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政府委員(
大堀弘君) ただいまの御質問にお答え申し上げます。
第一が機構の問題でございますが、先ほど申し上げましたように、この
仕事のための
専門の
機関を作りたい、かように
考えまして、現在予算折衝中でございます。これは
水質保全部といったような機構になるかと思いますので、なおこれは確定いたしました上で設置法の改正をやる次第になるわけでございますが、その場合国会の御
審議を当然経なければならないということに相なると思います。今最終的に機構をどういう形に、どういう人的構成でやるかという点について、最後の詰めを行なっておる段階でありまして、きまりました上は、さような手続を踏みたいと
考えております。
第一は、
審議会の人選の問題でございますが、
審議会の
委員は二十人以内でございますが、官庁
関係のほか、
学識経験者も
相当省方面の方に人っていただくわけでございまして、これはインダストリー、――工業の
関係、マイニングの
関係、農林水産あるいは上
下水道といった各
関係の部門の
専門家の
学識経験者の方に入っていただくことになっております。なお
専門員三十人以内で設置することができますので、これについては、やはり
相当専門的の各方面の方に
専門員として入っていただきまして、また
仕事の事項によりまして部会の運用によって、やはり
専門的な事項は、それぞれ部会で検討してやる、こういう方法をとりたい、かように
考えております。
第三に、府県におきましては、特別府県に
審議会を設置する予定はございませんで、府県は
仲介員名簿を作成して、
仲介員を任命していただくということと、
関係行政機関が府県
知事に対して
協力をいたしますので、おそらく各中央
機関の出先
機関が地方にございますが、これらの
機関の長が、実際上、
知事に対して各
専門的な
立場から
協力をしていただくということになるかと
考えます。
第四の点でございますが、鉱害、水洗炭の
被害を
仲介の
制度から除いておるということにつきましては、それぞれ鉱業法も水洗炭法も
仲介の
制度が現在ございますので、本法から除いたわけでございます。
第五の点でございますが、
仲介員制度の運用でございます。
仲介員制度の運用につきましては、これは
水質基準を策定いたしております
河川だけでなく、広く全国の
河川で問題がございますれば、
仲介制度を利用して、
紛争の
調停に当っていただくことになっております。先ほど申し上げましたように、水、質
基準の策定は、技術的にも
相当むずかしい問題がございますので、私
どもも、全国
相当多数の
河川を一ぺんに
水質基準を策定するというわけには参りませんので、初年度は全国、問題の
河川の六、七
河川をやり、第二年度以降五カ年計画くらいで逐次おもな
河川だけは、
水質基準を策定していこう、こういう逐次やって参る
考え方をとっておりますので、その間におきまして、
紛争のある
水質基準のきまってない地点につきましても、やはりこの
基準によりまして
紛争の
解決に当っていく、こういう建て方に相なっておるわけでございます。従いまして、むろん
水質基準が策定され、
紛争がなくなることが理想でございますので、
水質基準が
相当広く
設定されました場合には、
紛争が次第に減って参る、かようになるかと思われます。
それから第六の点は、
試験研究機関の御質問であったかと思います。これは大へんごもっともなお尋ねでございますし、現に資源
調査会の報告におきましても、やはり
専門の試験所を作った方がいいんじゃないかという勧告が出されておりまして、私
どもも、その必要を認めないわけではございませんけれ
ども、本法実施に当りまして当初、来年度あたりは現在ございます
各省所管の試験所のこれに
関係いたしておる部門が、それぞれございますので、これを総合的に活用いたしまして、また科学技術庁が技術面で総合的な
立場で
協力をしていただくことになっておりますので、当面それによりましてスタートして参りたい。かように
考えております。
なお最後の、本法の実施につきまして、基本的な御質問がございましたのですが、あるいはいろいろな
立場から申しますと、必ずしも十分でない点が多々あるのでございますが、この
水質の
保全に関する体制といたしまして、ここまで一歩を踏み出して
法律を実施して参るということになりましたことは、やはり画期的な
措置であると
考えておりまして、私
どももこの
法律ができました上は、実施に遺憾なきを期して参りたい。ことに
水質基準の
調査の段階が非常に大事であると
考えておりまして、この
調査について、来年早々
法律が施行になりましたら、直ちに
調査に入りたい、かように
考えまして、予算面、卒業の面につきまして、昼下
各省と打ち合せしておるわけでございまして、実施いたしました上は、
法律が施行になりました上は、
法律ができたらさっぱり動かないというようなことのないようにして実施して参りたい、かように
考えております。