○瀬戸山
委員 関連して。
先ほど三鍋委員から御
質問がありましたときに、
道路局長のお答えが、私の受け取り方では明確でなかったので、関連して一言承わっておきます。というのは、問題の
東京高速道路、これは非常に問題になった案件でありますが、さらにここに話が出ておりますので、確かめておきたいと思います。
東京高速道路の
工事が今やられておることは、事実であります。
先ほど御説明によりますと、九月九日までという
建設省の資料の報告でありますが、それ以前に完成するかもしれないというような
お話でありました。問題は、
紺屋橋の方と、それから新橋寄りの土橋あるいは難波橋付近の問題でありますが、一番問題になりましたのは、新橋寄りの終点と申しますか、起点といいますか、いわゆる上下、上りおりの問題がその当時論議されました。今から言っても話になりませんけれ
ども、常識的に
考えて、この
東京高速道路というのは、これはまさにインチキであったのでありまして、インチキはインチキであるが、しかしできた以上は、これはいわゆる
高速道路の
一環として有効に使用されるようにしなければならない、これが
結論になっておったわけであります。その当時、土橋ぎわの
上り口、
下り口というものをああいうところにつけるということは、これはどんなしろうとでも、どんな子供でも、そういう設計が話にならないということは、当然のことであります。その当時、
建設省といいますか、
道路局長は、そこの
工事をストップしまして、終点と申しますか起点と申しますか、そこの構造を当初の案よりも再検討しなければいけないということで、
工事の施行認可をしなかったのであります。その後の状況は、私
ども聞いておりませんが、それからもう数年になっておる。一キロ三百六十メートルというような短かい区間でありますのに、商店はどんどん繁盛をいたしておる——もうけておるかもうけておらぬか、そんなことは知りませんけれ
ども、盛んに営業はされておりながら、いわゆる
高速道路株式会社でありますから、
道路を先行して、そのあと路下の
施設を利用するということは、どう利用されようともかまいませんが、問題は、
高速道路として
建設を認可しておる、それが今日まで、
先ほど議論になりましたように、ただまん中を作った、そういうことで、今日まで放置されておったかどうか知りませんが、結果から見ると放任をされておる。これは、私は
建設省の監督はきわめて不行き届きであると思います。そこで、まあ
高速道路株式会社としては所期の
目的を達しておるのです。この資料に出ておりますように、また皆さん御存じのように、もともとこれは、スカイ・ビルディングをあの堀の上に建てようという
計画のものです。ああいうところにスカイ・ビルディングを建てられたのじゃ大へんだという議論になって、ただそれを横に寝せたというだけです。スカイ・ビルディングを横に寝せてビルディングを建てて、その
目的の大半を達しておるというのが、ほんとうの姿であります。しかし、それにしても鉄筋コンクリートで相当の
工事が進んだので、それを完成させて、まあ一キロ三百六十メートルでもよろしいから、将来の
構想も
考えられるので、とにかく
道路として使用させる方がよかろうということで、今日なっておった。それが今のように、
道路としての問題は数年間放置されておるということは、これはけしからぬことなんですよ。そこで、難波橋と申しますか、土橋の付近で乗りおり口を作ったのでは、これは高速どころの騒ぎではなくて、ますます
自動車はそこにたまってしまうということは明らかですから、少くとも蓬莱橋ですか、あるいはもう少し先の今の
昭和通まで
東京高速道路株式会社が責任を持って
工事をすべきだ、これがその当時の議論であります。
建設省もそういう
考えだったと思います。ところが、真相を申し上げると、
東京高速道路は、
先ほどちょっと
お話がありましたが、そういうことをやったのでは、いわゆるスカイ・ビルディングとしての意味がないのであるから、内心はやりたくないというのが実情であります。しかし、そういうことでは、
建設大臣が認可をした——認可がよかった悪かったは議論いたしませんが、認可をした趣旨からいうと、そういうことは常識として、政治の道徳として許すべきものじゃない、そういうふうに
考えておるのです。そこで、気は進まないのかもしれないけれ
ども、
東京高速道路株式会社としても、世間に相当の
疑惑を振りまいて、今日でもそういうことが議論に上ってくる
状態でありますから、そのしりぬぐいをするという——なるほど短かくはあったけれ
ども、
高速道路を作る所期の信念だったのだということを示す意味においても、今申し上げましたように、少くとも
昭和通り付近まで、今の一号
路線につなぐだけのところまでの
工事は、
東京高速道路株式会社がやるべきものである、こういうふうに
考えております。またやらすべき問題である。これは
建設省として、
先ほど設計の問題がありましたが、こんなものは二年も三年もかかるものじゃありません。三日もあれば、こんなものはすぐできると思います。そこで、この点はどういうふうに
考えておられるか、もしこれを
東京高速道路株式会社がやらないということがはっきりいたしますれば、このスカイ・ビルディングは、すべて最初の約束
通りにやらせる、これはまた別の責任がある。そうでなければ、私は率直に申しておきますが、国会をきわめて軽視しておるということになるのであります。この点は、よく
一つ頭に置いてこの問題の処理をしていただきたい、こういうふうに
考えておりますが、
道路局長でも
計画局長でもけっこうです、どう
考えておられるか、どう処理するお
考えか、しかも、これはすみやかなる処置を必要とするものです。どちらでもよろしいですが、これを
東京高速道路株式会社は、自分
たちは私企業の会社であるから、そういうことは、当初の認可
通りやりさえすればいいのだという趣旨をはっきり明言されるということになれば、それでは今いろいろ使用されておる、いわゆる横に寝たスカイ・ビルディングは、当初の
計画通りに使用されるべきだということをわれわれとしては強行しなければならない。その点について、
建設省の責任ではありませんけれ
ども、
道路の完成については、
建設省の責任であります。中の使用状況については、
建設省の責任ではありません。これは、
東京都と会社との明記した約束がありますから、その約束に従って
東京都が処置するかどうかということを、私は
東京都に迫らなくてはならない、こういう
都合がありますので、その点をはっきりしておきたい。そこが、
先ほどちょっと議論になりましたが、もし
東京都が、これに対して従来のような優柔不断なる態度をとるということになりますと、この
首都高速道路公団の成否に
関係がある、こういうふうに
考えております。