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1959-04-02 第31回国会 参議院 議院運営委員会 第23号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十四年四月二日(木曜日)    午後七時二十八分開会   —————————————   委員の異動 本日委員松平勇雄君、安井謙君、大谷 藤之助君及び藤田藤太郎君辞任につ き、その補欠として仲原善一君、大沢 雄一君、堀本宜実君及び鈴木強君を議 長において指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     高橋進太郎君    理事            斎藤  昇君            田中 茂穂君            阿部 竹松君            小林 孝平君            杉山 昌作君    委員            江藤  智君            大沢 雄一君            後藤 義隆君            柴田  栄君            中野 文門君            仲原 善一君            堀本 宜実君            前田佳都男君            松野 孝一君            伊藤 顕道君            占部 秀男君            小酒井義男君            鈴木  強君            光村 甚助君            横川 正市君            常岡 一郎君         —————    議長      松野 鶴平君    副議長     平井 太郎君         —————   事務局側    事 務 総 長 河野 義克君    参     事    (事務次長)  宮坂 完孝君    参     事    (委員部長)  渡辺  猛君    参     事    (記録部長)  岸田  実君    参     事    (警務部長)  佐藤 忠雄君    参     事    (庶務部長)  小沢 俊郎君   法制局側    法 制 局 長 斎藤 朔郎君   —————————————   本日の会議に付した案件国会法第三十九条但書規定による  議決に関する件(米価審議会委員) ○社会労働委員会において審査中の最  低賃金法案について速かに社会労働  委員長中間報告を求めることの動  議に関する件   —————————————
  2. 高橋進太郎

    委員長高橋進太郎君) これより議院運営委員会を開きます。  国会法第三十九条但書規定による……(小林孝平君「委員長、あなた何を言うのです。」と述ぶ)……(米価審議会委員)を議題に供します。
  3. 小林孝平

    小林孝平君 本日は、先ほど議運理事会を開きまして、自民党は本会議において最賃法案中間報告を求める動議を出されるということが協議されているのです。こういう重大な問題が今提案されている際に、人事案件のごときものをこの議運でやられるということは、非常におかしいと思うのです。従って私は、この際、先ほど議運理事会において自民党から提案されました中間報告の件について、議院運営上からどういう意味合いを持つかということを、この際協議する必要があると思うのです。そこで、本日自民党から十二時四十分に、書面をもって正式に、最賃法案の本会議における中間報告を求める動議が出されておりますけれども、これは議院運営上非常に重要な問題だと思います。中間報告は、そもそも国会法において合法的に認められていることは、われわれも承知いたしております。過去においてもしばしば行われました。しかしながら、今回の中間報告のごとき例は、いまだかつてないのであります。会期は五月の二日まであるのに、なお一カ月の会期を余している現在、突如委員会審査を打ち切って中間報告を求めるというようなことは、国会運営全体から考えまして、許すことはできないと思います。これについて委員長はどういうふうにお考えになりますか。    〔柴田栄発言許可を求む。(「委員長に聞いているんじゃないか」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)〕
  4. 柴田栄

    柴田栄君 委員長発言を許されました。(「委員長に聞いているんだよ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
  5. 高橋進太郎

    委員長高橋進太郎君) それでは私からお答えをいたします。ただいまの小林君の質問に対しましては、私が今この段階で、意見を述べる段階でないと思います。なお小林君の意見は、自民党側から出されました中間報告要求動議に対してでございますので、私としては、なお皆さん意見を十分拝聴して、適宜述べたいと思います。
  6. 斎藤昇

    斎藤昇君 ただいま委員長に御質問がありましたが、委員長は、この段階では、まだ委員長として発言したくない……。(「発言したくないんじゃない、知らないから発言しないんだ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)私、この動議提案者の一人として、なぜこの段階において、まだ会期があるのに動議提案したか、動議提案者として御説明申し上げます。(発言する者多し)
  7. 小林孝平

    小林孝平君 私、発言しますけれども、今、斎藤理事のこれから発言されようとすることは、私のお尋ねしましたことと趣旨が違うんです。提案説明趣旨については、理事会においてお聞きいたしました。そこで、こういう段階において、委員長としてどういうふうに考えるか。発言をしたくないとはどういう意味なんですか。(「委員長のはあとでいいじゃないか」「委員長発言したくないというならやめたらいいじゃないか」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
  8. 高橋進太郎

    委員長高橋進太郎君) 私の申し上げたのはこういうことです。今の段階において私が意見を申し上げることは、いまだ、なお適当でないと存じますので、もう少し発言を差し控えたい、そういう意味です。
  9. 小林孝平

    小林孝平君 それならば、私は松野議長にお伺いいたしますけれども、この参議院における国会正常化というのは、松野議長がきわめて熱心に唱道され、われわれもそれに御協力をして今日に至っているんです。しかるに、本日自民党からこういう動議が出た。この段階でかかる動議が出て、われわれは議運理事会において、しばしばこれの撤回を要求したにもかかわらず、強行されている。従ってこの問題は、やがて議事協議会、さらに本会議というふうに、普通の順序をもってすれば、進んでいくだろうと思います。これに対して、松野議長はどういうふうにお考えになりますか。こういう事態がいいとお考えになりますか。
  10. 松野鶴平

    議長松野鶴平君) ただいまの小林君の御質疑に対してお答えいたします。私は、今日の議院運営委員会、この議院運営委員会においても、円満にまとまることをなお希望いたしております。
  11. 小林孝平

    小林孝平君 これは、松野議長のただいまの御発言は、きわめて重大であります。この議院運営委員会において、円満にまとまるということを希望されるのでありますから、議院運営委員会においてこれを取り上げて、そうして協議をするということは、非常に重要なことなんです。先ほど委員長は、この重要な問題を取り上げようとすることなく、人事案件議題にしようとしておるのでありまするけれども、ただいまの松野議長の御発言によって、われわれは、あらためてこの問題をこの委員会議題として取り上げて、円満に解決するようにしなければならぬと思うのであります。
  12. 田中茂穂

    田中茂穂君 議事進行小林理事から、まだ会期もあるのに、この段階において中間報告を求めることは妥当でないというような御意見があって、それに対して委員長議長に対してそれぞれお尋ねがあったようでありますが、この中間報告を求めることについては、ここに提案者の一人として斎藤理事がおられまするから、一応この提案した理由斎藤理事からお聞き取り願って、それから一つ議事をお進め願いたいと思います。
  13. 光村甚助

    光村甚助君 議院運営委員会は時間が切ってあるそうですから、長々とやられると時間がないから、簡単にやって下さい。
  14. 斎藤昇

    斎藤昇君 最低賃金法案が衆議院から当院に送付されましたのは、二月二十六日であったと記憶いたしますが、その後、審議を重ねて参っておられるようであります。しかしながら、だんだんと審議も進んで参りまして、委員会の模様が、同じような質疑が非常に繰り返されるというような段階に至って参り、そこで昨日質疑打ち切り動議提案をいたし、その後の収拾をはかろうと、委員会において、あるいは党の間においてもはかられたのでありますが、この委員会においては、円満に最後まで結論を出すということがきわめて困難である、ほとんど不可能であるという事態が見きわめられたような次第であります。そういうような委員会審議状況と、今後の審議の見通しに立ちます際に、この際、委員会において今後審議が進んで、円満に議了し得る見込みがあるがどうか、委員会の今までの経過等を十分聞いて、そうして本院においてどういう措置をとるかということを考え段階が参った、かようにわが党におきましては考えた次第であります。同時に、同じく緑風会におかれましても同様の意見になられましたので、自民、緑風党共同動議といたしまして、本日提案をいたす運びになった次第であります。
  15. 阿部竹松

    阿部竹松君 ただいまの斎藤理事内容説明ですが、斎藤理事議運理事であると同時に、社労委員の一人でもあるのです。従って私は、斎藤理事の話を信用せぬというわけじゃございませんけれども、そういうことになって、中身を検討するということになれば、まず久保委員長を連れてきて、やはり明確にここで皆さんと立ち会いで聞かなければならぬと私は考えているわけです。それがまず一つと、小林委員松野議長に対する質問の答弁の中に、事は重大ですから円満にいくように一つやりましょう、表現は若干違いますけれども、そういう意味言葉があったように聞いております。私は中間報告というものがあることは知っておりますけれども、中間報告国会で夜の夜中までやるということは、円満な形だとは考えないのですよ。ですから、松野議長の意を体してやるということになれば、中間報告なんというものは一応引っ込めて、どうするかという努力をしなければならぬ、私はこう思うのです。
  16. 斎藤昇

    斎藤昇君 私が先ほど説明をいたしましたのは、社労委員として申し上げたのではなく、動議提案者として申し上げたのです。
  17. 光村甚助

    光村甚助君 社労委員としてでなければ、君はどうしてそういうことがわかるのです。審議内容が同じような質問があって、ずっとこれをやっていても不可能、円満にやるのが不可能と考えられるというのは、君、どこから聞いてきたのか。
  18. 斎藤昇

    斎藤昇君 委員として申し上げたのではないと私は申したわけでありますが、たとえ私が委員でなくても、速記録もあり、傍聴もでき、また社労理事その他から意見を聞き、いろいろしてそういう判断ができ得るわけでありまして、この動議を提出するに当りましても、わが党の幹部その他は必ずしも委員になっておらなくても、そういう判断ができ得るものと考えております。
  19. 光村甚助

    光村甚助君 それならば、傍聴したり速記録を読んだりして、君なりの勝手でこれの中間報告を求めるの動議を出すのだったら、社会労働委員会には委員長というものがおるのだ。これは社会党委員長じゃない、国会委員長というものがおるから、これから聞かなければ、これは一方的です。だから私は、久保委員長に聞いて、ほんとう社会党が同じような質問をやって、引き延ばし戦術をやって、中間報告をやらなければ、円満に話し合いがつかないような議事方法をやったのか、久保委員長を私は呼んできて聞く動議をまず提出します。それでなければ、斎藤君が傍聴速記録で読んだやつで動議を出して、それできめられるということは、私は反対。これは理屈が立っている。
  20. 斎藤昇

    斎藤昇君 久保委員長委員会審議状況を聞きたいという動議でありますから、これは本会議においてこの動議を可決せられた上、そこでお聞きをしていただくこともできると思います。
  21. 光村甚助

    光村甚助君 これは数が多いからといったって、それでは議長がさっき言った円満な話し合いにならないですよ。私の理屈をみんな聞いてごらん。傍聴速記録を読んで、これはどうしても円満な話し合いがつかないし、同じような質問があって、私は中間報告を求めるという動議を出したというのですから、それならほんとう委員長である久保君が、これは委員長なんだから、社会党委員長じゃないのだから、ほんとうに同じような質問をだらだらやって、これは円満な話し合いがつかない不可能なものであったかどうか、聞くのがほんとうですよ。これはあなた方もよく考えて、ただ多数で押し切るというのでなくて、これこそほんとうに、議長が言うように円満にいく話し合いだと思うのですよ。これは多数で可決してやるなんということは絶対に慎しんで下さい。これは採決をとらずに、委員長を呼んで下さい。こんなむちゃなことは——私は初めからけんかをやろうと思っていない。いきなり多数決でやるということは反対委員長、あなたの職権で呼びなさいよ。
  22. 高橋進太郎

    委員長高橋進太郎君) もう少し議論を尽したらどうでしょうか。
  23. 占部秀男

    占部秀男君 それは議論を尽すというけれども、何か斎藤さんは、傍聴もして、速記録を読めと言われる。われわれ議運委員というものは、傍聴をしなければならない義務というものがあるのですか。これはないと思う。それからもう一つは、速記録というけれども、いつまでの速記録がわれわれの手元に来ているか。きのうの委員会までの速記録がわれわれの手元に来ているならば、われわれはそれを読んで、ある程度はわかるけれども、とんでもない前の委員会速記録が来て、今日、きのう、おとといやった速記録なんて、われわれの手元にない。ないものをあなた読んでそれで、これを勘案しろ、そんなばかな無理なことが、国会の中で正々堂々と言い得るということが私はおかしい、頭がおかしいのじゃないかと思う。
  24. 斎藤昇

    斎藤昇君 私は皆さんに、速記録やそういうものを読んでくれ、あるいは傍聴してくれと言っておるのではございません。なぜ自民党はこういう提案をしたかということでありましたから、かくかくの理由提案をいたしました。そういうことはどうしてわかるかとおっしゃるから、それは速記録もあれば、社労理事も出していることでもあり、委員もいることでもあり、その他いろいろな方法委員会内容というものは把握できますと申し上げたわけであります。
  25. 鈴木強

    鈴木強君 私は、この最低賃金法というのは、内容はとにかくとして、まあ画期的な意義があると思うのです。ですから、この法案を二月二十六日に本院に回付されたとしても、これは慎重の上にも慎重を尽してやるというのが、これが私は民主国会の建前だと思うのですよ。しかも会期は五月二日まであるのですよ。ですから、これが会期があさって、しあさってになったなら、これはわかりますよ。ある程度理屈は成り立つと思うのですよ。しかし、まだ一カ月も会期があるのに、なぜ急いでこういう重要な審議を打ち切ろうとするのか。私はきのう傍聴してみましたが、少なくとも、わが党の委員からいろいろ質問があります。まだずいぶんあるのです。通告者もたしか六人か七人ありました。委員長がそう言っておりました。そういう中で質疑を打ち切る動議を出すことは、私はやはり民主議会のやり方としてはまずいと思うのですよ。もっと言うべきことは言わせ、質問したいことは質問させて、そうして、さあ意見もない、質疑もない、というときにこれは当然採決すべきです。そういう段階に来ておらぬ。私は、五月二日まで会期があるにかかわらず、自民党がどうしてきょう徹夜してまで中間報告を求めてやらなければならぬかという、その理由がわからない、斎藤さんのお話を聞きましても。その点についてもう少し斎藤さん説明して下さい。
  26. 光村甚助

    光村甚助君 その前に、あなたは議院運営委員長としての使命があるのですから、動議を出しているのだから、それをきめるべきだ。だらだらと何のためにやっているか。    〔斎藤昇発言許可を求む〕
  27. 高橋進太郎

    委員長高橋進太郎君) 斎藤君。
  28. 占部秀男

    占部秀男君 鈴木委員の前に、光村さんやわれわれの言うことに対して……。
  29. 田中茂穂

    田中茂穂君 発言が許されておりますから、その話を聞かれて……。
  30. 光村甚助

    光村甚助君 その発言の前の動議だよ。何のためにこの規則を勉強している。私は先に動議を出しているじゃないか。
  31. 田中茂穂

    田中茂穂君 あとで諮ってもらえばいいじゃないか。
  32. 光村甚助

    光村甚助君 何を言っているのだ。もっと勉強してこい。動議を先に出している。
  33. 高橋進太郎

    委員長高橋進太郎君) 斎藤君に許しておりますから、斎藤君の方に。
  34. 斎藤昇

    斎藤昇君 先ほどから申し上げておりますように、社会労働委員会においては、円満に議事を進めて、そして結論を得ることができないという考えをわれわれは持ったわけです。
  35. 光村甚助

    光村甚助君 だから委員長に聞けというのだ。
  36. 小林孝平

    小林孝平君 議事進行委員長は、この委員会運営委員長らしく整頓してやるべきです。ちゃんと動議を出したのですから、その動議の取扱いをどうするかということを諮るべきなのです。採決するとか、あるいは採決しないでこれを相談するとか、速記をとめて何とかやるとか、いろいろやったらいいじゃないか。
  37. 高橋進太郎

    委員長高橋進太郎君) 小林さんにお答えいたします。先ほど光村さんからそういう動議が出ましたけれども、しかしながら、その動議は普通の動議と違って、採決によらないで一つ円満にやってくれないか、こういう話でありますから、これは委員長が申し上げた通り、もう少し議論を尽して、そうしてどうしても久保委員長を呼ばなければならぬと、こういうことが、それは採決によらずに皆さんが納得いけるような形であれば、それは採決によらずにやってもよいし、そこいらはもう少し論議を尽してからがいいんじゃないかと、こういうので、せっかくの動議でございましたけれども、その光村さんの動議は、普通の動議と違って、採決によらずにやる動議だと、こういうので、その他の方からも質問要求がございますから、もう少し議論を尽してからと、こういうので許していたわけであります。
  38. 小林孝平

    小林孝平君 そこで、そういうことでしばらくやったら、光村さんから重ねて、その動議を出しているから、これを取り計らえという強い意見があるのだから、あなたはこれをどういうふうにやるのか、光村さんに尋ねたらいいと思う。これが当り前です。さっきはしばらく聞くというので納得したけれども、重ねて強い意見が出たから、これをどういたしましょうかといってやるのが、委員長としてとるべきことだ、それくらいのことはわかるでしょう。それを言っているのじゃないですか。一つずつやりなさい。
  39. 光村甚助

    光村甚助君 さっき私が言ったように、斎藤君の出した動議は、傍聴速記録を読んでみたところが、同じような質問があって、(「その他と言っているのだ」と呼ぶ者あり)発言中だ、黙っていなさい。そういうので中間報告を求める動議を出しているのです。出したあとで聞くよりか、参議院社労委員会の一番上の人なんです。この人がずっと議事を主宰しているのです。ほんとうにそうだったかどうか聞くのは当然ですよ。だれが考えたって、小学校一年生でもわかる。それで、呼んで聞いて下さいと言っておる。しかし、あなた方の方は採決でやれと言うのだが、これがほんとうの原則ですよ。ただここにおられる多数決で、これはいかぬといってやれば、さっき議長の言った、円満に議運話し合いがあることが望ましい、ということがら言っても、いきなり頭からそれはいかぬと言って否決するんだったら、意味がないから、私の動議は否決せずに、円満に一つ呼んでもらおう、そこでこういう動議を出したわけですよ。
  40. 田中茂穂

    田中茂穂君 今、光村君から再三、国会委員長としての資格の社労委員長をこの際呼べ、こういう動議が出ているんですが、私は光村君の動議にあえて異論を申し上げます。と申し上げますのは、本日議運委員長が招集した議院運営委員会というものに議題として載せられたのは、人事案件なんです。その人事案件提案されたとまに、途中で小林君から、中間報告を求める動議が出ているじゃないか、それについて、どうもこの段階において中間報告を求めることはおかしいじゃないか、こういう小林君からの発言があって、そこで私が議事進行発言を求めて、提案者の一人である斎藤理事から一応それをお聞き取り下さい、こう言ったわけです。ですから、光村君の動議の、社労委員長をこの議運委員会に呼ぶということは、中間報告を求める動議の中で、その社労委員長報告を求めるということをお諮り申し上げているわけなんです。ですから、きょうの議運委員会は、なぜそれじゃ中間報告を求めるのかということをお聞きになっているのであるとすれば、これは本会議を開くことをわれわれ要求しているんですから、本会議議事運営について、ちゃんと議事協議会というものがあるんですから、議事協議会でお話し合いを願って、そのあとで本会議を開くか開かぬかということを議事協議会でお取りきめ願いたい。私は、この議題委員会社労委員長を呼ぶということにつきましては、以上の理由によって反対をいたします。
  41. 占部秀男

    占部秀男君 今、議事協議会でやる云々ということを言われたわけですけれども、われわれは議運委員になって日が浅いから、あるいは間違いがあるかもしれぬけれども、議運で一応これこれの問題をやろうということをきめて、そしてそれを今度議事協議会にかけてプログラムをきめる、こういうことはわれわれはわかっておるんだけれども、議運の方で中間報告をやるかやらないかという問題は、何もきまつた問題じゃなくて、これから話し合おうという問題なんです。そうでしょう。これから話し合おうというのです。しかも、松野議長は老齢にもかかわらず、もう深夜になろうとしているのに、円満にまとめたいというので、ここに来られている。この円満にまとめたいということは、何も議事協議会云々というのじゃなくて、中間報告の今の動議の問題について円満にまとめたい。で、われわれもまたその趣旨に沿って、その問題をやっているのです。従って、この議運で今その動議提案についての理由斎藤さんから明らかにされた。ところが、その理由内容については、一方的と言っては悪いけれども、われわれの方は、さっき言ったように、何も傍聴する義務はないのだから、傍聴もしていない、あるいは速記録といったって、きのうまでの速記録は出てきてない。しかも、「その他」というのは、われわれはどうも「その他」とい一、たって、やはり「その他」でこれはどうにもわからぬ。そこで、やはりわかるようにしてもらわなければ、今の中間報告の問題について協議ができないじゃないですか。そこで、わかるようにするためには久保委員長を呼べ、こんなりっぱな当りまえな話はない。これはあなた親が子供を……、いいですか、わかりますか、私の言うことを……。
  42. 田中茂穂

    田中茂穂君 わかります。わかる。
  43. 占部秀男

    占部秀男君 じゃ呼んで下さい。
  44. 阿部竹松

    阿部竹松君 久保委員長を呼んでも、久保委員長はばかばかしくてそんなことはいやだと言うかもしらぬけれども、僕はたった一つ不思議に思うのは、鈴木委員も言っておったが、あす、あさって国会が末期になるというのであれば、これはもう社会党委員長だから、やはりがんばってそれは通らぬかしらんというので、今まで中間報告というのも一回か二回あったような気がしますけれども、一カ月もまだあるのに、何のために今急にあわててやらなければならぬかということ、これが斎藤理事の話で明確になっておれば、何も久保委員長は呼ばんでもよろしい。どうして社会党がこれだけ反対するのを押し切って一カ月も前にやるのだ。斎藤理事説明によって満足すれば、それでよろしいです。  それからもう一つさいぜん議長が、どうも大へんな問題だから、これは円満にやりましょうということでしたが、これはしかし、僕の考えでは、紛糾状態の中で中間報告を本会議に上程するというのは穏当じゃない、円満な状態じゃないと思っている。議長さいぜんのお言葉ほんとうであれば、具体策をどういうふうにしてやられるという御心境であるか。これは議長は、自民党さんの議長であると同時に社会党議長である、いうならば参議院議長であるから、公平無私な立場  においてやってもらわなければならない。円満な方法とは何か。  それからもう一つは、これは斎藤法制局長にお尋ねするのがいいかもしれませんけれども、とにかく、きょうこれからやろうということになれば、もう八時ですから、本件がかかれば、三時間や四時間、五時間はかかるわけです。そうすると、私どもがこの前の委員会で承認した、社労委員各位が、宮城県、愛知県に出張して公聴会を開くということになっております。その問題を論議して中間報告をしなければならぬ、その委員各位がおらないのに、そういうことをやるのは、政治としていいかどうか、あるいは国会法に基いてどうか。みな出張させておいて、その間に中間報告を本会議でやるのだから、今までとにかく三カ月間やったのだから、国会議員はだれもおらんでもよろしいというようなことになるのかどうか、一つ法制局長に……。(「議事進行」と呼ぶ者あり)
  45. 田中茂穂

    田中茂穂君 前から発言を求めております。私も議事進行です。発言を許されました。先ほど来、占部君、阿部君のおっしゃることも一応わかるのです。わからぬとは私は言っていない、わかるのだ。そこで議長は、超党派的な立場から何とか円満におさめたいという、非常に崇高なお気持を持っておられる。ですから、きょうの本会議を開くか開かぬか、開くとすればどうするかということは、これは議事協議会でやるべきなんです。だから議院運営委員会は以上でとどめて、議事協議会に移っていただきたい。
  46. 阿部竹松

    阿部竹松君 ただいまの答弁を斎藤法制局長にさせて下さい。
  47. 鈴木強

    鈴木強君 議事進行田中さんに僕は伺いますが、今、議院運営委員会を開いて、われわれは審議を始めた。委員長人事案件をやり出した。ところが、緊急に中間報告を求める動議が出ているのに、そんな人事案件なんかやらずに、中間報告をやったらいいじゃないか、こういうことで議事が進んできて、いろいろやっているうちに、議長にも質問し、委員長にも質問し、そうしている間に、自民党の方が提案しているから提案理由説明をさしてくれといって、あなたが動議を出して、斎藤さんが提案理由説明をしたのじゃないか。従って、この委員会議題になっている。それを、そんなものは議事協議会でやるべきだからここでやるのはおかしいなんというのは、あなたは頭が狂っているのじゃないか。取り消して下さい。
  48. 田中茂穂

    田中茂穂君 これはもともと議事協議会でやるべき筋合いのものなんです。(「だれが出したのだ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
  49. 高橋進太郎

    委員長高橋進太郎君) 斎藤法制局長から何か……。
  50. 小林孝平

    小林孝平君 ちょっと斎藤法制局長に答弁させることに関連して、今の阿部君の発言はきわめて重大なんです。これは国会運営の基本に関する重大な問題であって、おそらく明敏な田中君もこういう発言があるということは予想しなかったろう。ほんとうにこれは、おそらくこの委員は全部うかつにも見過ごしたことじゃないかと思う。それで、これはきわめて重大であるから、この斎藤法制局長の答弁、あるいはそれに関する議論はちょっと待って、その前に、委員長議運委員長として、議事運営一つずつ片づけていかなければなりません。そこで、先ほど光村君の動議の問題があるから、それの取扱いをどうするかということがまず第一点。第二点は、議長が円満にやれとおっしゃいますけれども、その円満にやれとはどういうことであるかということに対する議長の所見を承わらなければいけない。そこでまず光村君の動議を先にやるべきはずでありまするけれども、順序は少し変りますけれども、この際、議長にお尋ねをしなければならぬ。円満にやれとおっしゃいますけれども、本日の本会議は、これは議長職権によって開かれるものとわれわれは解釈する。あなた方はそうでないとおっしゃいますけれども、昨日の議運において、われわれは、中間報告を予定されるようなそういう状態で本日の本会議に応ずることはできない。従ってわれわれはこの議運の先日の理事会において決定された、四月の二日に本会議を開くというこの決定は、これは承服しがたい。従って、明日かりに公報に掲載し、また現実に本会議が開かれるということがあれば、それは議長職権によって開かれたものとわれわれは解釈する。こういうことを、昨日の議運理事会の散会後、事務総長に私は通告し、議長にその旨を伝えてくれと、こう私は言っておいたのです。従って、当然議長はこれをお聞き願っていると思います。従って、円満にやれと言うけれども、すでに本日の本会議の開催、公報の掲載等について、全くあなた方とわれわれの意見が対立しております。この事態を、われわれに円満にやれとおっしゃいますけれども、議長はどういうふうにお考えになるか。これに対して答弁をお願いする。  さらにその次は、先ほど光村君の動議について委員長は取りはからわれ、さらに阿部君のきわめて重大な問題について論議を進める、こういうことにしなければならぬ。さらにこの際、申し上げますが、田中理事はしばしば議事進行その他に名をかりて発言をされておりますけれども、そういうことが一番議事の円満を阻害するものである。従って、あなたは少し発言をつつしんで下さい。(「発言は自由だ」と呼ぶ者あり)発言は自由だけれども、あなたが発言することによって、議長のおっしゃる、円満に事を運ぶことがはばまれるようになるから、委員においてもそのようにして、田中君の発言を適当にやられることを……(「拘束するな」と呼ぶ者あり)拘束はしない。まず、そういうことで、委員長はこういうふうに一つ一つ片づけなければだめですよ。(「議長の気持を聞こうよ」「議事進行」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
  51. 田中茂穂

    田中茂穂君 議事進行について…。議院運営委員会はこの程度で散会して、議事協議会にこの問題を移して下さい。(「そんなばかな話があるか」「議事協議会でやればいいのだ」「委員長一つ一つ採決」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
  52. 高橋進太郎

    委員長高橋進太郎君) どうですか。先ほどの順序から申し上げますと、光村さんの御意見は、自民党側から出しました提案理由というものが、社会労働委員会における状況をやはり責任のある委員長から聞かなければ、事の真相と申しますか、どうしても中間報告を必要とする理由が明確でない。そのような状況であるから、そこで光村さんのそういうような御希望があるわけで、従って採決によらずして、この委員会において円満に久保委員長に来ていただいて、ここで事情を聞いたらどうか、そういうような動議でございますが……(「反対」「賛成」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
  53. 中野文門

    ○中野文門君 委員長先ほど言われておりましたが、光村委員動議自体が不明確であります。動議を出して、採決を求めずに後ほど委員長で計らえというような動議の出し方はないですよ。あなたが動議を出して、採決をせずに委員長で計らえというような、条章に基かないところの動議を出して、動議々々といってタンカ切ってもだめだよ。従って……。
  54. 占部秀男

    占部秀男君 これはどうも重大なことを私は聞いたものだ。何となれば、一体今まで議院運営委員会というものはすべて採決できまったのですか。そこで、そういうふうにわれわれの方で、しかも少数党がちゃんと円満にやろうとして、そのために斎藤さんの提案理由について、やはりこれは一つ一つ条理を尽してわかるように、久保さんを呼んでくれ、こう言っているのに、その動議の出し方が不明確だとか、すべてこの規定通り一つ一つそんなことをやっていたら、どうなんです。けんかを売るようなものだ。けんかを売るなら買いますよ。
  55. 小林孝平

    小林孝平君 この動議の問題でいろいろ論議がされておりますけれども、国会法上に掲げる動議というものもあるし、動議にもいろいろあります。それは要求をするという動議もある。いろいろあります。何も国会法に書いてあるだけが動議じゃない。動議というと、いろいろの意味一つ国会法で使っているのであって、光村君の言う動議というのは、要求いたします、そうしてこれは委員長において、先ほど議長の意を体して円満に運んでくれという動議なんです。あなた、それを動議々々と、ばかの一つ覚えのように言っているのがおかしい。委員長そういうふうに取り計らいなさい。
  56. 前田佳都男

    前田佳都男君 光村委員の、事の真相を確かめるために久保委員長を呼ぶという考え方も、それはあると思うのです。しかし客観的に見まして、最低賃金法案社会労働委員会に付託されてから、もう一カ月以上の期間もたち、相当な審議が終っているというふうに客観的に見られている以上は、私は斎藤委員動議はこれは当然じゃないかと思うのです。それで私は光村君の動議には反対です。
  57. 杉山昌作

    ○杉山昌作君 私は結論的に言うと、光村君の動議ですか、要望に不賛成なんですがね。私の方も、自民党と同時に中間報告を求める動議を共同提案しています。その理由は、今まで相当長い期間審議したけれども、一向に結論がつきそうもないということなんです。従って、それはどういう事情があってそういうことになっているのか、それを聞くのが、それが中間報告を求めているのです。久保委員長にそういうことを聞きたいというのがわれわれの要望なんです。ここで聞くよりも本会議で聞くということで出したのです。(「論弁だよ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)それで、聞いたあとでどうなるかということよりも、私たちは、五十六条の三の一項の中間報告を求めるの動議を出しているのです。従ってこれは本会議で聞きたい。光村さんはここで聞こうじゃないかというが、われわれは本会議で聞きたいということであります。すでに本会議で聞こうじゃないかということをきめております以上は、ここで聞く必要はない。
  58. 鈴木強

    鈴木強君 今の御発言は私には納得できない。少くとも自民党からこの委員会提案されたのです。今言ったように、皆さんの方で判断をされたその基礎がここに発表されたのです。これについてわれわれは、この委員会で問題をどうするかということをきめるべきだ。だから、きめるのに際して、われわれの考え方と違うから、一応この委員会で直接に社労委員長を呼んで、どうなっているかということを聞きたい。こういうことですから、ここでやるのはおかしい、本会議で聞けばいいということは、そういうことはおかしいのです。それならこういう動議提案したことがおかしいのですよ。それは筋が通っていると思うのです。だから委員長は、すみやかに一つ、これは多数決とか何とか言わないで、議長も円満にやりたいということをここで発言されている以上、われわれはその意を体してやっているのですから、一つ多数決ということを言わないで、手続を踏んでも幾らも時間はかかりませんよ。一つ聞いて下さい。
  59. 高橋進太郎

    委員長高橋進太郎君) どうですか。光村君の動議、すなわち、先ほどから申し上げるように、採決によらずしてこれを——まあ久保委員長に来ていただくということには、どうも反対者が多いようでございますから、どうも反対者があるのを、委員長限りで光村さんの動議を取り上げて済ませるということにもいたしかねますので、一応採決したいと思いますが……。
  60. 占部秀男

    占部秀男君 ちょっとその前に。これは重大な前例になる。というのは、今向うの人の言われるのには、確かに五十六条の三で、「委員会審査中の案件について特に必要があるときは、中間報告を求めることができる。」、そこで、これに従って本会議中間報告を求めるという動議を出したのだから、本会議でそれを説明を聞けばいいのだと、こういうふうなことを言われている。それじゃ今後一切中間報告の問題は議運にかけないということになりますか。
  61. 高橋進太郎

    委員長高橋進太郎君) それではいろいろ……。
  62. 阿部竹松

    阿部竹松君 今の光村委員動議に対して、賛成と反対と強硬な意見があって、委員長はまるくおさめるために苦慮しているようです。そこで、それぞれ打ち合せするうちに、さいぜん私の言った議長の御心境だとか、それから斎藤法制局長の説明を求めた、その二点を先に御答弁願いたい。
  63. 小林孝平

    小林孝平君 今それをこちらで円満にやるから、その前に議長の心境を先ほどただしてありますから、お答えを願って、そしてやりましょう。その前に……。
  64. 高橋進太郎

    委員長高橋進太郎君) どちらか円満に……。
  65. 小林孝平

    小林孝平君 本日の公報に、本会議会議が行われることが掲載されております。そこで、実は昨日いろいろ議運理事会において相談いたしました際に、一昨日、この四月の二日木曜日に、定例日ではありませんけれども、本会議を開いて緊急質問と請願を上程をするということを決定いたしましたけれども、その後どうも自民党の方では、この二日に会議を開きますその機会に、中間報告を求める件を本会議に上程するおそれがあるということがわかりましたので、私はそういう異常な措置が行われるということを前提にして本会議を開くことはできない、こういうことで、この二日の本会議反対であるという意思表示を自民党理事にいたしまして、そうして種々協議をいたしました。ところが、自民党理事は応ぜられなかったのであります。しかし、われわれは、理事会は全会一致をもって決定をするのを建前といたしておりますから、われわれのこの協議がととのわなかったことは、現実に本日の本会議を開かないということになるのだという見解をわれわれはとつて、従って、本日、もし本会議の開会を公報に掲載されることがあり、またそれによって本会議が現実に開かれることがありとすれば、それは議長職権によって行われたものである、こういうふうにわれわれは解釈せざるを得ない。従って、この旨を昨日の夜、事務総長を通じて議長にお伝え下さいということを私は申し上げてあるのです。従って、おそらく議長はこの旨を事務総長からお聞きになっているだろうと思う。そういうことになりますと、本日のこの公報に載ったこと、並びにこれから本会議の動向を予定されておりますこの事柄は、議長職権によって強行される、社会党反対を押し切って行うということになるのであります。これは、先ほど議長がこの議運を円満にやれというお言葉と全く相反する事態になっている。この事態議長はどういうふうにお考えになりますか。その際さらに私は付け加えまして、もしかくのごときことが行われれば、社会党といたしましては、はなはだ残念ながら、議長に対して何らかの意思表示をせざるを得ないことになるのではないか、そういうことになっては、松野議長の進退にはなはだおもしろからざることになるから、そういうことのないようによく議長にお伝え下さい、こう申し上げてあるのですから、これに対して、議長はどんなふうにお考えになるか。先ほどわれわれは御訓示を賜わりましたけれども、御訓示を垂れました議長は、どういうふうにお考えになっているか。
  66. 松野鶴平

    議長松野鶴平君) 小林委員の御質問にお答えいたします。私は、本日、本会議を開きますのは、一昨日、本会議を開くという理事会の申し合せのあったことを承知いたしております。従って、その公報に示しました通り議事が開けることを予期して、議長が事務総長の報告に対しまして、本会議を召集してよろしい、こういうことを申しました。それから、今問題になっている中間報告の問題は、その後、きょう自民党緑風会さんから出た、こういうことを承知いたしまして、それから、きょうの議事になりますから、私はできるだけその間を円満に一つ運んでいただきたいという、先刻私の考えを申し上げたような次第でございます。
  67. 高橋進太郎

    委員長高橋進太郎君) お諮りします。先ほど光村さんの動議では、久保委員長に当委員会に来ていただいて、今回の社労の大体の状況、最賃法に対する取扱いの状況を聞こう、こういうことの提案でございますが、反対者も多うございますので、委員長もお見えになっておりますが、この際、委員長からこの委員会で話を聞くことに賛成の方の挙手を望みます。    〔賛成者挙手〕
  68. 高橋進太郎

    委員長高橋進太郎君) 少数と認めます。よって光村君の動議は否決されました。(発言する者多し)  本日はこれをもって散会いたします。    午後八時十八分散会