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1959-03-17 第31回国会 参議院 外務委員会 第10号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十四年三月十七日(火曜日)    午前十一時十二分開会   —————————————   委員異動 三月十三日委員椿繁夫辞任につき、 その補欠として岡田宗司君を議長にお いて指名した。 本日委員野村吉三郎辞任につき、そ の補欠として柴野和喜夫君を議長にお いて指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     杉原 荒太君    理事            鶴見 祐輔君            苫米地英俊君    委員            青柳 秀夫君            鹿島守之助君            笹森 順造君            重宗 雄三君            柴野和喜夫君            加藤シヅエ君            石黒 忠篤君   政府委員    外務政務次官  竹内 俊吉君    外務省アジア局    長       板垣  修君    外務省経済局長 牛場 信彦君    外務省条約局長 高橋 通敏君   事務局側    常任委員会専門    員       渡邊 信雄君   説明員    外務省経済局国    際機関課長   内田  宏君    食糧庁業務第二    部食品課長   筒井 敬一君   —————————————   本日の会議に付した案件 ○所得に対する租税に関する二重課税  の回避及び脱税防止のための日本  国とデンマーク王国との間の条約の  締結について承認を求める件(内閣  提出) ○千九百五十八年の国際砂糖協定の締  結について承認を求めるの件(内閣  提出衆議院送付) ○関税及び貿易に関する一般協定の新  第三表(ブラジル譲許表)の作成  のための交渉に関する議定書締結  について承認を求めるの件(内閣送  付、予備審査) ○日本国カンボディアとの間の経済  及び技術協力協定締結について承  認を求めるの件(内閣送付予備審  査) ○日本国ユーゴースラヴィア連邦人  民共和国との間の通商航海条約の締  結について承認を求めるの件(内閣  送付予備審査)   —————————————
  2. 杉原荒太

    委員長杉原荒太君) ただいまから外務委員会を開会いたします。  まず、委員異動について御報告いたします。去る十三日に椿繁夫君が委員辞任され、その補欠として岡田宗司君が選任されました。本日野村吉三郎君が委員辞任され、その補欠として柴野和喜夫君が選任されました。   —————————————
  3. 杉原荒太

    委員長杉原荒太君) 所得に対する租税に関する二重課税回避及び脱税防止のための日本国デンマーク王国との間の条約締結について承認を求めるの件(本院先議)を議題とし、政府より提案理由説明を聴取いたします。
  4. 竹内俊吉

    政府委員竹内俊吉君) ただいま議題となりました所得に対する租税に関する二重課税回避及び脱税防止のための日本国デンマーク王国との間の条約締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  御承知のようにわが国は、さきアメリカ合衆国及びスウェーデンとの間に二重課税防止条約締結し、さる二月十七日及び二十一日にはパキスタン及びノールウェーとの間にそれぞれ二重課税防止条約を署名いたしましたが、今般さらにデンマーク王国との間に交渉が妥結し、三月十日にコペンハーゲンで本条約に署名した次第であります。  この条約の内容は、基本的には、さき締結されたスウェーデン及びさまに署名され国会に提出されましたノールウェーとの間の租税条約にならうものでありまして、これにより、両国間の経済及び文化関係が一段と緊密化することが期待される次第でございます。  よって、ここにこの条約締結について御承認を求める次第であります。何とぞ慎重御審議の上、本件につき、すみやかに御承認あらんことを希望いたします。
  5. 杉原荒太

    委員長杉原荒太君) ただいま説明を聴取いたしました本件に対する質疑は、これを後日に譲ります。   —————————————
  6. 杉原荒太

    委員長杉原荒太君) 次に、千九百五十八年の国際砂糖協定締結について承認を求めるの件を議題とし、質疑を続けることといたします。本件は、本月十二日衆議院から送付され、本付託になりましたので、念のため申し上げておきます。  質疑のおありの方は順次御発言をお願いいたします。
  7. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 この国際砂糖協定は、関係外務省の各位の御努力によりまして、非常によい条約ができたことを喜ばしいと思うのでございます。同時に、この機会大蔵省関税を引き上げて、消費税を引き下げて、そこに大体のバランスを取って消費価格をきめ、同時に国内製糖ビート奨励をやって、自給自足ができないまでも、砂糖増産をはかっていこう、こういう考え方がうかがわれまして、これもしごく賛成であります。どうかこの政策が成功するようにとこいねがっておるところでありますが、ここに二、三承わっておきたいことは、本協定は、価格の安定をはかることを目的としておる、そのためにクォーターを設け、価格操作在庫量増加等規定を設けまして、日本などの輸入国自由市場で買いつける相場基準価格を三・二五セント以上三・四五セント、これは二十一条で一応きめてありますが、従来この二、三年の自由市場価格を見ますと、大体三・四五セントの上下を動いておるようにうかがわれるのであります。  そこでまずお伺いいたしたいことは、ニューヨーク市場における相場は、大体糖度九六%というものできまっておるわけですが——大蔵省の方みえておりますかね——今度の新しい相場はこれできめたのでしょうか。もしくはもっと高い糖度相場をきめたのでしょうか。大体七十一円というところを示しておるようでありますね。
  8. 牛場信彦

    政府委員牛場信彦君) 前回通りやはり糖度九六度で引いております。
  9. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 それで、現実はどういうことになっておりますか。
  10. 牛場信彦

    政府委員牛場信彦君) 最近の相場は非常に下っておりまして、三月二日から大体二日、三日、四日ととりますと、三・〇九セントになっております。十二日は三・〇七セント十三日は三・〇六セントというふうに、この協定によります三・一五セントという最低線を割っておる状況でございます。
  11. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 そこで、この点につきまして——政府は最高、業者最低——操作について、どうも意見が一致しないように聞いておるのですが、その点は何か調整できたのでしょうか。
  12. 牛場信彦

    政府委員牛場信彦君) 今度の砂糖協定には、御承知通り、これは日本の主として要求によって入ったのでございますが、第二十二条の規定がございまして、糖価が非常に上った場合に、特定国の間でもって双務的に取りきめを結びまして、特別の措置をとる余地を残しておるわけでございます。そういう際に、どういう取りきめを作ったらいいかということになっておりまして、委員会ができておりまして、研究しておるような状況でございます。ところがこの異常騰貴の場合、に輸出国に対して何か義務を課するというような協定を結ぶことになりますと、今度、当然また相当下りました場合に、輸入国に対して輸出国の方からやっぱり一定の義務を負ってくれという要求が出てくるわけでございまして、一方的に糖価異常騰貴の処理だけにつきまして補助しようとしましても、なかなか輸出国の方で応じてくれないというような状況でございますので、現在のところ、まだそういう案ができないような状況でございます。業界政府との間に意見の不一致という点は、今のところございませんで、日本としても、現状はまだ特に異常騰貴の場合を考えてそういう協定を結ぶ必要性が乏しいと判断をいたしておりますので、なお研究中というところでございます。
  13. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 二十二条には一応規定がありますけれども、まだ必ずしも明確だとは考えられないのでございますが、あの一九五七年にスエズの紛争のあった際に、六セント以上騰貴した。その際には一体どういう調整手段を用いたのでしょうか。
  14. 牛場信彦

    政府委員牛場信彦君) スエズ事件のありました際には、ちょうど砂糖が非常に不足をしておった状況でありますものでございますから、実は協定の効果があまりありませんで、ああいう高い相場になってしまったわけでございまして、そこで新協定におきましては、その経験をとり入れまして、できるだけたとえば保有量をふやしましたし、また基準割当も実際の需要よりはだいぶ上回ったものできまっております。基準割当が大きくなるということは、結局生産の方がやはりそれだけふえるということになります。それからさらに、先ほど申し上げました二十二条の規定も入っております。そういうようなことで、ああいうような異常騰貴が再び起らないように、現状におきましては、万全の施策を講じた次第でございます。何分そのスエズ事件というようなああいうことになりますと、こういう国際協定だけでも押え切れないような状況があるわけでございます。この協定でできます範囲としましては、輸出国輸入国双方の利益を考えましてこの新協定ができておるというふうに考えております。
  15. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 将来も異常騰貴ということがないということは保証できないわけですが、そういう場合には、何か運営についてどういうお考えがありますか。実際に即して御説明願いたいと思います。
  16. 牛場信彦

    政府委員牛場信彦君) 新協定におきましては、四セントを上回りますというと、輸出割当及び輸出制限が一切廃止ということになっておりまして、その際に現在の一二・五%の在庫量といいますと大体七十万トンほどになります、それが一気に市場に出てくるわけでございますので、それだけでもって非常に価格抑制措置にはなるというふうには考えます。それからまた、異常状況が続きますような場合には、もちろん理事会招集等要求いたしまして、そこで特別の措置考えるということもできるわけでございます。つまり、協定によりますと、二年たちますと全般的に再検討するということになっております。そういうように、協定上の機関を通じまして、協定自体運営につきまして再検討する機会は、協定によって定められておるわけであります。
  17. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 まあ一応二十二条その他を見ますというと、そういう点もわかるのでありますが、日本としては、高い価格を押えていかないというと困る事情があり、また、安く買うことが望ましいのですけれども、あまり安くなってしまうというと、砂糖国内増産という点にも影響してくるので、この点の調節は、まだ十分これで安心だというところまでは予測できませんけれども、それはそれといたしまして、日本で従来キューバとペルーから入超になっておる。ところがフィリピン、インドネシアブラジル等には日本貿易出超であって、砂糖も買っておらない。昨年の暮れに砂糖を買うことができたならば、ブラジル関係は今のような窮状に陥らなくても済んだのではないかとも考えられるけれども、あのときの御承知のような事情で、日本で買おうとした値段よりもさらに安い値段で他国に売られてしまったというようなことがあったのですが、将来日本から出超になっておるこれらの国から砂糖輸入して、貿易バランスを幾らかでも助けていくというようなことについては、どんなお考えを持っておられますか。
  18. 牛場信彦

    政府委員牛場信彦君) 確かに今お示しの御意見に私ども非常に賛成いたす次第でありまして、現実政策の上におきましても、なるべくそういうふうにやって参りたいと思っている次第でございます。ただ、インドネシアにつきましては、最近非常に砂糖生産が減りまして、輸出能力もほとんどまあ十万トンを割っておるような状況で、そのために昨年は買えなかった次第でございます。ブラジルにつきましては、お示しのような事情が昨年の暮れにございました。ところが、最近また十万トンほどオファーがございますので、ただいま先方と交渉いたしておるところでございます。まあブラジル日本からの距離が遠いものでございますから、割合に船賃がかさみますし、砂糖品質等キューバに比べて必ずしもよくないという事情はございます。しかし、全般的な貿易政策の見地からいたしまして、できるだけ一つこれは買ってもらいたい。政府といたしましても、業界に対しましてそういう要請をしておる次第でございます。
  19. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 日本で従来輸入しておったキューバ糖などは、大体歩どまりが九五%というふうに見積られておるのですが、ブラジル糖はその歩どまりはどのくらいに見積っておられるのですか。
  20. 牛場信彦

    政府委員牛場信彦君) キューバ歩どまりは九七ということで、ブラジルはそれに比べて九五・五という見積りをいたしております。
  21. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 そうすると話が違ってくるのですがね。それは価格を、今のファクトリー・セールス・プライスですね、七十円九十五銭ということになっておるのを、これを消費者にかぶせて、一円九十六銭にかぶせて今度値段が立てられてあるわけなんです。その計算においては歩どまり九五%と見積っておる。そうするというと、九七%でなくて九五%ということに見積ったというと、価格不当価格ということになるのですがね。
  22. 筒井敬一

    説明員筒井敬一君) キューバ砂糖が九五%程度歩どまりであることは今のお説の通りでございます。ブラジル砂糖歩どまりが若干悪いと聞いておりますけれども、まだ正確にどの程度歩どまりであるかということは、われわれもまだ検討いたしておらないわけでございますが、ただキューバ糖よりも若干歩どまりが悪いということは申せるのじゃないかと思います。
  23. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 そこで、この砂糖値段を決定するときには、運賃というものが非常に大きなファクターになるのですが、また運賃ほど波乱の多い要素はないわけですが、これはこの条約には直接関係ありませんけれども、値段操作の上において、今の大蔵省考えている七十一円というようなところでこれは間違いなく操作していかれるのですか。
  24. 筒井敬一

    説明員筒井敬一君) 七十一円のベースになっております運賃は六十五シルリングという基礎になっております。従いまして、現在は若干それよりも低くなっておるかと思いますけれども、過去から見ますというと、最も低いレートじゃないかということでございまして、まず六十五シルリングといたしておけば安全じゃなかろうかということで六十五シルリングということをベースにしております。
  25. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 その六十五シルリングというのは、どこからどこということになっておるのですか。
  26. 筒井敬一

    説明員筒井敬一君) これはキューバ日本間のレートでございます。
  27. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 そこで、次に移りますが、この国際協定では、これは郵便の場合でも、著作権の場合でも、琉球の立場がどうなっているかよくわからないのですが、琉球はアウトサイダーとして認められておるのやら、どうやら疑問があるのです。これはどういうことになっておりますか。
  28. 牛場信彦

    政府委員牛場信彦君) この協定の解釈といたしましては、この協定は、琉球には適用されないということになると思います。琉球は、すなわち平和条約の第三条の規定によりまして、現在アメリカの立法、司法及び行政上の権力のもとに置かれております。わが国の領域としてこの協定を適用するわけにはいかないわけです。それからまた一方、アメリカにおいて、この協定の四十八条という規定がございますが、これに基く適用地域制限を行なっておりません。従いまして、アメリカ国際関係について「自己が責任を負う非本土地域」として本協定を適用することもできないわけであります。従いまして、琉球はこの協定との関係におきましては非締約地域として取り扱わるべきだと考えます。
  29. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 それで支障も起りませんですか。
  30. 牛場信彦

    政府委員牛場信彦君) 現在琉球生産しております砂糖は黒糖と申しまして、非常に品質の低いものでありまして、これは現在この協定対象にならないわけでございます。将来琉球がもしこの協定対象になるような砂糖を出しましたときには、わが国は非締約国からの輸入の中におきまして十分それを買いつけ得るということに考えておりまして、従いまして、支障は起らないと思います。
  31. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 このビート日本の現在の生産高ケイン糖生産高とは大体一対九ぐらいの割合になっておりますが、これが日本では今非常にビート増産を計画しておるので、急激にこの五年か十年の間にはふえていくだろうと思いますが、むろんそうなってきたら、この国際条約もまた変ってくるでしょうし、お変えになるだろうと思っておりますが、この国内ビート奨励ということが、一つ大蔵省から打ち出されておりますが、この場合に直接響いてくるのは小売価格だと思うのですが、それについてはどういうふうに調整するお考えですか。
  32. 筒井敬一

    説明員筒井敬一君) 現在本年三十三年産ビートは十二万トン弱の見通しでございます。従いまして三十三年度砂糖輸入外貨予算上からいたしますと、百十五万トンということになっておりますので、約一割程度が本年度ビート生産比率になろうかと思います。そこで本年度ビートも、てん菜生産振興臨時措置法によりまして全量政府が買っておるわけでございますが、将来と申しますか、明年度からは、相当コストの安い製造業者から生産されたテンサイ糖については、今度の関税消費税の振りかえによりまして、大体自立できるのではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。ただその場合、今のお話のように、小売価格が問題ではなかろうか、こういう点でございますが、その場合におきまして、今度消費税関税によりまして、一斤につきまして二円ばかり上昇することになりまして、七十三円程度糖価水準というものを想定いたしておるわけでございます。従いまして、この七十三円の糖価水準であれば、テンサイ糖製造業者の中で、自由に販売する業者が小売りして参りまする場合におきましてもやっていけるのではなかろうか、かように考えておるわけでございます。これは今七十三円と申しましたのは卸価格でございますので、それに約十円近くの小売マージンが入るわけでございますので、八十円弱くらいのところになるのではなかろうか、こういうことでケインビートとが大体競争し得る状態が生み出されておると、こういうふうに考えております。
  33. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 最後にもう一つ伺っておきたいのですが、砂糖自身コストと、それからして関税及び消費税——税金砂糖との比率ですね、何パーセントくらいについていますか、一〇〇%ですか。
  34. 内田宏

    説明員内田宏君) ただいまの御質問にお答え申し上げます。現在の一斤当り工場出し値構成を申し上げますと、大体キューバFASで、円建て一斤で御説明申し上げますと十六円でございます。これは非常に市価によって変動いたすので、ごく一例をとったわけでございますが、それから運賃保険料が二円三十四銭ぐらいでございまして、それに精糖加工賃が十二円加わりまして、あと適正利潤二円、この上に関税が一斤当り八円四十銭つきます。それから消費税が二十八円つきまして、合計が六十八円というのがキューバFAS三・三五セントの価格構成でございます。
  35. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 その価格構成と各税金との比率砂糖原価税金ですね。
  36. 内田宏

    説明員内田宏君) お答え申し上げます。大体原価の三倍という形になっております。
  37. 苫米地英俊

    苫米地英俊君 これはだいぶ事後品にかけておるものよりも高い税金をかけておると思うのですが、これについては、今ここでお話ししても仕方がありませんから、他の機会に譲りますけれども、どうも砂糖税金がおそろしくほかの税金に対して高過ぎるような気がするのですが、これはやはり将来考えてもらわないと困るのですが、これは今御答弁は要りません。それじゃこれで終ります。
  38. 杉原荒太

    委員長杉原荒太君) 他に御質疑はございませんか。——他に御発言もございませんようですから、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  39. 杉原荒太

    委員長杉原荒太君) 御異議ないと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
  40. 石黒忠篤

    石黒忠篤君 砂糖協定に関しましては、この前のときに私は意見を述べたのでありますが、国内生産をする余地が相当にあると思われ、砂糖会社設備施設等も余裕のある状態であると思うのであります。そこで、国内砂糖生産に対して力を用うべきことだと思って、この前の会には質問をいたし、希望を述べたのであります。だんだんとそういう方に向って政府政策を立てていかれておるようである。最近においてはそれが特に著しいように思う。ビート糖栽培製造についても、イタリーの著しい例等もあるのでありまして、日本農業に対しまして、有望なる一つの大きな新作物であると思うのであります。幸い北海道において早く有識者が着手されたことがもとになって、全国に対してこういう形態になって参りましたことは、政府としてもこの上とも重視をして、しっかりした政策を立てていただきたいと思います。私はそういう意見を持っております。  政府希望を申し上げ、この案に対しましては賛成を表したいと思います。
  41. 杉原荒太

    委員長杉原荒太君) 他に御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  42. 杉原荒太

    委員長杉原荒太君) 御異議ないと認めます。  それではこれより採決に入ります。千九百五十八年の国際砂糖協定締結について承認を求めるの件全部を問題に供します。本件承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手
  43. 杉原荒太

    委員長杉原荒太君) 全会一致でございます。よって本件は、全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。  なお議長提出すべき報告書作成につきましては、慣例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  44. 杉原荒太

    委員長杉原荒太君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。   —————————————
  45. 杉原荒太

    委員長杉原荒太君) 次に関税及び貿易に関する一般協定の新第三表(ブラジル譲許表)の作成のための交渉に関する議定書締結について承認を求めるの件日本国カンボディアとの間の経済及び技術協力協定締結について承認を求めるの件日本国ユーゴスラヴィア連邦人民共和国との間の通商航海条約締結について承認を求めるの件以上(予備審査)の三件を便宜一括して議題といたします。  三件につきましては、先般提案理由説明を聴取いたしておりますので、これより直ちに質疑に入ります。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。  それでは三件に関する質疑は、別に本日はないようでございますから、この程度にとどめることにいたしまして、本日は、これにて散会いたします。    午前十一時四十九分散会