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吉澤説明員 森本先生の
先ほどお話の非常に不親切ではないかという点、私
ども試行の個所の選び方につきましては、そういう御非難のないよう十分注意いたした次第であります。どういうところを選んだかと申しますと、遠隔の地で、一本々々
電話を引いたらとても負担も重いだろうし、あるいは建設費の
関係上、その付近の人の数だけは
収容できない。また、その付近の人たちの
利用度数も大体住宅的な
利用である、こういうところを選んだのが
試行の
一つの目標でございます。また
団地みたいなところがございますが、そういうところとか、勤め人の住宅が密集しているところ、そういうところは
通話利用が少いのではなかろうか。将来
電話を引こうと思っても、なかなか全部の人の需要に応じ切れない。ねらいは、そういうところで
一つやってみて、これがほんとうに効果があるならば法制化し、かつまた
料金上の点についてもはっきりした能度をとっていきたい、こう考えております。それが私
どもの気持からいえば親切の
意味でやっているつもりでございますが、ただ、だまし打ちというような気持ではございません。従って先ほど申したように、
通話の点から見ても御
不便がない。大体非難がございません。ただ非常に
通話があるということはこちらが監視しておりますから、
局内の
通話度数計なりあるいは
局内の
スイッチの動きによりまして、ほかの人に非常に迷惑を与えるとすれば、こちらの方で切りかえるというような措置はとっておるわけであります。
なお、法制上の問題でありますが、実は法制上の解釈についてはいろいろあるのでございます。現在の法制がひとり今のような問題のみならず、技術の進歩、あるいは社会情勢の進歩に応じた法制解釈かできない
部分が相当あるのでございます。従って改正を要する点というのは他にもいろいろございますが、この
集線装置の問題を法制的に一体どうするかということについては、一応私
ども今研究しております。御指摘のようにこれが
共同加入であるか、
単独加入であるかという解釈上の問題につきましては、一応形式論理的に解釈すれば
単独加入というのにもなり得る。また
設備のある
中継線としてみなさずに、
加入者線とみなせば
共同加入ではなかろうかと思います。確かにお説のごとく分かれる点がそこにあるのでございますが、これも
利用形態においてもこういう
サービスが、ほんとうに一人でも余分に
利用できて御
不便がない。しかも
公社としてもそういう
利用者を一人でも
建設資金の
範囲内で救わなくちゃいけない。こういう
目的論理的に考えた場合に、一応今のところは
単独加入としてやってみたい。これも
試行の
サービスの
関係でございますが、必要あれば法制的にはっきりそれをきめる段階まで至れば、やりたいと思います。従って
試行はそう長くほうっておくわけにいきません。おそらく三十四年度くらいで、
試行の結果、これは技術上の点あるいは
サービスの点かっまたコスト・ダウンをどこまではかり得るかという経常的な見方というものを考えまして、はっきり決意をいたしたいと考えております。