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1958-12-18 第31回国会 衆議院 議院運営委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十三年十二月十八日(木曜日)委員長の指 名で、次の通り小委員及び小委員長選任した。  国会法改正等に関する小委員       江崎 真澄君    荒舩清十郎君       武知 勇記君    福家 俊一君       松澤 雄藏君    山村治郎君       池田 禎治君    佐々木良作君       山本 幸一君  国会法改正等に関する小委員長                 武知 勇記君  図書館運営小委員       飯塚 定輔君    佐々木盛雄君       福永 健司君    松澤 雄藏君       三和 精一君    木下  哲君       下平 正一君    山本 幸一君  図書館運営小委員長      松澤 雄藏君  院内警察及び秩序に関する小委員       武知 勇記君    長谷川 峻君       原田  憲君    福家 俊一君       毛利 松平君    小林  進君       小牧 次生君    佐々木良作君  院内警察及び秩序に関する小委員長                 福家 俊一君  庶務小委員       安倍晋太郎君    荒舩清十郎君       佐藤虎次郎君    古川 丈吉君       山村治郎君    池田 禎治君       栗原 俊夫君    八木  昇君  庶務小委員長         荒舩清十郎君     ————————————— 昭和三十三年十二月十八日(木曜日)     午後零時五十八分開議  出席委員    委員長 江崎 真澄君    理事 荒舩清十郎君 理事 武知 勇記君    理事 福家 俊一君 理事 松澤 雄藏君    理事 山村治郎君 理事 池田 禎治君    理事 佐々木良作君 理事 山本 幸一君       安倍晋太郎君    飯塚 定輔君       長谷川 峻君    原田  憲君       古川 丈吉君    三和 精一君       毛利 松平君    栗原 俊夫君       小林  進君  出席国務大臣         文 部 大 臣 灘尾 弘吉君  委員外出席者         議     長 加藤鐐五郎君         副  議  長 正木  清君         事 務 総 長 鈴木 隆夫君         日本国有鉄道総         裁       十河 信二君     ————————————— 本日の会議に付した案件  議員控室の件  小委員会設置の件  小委員及び小委員長選任等の件  特別委員会設置の件  追悼演説の件  本院予備経費支出承認に関する件  年末年始虚礼廃止の件  緊急質問の取扱の件  国会議員秘書給料等に関する法律の一部を  改正する法律案起草の件  国会議員秘書給料等支給規程の一部改正の  件  国会議員歳費旅費及び手当等支給規程の一  部改正の件  議会制度七十年史編纂に関する件  裁判官訴追委員予備員選挙  鉄道建設審議会委員選挙  中央選挙管理会委員及び同予備委員指名  国立近代美術館評議員会評議員任命につき国会  法第三十九条但書規定により議決を求めるの  件  結核予防審議会委員任命につき国会法第三十九  条但書規定により議決を求めるの件  蚕糸業振興審議会委員任命につき国会法第三十  九条但書規定により議決を求めるの件  公正取引委員会委員任命につき同意を求めるの  件  原子力委員会委員任命につき同意を求めるの件  日本銀行政策委員会委員任命につき同意を求め  るの件  文化財保護委員会委員任命につき同意を求める  の件  運輸審議会委員任命につき同意を求めるの件  日本電信電話公社経営委員会委員任命につき同  意を求めるの件  訴追委員会事務局人事承認の件  趣旨説明を聴取する議案に関する件  日本国有鉄道新潟鉄道管理局長発言問題に関  する件  本院において行つた教員養成機関の改善と充実  並びに理数科教育及び自然科学研究振興に関  する決議(第二十六回国会)に対する政府の措  置に関する件及び本院の決議尊重に関する件  本日の本会議議事に関する件  次回の本会議の件      ————◇—————
  2. 江崎真澄

    江崎委員長 これより会議を開きます。  まず、議員控室の件についてでありますが、先ほどの理事会におきましては、議員控室は従前の通りとすることに決定いたしておりますが、その通り決定するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  4. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、小委員会設置の件についてでありまするが、先ほどの理事会での話し合い通り、今国会におきましても、従来通り国会法改正等に関する小委員会図書館運営小委員会院内警察及び秩序に関する小委員会庶務小委員会の四小委員会設置することとし、その小委員の員数については、国会法改正等に関する小委員会は、委員長及び理事の九人とし、その他の三小委員会はおのおの八人とするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、小委員八人の各会派割当数は、自由民主党五人、日本社会党三人となります。なお、各小委員会の小委員及び小委員長選任は、先例によりまして、各会派申し出により委員長において指名することとし、また、小委員、小委員長及び理事から辞任申し出がありました場合には、そのつど委員会に諮ることなく、委員長においてこれを決することとし、また、委員の異動、小委員長、小委員及び理事辞任等によって欠員を生じました際の、小委員長、小委員及び理事補欠選任につきましては、委員長においてこれを指名することに御一任を願っておきたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  7. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、特別委員会設置の件についてでありまするが、前国会におきましては、おのおの委員二十五人よりなる海外同胞引揚及び遺家族援護に関する調査特別委員会公職選挙法改正に関する調査特別委員会科学技術振興対策特別委員会国土総合開発特別委員会の四特別委員会設置されましたが、今国会におきましてはいかがいたしますか、御協議を願います。
  8. 池田禎治

    池田(禎)委員 従来、わが党は、この特別委員会につきましては、どうしても万やむを得ざるもの以外は、特別委員会を作ってはいけない、恒久的に五年も六年もかかるような委員会常設委員会にすべきだ、こういうことを主張して参りました。この態度は今日なお変りはございません。しかし、たまたま議長さん、副議長さんから非常に御熱心なるお言葉もいただきました。この国会に限り、この特別委員会を私どもは認めます。ただし、次の国会からは、科学技術振興対策特別委員会のごときは、この際進んで常設委員会に直し、その他の必要なきものは廃止する、この方針をこの委員会において御確認願えば、私どもとしては、本国会に限りこれを承認する、こういうことに決定いたしておりますから、この際かように取り計らいを願いたい、こう思います。
  9. 荒舩清十郎

    荒舩委員 ただいま社会党さんから御発言がありまして、その趣旨につきましては同感でございます。実は、この特別委員会設置の問題につきまして、毎回の国会におきまして、ただいまの御趣旨のような御発言があり、わが党といたしましても、その趣旨においては賛成なのでございますが、いろいろな関係からいたしまして、今回に限り社会党さんの御同情をいただきまして、そういうことに決定をお願いしたいと思います。ただし、次回の国会におきましては、御趣旨を十分そんたくいたしまして、その趣旨に沿うように努力したいと考えております。
  10. 江崎真澄

    江崎委員長 それでは、今国会におきましても、前国会通り、おのおの委員二十五人よりなる四特別委員会設置することとし、本日の本会議において設置議決を行うことに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  11. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、委員二十五人の各会派割当数は、自由民主党十六人、日本社会党九人と相なります。念のために申し上げておきます。     —————————————
  12. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、故森三樹二君に対する追悼演説の件についてでありますが、去る十二月一日、北海道第五区選出の森三樹二君が逝去せられました。ここにつつしんで哀悼の意を表します。  つきましては、同君に対する弔詞贈呈につきまして、同君は在職九年に相なりますので、弔詞文は、お手元配付いたしてございまする通り特別弔詞議長において去る六日贈呈いたしましたから、御了承を願います。  追悼演説を行う日及び演説者についてでありますが、先ほどの理事会での話し合い通り、本日の本会議において追悼演説を行うこととし、追悼演説者自由民主党のお方にお願いすることとし、自由民主党から本名武君が行われる旨申し出て参っておりますので、同君にお願いすることにそれぞれ御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  次に、弔慰金支出の件についてでありますが、お手元配付国会予備金使用承認要求書にありまする通り歳費一カ年分の金額を弔慰金として本院予備経費から支出することを承認するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、議員一同からの香華料贈呈についてでありますが、慣例によりまして、議員一同から一人五百円醵出願い、去る十五日贈呈いたしましたので、御了承願います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕     —————————————
  15. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、年末年始虚礼廃止の件についてでありますが、毎年年末に際しましては、年末年始虚礼廃止趣旨徹底を期するために、当委員会において虚礼廃止に関する申し合せを行うのが例でありまするが、去る十二月二日の議事協議員懇談会におきまして、例年通り申し合せを行うことに話し合いがつきましたので、従来の慣例に従って議長からその趣旨徹底のために、お手元配付の申し合せ文を各議員に印刷配付してございますので、御了承を願います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕     —————————————
  16. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、日本社会党戸叶里子君から提出されました、安保条約改訂交渉に関する緊急質問日本社会党辻原弘市君から提出されました、勤務評定実施をめぐる暴力事件に関する緊急質問自由民主党原田憲君から提出されました、高知県における教育についての紛糾事件に関する緊急質問の取扱いについてでありまするが、先ほどの理事会での話し合い通り辻原提出の、勤務評定実施をめぐる暴力事件に関する緊急質問、及び原田提出の、高知県における教育についての紛糾事件に関する緊急質問の両件は、本日の本会議においてこれを行うこととし、戸叶里子君からの、安保条約改訂交渉に関する緊急質問は、本日のところこれを留保することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  17. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、両君の発言時間は十五分以内にお願いいたします。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  18. 池田禎治

    池田(禎)委員 この戸叶君の、安保条約改訂交渉に関する緊急質問につきましては、私は理事会でも申し合せましたごとく、どうか一つ与党側においても、ぜひとも至急に行われるように御努力をお願いしたいと思います。
  19. 荒舩清十郎

    荒舩委員 この問題につきましては、次会までに党とよく連絡をいたしまして、御趣旨に沿うように努力をしたいと考えます。
  20. 江崎真澄

    江崎委員長 そこで、辻原君の要求大臣は、総理大臣文部大臣及び青木国務大臣であります。原田君の要求大臣は、同じく総理大臣文部大臣及び青木国務大臣であります。     —————————————
  21. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、国会議員秘書給料等に関する法律の一部を改正する法律案起草の件、国会議員秘書給料等支給規程の一部改正の件、及び国会議員歳費旅費及び手当等支給規程の一部改正の件についてでありますが、事務総長から説明を願います。
  22. 鈴木隆夫

    鈴木事務総長 御説明申し上げます。国会議員秘書給料等に関しましては、一般公務員とは別建になっておりますので、その期末手当の額の支給については、変った場合にはそのつど法律改正しなければなりませんので、このたび、そのことをよしまして、一般職職員の例にならってスライド制に改めようとするのが、本法の改正でございますので、御了承願いとうございます。なお、その他の規程も、それぞれみなスライド制に改めたものでございます。別段御説明はいたさないで、御了承をいただきたいと思います。
  23. 江崎真澄

    江崎委員長 事務総長説明に対して何か御発言はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  24. 江崎真澄

    江崎委員長 それでは、ただいま事務総長から説明のありました通り国会議員秘書給料等に関する法律の一部を改正する法律案起草の件につきましては、お手元配付の案を委員会の成案として決定し、これを委員会提出法律案とすることとし、なお、両規程改正の件につきましては、お手元配付の案の通り改正することを議長に答申することに、それぞれ御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、国会議員秘書給料等に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、委員長から内閣の意見を聴取することに御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  26. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、本案は、本日の本会議に緊急上程することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  28. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、議会制度七十年史編纂に関する件についてでありますが、事務総長からこの際説明を願います。
  29. 鈴木隆夫

    鈴木事務総長 かねて当委員会理事会におきまして御協議をいただきました、議会制度七十年史編纂運営機構及び編纂項目の案について、概略御説明申し上げます。  まず第一に、この七十年史編纂のため、編纂委員会を設けることといたしたのであります。編纂委員会は、両院議院運営委員会委員長理事の方全部と、国立国会図書館長両院事務総長両院法制局長をもって組織することにいたしました。  この編纂委員会委員長は、両院議運委員長の御協議によるところでございますが、衆議院の議運委員長がこれに当るべきものと存じております。  本委員会は、七十年史編纂の要項、執筆者の選考その他必要な事項を御決定願う機関でございます。この編纂委員会のもとに幹事会を置き、さらに編纂実務に当るために編纂室を設けるものでございます。編纂室には、編纂員を委嘱して実務に当らせますが、特に議会史編修のために、帝国議会史編修部会国会史編修部会とを設けました。帝国議会史については国立国会図書館専門調査員が、国会史については衆参両院常任委員会専門員が、執筆することにいたしました。その他の部分の編纂については、衆参両院職員が当ることになっております。  第二に、編纂項目についてでございますが、御手元印刷物編纂項目について御説明申し上げます。  第一編の憲政史概観は、公正に客観的に記述する必要がありますので、適当な学者に執筆を依頼いたしたいと思っております。次に議会史、政党、議院法規議員渉外関係裁判官弾劾制度、その他資料の各編をおきまして、さらに附録といたしまして、議案件名録議員名鑑編纂いたしたいと考えております。これは全部でB五版では約五千ページを超えるものと見込まれております。  以上が七十年史編纂計画の概要でございまして、これに要する経費も来年度から予算要求をいたしておりますので、御承認をいただきたいと思います。
  30. 江崎真澄

    江崎委員長 事務総長説明に対しまして何か御発言はありませんか。——それでは、本件は、ただいまの事務総長説明了承することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  31. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  32. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、裁判官訴追委員予備員選挙についてでありますが、本件は同予備員でありました故森三樹二君の後任として、大貫大八君を日本社会党から推薦して参ったものでございます。本件は、先ほどの理事会での話し合い通り、本日の本会議においてその選挙を行うこととするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  33. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  34. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、鉄道建設審議会委員選挙についてでありますが、本件は、同委員でありました正木清君が副議長選任されましたので、その後任として久保田鶴松君を日本社会党から推薦して参ったものであります。本件は、先ほどの理事会での話し合い通り、本日の本会議においてその選挙を行うこととするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  35. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  36. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、中央選挙管理会委員及び同予備委員指名についてでありますが、中央選挙管理会委員五人及び同予備委員五人が十二月十八日に任期が満了いたしますので、その後任国会議決によって指名いたさなければなりません。従いまして、各党において国会議決によって指名する方方を御推薦願うわけであります。それでは、各党よりお手元配付印刷物にありまする通り委員として、山浦貫一君、中御門経民君、芹澤彪衛君、山崎廣君、松村眞一郎君を、なお予備委員として、近藤英明君、小島憲君、藤牧新平君、岡崎三郎君、赤木正雄君を推薦して参っておりますので、この方々を指名することとし、本日の本会議において議題とするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  37. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  38. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、国会法第三十九条但書規定により議決を求めるの件についてでありますが、お手元配付印刷物にありまする通り内閣から次の各委員任命につきまして議決を求めて参っております。すなわち、国立近代美術館評議員会評議員に本院議員北村徳太郎君、同佐藤觀次郎君、及び参議院議員林屋亀次郎君を、結核予防審議会委員参議院議員勝俣稔君を、蚕糸業振興審議会委員に本院議員五十嵐吉藏君及び参議院議員重政庸徳君を、それぞれ任命するにつき本院の議決を得たいというのであります。次に、各種委員任命につき同意を求めるの件についてでありますが、お手元印刷物にありまする通り内閣から次の各委員任命につきまして同意を求めて参っております。すなわち、公正取引委員会委員入江一郎君を、原子力委員会委員石川一郎君及び兼重寛郎君を、日本銀行政策委員会委員山添利作君を、文化財保護委員会委員川北禎一君及び細川護立君を、運輸審議会委員加藤閲男君を、日本電信電話公社経営委員会委員大和田悌二君を、それぞれ任命することについて本院の同意を得たいというのであります、右各件は、先ほどの理事会での話し合い通り、本日の本会議において議題とすることに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  39. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  40. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、訴追委員会事務局人事の件についてでありますが、事務総長から説明を願います。
  41. 鈴木隆夫

    鈴木事務総長 訴追委員会委員長から、去る十一月十九日に訴追委員会事務局長大野正太郎君が死亡いたしましたので、その後任としてお手元配付してございまする履歴書の、現札幌地方裁判所長判事小林健治君を、同委員会参事事務局長に起用いたしたいので、裁判官弾劾法第七条第六項に基きまして、議長同意及び本委員会承認を得たいとの申し出がございましたので、何とぞ御承認をお願いいたしたいと存じます。
  42. 江崎真澄

    江崎委員長 事務総長説明に対して何か御発言はありませんか。——それでは、本件事務総長から説明がありました通り、これを承認するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  43. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  44. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、本会議において趣旨説明を聴取する議案についてでありますが、日本社会党から八木一男君外十四名提出にかかる国民年金法案について、本会議において趣旨説明を聴取いたしたいとの申し出がありますが、本件は、本日のところ留保するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  45. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  46. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、緊急上程予定議案についてでありますが、運輸委員会海上運送法の一部を改正する法律案が、委員会の審査を本日終了いたしました。つきましては、右案を本日の本会議に緊急上程するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  47. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、本日の議事日程第十の、産業資投特別会計の貸付の財源に充てるための外貨債の発行に関する法律案に対し、日本社会党廣瀬勝邦君から反対討論の通告がありますが、その発言時間は十分程度とするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  48. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  49. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、本日の議事についてでありますが、事務総長から説明を願います。
  50. 鈴木隆夫

    鈴木事務総長 御説明申し上げます。  まず最初に、故森三樹二君に対する追悼演説をお願いいたしまして、次に、ただいまおきめいただきました特別委員会設置の件をお諮りいたします。その次に、動議によりまして訴追委員予備員選挙、これは選挙手続を省略いたしまして指名にお願いいたします。その次に、鉄道建設審議会委員選挙、これも選挙手続を省略いたしまして御指名願いまして、その次に、中央選挙管理会委員指名についてやっていただきます。その次に、議長発議によりまして、国会法第三十九条の議決をお願いいたすのでありますが、これはお手元配付の書類にありますように、国立近代美術館評議員最初にお願いいたしまして、その次に、結核予防審議会委員、その次に、蚕糸業振興審議会委員に相なります。その次に、公正取引委員会委員任命について同意を求めるの件、その次に、原子力委員会委員任命につき同意を求めるの件、それから日本銀行政策委員会委員任命につき同意を求めるの件、その次に、文化財保護委員会委員任命につき同意を求めるの件、その次に、運輸審議会委員任命につき同意を求めるの件、それから最後に、日本電信電話公社経営委員会委員任命につき同意を求めるの件、こういう順序に相なります。それから緊急質問に入りまして、これは原田憲君を最初にお願いいたしまして、その次に、辻原弘市君の緊急質問をお願いいたします。それから日程に入りまして、日程第一、第二は、内閣委員会のものでございますので、一括いたしまして、内閣委員長の内海さんが御報告に相なります。日程第一は、社会党が反対でございますので、起立採決をお願いいたします。それから日程第二は、共産党が反対でございますので、もし御出席である場合には、起立採決をお願いいたします。それから日程第三は、法務委員会理事の福井さんが御報告に相なることになっておりますが、これは共産党が反対でございますので、もし御出席の場合には起立採決をお願いいたします。それから日程第四、第五はともに全会一致でございまして、これは商工委員会理事の中村幸八さんが御報告に相なることになっております。それから日程第六も全会一致でございまして、これは建設委員長の堀川さんが御報告に相なります。それから日程第七、第八は一括でございますが、これはともに全会一致でございまして、農林水産委員会理事の吉川さんが御報告に相なる予定でございます。それから日程第九、第十も一括で、大蔵委員長が御報告に相なります。日程第九の方は全会一致でございますが、日程第十は社会党が反対でございますので、これは起立採決にお願いいたします。なお、これに対しましては廣瀬勝邦さんが反対討論をおやりになることになっております。その次に緊急上程をお願いいたしまして、ただいまおきめいただきました当委員会の起草にかかる秘書の給料に関するスライド制のものをお願いいたしまして、その次に、運輸委員会から全会一致で上って参ります海上運送法の一部を改正する法律案をお願いいたします。  以上でございます。     —————————————
  51. 江崎真澄

    江崎委員長 それでは、本会議の開会時間等はいずれまた後刻協議をいただくことといたしまして、ただいま十河国鉄総裁が出席されておりますので、これに対する発言を許します。
  52. 佐々木良作

    ○佐々木(良)委員 去る九月三十日の新潟日報に掲載されました、国鉄の新潟監理局長の河村君が本院の小林議員院内委員会における発言に対しまして誹謗する記事の問題につきまして、前国会でいろいろお話を承わったのでありますが、前国会におきましては、結局現地の河村局長を呼んで十分問題を聴取して善処をはかろう、少くとも国会議員院内における発言を公務員の立場にある者が誹謗するような発言をし、あるいは新聞等に載っけるということは、まことに重大なる問題でありますので、政府側並びに国鉄側の反省を求めまして、その結果、現地の局長にも来てもらって話をしようということであったわけでございますけれども、その後特に国鉄当局におきまして、本委員会において問題になった点について、どういう措置をとられておりますか、一つ国鉄総裁からお伺いいたしまして、自後の問題を御検討願いたいと存じます。
  53. 十河信二

    ○十河説明員 ただいまお話のありました河村新潟鉄道監理局長の発言につきまして、同局長が感情に少し走り過ぎましたか、不謹慎な言葉を使いまして、皆さんに多大の御迷惑をおかけしたということは、まことに相済まぬことで、私ども重々恐縮に存じております。本人に対しましては厳重に戒告をいたしまして、今後こういうことの再び起らないように戒めておきました。何とぞ皆さんの御了承をお願い申し上げたいと存じます。
  54. 佐々木良作

    ○佐々木(良)委員 この問題は、すでにたびたび本委員会におきましても各委員から発言をされておりますように、発言内容の特に具体的な問題につきましては、たとえば社労委員会あるいはその他において取り上げられる問題があろうかと存じますけれども、本委員会におきましては、あくまでも本議院内における委員発言に対しまして、これの拘束を受け、あるいは誹謗されるような、そういう問題の取り上げ方について、私どもは論議を尽しておったわけであります。従いまして、現地局長をここに呼んで、この委員会で内容を聞くということも、また一つの方法ではあろうかと存じますが、そういう問題の内容に触れますものは、社労委員会その他しかるべき委員会において適当に御処理を願ってもけっこうであろうと思います。ただ、先ほどから申し上げますように、あくまでも本院における発言は保障をされておる問題でもありますから、特に公務員の身分で、そういう好ましからざる発言、あるいは誹謗するがごとき感情に走った発言等々は、まことに許すべきものではないと存じます。総裁から十分に現地局長に対して注意を喚起され、現地局長におきましても、その非を悟って、今後十分なる注意をするということでありますならば、これはそう長々と問題にすべきでもなかろうかと存じますので、一応私は、本委員会におきましての総裁の言を了といたしまして、この問題は本委員会におきましてはこの辺で終止符を打ってもよかろうではないかと存じます。他の委員の方方の発言がないならば、私は重ねて今後こういうことがないように、総裁から十分に今後の行動を現地局長に対して注意されまして、なお監視をされますことを特に要望いたしまして、打ち切りたいと存じます。
  55. 江崎真澄

    江崎委員長 どうぞ御了承を願います。
  56. 十河信二

    ○十河説明員 承知いたしました。     —————————————
  57. 江崎真澄

    江崎委員長 それでは灘尾文部大臣が出席されておりますので、これに対する発言を許します。山本君。
  58. 山本幸一

    山本(幸)委員 文部大臣にちょっとお尋ねを申し上げたい。御承知の通り、今度警職法でいろいろ紛糾をいたしまして、幸いに党首会談、引き続き四者会談を開いて、国会の正常化が進められつつあるわけです。そこで、国会正常化の中心課題として取り上げられているのは、いろいろありましょうが、その中で、国会の法規あるいは慣例決議、そういうものを厳守するよき慣例を作るということが、重要な問題の一つになっております。それと同時に、そういう国会の正常化をやっていく裏では、やはり国会の権威を高める。これはやはりあなたも大臣であると同時に、国会議員でいらっしゃるのですから、国会の権威を高めることについては、もちろん私どもに御協力を願えることを信じております。ところが、たまたま国会でいろいろなことが決議されますけれども、この決議が尊重されておらぬのです。端的なことを申し上げると、少々反対の意見があろうと、あるいは紛糾するような問題であろうと、政府の考えること、政府の意図することなら、無理してでも促進してやらせようとするが、国会決議は随所に実行されていない、尊重されていない、こういう現象が出ておる。これでは私は国会の権威を高める意思に反すると思うのです。もちろん、われわれ議員は同時に反省もしなければならぬ。むやみやたらに決議案を出したり、決議をするということも注意しなければなりませんが、同時に、決議したものについては、やはり政府としても実行してもらい、尊重してもらい、またそのためにわれわれとしても努力する、こういう建前をとりませんと、国会の権威というものは高まらぬと思います。そこで私は、具体的に一つあなたに申し上げたいことは、これは、数年間の問題で、やっと昨年の四月二十三日、衆議院の本会議決議になっておる事項であります。御承知の学芸大学の内容充実強化の問題であります。これは福岡、大阪、名古屋、新潟、北海道、この五つを目標にして大体決議がなされているのですが、今私はこの決議を見てみますと、こういうことになっておるのです。内容を抜粋してみると、「第一に教員の養成機関の改善と充実、二は小、中、高等学校における理数関係教育内容の向上の技能教育振興、三は大学における自然科学、技術に関する教育又は研究の部門及び自然科学、技術に関する研究所の拡充並びにこれらの新設」、こういうことを内容として、三十二年四月二十三日に決議が行われておる。これに対して、しかも調査費を百万円計上いたしまして調査を願い、すみやかに国会の決定を尊重してもらうような実行方法についても、強く要請をいたしておるわけであります。しかるに、いまだその報告等も耳にいたしませんし、便々と今日にっているわけですが、今すでに三十四年度の予算がそれぞれあなたの方で審議をせられておるやさきであります。ここであなたにお聞きしたいことは、第一点は、百万円の調査費用を計上せられて、これらの拡充についての調査をどのようになされたのか、これをまず第一にお尋ねしたい。第二の問題は、調査の結果どういう結論で出ておって、しかもその結論に基いて、今予算審議が行われておるんだが、その予算審議にどのような形でこの問題が扱われておるか、この二点をまず先にお尋ねしたいと思います。
  59. 灘尾弘吉

    灘尾国務大臣 けさほどは、ほかの委員会に行っておりまして遅刻いたしまして、御了承を願います。ただいま山本さんからのお話でございますが、国会決議を政府として尊重していかなくちゃならぬことは申すまでもないことでございます。できるだけ御期待に沿うように心がけておるつもりでございます。お述べになりました決議は、ちょうど私がこの前文部大臣をやっておりました当時に院内の皆様とも十分御相談の上で、ああいう決議をむしろしていただいたような心持で私はおるわけでございます。御指摘になりました教員養成制度の改善、充実、あるいは小、中学校の理数関係の問題、あるいは大学の自然科学に関する改善、充実、いずれも重要な問題と考えますが、小、中学校、大学等の自然科学、技術関係の予算につきましても、及ばずながら努力して参ったつもりでおります。お尋ねの、調査費をどういうふうに使ったか、現在どうなっているかということでございますが、この百万円の調査費は、一つは公立大学の国立移管という要望もかなりあるのでありまして、その問題となっております大学等についての調査をしております。いま一つは、学芸大学の問題でございます。御質問の要点は、この学芸大学の問題についてではないかと伺ったのでありますが、これにつきましては、文部省といたしましても、年来実は問題にいたしておることでございます。予算をいただきましたので、調査委員を委嘱いたしまして、その調査委員が数班に分れまして、現地についていろいろ調査をいたして参っておるのであります。ただいまの段階は、この調査委員諸君の結論を出してもらうという段階になっております。委員会も今日までに開いておるようなわけでございますが、いまだその調査委員会の結論は、私の方には出て参っておらない、調査中というような、段階になっておるわけであります。私も、予算の時期でもございますし、何とか早くその結論を得たいものだと存じておりますけれども、今日まではまだいただいておりません。その結論によりまして、もしこの予算の期間中にでも問題なくやっていけるというふうなものがありますれば、もちろんできるだけのことをしたいと思っておりますが、現在までには実は得ておりませんので、何とか早く結論を出していただきたいと思っております。その上に立って、私としても考えをきめて参りたい、こういうふうな状態になっていることを御了承願いたいと存じます。
  60. 山本幸一

    山本(幸)委員 今の御説明によると、調査をして、調査の結果がまだ全然大臣のところにきておらぬということですが、これは先ほど申し上げたように、昨年の四月二十三日の決議なんですよ。すでに一年と半歳近くかかっておるんです。調査費も計上されて、数班に分れて調査をなさって、一年半歳かかるのに、いまだにその結論が出ないという、そんなばかなことは許されませんよ。これはどえらい調査なら別ですが、わずか五カ所の調査に、多くの人員をかかえた文部省が一年半もかかっておったら、国の行政なんか進みやしません。一体どうなんです。
  61. 灘尾弘吉

    灘尾国務大臣 言いわけがましいことを申し上げるわけではございませんが、予算は実は本年度いただいたわけでございます。調査委員の委嘱があるいはおくれておったというようなこともあるかと思いますが、いろいろ御調査を願いまして、結論取りまとめ中というのが、今日の段階であります。最終段階に調査委員としてはきておる、こういうことは私は申し上げられると思います。なかなか実は困難な問題でありまして、調査委員の意見は意見といたしまして、私は私なりにものを考えて参りましても、この結論を得るということはなかなか困難な点がありますので、自然今日までおくれて参っておるというふうに御了承願いたいと存じます。
  62. 山本幸一

    山本(幸)委員 大臣も御承知のように、この委員会は決して内容をとやかく言うのではありませんので、それは他の委員会でおやり下さるだろうと思います。私どもは冒頭申し上げたように、国会決議についてはわれわれみずからも反省する分もあるが、同時に決議したものについては、ぜひ尊重してもらわなければならぬという立場に立って、これは国会運営上必要なことなんですから、申し上げているわけです。そこで、今の御説明はよくわかりましたが、一体いつごろ結論をお出しになって、いつごろあなたは予算折衝をおやりになるのか、そのめどを一つ聞かしてもらいたい。
  63. 灘尾弘吉

    灘尾国務大臣 私は、調査委員の結論はなるべくすみやかに出してもらいたいというつもりでおるわけでございます。さりとて、いつというふうに申し上げかねるのでございますけれども、私自身といたしましても心は急いでいる、こういう気持でございますので、なるべくすみやかに結論を出してもらいたい。その上で、私といたしましても、もちろんできるだけ早く結論を出して何らかの措置を講ぜられるものならば講じて参りたい。こういうふうな考え方をいたしておるのでございます。御了承をいただきたいと思います。
  64. 山本幸一

    山本(幸)委員 くどいようですが、大臣としては今度の予算にこれを実現したい、こういう気持がございますか。
  65. 灘尾弘吉

    灘尾国務大臣 どういうふうな結論が出ますか、またかりに一応の結論が出ましても、果して直ちに実行し得るかどうかというふうな点についても、いろいろ問題があるわけです。そういうことでありますから、何も問題がなく、すらっといけるということでありますれば、これからでも大蔵省とも話をしてみたい、こう思っておるわけであります。
  66. 山本幸一

    山本(幸)委員 どうもそんなことではつかみどころがない。私は内容を聞こうとは思いませんが、内容として取り上げられることがあれば、そうしたいということですが、そういたしますと、結局まだいずれとも結論が出ておらぬからわからぬけれども、内容のいかんによっては、衆議院の決議は無視されることもありますね。そういうことになるのですか。
  67. 灘尾弘吉

    灘尾国務大臣 決して無視するとかなんとかいうようなつもりではございません。また衆議院の決議の御趣旨については、私も実は前々から賛成をいたしておるのであります。ただ、現実の問題といたしまして、具体的な問題として考えました場合には、結論を得るにはなかなか困難な問題がたくさんあるということを申し上げているわけです。
  68. 荒舩清十郎

    荒舩委員 ただいま山本君からの御発言で、また大臣の御答弁もよくわかりましたが、昨年の四月二十三日の本会議決議でございまして、これは坂田道太君外四十三名の提出でございます。その問題につきまして、しぼって言うと、要は学芸大学の問題なんですが、この問題は、去年始まった問題じゃない、もう数年間、毎国会ごとに、大臣がかわられても、次々に大臣にこの趣旨を院の決議として申し上げておるようなわけなんで、この四月二十三日の御答弁でも——ちょうど灘尾さんが大臣のときなんですが、「満場一致の御決議に対しましては、われわれは、さらに一段の熱意をもってこれが調査研究を加え、御決議の御趣旨の達成のために最善の努力をいたす所存でございます。」こういうことで、要は、満場一致で議決をされた院の決議というものが、どの程度まで尊重されているかいないかという問題なんです。これはひとり文部大臣の責任だけでなく、政府全体の責任だと私は考えております。今の御答弁ですと、文部大臣灘尾さんとしては非常な熱意があるようでございますが、これが大蔵当局あるいは内閣全体に反映しているようには思われない。たとえば、百万円の調査費をもらって、まだその結論も出ていない、こういう御答弁だけでは、党派を超越いたしまして、院の決議が尊重されている、また実行に移っているというふうには、どう考えても、思われないのです。そこで、強要するわけではございませんが、でき得るならば文部大臣は、この問題はどうしても直ちにやるのだというふうな御発言はできないものですか。
  69. 灘尾弘吉

    灘尾国務大臣 先ほど申しましたように、この決議をなさいました当時の院内の皆様方のお心持というものは、私は十分承知をいたしております。またその御趣旨については、決して反対でも何でもない、むしろ自分としても積極的に考えたい、こういうふうなつもりをもってあの御決議は伺ったのであります。従って、その御決議趣旨について進めていくということについて、何ら異存はございません。ただ問題は、どこの何をどうするかという具体的なことになりますと、いろいろな方面からいろいろな議論もあるわけです。容易に結論が得にくい、こういう性質の問題だというふうに御了承いただきたいと思うのです。文部省が一存で何かの案を作りまして、それをきめましても、現実の状態から申しますと、直ちにそれがスムーズに実行できるものでない。従って、文部省自身としても、その結論についてはよほど慎重に考えて、きめましたら、これを実行するというふうな心持でやって参りたいと思いますだけに、なかなか困難な事情があるという点を御了承おき願いたい。お気持についてはよくわかっているのです。
  70. 山村新治郎

    山村(新)委員 今の学芸大学の問題ですが、問題は、国会決議されたものを、政府が、どんな都合があるか知らぬが、のんべんだらりと実行しないというケースは、これは今後政府として十分考えてもらわなくちゃいかぬと思う。従って、国会決議というものは、国権の最高機関として、何をおいてもやらなければならないということを、部下にもその考えを十分徹底させると同時に、政府部内においてもその通り行なって参りませんと、この決議案だけでなく、国会でもいろいろ決議案が上程されますが、それが何かいいかげんな形式的なものになっておっては、国会の権威にも関します。ちょうどこの問題が爼上に上っているときですから、この機会に議運としても、国会決議になった問題については、具体的な結論を早く出すということを要望いたして、御善処を願いたいと思います。
  71. 江崎真澄

    江崎委員長 わかりました。
  72. 山本幸一

    山本(幸)委員 最後に簡単にお願いだけしておきたいのですが、いろいろ決議については、役所側なり政府側には批判することもあろうと思う。しかし、あなたが今御答弁なさったように、これはみずから趣旨に賛成しているのだ。問題は、それを具体化していくのに困難な事情もあろうから、慎重にやる。しかも、その結果においては、ぜひ実行可能な方法で進めたいという御答弁があったと思うのです。その点は私は善意に受け取っておきます。そこで問題は、特にこの問題は、私もきょうじっくりと記録を見てみたのですが、批判を受けるような問題は一つもない。日本の教育施設を拡充するということは最も好ましい問題であって、こういうものこそ進んで政府は全力をあげて急速に実現するというやり方をしなければ、逆に政府が非常な批判を受けることになると私は思います。私は、別にあなた方に強いことや、いやなことを申し上げる気は毛頭ございませんけれども、今度の国会正常化を基礎にして、今後は決議等の実施については、この議運は厳重な監視をします。もしそれをやらないような場合については、議運として、超党派的に許しませんから、その点だけは銘記しておいていただきたい。
  73. 荒舩清十郎

    荒舩委員 今山本君のおっしゃられる通りでございまして、この学芸大学の問題は、さっきから何度も申し上げるように、去年始まった問題でない。これは何年もかかって同じ発言をし、同じような御答弁をいただいていることでありまして、特に灘尾さんが前回の文部大臣のときの御発言で、満場一致の決議に対しては私も賛成だ、これはすみやかに実行するという熱意を示されているわけなんですが、この答弁は、文部大臣すなわち国務大臣ですから、政府を代表して御答弁をいただいたことであり、しかも、衆議院といたしましては全会一致で決議されているわけです。これをうやむやに葬られるということになりますと、国権の最高機関である国会決議をして、それが少しも前進されない、どういう決議をしても、決議だけは受けたが、何にもしないのだというふうな前例を作ることは、衆議院といたしましても、党派を超越して、黙視するわけにいかない、こういうことになってくると思います。ちょうど予算編成期でもありますから、灘尾文部大臣の熱意はわかりますが、ぜひ全力を発揮して、閣議でもこれを上程して、直ちにこれを断行するのだというような御発言もしてもらい、なお大蔵省にも強い要求をしてもらうように、ぜひお願いをいたします。
  74. 山村新治郎

    山村(新)委員 どうでしょうか、池田君、この決議案の取扱いの問題が議論になっておりますが、せっかく国会でもって本会議決議されながら、実際はそのまま具体的に予算化されないものが相当あると思う。従って、この問題は、この次の議運までに事務総長において調査をして、幸い予算編成期でもあり、国会の正常化のいいチャンスでもありますから、国会の権威を高める意味において、この決議案を具体的に尊重する予算を計上せよということを、強く政府に要望したいと思います。なお、文部大臣におかれましても、きょうの議運でもって、国会の決議案につきましては、優先的にこれが予算化の措置をとらなくちゃならぬという両党一致の強い要望のあったことをお伝え願いたいと思います。
  75. 池田禎治

    池田(禎)委員 前の岸内閣において、愛知官房長官のとき、政府の出席を求めて国会決議をどうするのだと質問したところ、政府は責任を持って善処するということを答えている。今日そういう答弁を承わるということは、不可解千万です。あなた方は、大臣がかわったから私は知らぬという顔をしている。こういうことが政府の責任者のとるべき道ですか。今また、慎重考慮中だ、私はそういう答弁では満足いたしません。少くとも、どういう具体案を持って臨むかという成案を本委員会提出してもらいたい。これは何月何日までとは言いませんが、これを出して下さい。そういうふうななまくらな問答で、こういう問題は等閑に付さるべきものでありません。そういうことをやるなら、私は誠意がないものと見るほかはない。調査中である、結論が出ない。何年かかるのですか。そういう答弁でこの委員会了承すると思いますか。文教委員会で頭を下げるようなことでは、ここは許しません。そういうことなら、政府の責任ある官房長官を呼びますぞ。今までできなかったのは、どういう責任をとるか。官房長官がかわり、大臣がかわれば、カエルのつらに水をかけられたような平気な顔をしている。そういうことは許さぬ。何べんもわれわれはうそを言われている。そういうことでは、私は承服できません。少くとも、どういう方向をもって進もうという具体案を御提出願いたい、そういうことを強く要望いたします。
  76. 荒舩清十郎

    荒舩委員 今、両党からこの問題について御発言がありましたが、文部大臣はそれを十分心に入れてもらいまして、善処願いたいと思います。
  77. 山本幸一

    山本(幸)委員 委員会として、議会の権威上からも、これはやはり確認してもらいたい。そういうことをここで議論した限りにおいては、龍頭蛇尾で終らせるんじゃなしに、すみやかに結論を得て報告できるようにしてもらいたい。これは委員会の確認事項です。
  78. 江崎真澄

    江崎委員長 わかりました。  それでは、先ほど来春委員から御発言通り国会決議をいたしました事項のその後の推移等については、事務総長において御調査を願います。  なお、灘尾文部大臣におかれましては、お聞きの通りでありますから、国会決議を尊重するという建前から、即刻調査の結論を得られて、具体策を作成、提示せられますように、委員長からも希望しておきます。
  79. 灘尾弘吉

    灘尾国務大臣 御趣旨はよくわかりました。先ほど来申し上げました通り趣旨においては私も賛成いたしておることであります。ただ、繰り返して申しましたように、なかなか具体的な結論が得にくい要素がたくさんあるのであります。そういう点について実は苦慮いたしてるるわけでありますが、御趣旨は十分尊重いたします。     —————————————
  80. 江崎真澄

    江崎委員長 それでは、本日の本会議の件について御相談を願います。
  81. 荒舩清十郎

    荒舩委員 二時二十分予鈴、三十分開会。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  82. 江崎真澄

    江崎委員長 それでは、本日の本会議は、二時二十分予鈴、二時三十分から開会することといたします。     —————————————
  83. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、明十九日定刻から開会することといたします。従いまして、明日午前十一時から理事会理事会散会後委員会を開会することといたします。  本日は、これにて散会いたします。     午後一時五十五分散会      ————◇—————