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政府委員(福井政男君)
石油資源開発株式会社法の一部を
改正する
法律案をお願いいたしておりますが、この要点は、二つございまして、第一点は、石油資源
開発株式
会社の債務につきまして、
政府が保証することができるという規定を新しく入れたいと思います。
第二点は、
現行法の付則に石油鉱業権の評価審査会が置かれておりますが、これを廃止いたしたい、かように考えて
法律の
改正案をお願いいたしておるわけでございます。
第一の、
会社の債務につきまして、
政府が保証することができるという規定を入れたいと存じますのは、御
承知のように、石油資源
開発株式
会社の仕事は、探鉱に力を注いでありまして、これで見つかりますと、
開発に入るわけでございますが、年々
政府から出資をいたしておりまして、民間からも、
相当程度の出資を仰いで探鉱の仕事を続けておりますが、この仕事は、全部
開発部門ではございませんで、探鉱部門に充当されるわけであります。従いまして、
あと探鉱によりまして見つかりました油田を
開発いたします
段階になりますと、開銀あるいは市中銀行等から、
融資を受けまして
開発をいたしていかなければならないわけでございますが、その
融資を仰ぎますにつきまして、石油資源
開発株式
会社には、御
承知のように担保になります財産権というものがほとんどないわけでございまして、
開発銀行から
融資を受けます場合には、担保がなくても、
政府機関でございますので、
融資がお願いできるわけでございますが、民間金融機関からお願いいたします場合は、どうしてもむずかしいわけでございます。こういった
関係を救済いたしますために、
政府が保証することができるという規定を入れていただきまして、必要の場合に、
政府がこのうしろだてをする。こういうことにいたしたいと考えておるわけでございます。
それからなお
会社債務の
政府保証につきましては、この
石油資源開発株式会社法が制定されました第二十二国会におきまして、必要の場合には、できるだけ早く
政府が保証することができるようにというような要望書が付帯決議として国会でつけられておるわけでございます。
第二の石油鉱業権の評価審査会を廃止いたしたいと存じますのは、現行株式
会社法の付則にあるわけでございますが、これは、この
会社ができました場合に、一時に、
相当多数の鉱業権を帝国石油株式
会社から譲り受けをしなければならないことに相なったわけでございますが、その際に評価の適正を期しますために、臨時に石油鉱業権評価審査会というものが
設置されることに相なったわけでありましてこれは、この条文も、国会の方の御意図で挿入されたわけでございますが、帝石から譲り受けます場合の一時的な、臨時的な評価審査会でございまして、すでに、その業務を完了いたしておりますので、この際に、同時に廃止をいたしたい、そうして条文の整理をいたしたいと、かように考えて、廃止の規定をお願いいたしておるような次第でございます。
はなはだ簡単でございますが、以上、二点につきまして御
説明申し上げました。