○久保
委員 あなたは一方的な
意見を信用しておられるわけです。先ほど
運輸大臣からいろいろ御答弁がありまして、青山
調査委員会の再
調査という
お話がありましたね。そうなった場合には、つまり青山
調査委員会の今日までの
調査の八百万トンをさらに
調査するという場合には、当然独自の判断もありましょう、
調査もありましょう。千二百万トンという説があり、あなたはいまだ信用しないが、謙虚に両方を突き合せるような
調査をすべきだと思うのです。だからあなたは、きのうまではいいです、今日の段階ではそういう声明を信用するとかしないとか、二百万トンの数字は一応反対
意見として尊重しなければいかぬと思うのです。あなたが今言ったことは、反対
意見は全然尊重しないでやってきた。しかも幾多の疑惑が出てくるのは何といっても——あなたは一月十日の
大臣からの回答書に忠実だと言うが、ちっとも忠実じゃないですよ。さっき
お話がありましたし、この前の
委員会でも
お話ししましたが、たとえば
運輸大臣から一番強く要望されている職員の処遇について
努力を払っておるというが、どういう
努力を払ったかちっともわかりません。団体交渉も申し入れをしたが、それはありませんからできませんと言う。ところが、今まで団体交渉はやってないかというと、やっておる。その席上こういうことが出ると、その場合は別だという。しかも公労法に基いて法律で処断をするという。この前も申し上げましたが、あなたはおらなかったからもう一ぺん申し上げます。この問題ははっきり言って公労法以前の問題です。なるほど
国鉄の首脳部は大体役人ですが、この役人から言えば、法律に抵触する者はみんな処断すればいい、こういうことなんです。しかし実際は役人じゃないんですよ。しかも志免炭鉱が四時間かそこらのストライキをやって会社にどういう影響があるのか。それからもう
一つは
経営全体の問題となれば、その中で一番比重の大きいのは何です。資本ですか、
経営ですか、労働ですか、どれです。しかも人間を一括して入札しようという。そういう方法がどこにありますか。あなたは先ほ
ども、
国鉄を愛し、
国鉄の部下を愛すということを申した。愛するということは言葉じゃない、実行ですよ。りっぱなことを言っても、やはりあなたには年代の相違があるんじゃないか。(笑声)笑っているときじゃありませんよ。あなたの持っているのは古い道徳観です。そういうことでこの問題をやっていくことに間違いがあり、疑惑が出てくるんです。これは
一つ反省してもらいたい。
それから
吾孫子常務その他にも言っておくが、大体法律万能主義で
国鉄の運営ができると思ったら大きな間違いです。これは即刻取り消しなさい。はっきり言っておく。
それからもう
一つ、さらに
運輸大臣に
お話し申し上げます。
大臣は本日おいでになって、いろいろそばから知識をその場で入れられて御答弁なさっているようでありますが、この二十四日に、私たちが本
委員会をやる際に、この問題を取り上げるという話を通告しておきました。あなたのところへは幾日にいったかわかりませんが……。しかもあなたの答弁の中で、
永野前
運輸大臣とはまだ事務引き継ぎもしてない、こういうことだった、これほど大きな問題なんだから、
永野前
運輸大臣の御都合もあるのかもしれないけれ
ども、もう少し真剣にかかっていただかなければいかぬ。幸いあなたは新聞発表は取り消しをされました。これはいいとしても、これからほんとうに新規まき直しでやっていただきたい。新聞談話は取り消しになったが、青山
調査委員会がどういう理由でできたか、発足して以来からのその裏について、われわれはこれからいつ何どきでもあなたに御説明に参りますから、十分聞いて知識を広め、対処してほしいということと、もう
一つは、
国鉄総裁がおられるのに大へん失礼な言い分かもしれませんが、こういう大きな問題は、十河総裁の老いの一徹というか、あるいは何か特殊な事情があるのかわかりませんが、取り急いでやるということは大きな問題だと思います。しかも総裁の任期は来月切れるそうであります。再任の話も、そうでない話も出ているようでありますが、一
国鉄総裁の任期やなんかでもって、これはけじめをつけるべきではないと思うのです。総裁も一応古武士的な人ですから、
自分の任期中にこれをぜひ片づけたいというので、入札を急がれている向きもちらほら見えます。あなたがほんとうに
国鉄を愛し、
国鉄の大先輩としてやろうとするならば、実際に言ってこういうことはおやめになった方がいいと思う。大体話は尽きましたから、私は忠告だけいたしておきます。いずれにいたしましても、軽卒に問題を扱ったり法律万能主義で扱ったのでは、
国鉄の
経営全体はうまくいかない。法律万能主義というなら、あなた方にも責任がありますから処断されますよ、安全衛生に欠けたその責任者は。あなた方だって部下職員を二人殺した。これもはっきり申し上げておきます。以上です。