○石黒忠篤君 私はこの問題について前々回に質問をいたしたのでありますが、大体
大臣の御
答弁で、各方面の意向もできれば聞いてきめたい、こういう御
答弁で私は満足しております。今日重ねて移住局長からの御説明がありまして、非常によくわかりました。私は国会が
外交の行政権を持っておる
政府に対していろいろなことを干渉しようと思っておるのではありません。ただ内閣に移住審議会が設けられていますから、そこには各政党の
人たちも、また各
関係方面の
人たちも選ばれて入っておりまするから、そこいらに十分に御諮問になってお進めになることがよくはないかと、こう
考えますので、そのことを申し上げておきます。
質問をいたしました機会のついでに、なお二、三伺っておきたいのであります。ただいま局長の
お話でありますというと、ブラジルに対して
日本が労力及び技術の援助をなし得るような所に移住をさせるよう取りつけていきたい、こういう
お話であります。従って、ブラジル国の連邦開拓地として非常にたくさんあります所に、その開発の計画に従って計画移住をさせることが主になるということは、今の御説明でここに主点が置かれるということは、私はけっこうだと思います。これに対しましては、いろいろな二分制限その他いろいろななにがございましょうが、ぜひ例外を認めるような移住協定にしていただきたいと思う。それでありませんというと、アマゾンであるとか、あるいは大きな川の沿岸の湿潤地の水田開発というような所に
相当の集団が入らないというと、成功はしないと思います。その点の御注意を願っておきたいと思うのであります。
それから労力、技術を欲しているという所に入れますのに、ブラジル自体は
予算では計上してあるが、連邦開発地に実際の金が送られていないために、過去に送りました
日本の水田開発の移民のごときが、仕事ができなくて困っておる
状態であります。これらに対しましては、東南アジアの開発の十分でない所に対しましての開発基金という現岸総理
大臣の意向とは、多少趣きを変えないというと、国際間においていかぬかと思いますが、
日本移民を送り込むために、あちらの連邦開発計画の金の至らない所に対しては、やはり開発を協力をして実現するという形において、ある
程度の
日本の資金の投下が必要であると、私は見て帰ってきたのであります。この点を御考慮を願いたい。
それからブラジルの移住協定と連関をいたしまして、今、
日本と
外国との間にあります移住協定といたしましては、ボリビアの協定があるのでありますが、この協定によりまして移住した
日本人移住者の何か事件が起ったようにけさの
新聞で書いてあるのであります。よく見ますというと、沖縄人であるがゆえに、あちらでの監督が
アメリカの領事に所属をしておる。そこで移住協定と沖縄人との
関係につきまして、ひいては
外国における沖縄人の保護監督の件につきまして、
外務省はどういうふうにお
考えになっておるか、これを伺っておきたいと思います。