます。
  35. 楢橋渡

    国務大臣楢橋渡君) 今おっしゃいました鍋田の提防の決壊は、端的に言えば工事に不正があったのじゃないかということを解説で言ったというお話であります。農林省の管轄でありますけれども、私からもなお調べてみます。自衛隊のことも調べて置きます。次回に御報告いたします。
  36. 大倉精一

    大倉精一君 今度の災害に関連いたしまして、名古屋商工会議所あたりから中部地方開発庁というような構想でもって、開発庁長官は国務大臣が当る、その他たくさんの構想をもって進言しているようでありますけれども、これに対しまして政府の方としてそういうことをまだ御存じありませんか、御存じあるならば、それに対する何かお考えが政府にあれば、この際御発表願いたいのであります。
  37. 楢橋渡

    国務大臣楢橋渡君) 私はまだその話は実は聞いておりません。どういうことになっているか、一ぺん調べてみます。
  38. 大倉精一

    大倉精一君 それを至急御調査願って、対策本部の一員として、この次の機会に御報告願いたいと思います。
  39. 平島敏夫

    委員長平島敏夫君) ほかに災害関係の御質疑ございませんか。
  40. 小酒井義男

    小酒井義男君 質問じゃないのですが、大臣に強く要望してみたいのですが、名古屋港の機能が十分発揮できるようになりませんと、中部におけるいろいろの経済の面にも影響を受ける点が非常に多いのです。特にあの地域には製鉄会社ができるというような計画もあり、そういう関係をいろいろ考えますと、名古屋港の回復ということは、やはり総合的に考えて一貫性のあるものでやってもらわなければ、各所ばらばらであっては場当り的なものができるが、将来性のある工事というものが作り上げられることが非常に困難じゃないかという点が考えられるのです。また、それと関連して、いろいろお話がありました気象業務にしましても、これもきわめて設備や建物などを見ますと、非近代的な条件の中で仕事をやっておりますし、いろいろの点を考えて、今度のやはり台風などを一つ機会といいますか、踏み切りとして、やはりもっと水久性のある諸施設を重点的に作っていくということにしていただくことが必要じゃないかと思うのです。どうも災害の対策などもこれは各省にありますと、予算も分散をされますし、いろいろのセクトも出てきますし、重点的に使われないというところに根本的な解決ができない欠陥があるのではないかということを私は痛感しております。そういう点を一つ大臣も、今度は運輸省の立場ではありますが、強力に運輸省の立場からも一つ主張をして、そうして同じ復興をするのですから、その復興につぎ込む金がむだにならぬように対策を立てていただきたい。このことを一つ要望をしておきたいのです。
  41. 楢橋渡

    国務大臣楢橋渡君) 私もその点は同感でありまして、やはり災いを転じて幸いとするというのか、この機会に特に名古屋港を一貫性のあるものにこれを改良復興させるということに努力したいというふうに思っております。  なお、おっしゃいました気象庁の話ですが、私も驚いたのですが、この気象庁に長官と一緒に行きましたら、雨が降るから家の中にテントを張って、ぼろぼろの家で突っかい棒をしてあって、突っかい棒をしてあるところを写真をとってこいと言ったのですが、そこで近代的、科学的なことをやっている。これじゃ話にならぬということで、これは一つ御指摘賜わりましたことは何ですから、できるだけの努力はいたしたいと思います。   —————————————
  42. 平島敏夫

    委員長平島敏夫君) 災害関係の御質疑がなければ、昭和三十五年度運輸省関係主要施策に関する件について御質疑お願いいたします。
  43. 中村順造

    中村順造君 私、今委員長のおっしゃったようなことと、ちょっと質問が違うのですが、実は八日の午前四時七分ごろと発表されておりますが、浜松の駅で電車が衝突して、旅客にも国鉄の従業員にもけが人が出ておる。こういう事実があったわけですが、その点について若干の質問を二、三してみたいと思います。前からのいきさつから考えますならば、これは副総裁と九月の十日の委員会で、こういう場面を想定して、国鉄の副総裁に私は、非常に将来国鉄が考えていることが危険であるということを強調したのですが、わずか一カ月たたないうちに残念ながらこういう現実が、私が申し上げたような事実が起きたわけですが、副総裁きょうお見えになっておりませんから、運転局長が出席されておりますから、まず運転局長から浜松の電車の事故に対する概要、わかっておりますなら、その事故の原因等を一つお尋ねしたい。
  44. 石原米彦

    説明員(石原米彦君) 私からただいまの御質問にお答え申し上げます。一昨日の午前四時に東京発の十二両編成の電車が浜松の駅で入れかえ中の電気機関車にぶつかりまして、列車衝突事故を起しまして、国鉄の責に帰します原因によりまして、東海道線の幹線におきましてこういう失態を生じまして、まことに申しわけないことだと存じております。お客さんはおけがをなさいましたが、幸いにいずれも軽傷でございまして、手当の後、旅行継続なさっておりますので、その点は不幸中の幸いと存じております。  原因につきましては、担当の局が静岡になっておりますから、静岡の局長と、それから電車乗務員は名古屋監理局の大垣電車区の所属の乗務員になっておりますので、この両局と中部支社におきまして原因を調査中でございます。しかし、いずれにいたしましても、国鉄の責任であるということははっきりいたしております。原因につきましては、正式な報告支社長から参るわけでございますが、ただいままで速報を聞きましたところによりますと、電車運転士が信号をはっきり見ておらないという推定が下されております。従いまして、電車運転士が信号機が赤になっておるにかかわらず、制動の時期を失して、入れかえ中の機関車に衝突したものと推定しております。なお事故が発生いたしましたのは明け方の四時六分でございますが、この乗務員は大垣の乗務員でございまして、静岡に前の晩の午後七時過ぎに参りまして、それから休養をいたしまして、二時五十二分に静岡で東京の乗務員と乗り継ぎをいたしまして、次の停車駅である浜松まで参りまして、そのときに信号を見ないで入って、午前四時六分に事故を起したということでございます。  いずれにいたしましても、近ごろ主要幹線におきまして鉄道の責任に帰する、こういう悪性の事故が比較的なくて、世間に御迷惑をかけずにおりましたのですが、こういう事態が起りましたので、さっそく昨日副総裁名で支社長、管理局長に、おのおの長の責任において再びこういう事故のないように厳重な警告を発しました次第でございます。
  45. 中村順造

    中村順造君 大体内容、外郭だけわかったわけですが、今最後のお話で、それぞれの現場長ですか、地方に対する忠告を発している、こういう説明がされておるわけですが、私は九月の十日の委員会で、最近国鉄が合理化だとか、あるいは近代化だとか、そういう名のもとに、いわば設備なり人の運用の面等で必ずしも万全でないということを指摘をしておいたのです。特に機関車乗務員なり電車の乗務員については、最近言えることは、ダイヤ改正を契機にしてロング・ラン、長距離運転を非常に強行している。これはもちろん、私もかつてアメリカの方の機関車にも乗ったことがあるのですが、日本の国の鉄道事情とアメリカの鉄道事情とは異なっている。非常に保安度の低い線区において、日本では東海道線が最も優秀な線区だといわれておるけれども、その東海道線すらまだ複線の域を脱しておらぬ、こういう状態の中で、しかも外国にも例があるというようなことをいって、動力車乗務員の長距離運転をやらしておる。これは私は明らかに将来列車の運転に対して重大な危険がある。もしこの乗務員の疲労、あるいは過労、あるいは車両の酷使、設備の不備と、こういうことから事故があった場合には、だれが一体どのような形で国民に責任をとるかということを、この前の九月十日の委員会で副総裁に言っておった。そのとき副総裁は、責任については十分痛感をいたしております、こういうようなおざなりの答弁をしておりますが、私が言ってわずか一カ月たたぬうちに、今の運転局長説明の内容につきましても、乗務員が信号を無視して、赤信号を侵して入ったからこういう事故になった。しかし電車の乗務員にしても機関車の乗務員にしても、二人乗っておったはずなんです。それを二人とも信号を見ずして走るということは常識として考えられない。やはりそこには長い間のいわゆる勤務の過労によるところの疲労がある。そこで一時的にもこの精神のもうろう状態になる。これはたとえば運転手なり運転助手が二人ともそういう状態になるということは、従来国鉄の人の運用の面が非常にオーバー・ロードをさしておる。こういう結果がここに私は出ておると思う。私はこの一昨日の事故の起きた後におきまして、いろいろ監理局なり、あるいは現地の乗務員のどういうふうな状態であったかということを調べてここに持っておりますが、少くとも四百キロ以上の走行距離を平然として走らしておる。こういうところに私はこの事故が将来とも考えられるから、特に私は強調して言うんですが、この近代化、合理化に関連をして、将来とも国鉄の運転局としては、乗務員の長距離運転を強行するかどうか、この点一つ明確な御答弁を願いたいと思う。
  46. 石原米彦

    説明員(石原米彦君) お答え申し上げます。  乗務員がどの程度乗務いたしましたならば無理がくるか、危険であるかという問題につきましては、線区の実情、列車の種別、その他に応じまして、また休養の状況とか、いろいろなものを組み合せまして、十分検討いたしまして、個々に危険のないように十分判断をいたしまして個々に決定いたしております。何分にも生身の人間のやることでございますから、これだけのことがあれば絶対大丈夫だとか、これからは絶対危険だとかいうことはできませんわけでございますが、数十年の経験に基きまして、諸般の情勢を勘案いたしまして、この程度は危険であるとか、やめた方がよろしいとか、ここまではよかろうということに決断をいたしますわけでございます。ただ一昨日の事故につきまして申しますれば、この事務員は、御説のように、電車の前頭に二人乗っておりまして、大垣から静岡まで乗務いたしまして、到着いたしましたのが十九時三十何分でございます。それから静岡の折り返しの、乗り継ぎまして発車いたしますのが二時五十二分になっておりますので、その間に十分な休養ができたと考えられます。従って、それから静岡から出まして次の浜松に参りまして信号を確認しない事故というのが起りましたので、少くも本件に関しましては、鉄道当局といたしまして、けがをなさいましたお客さんに対しましても、また国民の皆様方に対しましても、これは全く鉄道の責任の事故である。また、こういうことが二度とあってはならないというおわびを申し上げたわけでございまして、単に計画的に無理な問題というのは、この問題についてはないと思います。
  47. 中村順造

    中村順造君 今の運転局長お話で、どの程度の限界なら安全である、こういう正確なデータはない。これは今まで、私が先ほど申し上げたように、アメリカではどうだとか、あるいはフランスではどうだとか、こういうことがしばしば当局の間では口に出されておるわけですが、私はそういうことをとやかく言っておるわけじゃない。現実に事故の起きたこの事態をどういうふうに考えておるか。二人とも精神もうろう状態になって、しかも列車の先頭に立って責任の重い仕事をしておるそれらの経緯から見ましても、ちょうど事故が起きるまで、大垣の電車区を出て、途中で三時間、四時間休んだとは言っても、これは旅先の休憩である。しかも、四百五十九・六キロという長距離を走っておる。こういう現実がこういう事故になった。私は個人の責任をとやかく言っておるのではなくして、国鉄自体のこの動力車乗務員の運用そのものが大きな間違いではないか。現実に事故がそれだから起ったのではないかということを私は言っておる。この点については、将来、いや、これはあくまで正しいということは、少くとも現段階においては国鉄当局は言えないはずだと思うのです。特に責任ある運転局長は、この長距離運転については、少くともこれを契機として何とか再検討する、考慮しなければならぬという考え方が起きてくるのは当然だと思うのです。  さらに私は、この際、この点に関連してもう一つ申し上げておきたいのは、先般日光線が開通しまして、私ども運輸委員として招待をされまして試乗したわけですが、ところが驚いたことに、当日たまたま二人乗っておりましたけれどもあとで話を聞いておりますと、上野から日光まであれだけの九十キロをこえるところの速度を走る電車の先頭で運転しておるのがたった一人で運転している、こういうことが言われておる。これは私は、それは当座非常に緊張してもおるだろうし、責任感をも、この新しい構想のもとに設けられた電車ということで、いろいろ手抜かりがないと思うのですが、これがなれてしまうと、二人乗っておってさえ今回の浜松の事故のように精神もうろう状態が出てくる。それが一人の場合はなおそういうことが私は非常に心配されるわけです。この点について、運転局長は、あくまで将来高速度で走る。しかも百キロをこえ百五十キロに近い速度で走る電車の乗務員といえども一人でけっこうだ、十分一人で事故はないと保証をされるという言明ができるか、その点を一つお尋ねしたいと思うのです。
  48. 石原米彦

    説明員(石原米彦君) お答えいたします。電車の乗務員は以前から一人乗務を建前にしておりまして、機器の配置あるいはその他につきましても一人で操作し得るように全部の設備が作ってございますので、東京付近などは御承知のように非常にたくさんの電車が毎日非常に密接な間隔で運転しておるし、全部一人乗務であります。私鉄さんの方も全部一人乗務でやっております。従いまして、一人であると直ちに危険であるということにはならないと思っておりますが、ただ乗務員に全部の責任を持たせるだけはもちろんいけませんので、今後速度の向上その他に伴いまして、保安設備の強化というような問題につきましても並行いたしまして進めて参るようにいたしたいと思っております。特に百五十キロというお話は、あるいは新幹線のお話かと思いますが、ああいう非常に高速度で走ります鉄道を計画いたします場合には、現在とはまたけたの違った保安設備を計画いたすことになると思います。
  49. 平島敏夫

    委員長平島敏夫君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止
  50. 平島敏夫

    委員長平島敏夫君) 速記を始めて。
  51. 中村順造

    中村順造君 それでは、今運転局長お話しされたのは、東京周辺でも一人乗務だ、これはもちろん、私は日光線の問題とは全然形が変っておると思うのです。日光線は非常に高速度で走り、しかも単線である。いわゆる運転の保安度からいえば非常に低いこの線区を一人で走る。わずか一人の運転手を節約するために重大な事故が起きる可能性があると私は判断したからこのことを強調しておる。それからこの点は運転局長にきょうこれだけ申し上げておるのだから、あらためて再検討していただけると思うのです。  もう一つだけ。運転事故が起きた場合、国鉄の持っておる公安職員、これで捜査をやっておる。たまたま浜松の事故も、これは浜松の事故の場合は何か特殊の事情があったようですが、これは運転事故に関しては国鉄公安職員は私は捜査するような内容になっておらぬと思う。もちろん、これは公安職員がどういうふうな経歴で公安職員になったかということは私は知っておりますが、少くとも国鉄の運転という分野から見ますならば、これは全くしろうと、これらの人が警察官にかわって何か出過ぎた捜査をしておるということですが、これは国鉄の総裁達の最近の昭和二十七年八月ですか、これに改訂になったやつでも公安職員の職務内容というのはそういうやつが入っておらぬ。この国鉄の事故の捜査なんということは公安職員の職務外の仕事だが、これはまた運転局長にはちょっと答弁できぬと思うのですが、十分私はそのことを強調して、成規の手続による捜査をするならする。もちろん私は事故の原因を的確につかんで、将来事故の起らないようにするということは、私はそのことに反対する者でなしに、むしろこれは賛成するわけですが、そういう場面の際に、この点は国鉄として十分考慮して遺憾のないようにしてもらいたいということを私は申し上げて、私の質問を終ります。
  52. 相澤重明

    相澤重明君 今の中村委員質問に対する運転局長答弁は、保安設備、機器等の整備をすれば、速度がたとえば高速度になっても事故は起きないと、こういう基礎に立っておると思うのです。これは運輸大臣はやはりこの点再検討しなければならぬと思うのですが、やはりこの機械を扱うのは人間である。その人間のいわゆる稼働能力、こういうものを考えないで、単にこの機械を整備すればそれでいわゆる事故が起きないというようなロボットのような考えを持っているなら大へんなことである。その点を大臣は一体どう考えるか、これは運転局長答弁は要らぬ。大臣答弁をいただきたいと思う。
  53. 楢橋渡

    国務大臣楢橋渡君) 事故を防止するということ、ことにこういう国鉄の運転における事故防止ということは、私のあげました重要施策の中においても事故防止ということを強くうたっておるのでありまして、従いまして、その及ぼす事故における影響というものが非常に大きいことは申し上げるまでもありませんので、今御指摘のような問題につきまして、私もしろうとですからあまり言えませんが、プリンシプルからいえば、やはり事故を起さないということが基本的建前になって、やはりそういう勤務時間、その他あるいは今おっしゃったような非常なスピードの早いものを長時間運転するのと、スピードの弱いものを運転する場合における人間の能力の問題といいますか、疲労その他の問題というようなものもあるでしょうから、そういうこともやはり科学的に十分検討して、少くとも限界は、やはり事故を起さないということに基本を置いてすべきじゃないかと思いますから、やはりそういうことに指導したいと思います。
  54. 相澤重明

    相澤重明君 その点については定員の問題と実働時間という問題とをよく再検討を一つ、今大臣答弁されたようにしてもらいたいと思う。  それから次にこの際にお尋ねしておきたいのは、交通事業に対するところの事故対策としては非常にいろいろな問題が出てくるわけですが、特にこの事故の起きた場合の刑事事件、いわゆる刑事訴訟法なりに問題が関連をしてくるわけですが、そういう場合に交通関係者については特別立法を考えるお考えを持っておらぬかどうか。つまり一般法律によって取り締られておるのだが、交通問題というのは、これからは実に大きな問題であると思う。そういう点について運輸大臣はどう考えておるのか。なお、官房長や鉄監局長からも補足があったら説明してもらいたいが、提案する意思がないか、こういう点について簡単に説明していただきたいと思う。
  55. 山内公猷

    説明員山内公猷君) 交通事故が刑事事件としていろいろ常に問題になっているわけでありますが、この交通事故に対する刑事事件というものは、ほかの一般犯罪に対する刑事事件と非常に趣きを異にしておるわけでありまして、自動車等はおきましてはある程度そういった簡易裁判的な方法も一部にとられておるわけであります。ただいまの御質問は、そういった全般の問題で特別なこういう裁判制度というものを考えるべきではないかという御質問の趣旨だろうと思いますが、われわれもそういう点につきましては従来同じような考え方で、何らかほかの刑事事件と違ったそういう制度というものが必要ではないかというふうに考えまして検討して参っておりますが、いわゆる刑法の特別法というのは非常にむずかしい分野の問題になりますために、各方面に関係いたしますので、将来ともそういった方向でこの問題を取り扱うように進めて参りたいと考えております。
  56. 楢橋渡

    国務大臣楢橋渡君) 今局長が答えましたのですが、やはりこれは最近のように非常に交通がひんぱんになり、かつまた交通事故というものが統計をとると驚くべきほど人間の死傷がある。で一面からいえば運転する者に対する簡易的な裁判的な方法というのもあるのですけれども、事故を起さないように、やはりある場合においては強く取り締るという点も私は必要である。たとえば非常に悪質な運転をやって人命を損傷するというような場合において、やはりそういう点についてもいろいろな点から勘案いたしまして、交通の急激な、おそらく現在の刑法でも予想しなかった事態が今日社会現象として起っているのですから、それに対するやはり一つ規制を加えて、刑法上の目的を達する、交通の事故防止という刑の目的、そういうものがやはり具現し得るような点について、やはり相澤委員の御指摘は非常にいい御意見だと思いますが、私も、だからどうしてもそういう点についてやはり特別の一つ考え方をもった法的体系を作る必要があるのじゃないか、こう思いますから、これはぜひ研究してみたいと思います。
  57. 大倉精一

    大倉精一君 関連してお伺いするのですけれども、例のトラックの運行状態について、この前の国会で、永野運輸大臣にトラックにみずから乗っていただいていろいろ実情を見てもらったのですけれども、その後、運輸省においてはトラックの運行実態についての調査をされておるというように聞いておりましたが、この調査が終ったのかどうか、それだけ一つお伺いしたいと思います。終ったのか終らないのか、継続であるのかどうか。
  58. 国友弘康

    説明員国友弘康君) 自動車運送事業等監査規則によりまして、既存業者、ことに東海道線を主体にいたしました調査をいたしまして、目下結果を集計いたしております。
  59. 大倉精一

    大倉精一君 きょうは時間がありませんからその内容についての御質問はいたしませんが、次の機会にその実態についての御報告を願うと同時に、運輸大臣からこれに関する御意見を一つお聞かせを願いたいと思います。
  60. 大和与一

    大和与一君 大臣にお尋ねしますが、今の鉄道公安官の問題がありましたのですが、これはほんとうは戦争のあとのどさくさのときに、荷物を取られたり車内で暴行を受けたり、こういうためにやむを得ず作った制度なんですね。それが今度だんだん知らぬ間に何かおまわりさんになったような気がいたしまして、労働運動に手出しをしたり、あるいは国鉄内の事故の問題に自分たちの仲間をふんじばったり、そういうことに使われているということは、私は正しくないと思います。私は鉄道公安官をなくしたらどうかという話をしたら、警察に回してもらったらどうかと言ったら、警察の方は、半人前のおまわりさんは役に立たぬから要らぬと、こういうことなんです。そうすると大臣がお考えになっても、その公安官が警察官として完全な職責を国鉄の中で果し得るかどうかということも疑問があると思います。あくまでも一般大衆が迷惑を受けない、被害を受けない、事故が起らない、こういうためにやはり国鉄の積極的なサービスがあり得ると私は思うのです、理論的には。それでえらいうなずいているから大賛成だと思いますけれども、そうなったら公安官という肩書きは要らぬからこの辺でやめた方がいいのじゃないか、こういう気持がありますが、大臣の御所見を承わっておきます。
  61. 山内公猷

    説明員山内公猷君) 鉄道公安官制度につきましては、戦後いろいろ車内犯罪というものが非常に多くなりまして、特別なそういった企業体の警察制度というものが新しくできたわけでございます。それで一時間は非常に多くの数がありましたが、漸次減って参ったということも御承知の通りでございます。ただ主要目的といたしました列車内のいろいろな犯罪というものも、決して減っておりません。かえってふえておる現状でございます。  それからもう一つ、われわれが必要だと思いますことは、荷物事故というものが、非常に多いわけでございまして、これは、ただいま大和先生のサービス向上という面にも適合する問題じゃないかと思いますが、そういった列車内の犯罪というものが、これまた、先ほどの話のように、一般犯罪と非常に違っておりまして、やはり鉄道職員であるという経歴をもった者でないと、なかなか、そういった防止並びに犯罪が起りましたあとの処置というものができないので、現在の情勢では、こういうものをやめるという段階にはきていないのじゃないかと、われわれはそう考えております。
  62. 相澤重明

    相澤重明君 運輸省の重要施策の御提案をこの前いただいて、御説明をいただいたのですが、この中で、特に、この次に明らかにしてもらいたいと思うのでありますが、国際収支改善に寄与する貿易外輸出及び輸出の振興、この中で外航海運で、外航船腹の整備、海運企業の経営基盤の強化、三国間輸送の拡充、船員福利厚生施設の整備、こういう各項目があるわけですが、その中で今回の予算要求における、海運企業の経営基盤の強化の中に、外航船舶建造融資利子補給、二十一億一千四百四万四千円。海運事業の国際競争力強化についてはゼロ。船員の短期移民の海外送出振興については、七百七十五万四千円。こういう要求額が出ておるのだが、私は、一つ大臣に、現在のいわゆる外航船について負債が非常に大きいということは、御承知の通りだと思うのでありますが、これの現在までの借金について、たな上げをする考えはないのか。まず、これが五千億からになんなんとする、いわゆる業界が苦しんでおる借財について、どういう見解を持っておるのか。  それから、当面運転をするに必要な資金のこれは利子補給だと私は考えておる、これが二十一億である。非常に現在の借財を返還をするだけでもなかなかむずかしい問題だと思う。  そこで、前国会においては、国内旅客船公団法を設立したのでありますが、外航船舶についても、国際競争が非常にいわゆる激甚になっておる。この際、そういういわゆる公団なり、公社なりという組織を根本的に考えておるのかどうか。  こういう点は、私も、実は、過日参議院議員として、東南アジア関係の視察を命ぜられて行って参りました。野本団長初め加賀山運輸委員とともに行ってきたのでありますが、国際競争は、なまやさしいものではない。従って、そういう基本的な対策について、どう考えるかという点を、きょうは時間がないから、一つこの際、私から申し上げておきますから、大臣のお考えを、この次に述べていただきたい。ですから、そういう外航船舶に対する企業的な公社なり、公団なりというものを考える必要があるのか。  いま一つは、造船工業界との関係でありますが、船舶建造については、造船工業界の非常にやはり大きな問題になるのですが、その中で、造船に対しては、鉄鋼というものは非常に大きなウェートをもっておる。鉄鋼の需給安定法に基く措置も必要であろうと思うのであるが、こういう造船工業界に対するこの船舶建造に対する基本的態度というものをどうするのか。  それからいま一つは、外航船舶の中におけるところの運賃料率の問題について、国際的に、たとえばドイツの海運であるとか、米国であるとか、その他いろいろの海運競争をする場合に、この運賃料率というものを、どう考えていこうとするのか。この基本的な考え方を一歩誤まると、いかに船舶を建造しても、国際競争に勝てない。荷物は、みんな外国の方の船にもっていかれてしまう。こういう問題と、いま一つは、外国の航路そのもの自体を、どういうふうに考えていくのか。こういう点を明らかに、私は、してもらいたい。  そういう中に、たとえば、三国間輸送の問題も出てくるであろうし、船員の福利厚生施設の問題も出てくるであろう。私は、日本のいわゆる外貨獲得、国際収支改善という大きな見出しについては、同じ考えを持っておりますが、そういう点が、どうも少しおくれているのではないか。外国と対比した場合に。そこで、運輸省の一番重点政策にも私はなろうと思いますから、ぜひ運輸大臣に、こういう点について一つ明らかにしてもらいたいと思うわけです。  いま一つは、国際航空の問題でありますが、国際航空については、先般の説明でも、日本航空に対するジェット機の供給ということが、すでに考えられているから、来年の七月以降は、大体よかろうというような話でありますが、すでに、私は現実にインドのカルカッタに行ってみると、いわゆる今まで日本の、日本航空に予約しておった旅客が、やはり外国のジェット機にどんどん乗りかえておる。いわゆる日本航空はキャンセルされている。こういうことを考えた場合に、現地をいろいろ調べてみると、すでに一億以上の赤字にもなるのではないか。これを積算されると、非常に尨大なものになるのではないかという気がする。しかも赤字ばかりでなくて、航路そのものが、実際むだになってしまうというようなことも考えられる。  そこで、そういう国際競争の面において、国際航空についても考え方を明らかにするとともに、国内航空間の関連をどうするか。つまり、今は国内における主要航路は、日本航空が持っている。しかし、全日空とそれから北海道における北見航空というような、いわゆるローカル線とがある。これはやはり航空事業全般について、いま一度政府の出資をするという考え方であるならば、この点を明らかにしないと、せっかく、仏作って魂入れずという形になってしまうのではないか。こういう心配を私はするわけです。従って国際航空と国内航空、それから国内航空については、ローカル線と主要航路の場合、こういうような点を、この中では若干うたっているけれども、まだはっきりしていないので、明らかにしていただきたい。こう思うわけです。  申し上げることは、まだたくさんありますが、一応、国際収支の問題については以上の点で、最後に、一つだけ運輸大臣にお尋ねしておきたいのは、鉄道関係の中に、国鉄五カ年計画の推進と新線の重点的建設、日本国有鉄道新線建設利子補給、これは前回、金丸委員も若干の質問が行われたわけでありますが、まだ資金が四百億ないし五百億の不足を来たしているのではないか、こういう点で、小倉副総裁から説明を若干されたようでありますが、そういう点について大臣は、今後どういうふうにやろうとするのか。  第二点は、日本国有鉄道審議会設置というのがある、これは、現在の日本国有鉄道の中には、理事会という制度があり、過般の、前国会の運輸委員会においては、日本国有鉄道法の一部改正法律案を出して、私どもも、意見はたくさんあるのにかかわらず御協力申し上げて、これはとにかく通過さして、日本国有鉄道法の改正をした。この前国会の、日本国有鉄道法の改正をして支社の増加並びに権限の拡充強化をしたわけでありますが、ところが今回、日本国有鉄道審議会の設置ということが新たに出されておるのでありますが、これはどういう理由であるか。現在のいわゆる理事会というものは無能であるから、審議会というものを作ろうとするのか。特別な予算措置をここに提案しているのであるが、大臣考え方はどうなのか。こういう点について、一つ御回答をいただきたいと思うわけです。  まだたくさんありますが、きょうは大臣が、どうしても所用で行かなければならないのでありますから、次回に、なお私からも質問申し上げますが、特にこの点については、一つ説明をいただきたい、こう思うわけであります。
  63. 山内公猷

    説明員山内公猷君) 全般の問題につきましては、来年度の予算の構成がどうなるかという大きな問題にかかるわけでございまして、詳しくは次回に申し上げたいと思いますが、結局国鉄のいわゆる工事費がどの程度の工事規模になるであろうかということが、来年度予算の骨子でございますので、収入、収支の面から、どのぐらいが損益勘定から、国鉄の資本勘定並びに工事勘定に繰り入れられるだろうかという見込み、その不足分につきましては、別途の外部から、これを持ってくる措置をしなければならないということに尽きるわけでありますが、来年度の国鉄予算というものを見ますと、ただいま御指摘のように、相当つらい面が非常に多いわけでありますが、その点におきましては、大蔵省から出資あるいは資金運用部からの借り入れ、あるいは鉄道債券というものを相当大幅に要求しないと、われわれの考えているような工事はできないであろうということは言えるわけであります。  それから、もう一つの点の国有鉄道審議会というものの設置は、現在の理事会とは、全然違った構想でございまして、これは運輸省内に、そういう審議会を置きまして、第三者の方々に入っていただきまして、国有鉄道というものを、もう一ぺん見直すという作業をする必要があるのではないか、ということは、今国有鉄道の経営状態というものは、一つの転期に差しかかっておるわけでありますが、この際に、いろいろな方面から国有鉄道のあり方というものを運輸省として検討してみたいという意味でございまして、国有鉄道の管理、運営組織ではないわけでございまして、運輸省の中に、そういうものを置いて、来年度精密に国有鉄道というものを解剖し分析し、将来のあり方というものの目安を監督官庁としてつける一つの諮問機関を作りたいという趣旨でございますので、ただいまの御質問になっているような趣旨の審議会ではないということをお答え申し上げたいと思います。
  64. 楢橋渡

    国務大臣楢橋渡君) 相澤委員のおっしゃいました前段の国際収支に関する外航船あるいは造船工業あるいは国際航空、国内航空、こういう諸般の問題につきましては、次回までに準備してお答え申し上げたいと思います。
  65. 平島敏夫

    委員長平島敏夫君) ちょっと速記をとめて下さい。    〔速記中止
  66. 平島敏夫

    委員長平島敏夫君) 速記をつけて下さい。   —————————————
  67. 平島敏夫

    委員長平島敏夫君) 次に自動車行政に関する件を議題にいたします。御質疑のおありの方は順次、御発言を願います。
  68. 大倉精一

    大倉精一君 先ほど局長の方から、三十五年度の人員の増加に関する報告がありましたが、先ほども、いろいろ各委員から質問がありましたように、自動車の事故というものが非常にふえてきている、さらにまた、白ナンバーであるとかあるいはその他の取締りをしなければならない部面もたくさんふえておる、こういうことであるにかかわらず、陸運局、並びに特に陸運事務所の人員というものが非常に少い、というのは、前からそういう事実があるわけなんです。ただいまの御説明では、陸運事務所二百十一名、こういう増員計画になっておるようでありますけれども、私は、二百十一名じゃ足らぬと思います。かってこの運輸委員会で問題になったことがありますけれども陸運事務所の仕事を業者に手伝わせておる、そういう不見識なことをしておるということが指摘されて、そうして問題になったことがあります。けれども、現在でも、やはり陸運事務所の仕事を業者にお手伝いをさしておる、こういう事実があるんであります。ですからして二百十一名では足らぬと思うんですけれども、そういう事態を、ほんとうになくして陸運事務所の窓口業務を完全にやるがためには、一体どれくらい人員があったら完全にやれるんだという、この点について、お伺いしたいと思う。
  69. 国友弘康

    説明員国友弘康君) ただいまの御質問にお答え申し上げるのに、完全の度合いなんでありますけれども、私どもといたしましては、従来のいきさつ等がございまして、たとえばこの際、一挙に人員を倍増する——倍あるいは三倍するということは、われわれの予算要求の技術上から申しまして、できがたいのでございまして、やはり従来の人員なりを基本にいたしまして、それから業務量がどれくらい増加するかというようなことを計算いたしまして、必要最小限度の人員を要求するという立場に立っておりますので、まあ実際に、完全にやりますためにはどれくらいの人員が要るかという計算を実は今持ち合わしておらないのでありますが、ただいまの予算要求といたしましては、検査登録要員の充実として八十八人、街頭取締り等直道路運送違反の絶滅の人員といたしまして六十人、自動車損害賠償地方業務の充実として六十三人、陸運事務所には計二百十一人の増員要求をいたしておりまして、これは実は私どもといたしましては、ぎりぎりの必要最小限度と思っておりますのでありますが、今申したように、運輸省内部でも、官房等の査定もございますし、大蔵省への説明もございますので、この程度の増員要求をしておるということを申し上げたいと思います。
  70. 大倉精一

    大倉精一君 どうも今のお話によりますというと、完全に仕事をするには、何人人員が要るか、こういうことは調べてないということは調べてないというお話でありますけれども、これは非常に遺憾な答弁だと思うのです。  ですから、これは予算要求の技術もさることながら、やはり陸運事務所陸運局の仕事は、一体何人要るか、こういうことを基礎に置いて、それから予算要求その他の問題に入ってゆくのが常道であると思うんですけれども、完全に仕事をするのに、何人要るかわからない、こういうことなんですか、もう一ぺん聞きたいと思うんですが。
  71. 国友弘康

    説明員国友弘康君) 先ほど完全の度合いということを申し上げたんでございますが、私どもが今考えておりますところでは、必要最小限度の人員として、今要求しております二百十一人をいただければ、われわれが希望しております行政は、実施できると考えております。
  72. 大倉精一

    大倉精一君 それでは二百十一名増員すれば、今、民間業者が手伝っておるという、そういう現象はなくなるという工合に考えてもよろしゅうございますか。
  73. 国友弘康

    説明員国友弘康君) 二百十一人の増員がございますれば、なくし得ると考えております。ただ、今後自動車の増加趨勢というものが、非常に急激なものがございますので、これに伴いますやはり増員というものは、われわれとしては、今後も要求していかなければならないと思いますが、目下のところは、この人員をいただければ助勤等を得ておるものはなくし得ると考えております。
  74. 大倉精一

    大倉精一君 どうも答弁が、ただし書きがつくので、私は不安でありますけれども、私の念願するところは、お役所の仕事を民間業者にお手伝いをさせる、これは、非常に不見識であるばかりでなく、ここにやはりお役所の仕事と民間業者との好ましからぬ関係ができてくる温床になるのじゃないか。でありますから、私は、第一番にお役所の仕事は、自分で片づけていく、これが建前でなければならぬと思う。それがただし書きつきの答弁であるというと、将来また、あるいは手伝ってもらうかもしれないというふうに受け取れるのですが、そういうお考えがあるのですか。
  75. 国友弘康

    説明員国友弘康君) 仰せの通りに民間業者に、われわれの仕事を補助してもらうというようなことは、全く望ましくないことでございまして、これらの点につきましては、厳にセーブしていきたいと思っておりますので、今後とも陸運局陸運事務所運輸省の手で行政を措置していくというようにいたしたいと思っております。
  76. 大倉精一

    大倉精一君 最後にお尋ねしたいのですけれども、車検料及びこれに準ずる政府の収入というのは、幾らぐらいおありになるのですか。それは全部、陸運事務所あるいはその他の予算の方に使われているかどうか。
  77. 国友弘康

    説明員国友弘康君) この数字につきましては、今調べましてお答えいたしたいと思います。
  78. 大倉精一

    大倉精一君 数字はとにかくとして、それが全部、そこに使われているかどうか。
  79. 国友弘康

    説明員国友弘康君) 昭和三十四年度の検査登録関係の歳入歳出を申しますと、検査関係と登録関係の歳入額で六億四千七百六十五万円でございます。歳出の方を申し上げますと、当面の経費といたしまして、陸運事務所等の経費をあげますと、五億五千七百五十一万円が歳出でございますが、このほかに管理経費という一般的な管理経費を大蔵省としてはかけておりますので、その歳出歳入が、大体とんとんになるという説明になっておりますが、直接の経費を申し上げますと、今のような状態、歳出は五億五千七百余万円でございます。
  80. 大倉精一

    大倉精一君 これはこの前、三十四年度の予算を組むときにも問題にしたのですけれども、車検料を二百円から三百円に上げるときに、当時の森田義衞委員からの質問に対しまして、当局答弁は、政府は、決して金もうけはいたしません、今までは、こういう窓口業務に大へん御迷惑をかけておりましたので、この収入は、この方面にあげて支出をいたします。こういうことで、われわれは賛成したのです。ところが、これが通ってみると、まるでそのときの言明と違って、まるっきりほかの方面に使っておる。国会議員をだまして法律を通すのはけしからぬ。ですから、その当時の速記録を十分お調べになって、これは当然、運輸省として要求しなければならぬし、また予算化しなければならぬ責任がありますので、ぜひとも今度の予算は、窓口業務に使ってもらいたい。いかがですか。
  81. 国友弘康

    説明員国友弘康君) 御趣旨の通りでございまして、私どもといたしましては、来年度の予算要求の際に、一生懸命折衝いたしまして、予算を獲得したいと思います。
  82. 大倉精一

    大倉精一君 その一生懸命にやる裏づけとしてですよ、これは、国会におけるところの当局答弁速記録というものは、非常に有力なつっかい棒になるので、これをうそを言わぬ、うそにならないように、一つやってもらいたいと思います。一生懸命努力してもだめだったというのでは、これはだめですから、ですから、ぜひともうそ偽わりでないことを今度の予算案で証明していただくようにお願いをいたします。
  83. 国友弘康

    説明員国友弘康君) 仰せの通りに努力いたします。
  84. 大和与一

    大和与一君 先ほど局長から、ターミナル法の御説明があったのですが、どうもやはり私、何か聞いておって納得がいかないのです。それで私たちの質問は、やはり全体的な、大局的な立場から、運輸行政なり交通が円滑にいくことを望んでおるのであって、そういう立場から聞いているのだけれども、どうも局長さんの答弁は、ターミナル法にばかりこだわって、それで、全体を睨んだ御答弁が、ほとんどなされていない。  そうすると、まだ実はそこまで研究をほんとうにしていない、あるいはまた、自動車局として成案を得ていないというのだったら、はっきり、そうおっしゃっていただいて、そのかわり、徹底的な検討をしていただく、こういう御答弁があるならば、一応終りますが、そうでなくて、何かやっている、やっているというけれども、きょうから、いよいよ始ったのですけれども、どうも私は、全体の構想について、わからぬのですよ。  それで第一は、付帯決議が、バスターミナルにおいては特殊法人を作るというような決議があり、今回、法案が提案されているのですけれども、一体トラックの方についても、そういうお考えがあるのかどうか。やはりこの方が、大きなものを作ってやる方が、全体の運営上妥当ではないだろうか、こういうふうに考えるのですけれども、一体トラックについては、全然そういう意思はないのか、その点を、まずお尋ねいたしたいと思います。
  85. 国友弘康

    説明員国友弘康君) トラックターミナルにつきましては、今後の発展の仕方について、現在検討をしておるということを申し上げるのが正当な段階だと思うのですが、全体的に、このような工合トラックターミナルというものがいくべきだという結論までは、実際のところ申しまして、私どもはまだ到達いたしておりません。  ただ、まあトラックターミナル運営につきまして、やはりトラック輸送の円滑化ということを主題にいたしまして、われわれとしては考えていかなければなりませんので、それらにつきまして、よりより考えておるわけでございますが、これらの点については、むしろ十分今後におきましても、関係業界の意見を聞きまして、できるだけいいターミナルができますようにいたしたいと考えております。ただこの際、大々的な中央ターミナル的なものを東京なら東京に、一挙に作るべきかという点を考えてみますと、もちろん大規模なものができますことは望ましいのでございますが、ただ、この際一気に、大規模ターミナルを作って、果して能率が上るかどうかというようなことにつきまして問題点がございますし、そういうものについて、どの程度の路線事業者、どの程度の取扱事業者というものを入れるべきかというような問題についても考えなければなりませんので、むしろ私どもの方としては、方面別にターミナルを設置するとか、あるいはその地域の関係業者が集って、一般ターミナルを作っていくとかというような方向で、順次、モデルとなるようなものが作られていくのを助成いたしまして、究極的には、それらの運用はよって、大ターミナルというようなものができるべき機運になってきた場合には、それを取り上げるということで、現在のところにおきましては方面別、あるいはその地域ごとの関係業者の集まりを指導、助成していくという方向を考えているわけでございます。
  86. 大和与一

    大和与一君 ちょっと前に、資料をきょういただいたのですが、局長さんから、これは十分でないという、半分くらいの資料だというので、もともと、これはだめなんだけれども、とても、これはお粗末で、資料の中に入らないと思うのですが、前の速記録をお読みになっていただけば、私たちが、もっとたくさんの御注文をしてくるわけですから、もっと正確な資料を、あとから出してもらいたいと思います。  それで、ただいまの御答弁で、大体率直なお話があったのですが、私は、そうなると、それでは十分に、慎重に御検討になって、大体、いつごろまでに、自動車局としてくらいの成案ですか、お考えを、おまとめになって一応私たちに披露できるか、その点をお伺いしないと、もう法律は施行されているのでしょう、施行規則もできているのですから、じんぜんと日を過ごすというのではいけないと思うのです。  それで、非常にお骨折りだと思うのですが、十分衆知を集められて、少くとも自動車局が政府案として、われわれ委員会に具体的に御提案をいただく目安を、一つ教えていただきたい。
  87. 国友弘康

    説明員国友弘康君) 目下、それを検討を進めておりますが、関係業者の意見も十分に聞きまして、それらの意見も取り入れて結論を出しますのには、やはり三、四カ月は要するのではないかと思いますので、それまでの間に、できるだけ早く、鋭意まとめたいと思っております。
  88. 大和与一

    大和与一君 まあ、そういうふうになりますと、あまりこれは、こまかいことを聞いてもしようがないので、そこで要望一つは、例の三十一条の保障の問題ですね。これはやはり私は何といっても法律が抽象的で、「努める」なんというふうに、いいかげんに書いてあるのだから、これはやらぬでもいいのでしょうが、法律なんというのは、いいかげんで、やはり保障の問題は、もっと具体的に、こういうふうにするんだということを一つあなたの方で、案を作っていただきたいと思うのです。  それからその次は、ターミナル事業者と路線事業者と運送取扱い業者ですか、この関係が非常にむずかしいと思う。それはやはり、それぞれの分野、あるいは職域を明確にして、このことによって輸送の混乱が起らないように、われわれは、あくまで輸送が円滑に、万全に、サービス本位にゆけるというのが建前なんだから、そういうことも、一つ十分に御検討いただいて、具体案をお願いします。  それとあわせて、それは主として施設関係だからというふうに盛んに強調されたのですけれども、そうなると、当然道路運送法の改正といいますか、あるいは運用の適正化ということは、これは、いろいろな条文とぶつかってくると思うのです。そういうことも考えないでやっていくということは、あり得ないんで、具体的に、道路運送法の第何条はどうなる、あるいは第何条はどうなるということを、これまた具体的に明示してもらいたいと思うのです。やはりターミナル法について御答弁をいただくには、自動車局長としては、あるいは政府の意見としては、その事業法だけを取り上げてやるんじゃなくて、やはり全体を常ににらんで御答弁をいただかないと、道路運送法で、みんなやるんだからいいんだと、こんなことを言っても、やはりこれは、象の鼻だけ見るとか、しりだけを見るとかというようないいかげんな答弁になるから、その点、やはり全体をはっきり腹をきめて、御成案を早くいただいて、そうして一日も早く、本委員会にも一つ御提案していただくことを要望しておきます。  そういうふうに率直な話で言うと、やっていないというのだから、私は、きょうはこのくらいで質問をやめておきます。
  89. 国友弘康

    説明員国友弘康君) できるだけ早く成案をまとめて、御報告をいたしたいと思います。
  90. 相澤重明

    相澤重明君 鉄監局長か官房長を呼んできて下さい。それから自動車局長に、一つだけ伺います。  現在、いろいろ問題を起している白タク共済組合というのか、そういう問題について、取り締るとか取り締らぬとかいうことで、だいぶ下部に混乱を起しているようであるが、法の建前からいけば、違反なものは違反とすることを当然だと思うのだが、適切な措置を早くしないと、混乱に混乱を重ねるだけが、いわゆる町の大きな話題にばかりなって困ると私は思うのですが、自動車局としては、どういう措置をとろうとしているのか、その点を明らかにしておいてもらいたい、こう思います。
  91. 国友弘康

    説明員国友弘康君) 白ナンバー・タクシーの問題につきましては、運輸省当局としましては、これはもう厳に取り締るべきものであるという方針のもとに、本年の七月十日に陸運局長あてに、その取締りの内容につきまして通達をいたしたわけでございますが、その前後を通じまして、警察庁及び検察庁その他とも十分な連絡をとりまして、これら白ナンバー・タクシーの取締りについて、積極的に警察も運輸省も、両々協力いたしまして取締りに乗り出したわけでございますが、各所におきましては、陸運事務所が取締りをいたします第一線官庁になるわけでございまして、これら陸運事務所が、違法行為をいたしております白ナンバーにつきまして、その違法行為を見つけ出し、それからそれらを聴聞して、車両の使用停止をする、及びその無免許営業あるいは有償運送行為に関して、検察庁当局に告発するということをいたしまして、相当件数全国においては告発をいたしております。  さらに警察当局といたしましては、陸運局のそのような取締りと一緒になりまして、街頭における車両の使用停止あるいは運転車共済組合名義で行為をいたしております共済組合の内容の調査とか、そういうことを積極的にいたしまして、警視庁等におきましても、共済組合の幹部を召喚いたしまして、取調べをいたしている段階でございまして、ことにまた、神奈川県の横須賀等におきましても、たとえば陸運局あたりでは八個班、これは一班五名ほどになりますが、八個班ほどを編成いたしまして、方面別に白ナンバー・タクシーの取締りやっておりまして、こういうように陸運局陸運事務所も一体となって取締りをすると同時に、警察の方とも、十分連絡をとり協力をして、取締りに乗り出しております。ただいかんせん、数が多いものでありますから、目立った激減というものには、まだ到達しておらぬようでありますが、しかし数は相当数減っても参っておりますし、運輸省としては、積極的に厳格な取締りを進めていきたいと考えておりますので、今後、これらの白ナンバー・タクシーにつきましては、絶滅を期して努力しておるということを申し上げたいと思うのであります。
  92. 相澤重明

    相澤重明君 確かに、通達であるとかそういう監視班という点については、御説明も、前々回からもいただいておりますからわかります。ただし、問題は、個人営業と、それから白タクあるいは共済タクの区別がなかなか理解しがたい、というところに困難があると思うのです。ですから個人営業については審査の段階で、いわゆる運輸大臣の言明した通りに、適正なものであればこれは認可をするんだ、こういうことを言われておるから共済タク、白タクの人たちは、いわゆる団体行動で、やれば当然認可ができるものだ、こういうような錯覚をしているのじゃないかと私は思うのです。そういう点をやはり指導的立場を明らかにしないと、この間の横須賀の事件と同じように、陸運事務所に二百台も車が来て、所長はやはり結局陸運局長にそのことを申請をして、善処してもらわなければならぬというような事態が起きてしまう、だからこれは明らかに個人営業を認めるのだ、という基本原則というものに対するそれらの人たちの理解の仕方が、私は徹底していないのじゃないか。こう思いますので、指導監督の面でなお一つ明らかにしていけば、そういう点はだんだん違法的なものはなくなるのじゃないか。こう思うが、自動車局長としてはどうお考えになっているのですか。
  93. 国友弘康

    説明員国友弘康君) 仰せのように、個人営業と白ナンバー・タクシーとは全然別個のものでありまして、これにつきしては従来とも、私どもの方ではこれは別個のものですから、個人営業は認めるべきであるが、共済組合タクシーその他白ナンバー・タクシーについては取り締るという方針は、あらゆる機会に言っておるのでありますが、これは故意かあるいはそういう実態なのか、実態と申しますか、まあ故意か何か知りませんが、ある面においては個人営業と白ナンバー・タクシーがむしろ混同されるようなきらいがございますので、これらの点については截然たる区別をしていくということに、今後ともわれわれはPRすることを心がけたいと思っております。同時に個人営業というものを認めます趣旨は、個人運転手に生活の希望を持たせさらにタクシー業界に新しい風を吹き込むという考え方で扱かっておりますので、ことに個人営業を認めますゆえんのものは、運転に経験のある運転手で、優秀な適格者に一人一台のタクシー事業を免許するというのが個人営業の建前でありまして、その趣旨から申しましても個人営業と共済組合タクシーとは全然別個のものだということは、おわかりになるのだと思うのでありまして、これら個人営業を認めていきます方針は変らないので、この点については十分審査をし認めていくと同時に、共済組合タクシーその他白ナンバー・タクシーの取締りについては、積極的にやっていきたいと思う次第であります。
  94. 小酒井義男

    小酒井義男君 関連をしてお尋ねしたいのですが、東京などで業界といいますか、交通関係新聞を見ますと、東京地方では取締りが最終段階にきたというような記事が見られるんです。ところが地方へ行きますと全然野放しで横行しているという姿が見受けられるのですが、同じケースでやられているこういう問題の取締りが、どうしてそういうふうに一貫性のないばらばらな形でやられているのか、その原因は一体どこにあるのかということに疑問を持つわけなんです。そういう点についておわかりになっておったら御説明が願いたい。
  95. 国友弘康

    説明員国友弘康君) 取締りの方針といたしましては、運輸省からも、警察庁からも地方の機関に通達がなされておるわけでありまして、取締りの方向においては同一なのでありますが、共済組合タクシー等の発生事情及び発生時期が異なっておりますので、これらを取り締るということになり、ことに起訴するということになりますと、それに対しまする証拠というものを相当厳重に集めなければいけないわけでございまして、それら証拠を集めますために、やはり少くともある程度運営をしておるものの実態についてつかまえなければなりませんので、それらの共済組合タクシーの発生の時期に応じまして、東京あたりですともう相当内容的調査が済みましたので、幹部の召喚ということもなし得る段階に参ったわけでありますが、地方におきましてはあるいは相当おそく発生したものもありまして、それらの点については今後調査をすると同時に、さらに各地方におきまして、これら取締りに関しまする人員の点その他におきましての差というものがございますので、ある程度の時期的差というものは出て参っておりますが、これらについては全国的に取締りを進めるという方針でおり、究極的には全部について調査及び取締りが徹底していくことと考えております。
  96. 小酒井義男

    小酒井義男君 調査が終れば陸運事務所長の手でそれは手続はとれるわけですか、その府県の関係との関連性はありませんか。
  97. 国友弘康

    説明員国友弘康君) 調査がなされました場合に、陸運局としましては、先ほど申し上げました車両の使用停止等の処分は陸運事務所でいたしますわけですが、これを刑事事件として取り上げます場合には、陸運事務所長から告発をするという措置があるわけでございます。これに基きまして都道府県の警察当局が取締りをするわけであります。そしてその取締りの結果関係者を召喚するというようなこと及び起訴をするという段階に参りますので、陸運事務所と警察当局との関係があるわけであります。
  98. 小酒井義男

    小酒井義男君 共済タクシーというのは私が知っているのでは、それぞれ運転手諸君が車を持ち寄ったという形で組合を作ってやっているのと、一つは金を出す人があって、十万円水揚げしたら三万円やるという形でやっている姿とあるのですね。こういうことがやられておっても、これは営業じゃないんですから税金を納めなくてもいいんですね。そうすると、免許をとって営業をしておる場合とそういう場合と、これはとまってしまえば問題はないのですが、今のような形でずるずると行っておる場合非常に不均衡といいますか、税に対する取扱いに私は問題点があろうと思う。これは運転手個人の給料の場合も一体どうなっておるのか。そういう業態のような形でやっておるものの利益に対する税金というものは、これは全然とれないのだということになると、税金を出して営業をしているということがいかにもばかげた取扱いを受けておる、という印象を私は当事者には与えると思うのです。そういう点について何か大蔵省関係とでも話が出たようなことでもあったかどうかお尋ねしたいと思います。
  99. 国友弘康

    説明員国友弘康君) この共済組合タクシー等は先ほどから申し上げておりますように、全く違法の行為でありまして道路運送法上許されておらないものでありますから、これはもう徹底的に取り締ってこういうものをなくすという方向に私どもは行っておるわけでありまして、今申しました税金等は当然納めておらないと思いますし、給与等においても、それの所得税は納めておらないと思いますが、これらの点については大蔵省とは話しておりませんで、むしろこのような共済組合タクシー自体をなくすという方向で現在努力しておるのです。
  100. 小酒井義男

    小酒井義男君 まだ全国どういう実態か私もあまり広い範囲のことは知りません。知りませんがまだ野放しの状態で、むしろ最近も新しく始められておるというような地域があるようです。そういうことに対してやはり適当な時期にこれに対する全国的な取締りなり何か処置が考えられないと、だんだんとむずかしくなるんじゃないかというような印象を私は受けておりますので、まあ料金を下げる余地があるところでしたら、やはり既存の営業者に対して料金を下げさせるということも指導しながら、一般の利益を守りつつ運輸行政というものの信用をやはり取り戻すようなことを、運輸省としてはおやり願わなきゃいかぬのじゃないか、こう思っておりますので、そのことを申し上げて質問は私は以上で打ち切ります。
  101. 相澤重明

    相澤重明君 官房長に一書だけ。今回の台風で私鉄が相当の被害を受けておるのではないか、こう思いますので、私鉄整備法に基く措置をとろうとするのか、緊急措置として運輸省としては臨時国会に対する予算を請求をするのか、その点を一つ明らかにしてもらいたいことが一つ。  それから過日、踏切道の立体交差化についてという鉄監局の資料を提出をしていただきましたが、これによると民営鉄道関係で十四カ所がいわゆるこの資料に掲示をしてあるわけでありますが、実はけさ新聞に出ておりますように、京浜間における無人踏み切りで子供がなくなっておるわけであります。こういう点で、無人踏み切りというものを少くとも第三種なり二種に引き上げるという努力をしなければならぬと私は思うのでありますが、私鉄はやはり国鉄と違って、独算制という非常に経営企業そのものが問題であろうと思いますが、そういう場合にこれだけの資料では、全国でたった十四カ所というようなものでは問題にならぬ。従って、私鉄についてどのくらいの今要求が来ておるのか、これを次の機会資料として提出してもらいたい。これが第二。  それから特に交通煩瑣の場合にこの立体交差の要求があると思うのでありますが、その場合に助成等の道が考慮されるのかどうか。こういう点を、けさも京浜間におけるそういう死傷事故がございましたので、私は促進をしていただかなきゃならぬと思うのでありますが、そういう面の一つ御回答もいただきたい、こう思うわけです。
  102. 細田吉藏

    説明員細田吉藏君) まず最初に災害の問題について申し上げたいと思いますが、地方鉄道軌道の整備法によりまして、災害に対する補助金の道が開かれておることは御承知の通りであります。従いまして、私ども補正予算で、この法律の適用のあるものは法律を適用するようにして予算要求いたしたい、かように考えております。なお、補助金の問題のほかに資金のあっせんとかいうことにつきましては、極力努力をいたしたいと、かように考えておる次第でございます。  次に踏み切りでございますが、実は踏み切りの問題につきましては前回、前田政務次官から御説明を申し上げたいと思いますが、鉄道と道路との交差に関する法律をどうしても次の通常国会に提出いたしたい、かように考えておるのでございます。予算では非常に補助対象の踏み切りの数が少いじゃないか、金が安いじゃないか、こういうことは各方面で実は承わっておるのでございますが、この出しましたのは、経営状況が著しくよくなくてどうしても補助をしなければならぬというものを対象にしておるわけでありまして、大踏み切りの問題あるいは今お話のございました立体交差の問題というものは、国有鉄道とかあるいは経営状況のそう悪くない大私鉄について、もっと大きな問題があるわけでございます。これは補助金という形で取り上げておりますために、踏み切りのほんとうの大きな問題ではなくて、むしろやや従的なといいましょうか、ウエートからいいますと軽いようなものがこの予算に現われておるわけでございます。そこで問題は、そういった国鉄とかあるいは大私鉄の踏み切りの改善、あるいは立体交差というものはもっともっと大きなものである。一カ所でそれは多いところでは五億から八億、十億ぐらい——池袋の踏み切りは十億でもどうだかというような程度の問題があるわけでございます。そこで踏切道あるいは立体交差というものに対する基本的な考え方をどうしていくか、だれが一体やるべきであるかということをこの法律できわめていこうということで、だいぶ長いこと建設省とわれわれの方とがいろいろ折り合いがつかぬという状況になっておるわけでございまして、この予算で踏み切りが非常によくなるというふうにお考え願うと、これはそうではございません。もっと大きな問題がほかにあるわけでございます。さよう御承知願いたいと思いますが、なお詳細につきましては、次回の機会に鉄道監督局からお答え申し上げることにいたしたいと思います。  それから今の無人踏み切りの問題につきましては、実は資料を持っておりませんので、こまかく次回の機会に鉄道監督局から御説明さしていただきたいと、かように考える次第でございます。
  103. 大倉精一

    大倉精一君 国鉄の皆さんがおいでにならぬので、この際官房長にお伺いしておきたいのですが、今、国鉄が計画されつつあるところの大集配制につきましての問題ですが、これは詳しくは次回に直接関係者から御報告をしてもらいますけれども、とりあえず私は官房長にお伺いしたいことは、大集配制の考え方並びに方針について私は反対ではありません。ありませんがこれを実施する段階になって参りますると、個々の問題あるいは地域的な問題に対しましていろいろ困難な問題が出てくると思います。さらにまた国鉄の職員諸君につきましては、配置転換というような非常にむずかしい問題も出てくるであろうと思うし、さらにまた国家が免許をしておる通運業者あるいは倉庫業者その他の関係業者も、これにさらにまた地元の商工業者を中心とする住民の意向というものも、非常に微妙なものが出てくる面があると思うのです。従って、大集配制を実施する場合においてはどの貨物駅を廃止するか、こういう段階になった場合におきましては、これらの部面と十分なる了解工作をして、そうしていざこざの起らないように万全を期してもらいたいと思うのです。特に地元の声を聞きますると、駅を作るときには非常に低姿勢でお願いします、頼みます、こう言って国鉄は作りますけれども、やめるときには一方的にやめてしまう、こういうことはけしからぬというような声もたくさんあるのですけれども、特にそういう点について運輸省として厳重に一つ監督をし指導をしてもらいたい、こう思うのですけれども、御所見を承わっておきたいと思います。
  104. 細田吉藏

    説明員細田吉藏君) ただいまお話がございました大集配制は、国有鉄道の貨物輸送の近代化と申しますか、合理化の見地から行おうとしており、また一部行なっておるものでございまして、一つの方向としましては、自動車が発達しました今日、これは非常に正しい方向だろうと私ども考えておるのであります。ただ、ただいまお話がございましたように長い間のやり方を変えるわけでございますので、いろいろな点で摩擦が起り困難があるということはお話通りでございます。私どももこれは厳重に、何と申しましょうか、いろんな関係でサービスを落さないということが前提に考えられなければいかぬと思うのでございまして、今までのいろいろ合理化でやって参りましたことが、とかく本社の上の方ではそういかないのですが、末端にいきますと、非常に激しくなって出るという傾向がどうしてもあると私は思います。本社の中央では、まあサービスを落さぬように、そんなにまでは無理せぬでも多少のことは曲げてもやろうというようなことが、だんだん末端にいくほどそうでなくなってしまう。これは国鉄のような大組織ですと、えてそういうことがありがちでありまして、現実にも私幾つも例を知っております。で、そういう点につきましてただいま御意見の通りでございまして、まあ私ども監督の立場からいたしまして、十分そういう点具体的な現地実情に合うような方法を考えながら、合理化、近代化を進めていく。こういうことでなければ国有鉄道の使命は達成できない、かように考えておりますので……。
  105. 大倉精一

    大倉精一君 まあ一般的な御答弁だと思うのですけれども、特に私が心配をしておることは、先般の日鉄法の改正によって支社の独算制が強化された、こういうことでこの駅の存廃につきましても地元の利害あるいは要望というものを体してやるのではなくて、もっぱら国鉄の利害ということに重点を置いて強行される、こういう末端部分の傾向がありはしないか、こういうことを心配するわけなんです。  私は、この前浦和に参りました。まあ具体的な例を申し上げますけれども、浦和に参りましたところが、あそこは県庁の所在地であるのに近く貨物扱いが廃止される、こういうことに対して商工会議所を中心にして非常な反対意見があるように聞いておるのですけれども、こういう点についても双方の言い分があると思うのですけれども、何といっても国鉄は公共事業でありサービス事業でありますので、何といってもそういう意見を十分に聞く余裕とそうしてその要望をかなえてあげるというそういういき方ですね。こういうことはないと思いますけれども、そういう問題についてはその具体的な例を申し上げましたけれども、どうでしょう……。
  106. 細田吉藏

    説明員細田吉藏君) まったくおっしゃる通りでございまして、地方によりまして非常に無理する、強引にやり過ぎるということがあるんで、先般実は私の方のやり方も変えまして、地方の利害ということを考えて陸運局長も国鉄のことを監督するという方向にしたのでありますが、こういうことは今までは本省一本で見ておったのですけれども、具体的に現地でいろいろな事態が起るものですから、そういういった報告ども陸運局長にさせるというようなことも、実は最近からやり始めたような実情でございます。  ただいまの浦和の話につきましては、具体的な問題でありますからさっそく取り調べたいと思いますが、私どもは、国有鉄道ももちろん企業体でありますけれども、やっぱり公共性の方が何と言いましても先なんですから、そういう点は公共性という見地から十分な監督をいたしたいと、かように考えております。具体的な問題は調べます。
  107. 大倉精一

    大倉精一君 御答弁まことにごもっともなことで、まあ願わくばその御答弁のように、今後公共性を第一義として考えるということを要望して質問を終ります。
  108. 相澤重明

    相澤重明君 ちょっとそのことについて。官房長、今の大倉君の質問と同じように、国鉄の独善性というものをぜひ私はなくしてもらいたい。ということは、地方自治体、いわゆる行政単位ですね。地方行政といわゆるその国鉄という立場、ややともすると監理局の設置の問題であるとか、あるいは自動車のいわゆる距離範囲の問題であるとか、もっと末端にいけば、県庁所在地でありながら実は汽車もとまらぬという所がある。今大倉君の指摘した浦和は、実は東北の人が県庁へ行きたくても大宮で一たん乗りかえなければ行かれない。こういうのはこれはもう明らかに私は国鉄の独善性だと思うんです。あるいは先般審議された自動車輸送の問題にしても、なるべく自分のもうけることしか考えないで、そうして区域を勝手に変更していく。こういうようなことは、公共企業体としての公益性ということを考えれば、もっと私は根本的に考える必要があるのじゃないか。ですから今あなたも答弁されたように、やはり国鉄はとにかく国家の第一線の動脈のサービス機関ですから、そういう点を本末を誤まらぬように私はやってもらいたい。こういうことを私は運輸省の立場で厳重に監督してもらいたい。こういうことを要望しておきます。
  109. 小酒井義男

    小酒井義男君 今官房長の災害復旧に対して政府の方針をお話しになったのですが、地方鉄道整備法の対象になる事業体があるかどうか、まだ私は詳細に知っておりません。またその事業の負担力、力関係等もいろいろ実情は調べなければわからぬことですが、今の融資のあっせんというような場合に、ただ単に融資をあっせんするというだけではなしに、場合によっては利子の安い金を特別の扱いをしなければならぬような場合も出てくるのではないかと思うんです。そういうこともやはりあわせてお考えになっているのかどうか。
  110. 細田吉藏

    説明員細田吉藏君) 実はほかの事業でも利子は問題になるわけでございます。政府関係の銀行の場合は考え得るのでございますけれども、民間の銀行になりますと、これは利子補給しないとだめだということになると非常に大きな問題になるわけでございます。そこで政府関係の開発銀行とか中小企業金融公庫とか——まあしかし大私鉄中小企業金融公庫の対象にならぬと思いますが、結局開発銀行あたりの金が引き出せるかどうかという問題になるのじゃないかと思うのでございます。この間も実は政府の中で災害対策委員会でいろいろ議論しましたが、私どもも市中銀行の利子補給——ほかの事業体でも利子補給まではちょっとなかなかむずかしいのじゃないかという、ただ負けろというわけにはいきませんで、そういうお話し合いでございました。そこで私どもの方は、今度のは御承知のように近鉄と名古屋鉄道が一番大きな被害でございますが、これはどういうふうな形にいたしますか、どの程度の被害で、まあ概算わかっておりますけれども、これをどうするかということについては、もう少し具体的な問題として突っ込んで対策を研究しなければならぬのじゃないか。かように考えておりますので、お説のような点ももちろん十分考えます。うまくいくかどうか、とにかく全体として私鉄復旧計画をどういたすか、かようなふうにできるだけの努力は私どもとしてもいたしたい、かように考えております。
  111. 平島敏夫

    委員長平島敏夫君) ほかに御質疑もなければ本件についてはこの程度にとどめます。  本日は、これにて散会いたします。    午後一時九分散会