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1959-05-04 第31回国会 衆議院 逓信委員会 第21号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十四年五月四日(月曜日)     午前十時三十八分開議  出席委員    委員長 淺香 忠雄君    理事 秋田 大助君 理事橋本登美三郎君    理事 粟山  博君 理事 片島  港君    理事 森本  靖君       藏内 修治君    塚田十一郎君       服部 安司君  早稻田柳右エ門君       大野 幸一君    風見  章君       金丸 徳重君    佐々木更三君       原   茂君    松前 重義君  委員外出席者         郵政事務官         (電波監理局         長)      莊   宏君         参  考  人         (日本放送協会         会長)     野村 秀雄君         参  考  人         (日本放送協会         副会長)    溝上 けい君         参  考  人         (日本放送協会         専務理事)   前田 義徳君         参  考  人         (日本放送協会         専務理事)   小野 吉郎君         専  門  員 吉田 弘苗君     ————————————— 五月二日  一、郵政事業に関する件  二、郵政監察に関する件  三、電気通信に関する件  四、電波監理及び放送に関する件 の閉会中審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  電波監理及び放送に関する件      ————◇—————
  2. 淺香忠雄

    淺香委員長 これより会議を開きます。  電波管理及び放送に関する件について調査を進めます。  この際参考人招致の件についてお諮りいたします。すなわち本件に関し、日本放送協会会長野村秀雄君、副会長溝上けい君、専務理事前田義徳君、小野吉郎君、以上四名の方を参考人として意見を聴取いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 淺香忠雄

    淺香委員長 御異議なしと認め、さよう決します。  速記をとめて。     〔速記中止
  4. 淺香忠雄

    淺香委員長 速記を始めて下さい。  これより質疑に入ります。  質疑の通告があります。これを許します。金丸徳重君。
  5. 金丸徳重

    金丸(徳)委員 放送協会の陣営が、長年の懸案でありました放送法改正を機として強力に陣容を整備なさって、新しい出発といいますか、第二の出発と申しまするか、なさいますることにつきまして深く敬意を表する次第でございます。会長のもとに専務理事三人を新たにお持ちになりまして、会長もずいぶんお心強く責任をお果しになられることと思います。さような意味におきまして私は放送協会の前途に非常な期待を持つものでございます。  きょうは私は定款などにつきましてとくと勉強をして参りまして、その上で今後の御所信などにつきましてお尋ねを申し述ぶべきであり、また申したかったのでありますが、きょうは正直のところ勉強不足でございますので、後日の機会に譲らしていただきます。  ただ一つ非常に小さい問題でありまするが、地方におりまして若干気にいたしておりますことがありますので、それにつきまして、ちょっとの時間をちょうだいいたしまして今後の運営に関する御所見を承わっておきたいと思います。  今度の放送番組の変更によりまして、かねがね私ども期待いたしておりましたローカル放送番組及びその内容充備もしくは充備せられんとする機運にありますことは、聴取者一同といたしましても非常に期待を持つものでございます。ただそのローカル番組編成あるいは内容選択といいますか、それらにつきましては、放送協会の方といたしましては地方放送局に全部御一任なさっておられるのか、それとも今度できますところの番組審議会地方番組審議会でありますか、そういうところで相当に目をかけ、協力されるような態勢になっておられるのかどうか。この点は、そんなことは地方放送局へ行って聞けばわかるのだとおっしゃられればそれまででありますが、一応放送協会方針としてどんな態度をおとりになっておりますかを承わりたい。
  6. 前田義徳

    前田参考人 お答え申し上げます。従来も放送番組編成及び実施につきましては、ローカル局といえどもNHKが一体の機関であるという建前から、随時放送部長会議あるいは局長会議を開きまして、東京地方との意思疎通番組NHK編成方針に基く政策を、ほとんど時期的に申しましても一カ月に一度は連絡をする、また機構的に申しましても、編成局編成部の中に地方課というものがございまして、全国的に各中央放送局との連絡を毎日行なっているという実情でございます。また新しい放送法に従いまして、今月二十二日以降には法制上の組織として中央並びに地方番組審議会を置く予定で、その準備を進めております。従来も実際的には各中央局並びに中央局以下の各地方局にもそれぞれ番組審議会的機構を持っておりましたが、今回は放送法の精神にのっとりまして、今月二十二日以降はさらにこれを協会の正式の機関として尊重し、同時にこの機関意見会長の名において諮問し、あるいは意見の具申を求めて、それを番組編成上にはっきりと反映いたして参りたい、こう考えております。現在の予定では、中央審議会東京に置かれますが、全国地区におよそ十名内外を目標として地方審議会を置く準備を進めております。八地区は大よそ中央放送局所在地を、また中央放送局所管地域をそれぞれ考えておりますが、東京においては中央審議会を置くと同時に、東京本部が直轄している関東甲信越地域にやはり地方審議会を置く方針でございます。大体御説明申し上げると以上の通りでございます。
  7. 金丸徳重

    金丸(徳)委員 地方審議会構成が大体十名内外で発足なさるということでありますが、その人選その他は各管内の、たとえば各県別とかあるいは職能別とか、何かそういうふうな従来の経営委員会人選基本方針趣旨に合うような方針をおとりになるおつもりなのか、それとも何でも全国区的な考え方でお進めになりまするのか、それを一つお聞かせいただきたい。
  8. 前田義徳

    前田参考人 お答え申し上げます。私どもが現在準備し、かつ考えておる地方番組審議会構成は、ただ一定の人に一定のことをお願いするという考え方だけでなく、少くともその地域全体にわたって番組審議会委員としての御良識を持っている方を各界、各地域から御参集願って、これを地方審議会のメンバーにお願いいたしたい、こう思っております。また、ちょっと敷衍いたしますと、その場合でも各地域の非常な広範性あるいは交通上の問題、その他がございますので、従来のたとえば一種局あるいは三種局番組審議会的なものは一切運営上の問題として、これも法制上の審議会ではございませんが、残しながら運営いたして参りたい、こう考えております。それからまた中央審議会との関係では、少くとも年一回ないし二回、地方審議会会長中央審議会に参加いたしていただくような措置をとりたい、こう考えております。
  9. 金丸徳重

    金丸(徳)委員 中央審議会地方審議会との関係は、そのようにこまかく心を使っていただくことは、私は大へん大切なことのように思われます。また地方審議会委員の選任についてローカルカラーを尊重しながら、同時にまた全体としての調整をおとりになろうとする態度に対しましては私は非常な敬意を表するのでありますが、同時にローカル放送などにつきましては、ずいぶん地方の特殊の要望というものが強く押し出され、またそれを受け入れる態勢というものが必要であるように思われます。それは三種局というか四種局というか知りません。私はただ私の国の方の局の放送を聞くにとどまっておるわけでありますから、それがかえって私のお尋ねを、おかしな、ポイントをはずしたといいますか、図星に当らないような面になるかもしれません。ただ私はそのローカルカラーをやはり相当強く出していく地方要望になるべく沿うような態勢というものは準備しておいていただかなければなりませんという意味におきまして、地方法制上の放送番組審議会以外に放送局単位の、私の方で言いますると、たとえば山梨県の中のローカル放送についての番組編成あるいは番組内容などについて、ある程度意見をお聞きになるような方向準備態勢というようなものを、これは従来も今のお答えの中で承わっておりまするとあるようでありますが、それをそのまま従来のままでおかれるか、もう少し強化して、法制上のものではないにいたしましても、それに準ずるような形においてお進めになるようなお考えがあるかどうかをもう一度一つお聞きいたします。
  10. 前田義徳

    前田参考人 お答え申し上げます。私どもは御質問趣旨のような方向準備中でございます。各局別に、たとえば甲府の放送局につきましても、関東甲信越法的番組審議会のほかに従来もございましたが、今後もその番組審議会をさらに実質的に番組編成に寄与していただくように運営して参りたい、このように考えております。
  11. 金丸徳重

    金丸(徳)委員 そういうような御方針を承わって私も非常に明るい気持で今後のローカル放送を聞くことができるのであります。実は放送法改正の際に、私どもはそれまでも含めて政府の方で考えてくれればとまで思ったくらいでありまして、今法制上に設けられんとするところの地方番組審議会、これは幾つかの県を総合したような形になりますから、その県の特殊性というものがそこで十分に生かされるかどうかについて、私は何か隔靴掻痒の感を持つものであります。従ってほんとうのところは各県別、あるいは各放送局単位別くらいの審議会を置いて——審議会という名前をつけるかつけぬかは別といたしまして、そういう機構においてしっかりと地方聴取者要望に沿い得るような、また地方聴取者を啓蒙し得るような状況下においてローカル番組編成なさる、あるいは内容選択をなさるということが望ましいように思われます。御意見を承わっておりまして、そういう方向に進めておられるようでありますから、私は非常に安心感を持ちますけれども、同時にもう少し強めていただく、今までのようでなくてより以上一つ強く進めていただくように御要請申し上げまして、私のお尋ねを終ります。
  12. 淺香忠雄

  13. 森本靖

    森本委員 きょうはあまり時間もないようですから、簡単なことだけを先に聞いておきたいと思いますが、今回の定款改正専務理事が三名置かれまして、理事が相当多数になったわけであります。そこで私はあらかじめ会長にこういう席でお聞きをしておきたいと思いますことは、たとえば会長事故があった場合には副会長がこれを代理するということが——これは副会長一人しかおりませんからはっきりしているわけですが、会長、副会長事故あるときは専務理事の中からこれを選ぶということになっているわけです。閣僚の中にも一応副総理というのがございますが、副総理というのは実際副総理ではなくて、総理事故があった場合にこれを代理する者はだれそれということをきめただけであります。そこで専務理事が三名おりますが、そういうことはないと思いますけれども、おれが先だ、おれがあとだということになると困りますので、こういう席上においてこの専務理事というものについては、この二十一条によるところの序列は一体どういう順番になっておるかということをこの際明確にしておいてもらいたい。  もう一つは、第二十一条の四項で専務理事、副会長会長事故があるときは普通の理事がこれを代理する、こういうことになっているわけです。その理事もたくさんできましたので、どういう順序になっておるかちっともわからぬので、こういう際に専務理事理事の一応の序列といいますか、それがなければこれにのっとりますところの、だれかが事故があったときに代理をする者というのはだれであるかということを明確にしておいてもらいたいと思います。
  14. 野村秀雄

    野村参考人 会長、副会長事故があったときに専務理事会長、副会長仕事をするということで、その序列というのですか、だれがということをお聞きでありましたが、理事に就任した順序によってきめたいと思います。すなわちこの三専務理事の中で前田専務理事が先任でありまして、それに次いで田辺専務理事順序である。そうして小野専務理事がその次という順序になっております。あと理事のことについては、そこまで私考えておりませんです。これはおそらくそこまで用意し、準備し、考えておくことがいいのか知りませんが、そこまで及ばないで済むのじゃないかと思っておりますから、考えておりませんです。
  15. 森本靖

    森本委員 今答弁があったのですが、ただ今回は理事が非常にふえました。今までのように理事が少数でしたら、これはそう大して問題はないのですが、今度はたくさんふえているわけです。それから世上往々にして言われるのは、いわゆるNHKのはえ抜き、郵政省からどれどれというふうないろいろな意見というか、付近が騒がしいので、こういう際に一応明確にしておいたらどうかと考えるわけです。しかし会長がそう言われるので、あえてこれ以上質問いたしません。またこれを見たらどういう順序序列になっておるかということはわれわれ大体想像がつくわけですが、しかしそれがややもいたしますと、そういうことが紛糾を来たす原因にもなる場合もありますので、今回こういう陣容が発足する当初でありますから、やはり会長としては、理事会なり何なりのときにそういうことを一応念頭に置いて考えておいて、あらかじめ全員の理事がそれを承認しておるというような格好が将来の運営については一番いいんじゃないかということを老婆心ながらも考えて言うわけであります。今後の運営については会長としてはよく考えていって、その運営に万遺憾なきを期してもらいたい、こう考えております。  それからもう一つ簡単なことですが、これは今までも条項がある点でありますけれども、今回は条がずっとあとになって四十条になっておりますが、今NHKにあります顧問参与というのはだれとだれがおりますか。
  16. 野村秀雄

    野村参考人 顧問というのは会長、副会長理事、監事をある期間勤めた者を顧問とする、その顧問は今のところ前の副会長小松君、それから理事金川君、岡部君、池田君、石島君、それから参与理事待遇であった古い功労のあった局長参与にいたしております。それは前の総務局長であった近藤君、国際局長であった崎山君、この両名であると記憶しております。  なおこの参与にしても顧問にしても任期があります。池田君はもう少し延びますが、金川君、岡部君、石島君などはこの六月かにはもう顧問任期が尽きるんじゃないかと思っております。従って延びるのは小松君とそれから池田君が翌月かあとまで残るんだと思います。
  17. 森本靖

    森本委員 そうするとこの顧問参与というのは、従来は全部NHK部内におった人だけを顧問参与に登用しておるということであって、部外の人の顧問参与というのは今までないわけですか。
  18. 野村秀雄

    野村参考人 部外の人では、前から顧問というのは、いろいろの種類の顧問があったのですけれども、それを整理してこういうようにして、今まで顧問としておられたお方久保田万太郎さんとかあるいは茅誠司さんとか千葉雄次郎さんとか、美土路昌一さん、天野貞祐さんとか、こういう方を名誉顧問ということにお願いして、ときどきお集まりを願っていろいろ御意見を聞くようにいたしております。従って他に顧問というものがないわけであります。
  19. 森本靖

    森本委員 その名誉顧問というのは定款の第四十条、また旧定款の第二十八条にある顧問、こういうことですか。それともいわゆる学識経験者として単なる顧問、こういう意味ですか。
  20. 野村秀雄

    野村参考人 定款外お方でありまして、ほんとう学識経験者としていろいろ御意見を承わるという程度であります。
  21. 森本靖

    森本委員 そうすると新しい第四十条の定款によるところの顧問というのは、これは現在のところは従来の部内者だけである、こういうことですか。
  22. 野村秀雄

    野村参考人 今のところさようでございます。
  23. 森本靖

    森本委員 これに対していわゆる経費というものを出しているのですか。これは事務的なことですから会長でなくてもよいです。
  24. 溝上けい

    溝上参考人 顧問参与と違いますけれども、適当に出しております。
  25. 森本靖

    森本委員 「学織経験を有する者によって組織する委員会」というのは、番組審議会とか、それからいわゆる海外放送審議会とか技術審議会とかいろいろ審議会があるわけですが、その審議会をさしておるわけですか。
  26. 前田義徳

    前田参考人 その意味は必ずしも番組審議会というような法制上の委員会ではございません。たとえば事実上作っております技術審議会あるいはまた各種番組関係専門委員会どもございます。そういうものでございます。
  27. 森本靖

    森本委員 そうするとこの四十条の顧問参与ということについては、これは将来も部内者のみを大体やっていく、こういう考え方ですか。これは会長から。
  28. 野村秀雄

    野村参考人 今までいろいろの意味顧問が置かれております。それを昨年一通り整理して、今のところは部内者だけを顧問といたしております。それで名誉顧問というのは、今申したように、ほんとうにときどきお集まりを願って御意見を聞くという程度で、別に手当も何にも出しておりません。今後はNHK仕事運営の上においてあるいは必要があればそういうようなことをするかもしれませんが、今のところはしないで、なるべく今のやり方でいきたい、かように考えております。
  29. 森本靖

    森本委員 この定款の点についてはまたあと質問をいたしますが、それともう一点、NHK放送関係について、ちょうど次長も来られましたので聞いておきたいと思いますが、一応テレビチャンネルプランができ上って、それによるところの置局計画というものが一応全部でき上ったわけでありますが、ただ、今できておりますところは県庁の所在地というふうな大体地方の重要な都市を限定しておるわけであって、第二次の地方チャンネルプランができておりません。しかしそうかといって地方におけるNHKテレビを置局してもらいたいという要望が非常に強いわけでございますが、特にそういうところについては、これはNHKとしては順次郵政省といわゆる協調し、話し合いをしながら、一つの波の割当を受けながら早急にこれをやっていく、こういうふうな意思があるかどうか。それから、かりに第二次のチャンネルプランがなくても、そういう場合やれるところがあればやっていかれるかどうか。これはNHKに聞きたいのです。
  30. 溝上けい

    溝上参考人 お答えいたします。現在のいわゆるチャンネルプランとしてきめられておりますところが完成いたしましても、テレビジョンの電波の不十分なところが残るわけでございますので、われわれといたしましては、部内計画といたしましてはそういうところも考えて、全国をカバーするという計画を持っておりますが、今申しましたようにチャンネルプランとして割当のないところにつきましては急速には実現できないわけであります。それでその方の、今お話の第二次チャンネルプラン等、あるいは今のチャンネルプランで漏れておるところにつきましては、郵政省の方に常にお願いいたしまして、できるだけ早くそういう方面を改善したいというふうに考えております。
  31. 森本靖

    森本委員 荘次長に聞きますが、この第二次のチャンネルプランといいますか、地方チャンネルプランというものは大体いつごろできる予定ですか。
  32. 莊宏

    莊説明員 その問題につきましては前から非常に問題でございまして、私どもも一日も早くやらなければいかぬと考えておるわけでございますが、何分にも、一つには教育テレビ全国普及という大きな問題があるわけでございます。それと第一次プランに掲げられた都市以外、第一次プランでは十分なサービスができない地方に対する波の割当という二つの大きな仕事があるわけでありまして、電波の型としましては御承知のようにただいまのところでは十一までしか使えない、十二についてはきわめて局地的な使用しかできない状況にあります。そういうことで、全般的なものを作ることに非常に困難を感じておるわけでありますが、あまり理想的なことばかり言っても結局おくれるばかりではないか、こういうようなことも考えております。従いまして支障のない範囲で、あるいは普遍的なものはできないかもしれませんが、将来に悔いを残さない範囲において、小規模の局地的な波の割当というものを早急の機会考えざるを得ないのではないか、こういうように考えております。従いまして、そうおそくならないうちに特殊の場所につきましては波の割当をやることになるのではないか、かように思います。
  33. 森本靖

    森本委員 そのNHK教育テレビの問題については、私は日をあらためて質問をしたいと思いますが、今私が言っておるのは、教育テレビを置くことも大事だけれども、実際にはまだ全然テレビを見ることができないという中都市がたくさんあるのですね。しかもあなたが今おっしゃったように、将来にあまり悔いを残さないということは、常識で考えても大体うなずけるのではないか。しかもいわゆる出力にしてもそれほど大きなところでないわけでありますから、そういう点についてはNHKからこの間当国会に出された三十四年度の予算の中におきましても、そういう計画もあったわけです。だからそういう点については郵政省としても将来悔いを残さない、これは必要であるというところについては、チャンネルプランを総合的に発表する前に、ここはやってもよろしいというところへ、そういう中都市の重要なところについては早くやっていっていい、こういうのがあなたの回答であったわけですが、それでいいわけですね。ちょっとはっきりしておいてもらわぬと、あとに問題が残るから……。
  34. 莊宏

    莊説明員 大体そういうような考えで今私どもはおります。ただし今局長もおりませんし、帰って参りました上で局としても考えをまとめ、次官大臣の方にお話をして、省としての最終決定をしていただく、そういうことであります。
  35. 森本靖

    森本委員 きょうはこれで私の質問を一応終りますが、今郵政省荘次長が言っておりますのは、私が今質問をした内容に対してある程度はそういう点をやっていってもよろしい、局長次官大臣にもお伺いしなければならぬというのは当然でありますが、私が聞いたところによると、局長あたりもそういう考え方を持っておるようであります。もっともこれは無理のない点でありますので。ただし、これはNHKもある程度熱心に郵政省に持っていくべきじゃないか。どうも若いやつらに頭を下げるのはてれくさいのでやめたということでなしに、率直なところ、行政官庁主管官庁郵政省であるという限りにおいては、ある程度そういう点は僕はやむを得ぬと思う。だから今度はせっかくNHKの方も陣容が強化せられてかなり郵政省の人もおるわけですから、そういう点の連絡を緊密にして、一つこういうところは重要なところだから置いてくれ、こういうように言って、そして郵政省の方も、おれの方が監督官庁だからお前の方は頭を下げて頼みに来なければやってやらぬということでなしに、これはやはり重要なところであるから大局的見地から見て、第一次に入ってない、第二次に入ってないけれども、やっていったらよかろうということについてはどしどしやってもらうということで、この辺の提携を郵政省NHKがお互いによく協調してやっていただきたいということを私の要望として申し上げて、一応私の質問を終ります。
  36. 淺香忠雄

  37. 大野幸一

    大野(幸)委員 先ほどの関連質問ですが、顧問参与の各任期はどれだけになっておりますか。
  38. 溝上けい

    溝上参考人 三年でございます。
  39. 大野幸一

    大野(幸)委員 今平均年令は七十才になんなんとしているときに、五十五才で定年に達せられる、この放送事業に長年動続されて、そうして不幸にして定年によって退職される人に対しては、私見でありますけれども、こういう人はやはり事業に一生打ち込んできた人であるので、その任期においては、なるべく終生この放送事業放送協会関係のあるようにしてやることが、むしろ私はこれからの人たちが放送事業に熱情を傾けられることだと思う。私よく統計を調べてみましたのですが、いろいろ会社組織の内容は創設者と変ってしまっておるけれども、創設者の遺族などというものが大いに報いられているところの会社は今繁栄しているということだ。たとえば学校なんかでも、創始者と現在の理事者との間においては相当の変遷はあるけれども、創始者を尊重して、優遇しているところは非常にその学校が栄え、その法人が栄え、その会社が栄えているということを往々聞くのであります。そういう意味で、放送部内から顧問なり参与なりに就任された人を、三年だからもう解任するとか、あるいは任期がきたから新しい人とかわらなければならない、こういうようなことでなくて、こういう人は定員をあるいは増加してもよろしいので、終生放送事業に関心が持てて、協力できるようにされることが必要だと思います。これは私は一応意見として申し上げておきたいと思います。
  40. 溝上けい

    溝上参考人 御注意ありがとうございました。  ただいま申しました顧問参与のほかに、協会といたしまして部内に、正式の名称ではございませんけれども、会友というものがございます。これは現在約五十名程度の方を会友にお願いいたしまして、たとえばこういうふうな放送法が変ったり、あるいは来年度の予算その他の問題がありましたときにはお集まり願って、御説明し、また御意見を伺うというふな方法はとっております。
  41. 淺香忠雄

    淺香委員長 次会は六月九日火曜日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開くこととし、本日はこれにて散会いたします。     午前十一時二十三分散会