○
北村暢君 ただいまの私の
調査をしていただきたいという要望についても、実際に私どもの聞いた範囲では、非
盟休組の
父兄が率直に言っているのにはタイヤ三本が空気を抜かれているのですね、たしかそうだと思いました。そこではっきりと飯尾巡査に早く現場へ行って見てくれ、とにかくあなたは一人で行けなくてできなければ、とにかく
暴行をやっている事実だけでもいいから見てくれということを言っておるのですよ。それにかかわらず、私一人ではとてもどうにもならぬからというので、森の方へ、佐川警察署へ連絡をするために行ったのだろうけれども、森の方へ六人の婦人を送って行っているということを私ども聞いている。そこらへんまで、二度目に来る前に、もうすでに第一回目に来て、内容を警察へ連絡するために戻って行くときに、すでにそういうことを言われておるのですよ。ですから、今、
高田先生が指摘しているように、そういう暴力が起るとか起らないとかの認識がなかったとか、軟禁
状態であるとか、そういう問題じゃないのです。そのときすでにもう飯尾巡査というのは、相当の
暴力行為が起るということは本人からも言われて、しかも出てきた六人の婦人というのは、この六人の方もなかなか出れなかったのだが、
地元の
父兄に迷惑をかけてはいけない、こういう取り計らいから、まあ
小林委員長がとにかくこの
父兄だけを出してくれと、こういうことで、
父母会側の人垣の中を、その
父兄を一人々々出して、ようやく救出したような形になって出てきている。その
父兄を送って行ってくれと頼んでいるのですよ。ですから中の状況なり何なりというものは、飯尾巡査に相当詳しく告げて、そうして救援してくれ、こういうことを言っておるのです。ですから、それに、あなた一人で行けないならば、
暴力行為をやっている現認だけでもしなさい、こういうことを言われておるのだが、飯尾巡査は、私一人ではどうにもならないというので、
森地区へ行っているのです。だから二度目に電話がきたときに、この仁淀の方へ行かないで
森地区へ行くというのは、どうも私ども納得いかないし、そういうことはもう前にはっきり認識としてわかっている、こういうふうに私どもは常識的に考える。そういうことをはっきり言っている人もおります。その
報告はこの警察の
報告にはないです。ですから警備
局長の方では、その警察の
報告からだけするというと、今のような判断が出るかもしれませんけれども、私どもの聞いた範囲だと、そういう非
盟休組、
被害者側の方からの
言い分はそういうふうに出ているので、そういう点から思うと、それが真実なのかどうなのかという点については、これは調べなければわからない問題でございますけれども、少くとも私どもは、そういうふうに聞いているわけです。ですから、そういう点に立って
一つもう一度調べていただきたい、このことを重ねてお願いしておく次第です。
それからもう
一つお伺いしたいことは、警察本部長が先ほども触れられたのですが、「従来日教組は、
高知県教委カン詰
事件についての警察の出動を常に非難し、現場の警戒に当った警察官はしばしば組合員によって不当干渉なりとしてつるし上げにあった事実もあり、県教委側等の警備要請には常に消極的になりながら、日教組側の警備については、要請を待たずしてあらかじめ警備をつけるというわけにはいかないと、」警察本部長は、これは先ほども申したように繰り返しそういう点は強調しているのです。これは、私は警察がこういう認識であっては今後困ると思いますので、
一つ御意見を伺っておきたいと思いますが、この県教委のカン詰
事件と称せられる問題は、あくまでも
県教育委員会と
教員組合との、これは団体交渉とはいいませんでしょうけれども、何か交渉をやっているのです。そういう正規の交渉をやっている問題である、そういうところに対して警官が来るということになれば、これは不当干渉だ、こういう認識は、組合側からすれば、これは当然出てくるだろう。だから、やはり自主的に解決するための交渉をやっている、こういうことです。その度合いがカン詰になったのかならないのかというのは、これは判定の仕方で、この問題は刑事問題にもなっているようでありますから、その判定は判定として私は出るだろうと思うのですが、いずれにしてもこの問題は、私はそういう立場に立っての警察の介入というものは不当干渉だ、それで、来た場合に、警官はまだ出る幕ではないのではないか、こういうことで、不当干渉だと、こう言っておる。ところが
森地区に起った問題は、これはその前に、十一月の初めから、中ごろからですか、先ほども申しましたように、
オルグ団のせいもあったかもしれませんけれども、十何件かの刑事問題が、検挙されている
状態、そういう中でも、実際に
小林委員長が行った場合というのは、
会合の持ち方、これは
懇談会をやっておるので、しかも、何も相手と交渉をやるための
会合でも何でもないわけなんです。それで、その中で
教育問題、あるいはこの
地区のこういう
状態の問題について、
父兄と懇談をやっている、そういう懇談をやっている所へ二百名も三百名もの、これは見方によっては暴徒とも思わしき者が、
会合が開けないような形で押しかけてくる。こういうものとは
性質が全然違うんじゃないか。カン詰
事件に対して警官が不当干渉であるというようなことで、いつもつるし上げられているから、日教組側にだけ特に警備をするということはできないので、逆に言えば、今までいつも警官が不当介入だといってつるし上げられているから、腹いせで、今度はまた少少
暴力行為があっても、あなた方に都合のいいときだけ来るというそういうような感じで、警察というものは一体、ものを処理していいのか、僕はこれを聞いていて、非常に弁解がましく、しかも非常に官僚的にものを話しておられるという感じを受けた。私は、えこひいきするわけじゃないんだが、そういう感じを非常に受けたわけです。これは、私は警察に人命なり財産なりを保護するという立場にある警察が、こういう正規の交渉というようなものに対する警察の不当干渉というようなものと、それから村中が暴徒化しているといったような形、こういうようなものと同じ感じでもって物事を処理されるということについて、そういう認識でいいのかどうかということです。先ほど、警備
局長の話によると、こういう考え方で、飯尾巡査やら山中巡査もそういうふうに感じたのだろうと、こういうことまで言われたわけなんですが、そういう感じで物事を処理されていいものかどうかということを私どもは非常に疑問に思うわけです。どうなんでしょうか。