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久保委員 これで大体満足で、この
予算をくずさないように持っていきたいのだというお話でございますが、維持修繕は大体これでいける、こういう観点のようであります。もっとも
運営している人でありますから、そういう責任のある人がおっしゃるのだから間違いないと思うけれ
ども、どうも巷間伝えられる
ところによると、そうでもなさそうです。
それからもう
一つ、これは
当局からいただいた資料でありますが、たとえば車両の検修について先ほどの関連として申し上げます。先ほどの御
答弁は、大体新車の投入あるいは機械化、あるいは修繕回帰キロの延長、こういうことでだいぶ少くなっているんだ、これでいいんだ、こういう御
答弁のようでございますが、たとえば現有車両の車齢を見てみますると、これはけさほどいただいたばかりですから一番新しい資料ですが、蒸気機関車で、三十二年度はその車齢が二四・二年、これはだんだん車齢がふえていく、すでにもう平均以上になっているわけですね。これはもちろん電気に置きかえるとか、あるいはディーゼル・カーに置きかえるということでございますから、新造はないのですから、どんどん古くなっていくのは当りまえです。これが一番尤たるものです。
ところが、この機関車を使わぬでどこかに置くのか、あるいはスクラップにするのかというと、依然として大きい機関車が入ってはいけないような線、丙線区といいますか、そういう
ところにD五〇とかいうような大きい機関車を入れ込んでいく。車の方もボロになる、線路の方も、
あとから申し上げますが、ボロになる。ボロがボロでもってやっていくのだから差しつかえないだろう、あまりスピードも出ないからというが、そうではなくて、結局両方から、閑散線区というか、重要線区、亜幹線区以外のものは、全部こういうもので始末をつけられる。乗っている本人あるいは荷物を託送する荷主からいけば、実際これは危険千万きわまりない。
それからもう
一つ、なるほど電気機関車あるいは電車それから客車、これは鋼体化ができましたから、こういうものはだんだん車齢が若返ってきている、これは当然だと思います。
ところが貨車はそうはいかない。貨車は車齢がだんだん若くなってくるようでもありますが、こないようでもあるというのが現状です。これは三十二年に一七・六になっている。ずっとこの幅はあまり減っていない。おそらく三十四年もそうだと思います。これも耐用年数の平均寿命の半分以上になっている。これ
一つ見ましても、こういうものをかかえておきながら
修繕費を減らしていくというようなことは、鋼材が安くなるからというのですが、ことしは先行きああいうものははやるのですから、だんだん上ってくるのです。去年はなるほど不景気だから下ったけれ
ども、下るよりは上る方が早いです。そういう
ところを見ますと、鋼材というか、材料費が節約できるということは
——もっとも高いものを買う必要はございませんけれ
ども、少くとも今言った車両面からいっても、すでに
老朽になっているものがある。そして修繕回帰キロは延長した、要員は減らした、こういうことでは安全
運転を確保することができないのではないか、こう思うのです。だから、この
修繕費などは、少くとももう少し大幅に組まなければだめではないか、こういうことが私の主張であります。いずれにしましても、車両稼動施設についてはそういう実態であります。
それからもう
一つ、経済企画庁が発表した新長期経済
計画の中でも、こういうように
指摘しております。お読みになったと思いますが、「輸送量の増加に対応して輸送力を増強するためには車や船のような可動施設の増強ももとより必要であるが、特に戦前戦後を通じて線路、道路、港湾などの基礎施設の整備がおくれてきているため、これらの施設の増強と近代化が実現されなければもはや可動施設のみを増加してもその能力を発揮できない段階にある。こういうように
指摘しておる。なるほどそうだと思います。この輸送能力の基礎である
ところの線路、橋梁、隧道、こういうものを強化しなければならぬはずなんであります。それじゃその現況はどうなっておるかということであります。現況については、
国鉄当局は百も承知だと思います。あからさまに言ってほしいと思いますが、たとえばレールの現況は、近年通過トン数の増大、あるいは列車のスピード・アップ、どんどんスピード・アップしておる。これに比べてどうかといえば、
相当の
負担増になっている。大体破壊力は戦前の二倍に及んでおる。それに今度は、先ほど申し上げたように列車間合いがない。東海道のごときも山手のごときもない。せいぜい二十分か十分ぐらいしかない。それも一日に数えるほどしかない。だから、結局この修繕がきかない、こういうのが実態だと思う。
ところが、たとえば、いやレールは違う、いわゆる重軌条に置きかえていくのだ、ことしもその
計画でやるのだというのでありますが、四千六百万トンだと思うのですが、重軌条に置きかえることは昨年とあまりふえていない。そういうことで、たとえば日豊線は、私はよく知りませんが、ある人の話では三十五キロかそこらだということですね。そこへ特急を通しておりますね。そういうことが可能なんだろうか。最優等列車を通している。この近郊の私鉄を見ましても、大体実際上そういうものはないそうです。こういうことをやっていて
修繕費は要らないのだということでは、これは話が違うと思うのでありますが、こういう点についてどういうふうに考えておられるか、
一つお答えをお願いしたいと思う。
それからもう
一つは、軌道
修繕費、特にレールの方の
修繕費、これは三十二年、三十三年とも極度に減っているのです。来年度はどうなっておりますか、
予算書にございませんからわかりませんが、来年度はもっと減るのですか。
それからもう
一つは、先ほど言ったように、線路
関係の近代化ということで機械を購入しているそうです。たくさんの機械があるそうですが、そういうものはほんとうに機械が活用できる
立場にあるかどうかということです。
もう
一つ、大へん高い特許料を払っているということですが、特許料はどのくらい払っているか、
一つお聞きしたい。