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1958-12-23 第31回国会 衆議院 議院運営委員会図書館運営小委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    本小委員会昭和三十三年十二月十八日(木曜日) 委員会において設置することに決した。 十二月十八日  本小委員委員長指名で次の通り選任された。       飯塚 定輔君    佐々木盛雄君       福永 健司君    松澤 雄藏君       三和 精一君    木下  哲君       下平 正一君    山本 幸一君 同日  松澤雄藏君が委員長指名で小委員長に選任さ  れた。     ————————————— 昭和三十三年十二月二十三日(火曜日)     午後四時三十六分開議  出席小委員    小委員長 松澤 雄藏君       飯塚 定輔君    三和 精一君       下平 正一君    山本 幸一君  小委員外出席者         国立国会図書館         参事         (管理部長)  枝吉  勇君         国立国会図書館         参事         (調査及び立法         考査局長)   清水 芳一君     ————————————— 本日の会議に付した案件  国立国会図書館運営に関する件      ————◇—————
  2. 松澤雄藏

    松澤委員長 これより図書館運営小委員会を開会いたします。  本日図書館側から御出席を願いました方は、枝吉管理部長清水調査及び立法考査局長であります。  それでは御発言を願います。
  3. 下平正一

    下平委員 この前の図書館小委員会並び議運で、一応図書館問題についての決議をいたしたわけでありまして、前の臨時国会中に処理をしようということでありましたが、御存じ通り警職法でずっと延びていたわけであります。相当時間もたっておりますので、あの決議に基いて具体的な処置をそれぞれ図書館側としてなされていると思いますので、一応その経過を、時間もありませんので、概略でけっこうですが、御報告を願いたいと思います。
  4. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 お答え申し上げます。この前の議運の御決議に従いまして、この前の臨時国会中にその方向を示せということでございました。その方針で進んで参ってきております。部局長人事の異動につきましては、館長から御諮問がございまして、私は意見を申し上げてございます。しかし、これは私がとやかく申し上げるあれでございませんから、館長のお手元まで私の意見は申し上げております。  次に、六十才以上の者について考慮せよという御決議があったと存じますが、これは年度の途中でのお話でありましたので、一応館長と御相談申し上げ、本年度予算の許す範囲においてこれを処理していきたい、かように考えまして、ずっとリスト・アップしてございます。しかし、いろいろ不確定な要素がございますので、何名今これを勧奨退職をさせるかということは、まだはっきりした線は出ておりません。と申しますのは、年令のそれに達しない人たちでも、後に申します兼職関係の問題でやめる人も出るやに予測されますので、そうした人たちが出ますと、多少人の狂いが出ますので、まだ何名そこにあれするかということは、はっきりした線が出ておりません。  それから第三の、兼職関係について考慮せよというお話でございましたが、これは一応十二月末をもって兼職について整理したいと思っております。あくまで学校の方の教授として残りたい人たちは、以後退職をしていただくという方向で考えております。なお、勤務時間外の方に切りかえて、たとえば夜学の方に切りかえて勤められる人たちについては、目下触れないで考えております。  それから機構改革の問題につきましては、さしあたりのところ、いろいろ考究はしておりますけれども、具体的にすぐにというところまでいっておりません。これはこういう席上で申し上げるのはあるいは非常にいけないことかと思いますが、館長もかりにおかわりになるとしますと、新館長のもとで考えられるのが適当ではないかというような御意向もございますので、いろいろ準備はしておりますが、具体的に何をどうするというところまで確定はしておりません。  春秋会につきましては、十二月の十日付をもって解散いたしました。残余財産は、図書ないし機械といったものを図書館に寄付するという形で処理していきたいという理事会決議で、おおむね三月まで清算事務——と申しますのは、いろいろ複写関係契約がございますので、その契約処理した上で清算したい、かように考えております。  運動場につきましては、清算いたしまして約二十万円ほどの残金がございますが、これは大蔵省関東財務局管財局国有財産課会計検査院等と目下相談いたしまして、どういう形でもって事務的に国庫に納入するのが一番スムーズにいくかということを、経理当局において大蔵省と寄り寄り相談中でございます。  その他、資料協会国会資料協会その他につきましては、御趣旨に沿いまして館との一線を画すようにしております。  言葉が足りませんで何でございましたが……。
  5. 下平正一

    下平委員 その後の処理状況はただいま大体伺いましたが、そこで、先ほどこちらで打ち合せしまして、その進行に関してこちらの真意を二、三お伝えをしておきたいと思うのです。  その一つは、今手元にいただきました資料で、六十歳以上の者の名簿がありますが、六十歳以上を年令でしゃくし定木的に切って、全部やめさせろ、私たちの言っているのはこういう意味ではないわけであります。具体的にこれをどうしろ、こうしろということは申しませんけれども、六十歳以上をという意味は、お年寄りになってしまって館の仕事が満足にできないという方は、もちろん第一の条件になると思います。特にこの中で考慮していただきたいことは、たとえば六十歳以上であっても、その人が館をやめてしまえば、ほかに一家の中で収入もなくて、直ちに生活に困るというような条件の人もいると思うのです。こういう人までもしゃくし定木に全部やれという意味ではない。この点は、実行するに当って、十分思いやりのある措置をとっていただきたいと思うのです。特に、調査員とか、こういう方々の場合と違いまして、労務職にあるボイラーマンとか、衛視とか、園丁とか、雑役夫とか、こういう方々の中には、今やめさせられてしまったら困る人が非常に多いと思う。そういう家庭状況、本人以外の家庭収入状況、そういうものを十分考慮されて、しゃくし定木でなく、思いやりのある措置をとっていただきたいということが一つであります。  二番目は、特に専門調査員その他、上級職といわれる諸君の中に、勤務状況が必ずしもよくない者があると思います。こういう点は相当厳しくやっていただきたいと思うのです。  もう一つは、相当高給も出してやっていることでありますので、兼職はこの際原則的には一切認めない。常例の兼職はもちろんでありますが、館外出講一覧表というのがありますが、恒久的ではないけれども臨時に引き受けるというようなことも、ぜひこれは厳密にやめていただきたい、こういうことが二番目であります。ただ、図書館養成所といいますか、そういうものは本来の図書館関係でありますから、これは別に考えていただいてもいいと思います。  三番目の件としては、今管理部長が冒頭に言いました責任の問題ですけれども関係をいたしておりました人は一応責任をとっていただくということでお話をしてありましたが、たとえば進退伺いというような形で今現実に館長手元にどれくらいの方が出したわけですか、それをちょっと聞かして下さい。
  6. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 具体的に名前を申し上げるのですか。
  7. 下平正一

    下平委員 何名でけっこうです。
  8. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 約五名程度だと記憶しております。
  9. 下平正一

    下平委員 その五名については、管理部長は内部にいて御存じでしょうが、春秋会その他に関係した人は大体それで全部だと考えていいのですか。
  10. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 春秋会に役員として名を連ねていた方たちは、まだほかにもあると存じます。
  11. 下平正一

    下平委員 この点については、私ども個々の人間をどうしろということまでは申し上げませんけれども、少くとも国会であれだけの問題を取り上げられて、責任というものが相当強く追及された建前から、館としても思い切ってやっていただきたいと思うのです。具体的には、一応全部の方に進退伺いを出していただく、そうして新しい副館長なりができ上りますので、その手元で順次取捨をしていただく。責任の度合いに応じて責任のとり方が当然あると思いますので、そういうことで一応全員やっていただいて、そうして副館長その他ができましたら、その中で厳密にこの責任体制というものを明示していただきたい。その責任体制が最終的にどうなったかということについての御報告をしていただきまして、その後に私たちもまた態度をきめたいと思います。この三点だけ特にお願いをしておきたいと思うわけです。
  12. 山本幸一

    山本(幸)小委員 わかったか。
  13. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 御趣旨はわかりました。
  14. 山本幸一

    山本(幸)小委員 問題の関係者は、局部課長は全部出してもらう。
  15. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 課長もそうでございますか。——わかりました。
  16. 山本幸一

    山本(幸)小委員 私の方では決して機械的なことはやらぬ。ただ、そういう関係者は出すだけは出してもらって、しかる後ちゃんと——決してみんなが心配するようなことはしないつもりだから……。
  17. 下平正一

    下平委員 今ちょっと申し落したわけでありますが、前回の議運決議事項で、特に責任体制の問題については多少誤解をされている向きがあると思いますので、ここであらためて議運としての意思を明確にしておきたいと思うのですが、たとえば、責任をとるということは、同一役職にとどまらなければいいのだ、たらい回し的なことでもいいのだというふうな理解をされてこの際責任体制をやられるとしたら、これは大きな間違いでありまして、私どもこの点については絶対承服できませんから、たらい回しというようなことは絶対に考えていただかないように、この点は特に念を押して申し上げておきます。
  18. 松澤雄藏

    松澤委員長 私から一つだけお聞きしておきたい。幸いにしてきょうは清水調査及び立法考査局長がお見えになっておりますが、清水君は過般海外に出張されたはずだが、それはどういう経過で、館との関連性はどういうような意味で出張されたかそれをちょっと聞いておきたい。
  19. 清水芳一

    清水国会図書館参事 私、調査及び立法考査業務をおあずかりして、多年の間、少しでも調査または立法考査の質を向上いたしたい、かように考えておりましたところ、生産性本部中心にいたしまして、民間調査機関の自主的な計画なんでございますが、アメリカにおける調査機関、特に企業のレベル、業界のレベル地域団体レベル、大学のレベル政府機関の段階、また国会調査機関、こういうようなところに視察団を派遣するということになりまして、協力方を館に求められたのでございます。この機会に、職務に関連いたしまして視察をさせていただきたい、かような希望をもちまして、なお、ヨーロッパ諸国にも立法考査業務に相当関係いたします業務がございますので、これの視察をお願いいたしたわけでございます。館内の出張手続をしていただきまして、出張させていただいたわけでございます。
  20. 松澤雄藏

    松澤委員長 もう一つ伺いますが、あなたの留守中はどなたが責任をとられておりますか。
  21. 清水芳一

    清水国会図書館参事 専門調査員山越先生局長事務取扱という形でお願いいたしました。
  22. 松澤雄藏

    松澤委員長 あなたの留守中に、いろいろ館の問題が今お聞きのような経過になっていることは、御連絡を受けただろうと思うのですが、特に調査及び立法考査局は非常に大切なところであるということは言うまでもないことであって、館の中心をなしているという建前からいうと、あなたの留守中に今のようなことがあったわけで、局長としても十分に考えていただかなくちゃならぬ点が多々あるのではないかと思いますが、十分検討していただきたい、かように思います。  なお、ただいま下平君その他の同僚諸君から、結末に対しての要望等がございましたが、誤解のないようにしていただきたいのは、われわれは決して人事それ自体に関与するものでなくて、結果から見て国民の疑惑を生じないようにしなくちやならぬ、また、一たん疑惑を生じたならば、それを払拭しなければならぬというのがわれわれに与えられた任務である。ために、基本線的なお話を申し上げて、善後措置等に対しては、あなた方みずからが責任を持ってなさるということは言をまたないのでありますから、この点は誤解のないようにしていただきたい。  なお、委員会等に御連絡がございましたならば、委員長を通じていつでも御連絡を願うようにいたしたい、かように思います。
  23. 清水芳一

    清水国会図書館参事 一言だけおわびを申し上げたいと思います。ただいま御指摘がございましたように、館の重大な時期に私不在でございまして、理由のいかんを問わず、この点、館長補佐の任にある者といたしまして、まことに申しわけなく存じております。この機会おわびを申さしていただきたいと思います。
  24. 下平正一

    下平委員 これは管理部長要望なんですが、三十四年度予算編成等で大へん御苦労願っておりまして、私どもも大へん感謝しております。その中で一つぜひ考慮しておいていただきたいことは、国会図書館職員は、その中で若干業務等の性質で違っておる点は仕方がないといたしましても、どうも私ども客観的に見て、世俗な言葉で言ってみれば、割を食っていやしないか。職員に対する幹部の皆様方待遇の問題その他の熱意が、やや足りないような気が私はするわけであります。たとえてみれば、先ごろの定員の改正で、臨時的な職員というものが定員化された、その面を見ても、衆参両院と比べてみて、国会図書館職員の方はかなり見劣りがしておるようであります。現に臨時職員を多数かかえておるようであります。そういう点とか、あるいはまた国会手当の問題とか、あるいは特別休暇の問題とか、あるいは主事補から主事への任官の問題とか、こういう具体的な、一生懸命図書館仕事をやっておる下積みの諸君待遇問題等について、すぐ比較になる同じ衆参両院職員と比べてみて、若干見劣りがするわけです。私どもも、側面的には大蔵省に向ってそれらの意見を申し上げておりますが、何といたしましても、折衝の衝に当る管理部長以下当面の責任者熱意が問題でありますから、これらの機会に、私ども調査に上ってきました一つの点として、二十四年度予算折衝でそれらの問題の解決ができるように、御努力をぜひやっていただきたい、これを一つ要望申し上げておきます。
  25. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 ただいま大へん心強い御要望をいただきまして、当事者として非常に喜ばしく存じております。非常勤職員につきましては、衆参両院に比べまして、同じ国会職員でありながら、図書館が非常に低位におかれております。しかも数から申しまして、百二十名もおりまして、全体の正規職員に比べましても、非常に高度な率を占めております。しかも、仕事正規職員とほぼ同じような仕事をしておる。これをこのままの状態でおいては、非常にわれわれも実情不合理だと存じておりますので、この機会にぜひとも大蔵省に対しまして、非常勤職員待遇を引き上げるようにがんばるつもりではおりますが、しかし何分事務当局だけのあれでは、できるだけのことはいたしますけれども、なかなか成果も期待できませんので、議運方々の十分なる御後援をこの機会にぜひともいただければ幸いと存じて、お願い申し上げておく次第であります。
  26. 松澤雄藏

    松澤委員長 ほかに御発言がなければ……。
  27. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 おそらく、きょうおそくになりまして予算の公示があると思いますが、常時議運の方に御連絡申し上げて、復活その他について御指示、御後援を仰ぎたいと思います。委員長のお手元まで御連絡申し上げたいと思いますので、その辺よろしくお願いいたします。
  28. 松澤雄藏

    松澤委員長 本日はこれにて散会いたします。     午後五時一分散会