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1959-03-17 第31回国会 衆議院 議院運営委員会 第23号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十四年三月十七日(火曜日)     午後二時三十三分開議  出席委員    委員長 江崎 真澄君    理事 荒舩清十郎君 理事 大倉 三郎君    理事 三和 精一君 理事 山村治郎君    理事 池田 禎治君 理事 山本 幸一君       安倍晋太郎君    飯塚 定輔君       福永 健司君    毛利 松平君       木下  哲君    小林  進君       小林 正美君  委員外出席者         議     長 加藤鐐五郎君         副  議  長 正木  清君         事 務 総 長 鈴木 隆夫君     ————————————— 本日の会議に付した案件  決議案取扱の件  昭和三十四年度一般会計予算補正(第1号)の  取扱の件  本日の本会議議事等に関する件      ————◇—————
  2. 江崎真澄

    江崎委員長 これより会議を開きます。  決議案取扱いについてでありまするが、河野密君外十二名から提出されました、国際労働条約第八十七号批准に関する決議案、及び河野密君外四名から提出されました、オホーツク海におけるさけ、ます漁業に関する決議案は、それぞれ前回の委員会において留保になっておりますが、いかがいたしますか、この際、御協議を願います。
  3. 小林進

    小林(進)委員 この問題は、特に第一の問題は、去月十九日に待望の労懇答申もありましたし、特に先般岸総理にもおいで願って、わが党の委員からきびしく質問申し上げまして、それがそのままになっておるわけでありますから、どうか一つ早く与党の方で結論を出していただきたい。きょう、もしこの席上で結論がお出しになれないというならば、少くとも、この次までにはできるようにお願いいたしたいと思います。
  4. 荒舩清十郎

    荒舩委員 ただいま小林さんから御発言、ごもっともでございます。明日か明後日までに、わが党は意見をまとめまして、御返事申し上げるようにいたしたいと思います。きょうのところは保留ということに願いたいと思います。
  5. 山本幸一

    山本(幸)委員 今、小林君の主張した通り、われわれは、やはり早急にやってもらわなければならぬと思います。今、せっかく荒船理事から、一、二日のうちに自民党内部結論を出すとおっしゃるのであるから、政党の仁義からいっても、それを待たぬということは悪いですから、それはお待ちしますが、一つぜひ御努力を願いたいことは、労懇がああいう答申書を出した、しかも、この前私らが岸さんに申し上げたように、国内法の整備は二個所だけですから、そんなに時間がかかるわけではないのです。ぜひ批准が可能なような、決議案が可能なような方向にまとめていただくようにお願いいたしまして、今の荒船理事の御発言に同意いたします。
  6. 江崎真澄

    江崎委員長 それでは右各決議案取扱いにつきましては、ただいまのお話し合いを含みといたしまして、本日のところ留保することにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  8. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、昭和三十四年度一般会計予算補正(第1号)の件についてでありますが、本予算補正は、去る二月三日提出され、同日予算委員会付託されたのでありましたが、先般の当委員会において協議の結果、議長においてその付託を取り戻されるようお取り計らいを願うこととなり、去る二月六日、議長においてその付託を取り戻されたままになっておりますが、すでに総予算も本院を通過したことでもありますので、この際、その取扱いいかがいたしますか、御協議を願います。
  9. 山本幸一

    山本(幸)委員 本件は、先般来、官房長官及び大蔵大臣の御出席を願って、これが財政法上について疑義がある点をわれわれからただしたわけです。皆さんもそのときお聞きの通りに、財政法上の疑義については、政府はないと言っておりますけれども、少くとも質疑の中で明らかになったのは、当初、すでに閣議で本予算の柱をきめるとき、つまり昨年の十二月三十一日前に、予見せられたことだけは事実でありますから、そこで私の方から質問申し上げたのですが、その質問は、そのとき予見せられておったのだから、組もうと思えば組めたはずじゃないか、こう質問したら、それは組もうと思えば組むことはできました、ただし、組むについては、なるべく確実性のある角度から組んだ方がよかろうという御答弁であったわけです。その確実性があるか、あるいは非確定性であるかということは別問題として、予見せられたことについては認めておられるわけですし、また、組もうと思えば組むことが可能であったという御答弁からいっても、私は、やはり今後の例もありますので、この際、こういうのは正式に撤回なさって、あらためてお出し下さることが正当だと思います。
  10. 荒舩清十郎

    荒舩委員 この補正予算の問題につきましては、すでに大蔵大臣も、あるいは官房長官も、本委員会に呼びまして、説明を聴取いたしてもおります。また、先ほど委員長が言われたように、一ぺん予算委員会付託いたしたのを取り戻したというような事情もありまして、どうか、いろいろな事情もございますが、一つこの際、直ちに予算委員会付託されんことを、わが党としてはお願いいたします。
  11. 池田禎治

    池田(禎)委員 これは、かつて一回、参議院において予算案審議中に、衆議院において補正を出したということはあります。しかし、それは私らから見ると、前例にしないということであって、やはりその例からいきましても、そういうことは好ましいことでない。従って、この三十四年度補正予算の提出については、政府財政法上の疑義なしといっておるけれども、財政法上の疑義ということについても、いまだ解明されておらないし、また政治的道義からいうならば、当初予算審議中に提出したということは、これは大へん不道徳きわまるものである。政治的に見るならば、こういう不信行為というものは容易に許されません。従って、今回、もし与党が多数をもってこれをどうしても通すとおっしゃるならば、これはやむを得ませんけれども、こういうことは一切前例としない、好ましいことにあらず、こういうことを私はこの際強く申し上げておきます。
  12. 荒舩清十郎

    荒舩委員 ただいまの御趣旨は、私もある程度まで同感でございます。前例といたしましては、まことにいい前例でもないし、また、これを前例にすることもあまり好ましいことだとは、私も思っておりません。しかしながら、さっき申し上げるように、いろいろな手を経てきておるのでございますから、どうか一つ、今回は、前例としないという意味も加えまして、委員会付託せられますことをお願いいたします。
  13. 山村新治郎

    山村(新)委員 この補正予算案取扱いにつきましては、社会党諸君といたしましては、野党の立場もございましょうし、これは当然財政法違反であると主張されることも、私どもよくわかるのでございます。しかし、先般の大蔵大臣並びに官房長官答弁によってもおわかりのごとくに、また同時に、事務当局法制局等と打ち合せの結果、最初予算委員会付託した実例等から見ましても、これは何ら違法でないことは明らかでございます。従って、あまりこれにこだわって、これを前例としないということをきめつけられますと、いろいろ世の中の政治情勢には変化がございますので、その場合に国会権威にかかわることもございます。これはあくまでも私見でございますが、しかし、特に社会党議運皆様方が、予算委員会等相当やかましい問題として取り上げておられる問題につきまして、一応ごもっともな御寛容な態度をとられておることにつきましても、われわれ同じ議運委員といたしまして、よくお立場もわかるのでありますが、この問題が財政法違反があるかないか等のことについては、これは予算委員会においても相当論議があることと思います。従いますて、われわれといたしましては、一つすなおに、この問題は、先ほど荒船理事の言われましたように、予算委員会最初にもうすでに付託された問題でございますから、この際、なるべく早く——きょうのうちに付託されんことを要望いたします。従いまして、実は前例という問題にこだわるわけではありませんが、いろいろ政治情勢変化がありまして、その当時の委員は先見の明がなかったといわれましても、われわれとしてもなにでございますから……。
  14. 山本幸一

    山本(幸)委員 それは、山村治郎さんともあろう、前委員長までやった議運のベテランが、そういう解釈をしてはいけませんよ。これは、財政法のどこをついて見ても、確定性があるか不確定性であるかということは別にして、少くとも、予見せられた場合に、もし政府に確定的な自信がなかったら、こういうものは予備費に組んで操作すべきであって、これは予算を組む原則なんです。私は専門家だから言いますが、原則なんですよ。それを前例としてはというようなことを言うと、議運権威にかかわるとかなんとか、そういう言葉でなしに、やはりこういうことは前例とすべきでない。実際問題として、建前が悪いのです。そういう点は、御理解いただかないと——これは、僕らはそれにしても反対ですが、その点の理解だけは願っておかないとまずい。これは予算編成上の原則なんです。
  15. 池田禎治

    池田(禎)委員 これは、山村君の言うように、財政法上の疑義がかりにないとしても、僕が先ほど申し上げたように、財政法上の疑義については、わが党においても非常な疑問を持っておる。しかし、それはさておいても、政治的に見ても、政府が責任を持って出した当初予算というものを、本国会において審議しておるそのさなかに補正を出すということは、予算編成権を持っておる政府としては、大なる醜態であるといわなければならない。そういうことを繰り返すことは、決して政府与党といえども、とるべき策とは思わない。やむを得ざる策であった、私はそうだろうと想像できるのです。それがいかにあろうとも、当初予算を本院においてまだ審議中に提出するということは、これはまことに不見識きわまることである。ですから、私は、財政法上の疑義でなくして、政治的に見てこういうことは好ましいことではないから、その点を力説しておるのであって、これは、だからといって、この点が解明されたならば、予算委員会付託されることを賛成するという意味ではありませんけれども、私は、今日の状態を見て、政府補正予算を出して、それが取り扱われないということについて非常に困惑しておることはわかります。そういうことを永久に、われわれも苦しめて、悩ましていこうとは思っておりませんけれども、当初予算とこの補正の問題につきましても独禁法などというのは、明らかに提出するということを予定して、本予算の中に出ておる。こういう問題からつけば、私は、たくさん財政法上の疑義があるし、本予算についても、参議院においては重大な警告を発しなければならぬと思う問題もある。しかし、財政法上の疑義については、私自身がまだはっきりとつかめておりませんから、その点をつこうとは思いません。ただ、政治的に見て、そういうことが望ましくないから、将来といえども前例としない、このことを私は強く主張いたします。
  16. 山村新治郎

    山村(新)委員 せっかく社会党委員さんの方々が付託しようというお言葉に対しまして、あえて議論を吹っかけようというのではないのでございます。もちろん、こういうようなまぎらわしい問題をむやみに起すことが好ましいことでないことは、もとより当然であります。しかし、財政法上において疑義があるとかないとかいう問題についての意見の衝突は、これはどこまでいっても平行線かもしれませんが、一応われわれの方といたしましては、財政法上において疑義がないということを、はっきり自信を持っておる次第でございます。従って、予見せられた問題でございますが、国際情勢その他の問題等を勘案いたしまして、わざわざ問題があることを承知で出したのでございますから、この点等もお含みいただきまして——これを前例としないということをはっきり断言せられますと、参議院等における審議にも影響がございます。そのことは、こだわるようでございますが、衆議院議運においては前例とせずという条件のもとに付託されたということになりますと、これはいろいろ影響もございます。与党立場としては、こだわるわけではございませんが、この点は財政法上の疑義がないのですから、すなおに付託されんことを要望してやまない次第であります。
  17. 山本幸一

    山本(幸)委員 これは、ひょうたんからこまが出たような話になってきた。僕は今までそんなに議論しようと思わなかったのですが、財政法疑義がないというのは、あなた方の主張であって、その根拠は別にして、われわれは、この間官房長官大蔵大臣に質問したように、財政法上、手続上の疑義があり、違法がある、こういう観点に立っておる。その疑義があるかないかということの解明は、両党間ではまだ一致しておりません。そのことは、私は認めますが、かりに疑義があるないは別にしても、少くとも予算補正の大原則としては、予見せられたものでもしも確定性がなかった場合には、予備費に入れることが正しいので、これを否定する者は、大蔵省いかなる役人でもないと思う。ただ、それを客観的に見て、国際的な問題だから、大蔵省側答弁としては、確定性をなるべく確実にしながらやったにすぎないのだ、こういう答弁であるけれども、少くとも前段としては、予見し得べきものは、本予算が編成せられようとするときには入れて差しつかえないということについては、認めておるわけなんです。そういう意味において、今後もこういう問題が起きないとは限らないのですから、予見せられたものについては——べらぼうな額ならば別です、本予算にえらい影響がある額ならば別ですが、今回の場合は、接収貴金属を売り払ってそれに充てようという財源があるのですし、しかも、本予算に大きな狂いがあるような何千億という額でもないのです。従って、当然それは財源があるのですから、予備費に入れることができたのです。そういう意味において、政治的な扱いもまずい。従って、こういうものは、今池田君の言うように、前例にしないことが正しいのであって、僕は、この点はあなた方も認めないとまずいと思うのです。
  18. 荒舩清十郎

    荒舩委員 財政法上の問題で議論をいたしますと、これは山村君の言われたように、平行線だと私は思います。しかしながら、政治的の解釈からいたしますと、やはり私ども自由民主党という政府与党でありながらも、これはこういうことではまずい、こう私は思っております。しかしながら、もうすでに本予算参議院審議の最中でございまして、なるべく早く回してやるべきだと考えております。従って、この問題は、われわれ政府に対して厳重な警告を発して、そうして一つ、本日は直ちに予算委員会付託せられますように、お願いをいたします。
  19. 江崎真澄

    江崎委員長 これはいかがでございましょう。だんだんの御議論でございますが、社会党のお立場から、これは反対だという御意見もありますが、ただいま、本案を直ちに委員会付託されたい、これに賛成の諸君の方が多数のようでありますから、委員長といたしましては、本補正予算議長において、直ちに予算委員会付託されるように御取り計らいを願うことといたします。これは一つ、どうぞ御了承を願います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕     —————————————
  20. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、本日の議事日程第四の放送法第三十七条第二項の規定に基き、国会の承認を求めるの件について、日本社会党金丸徳重君から反対討論通告がありますが、その討論時間は、先例の通り、十五分程度とするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  21. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  22. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、本日の本会議議事について、事務総長から説明を願います。
  23. 鈴木隆夫

    鈴木事務総長 御説明申し上げます。日程第一は、全会一致でございます。これは、運輸委員長の塚原さんが御報告に相なります。それから日程第二も、全会一致でございまして、これは、建設委員長の堀川さんが御報告に相なります。それから日程第三も、全会一致でございまして、これは、農林水産委員会理事の丹羽さんが御報告に相なります。それから日程第四は社会党反対でございまして、これには金丸さんから反対討論通告がございます。従いまして、この採決起立採決でお願いいたします。この報告は、逓信委員長淺香忠雄さんが御報告に相なります。それから日程第五から第七までは、全会一致でございまして、  これは、外務委員長の櫻内さんが御報告に相なります。それから日程第八と第九は、社会党反対でございますので、この採決起立採決でお願いいたします。なお、この報告は、文教委員長の臼井さんが御報告に相なります。以上でございます。
  24. 山村新治郎

    山村(新)委員 これは討論なしか。
  25. 鈴木隆夫

    鈴木事務総長 討論ございません。     —————————————
  26. 江崎真澄

    江崎委員長 それでは、本会議は何時にいたしましょうか。
  27. 荒舩清十郎

    荒舩委員 三時予鈴、三時十分本鈴でどうです。
  28. 江崎真澄

    江崎委員長 それでは、本日の本会議は、三時予鈴、三時十分から開会することといたします。     —————————————
  29. 江崎真澄

    江崎委員長 事務総長から報告があります。
  30. 鈴木隆夫

    鈴木事務総長 去る三月十二日に内閣から提出いたされました国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案は、本補正予算委員会付託されましたので、大蔵委員会付託することを御了承願います。
  31. 江崎真澄

    江崎委員長 御了承願います。     —————————————
  32. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、明十八日、午後三時から開会することといたします。従いまして、次回の委員会は、同日午後一時から理事会を開き、理事会散会後に委員会を開会することといたします。  本日は、これにて散会いたします。     午後二時五十三分散会