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1959-09-29 第32回国会 衆議院 農林水産委員会農産物に関する調査小委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    九月二十八日  秋山利恭君同日小委員長辞任につき、その補欠  として田口長治郎君が委員長指名で小委員長  に選任された。     ————————————— 昭和三十四年九月二十九日(火曜日)     午前十時四十六分開議  出席小委員    小委員長 田口長治郎君       倉成  正君    高石幸三郎君       綱島 正興君    本名  武君       保岡 武久君    赤路 友藏君       實川 清之君    芳賀  貢君  小委員外出席者         農林水産委員長 吉川 久衛君         食糧庁長官   須賀 賢二君         農林事務官         (食糧庁総務部         企画課長)   亀長 友義君         農林事務官         (食糧庁業務第         二部長)    村田 豊三君         専  門  員 岩隈  博君     ————————————— 九月二十九日  小委員中馬辰猪君同日小委員辞任につき、その  補欠として倉成正君が委員長指名で小委員に  選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  農産物に関する件(昭和三十四年産甘しよ、馬  鈴しよ及び生切干並びに澱粉等価格問題)      ————◇—————
  2. 田口長治郎

    田口委員長代理 これより農産物に関する調査小委員会を開会いたします。  まず政府より昭和三十四年産カンショバレイショ、なま切りぼし及び澱粉等価格問題について説明を求めます。須賀長官
  3. 須賀賢二

    須賀説明員 本年産カンショ及びバレイショ並びに澱粉、なま切りぼしの価格につきましては、今月中にこれを決定いたしますようにかねてからその準備を進めて参っておるわけでございます。あとでも申し上げますように、ただいままだ政府部内で十分に調整されました価格考え方について申し上げるまでの段階に立ち至っておりませんことは大へん申しわけないのでございますが、一応、価格を算定いたしますそれぞれの要素につきまして私どもが考、えておりますところをあらましお話し申し上げてみたいと存じます。  価格は、御承知のように農産物価格安定法施行令附録算式によって算出をいたして参るわけでありますが、その要素といたしまして、まず第一に、最も主要なるものは本年のカンショバレイショ作柄でございます。  お手元に一表にまとめました「いも類年次別生産事情」という表がございますが、これによりましてごらんをいただきますと、カンショにつきましては、去る九月二十一日に統計調査部が九月一日現在の調査によりまして公表いたしました作柄概況が目下のところわれわれがとり得る最も新しいデーターになっておるわけでありますが、これはまだ収穫予想高そのものではございません。一応作柄概況として出ておるものでございます。これは、別途統計調査部からお配りをいたしておりまする資料によりますと、作況指数といたしましては一〇七%でございます。これを収穫高換算をしてみますると、一応試算の数字といたしましては六百五十万二千トンと相なるわけでございます。これは、貫数換算いたしますと、この私どもで出しました一覧表にございますように、十七億三千三百九十六億九千貫、約十七億三千四百万貫となるわけでございます。前年の実収高に比較をいたしまして約四千万貫程度上回っておるわけでございます。ただ、その後九月一日以降におきまして、あるいは九州地区等におきまする十四号台風被害、または最近には東海地区等で十五号台風被害等もあったわけでございますが、これらを織り込みました収穫予想高は、統計調査部作況基準によりますと十月二十六日に公表をされる予定と相なっておるわけでございます。従いまして、九月一日以降の作況の変化を織り込みましての収穫予想高は来月の終り近くになりませんと正式に使えるものとしては出て参らないということに相なるわけでございます。  それから、バレイショにつきましては、これは統計調査部が九月一日に公表をいたしました八月十日現在の収穫予想高があるわけでございます。これは収穫予想高として出ておるわけでございまして、その数字はこの一覧表にありますように百五十四万六千トン、貫数換算をいたしまして四億一千二百二十六万七千貫となっております。前年が四億四千五百万貫であったのでございますが、本年は前年に次ぐ好作柄の年に相なっておるわけでございまして、作況指数では本年の場合は一三〇に相なっておるわけでございます。  カンショ及びバレイショの本年の生産予想は、ただいま申し上げましたような数字が現在私どもで使い得る、よりどころになる数字になっておるわけでございます。  それから、次に、政令附録算式によって価格計算して参ります場合、イモ類供給高を引いて出回り量を計算いたします場合、政府で現に持っておりまする澱粉を今後どのように供給高に見て参るかということが価格計算いたします上に大きく影響をして参るわけでございます。それで、政府手持ち澱粉が現在どういうふうになっておるかということにつきましてあらまし御説明をいたしたいと考えます。  お手元に「年度別澱粉政府買売却実績」という資料を差し上げてございますが、これでごらんいただきますと、結論的には、カンショにつきましては、本年九月末の政府手持量は四千五百二十八万八千貫に相なっておるわけでございます。カンショ澱粉は三十三年産のものにつきましては政府で千二百七十万八千貫を買い入れをいたしたのでありますが、売却の方は、当年産につきましては価格の変動が政府手持澱粉売却されますような状態に推移いたさなかったのであります。結晶ブドウ糖用売却いたしましたもの以外、特に政府からの手を離れておりません。それで、去年より約千三百万貫ふえまして、四千五百二十八万八千貫を現在政府手持ちいたしておるわけでございます。それから、バレイショ澱粉につきましては、三十三年産につきまして六百二十四万五千貫を買い入れ、人造米用として若干売却した以外、政府手持ちは減少いたしておりません。現在の手持高は千三百十三万一千貫。合せまして五千八百万貫の澱粉を現在手持ちをいたしておるわけでございます。カンショ澱粉バレイショ澱粉年間生産量の半分近い数字手持ちをいたしておるような状態に相なっておるわけでございます。この処理につきましては今後特段の工夫をしなければならぬと考えております。  それで、これだけ大量に政府手持ちをいたしておりますので、これを今回の価格計算の場合どういう考え方で出回り量の中へ計算して参るかということが価格決定いたします場合非常に大きく作用いたすわけでございます。それで、現在考えておりますのは、カンショ澱粉につきましては、そのほとんど大部分を今後数カ年の計画をもちまして結晶ブドウ糖用に引き当てて参ることにいたしまして市場にはいわゆる一般流通源としての供給源には見ないことにいたしたい、四千五百万貫の大部分結晶ブドウ糖用に今後引き当てて参るという考え方で出回り量には見ない計算で本年産価格計算をいたしたいと考えておるわけでございます。  おもな価格計算要素はただいま申し上げましたようなものでございますが、目下、これらのデータに基きまして具体的に計算をいたしまして、政府部内における意見の調整をいたしております段階でございます。政府案といたしまして本年産価格決定につき具体的な数字につきまして御検討いただきますのはなお若干時間をいただきたいと考えておるわけでございます。  簡単でございますが、ただいままでの経過を申し上げまして御説明にかえます。
  4. 田口長治郎

    田口委員長代理 質疑は後刻に譲り、暫時休憩いたします。     午前十一時一分休憩手     午後二時三十六分開議
  5. 田口長治郎

    田口委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。  昭和三十四年産カンショバレイショ及び澱粉、なま切りぼし等の価格問題につきましては、午前中の政府説明に基き、引き続き小委員会において種々検討の結果、問題点もほぼ明らかになりましたので、この際小委員会の結論として次のごとき決定を行いたいと存じます。  まず案文を朗続いたします。    昭和三十四年産しょ及び馬鈴しょ基準価格並びに澱粉、甘しょ切干政府買価格等に関する件(案)   政府は、昭和三十四年産しょ馬鈴しょ基準価格並びに澱粉、甘しょ切干政府買価格につき、最近の相次ぐ災害等を考慮し、左記の如く決定すべきである。  一、原料基準価格及び澱粉歩留り並びに澱粉、甘しょ切干政府買価格は、昨年通り据置くものとすること。  二、右の決定は、九月中にこれを行うこと。    なお、政府手持澱粉完全消化を図るため、結晶ぶどう糖生産、消費の一層の拡大を促進する方途を積極的に講ずること。    昭和三十四年九月二十九日衆議院農林水産委員会農産物に関する調査小委員会以上の通りであります。  お諮りいたします。ただいま朗読いたしました昭和三十四年産しょ及び馬鈴しょ基準価格並びに澱粉、甘しょ切干政府買価格等に関する件を本小委員会決定とするに賛成の諸君の御起立を求めます。     〔総員起立
  6. 田口長治郎

    田口委員長代理 起立総員。よって、右の通り決定いたしました。  本日はこれにて散会いたします。     午後二時三十九分散会