○
国務大臣(
世耕弘一君)
昭和三十四年度
経済企画庁
予算の
説明をただいまからいたします。
歳出
予算の要求
総額は三十七億五千八百九十一万九千円でありまして、これを前年度
予算額二十九億九千八百四十万八千円に
比較いたしますと、七億六千五十一万一千円の増額となっております。この増額となってたおもな理由は、離島事業費が五億九千九百四十一万三千円と、国土総合開発事業調整費において一億円増額となったためであります。
次に
経費の内訳を申し上げます。第一に、
経済企画庁の項では要求額は三億五千八十六万四千円でありまして、前年度二億九千二百五十三万二千円に
比較いたしますと、五千八百三十三万二千円の増額となっております。この要求
経費の内容を御
説明申し上げますと、
人件費二億一千四百四十五万一千円と
事務費一億三千六百四十一万三千円であります。この
事務費は、一般庁務の
運営経費並びに次に申し上げる内容のものであります。
一、
わが国経済に関する長期計画及び年次計画の策定、
国際経済協力の推進、基本的
経済政策の
企画立案並びに
経済審議会その他各審議会の
運営等に要する
経費が八百五十万一千円であります。
二、
わが国内外の
経済の動きを的確に把握し、また
経済白書等の報告書及び統計指標を
作成する等
経済動向の
調査分析に必要な
経費が三千六百三十二万五千円であります。
三、
わが国経済の構造と
経済の循環その他
経済の基本的な事項を
調査研究するために要する
事務費が三千五百三十七万六千円であります。
四、河川、湖沼、港湾、沿岸海域等の公共の用に供する水域の水質の保全をはかり、あわせて水質の汚濁に関する紛争の
解決に資するため、水質審議会を設置し、公共用水域の
調査に関する基本計画の決定及び公表、並びに水質規準の
調査設定及び紛争
処理の
事務を行うため、新たに二十名の定員を
増加し、これに必要な
事務費一千八百十九万九千円を要求しております。
第二に、国土開発
調査費の項では、要求額は二千二百十一万六千円でありまして、前年度一千九百七十七万八千円に
比較いたしますと、二百三十三万八千円の増額となっております。この
経費は、国土総合開発法、電源開発促進法、特殊土じよう地帯災害防除及び
振興臨時措置法、離島
振興法、東北開発促進法、台風常襲地帯における災害の防除に関する特別措置法等の各法律に基きまして、それぞれ災害の防除と生産力の発展を促進する諸施策を
樹立するために要する
経費と、国土総合開発審議会、電源開発調整審議会、特殊土じよう地帯対策審議会、離島
振興対策審議会、東北開発審議会、九州地方開発審議会、台風常襲地帯対策審議会の
運営に要する
経費であります。なお九州地方の総合開発を促進するための
調査費として四百七十五万円を要求しております。
第三に、土地
調査費の項では要求額は一億七千七百二十七万円でありまして、前年度一億七千六百八十四万二千円に
比較いたしますと、四十二万八千円の増額となっております。その内容を申し上げますと、基準点測量におきましては四等三角点の新設点数を九百五十点と予定し、これに要する
経費として二千七百十七万九千円、国土
調査法の規定によって、地方公共団体、土地改良区等が地籍
調査を行いますときの補助金として一億四千七十万円、土地分類
調査と水
調査については六百八十万円となっております。
第四に、国土総合開発事業調整費の項では六億五千万円を要求しております。国土総合開発法に基く開発事業は、各省各庁によってそれぞれ所管を異にして
実施されるため、開発事業相互の進度に不均衡を来たし、総合的な効果が発揮せられない場合があります。このような場合に、
経済企画庁がこれを調整いたしまして、総合開発の効果を上げようとするものであります。特定地域及び
調査地域並びに東北地方、九州地方及び首都圏地域における開発事業を対象といたすものであります。
第五に、離島
振興事業費の項と揮発油財源による離島
振興道路事業費の項を合せて要求額は二十五億五千八百六十六万九千円でありまして、前年度十九億五千九百二十五万六千円に
比較いたしますと、五億九千九百四十一万三千円の増額となっております。この
経費は離島
振興法に基きまして離島において国が行いますところの治山治水、道路整備、港湾漁港、食糧増産等の公共事業に必要な
経費と、地方公共団体等が行いますところの公共事業、農山漁村電気導入事業、簡易水道事業に必要な事業費を補助するための
経費であります。この
経費は、
経済企画庁に一括計上したもので、その使用に際しましては、
実施に当る各省所管に移しかえるものであります。
以上で
経済企画庁の
予算説明を終りますが、なお、御
質問に応じて詳細御
説明を申し上げたいと存じます。何とぞよろしく御審議の上、すみやかに可決せられんことをお願いいたします。