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相澤重明君 私は、そういうところがやはり
大臣だとか政務次官はもちろん党で御相談もあるし、
政府としても相談することだと思うのですが、やはり何といっても大事なことは事務局だと思うのですよ。事務当局が実際にやはり積極的な
考え方というものを持たないとこれはもうなかなか
大臣が一から十まで全部やるといったところで、これはやはり相談には限度があると思うのです。そこでとにもかくにも第四次
日中貿易の協定締結の際には、団長の
池田君が中国の事情を
一つ打診をし、そしてでき得るならばこの
日中貿易の再開をはかりたいといって出かけて行ったわけなんだから、
民間であろうと個人であろうと、とにかくいわゆるこれだけの大きな
日本国内における
日中貿易の打開ということが、今問題になっておるので、その事務当局があいさつには来たけれ
ども、深いことも相談もしなかったということは、やはり私はどうもその積極的な
考えがないのじゃないかとこういう心配をするわけなんです。むしろまあ
政府としていろいろ困難な事情はあろうけれ
ども、何とか打開をする道を
考えてくれというところまで私は行っていいんじゃないかと思うのです。こういうふうに思うわけです。ですから実はこの国会を取り巻く中にも、
池田君の行ったことと
北村君の
ソ連へ行くことと、とにかく何とか
経済問題を
一つ大物の二人が行ってもらって
一つ打開をしてもらいたいのだと、こういう空気がびんびん伝わっておるわけだ。これは業界の
人たちにもあるいは商社にも、それを事務当局が全然、
大臣から指示がないといわずに、もちろん越権は困ると思うのですが、少くとも専門的な
立場では、やはり積極的にこういう打開の道はないか、ああいうような事情はないかというようなことくらいは、私は相談をしてもいいんじゃないか、こう思うのです。この点はまあ政党出身の次官であるからよくおわかりだと私は思うのですが、やはり今年度の
予算の中においても
貿易を三十一億五千万ドル、いわゆる
政府としては進めるということを
説明をされておって、それでその
貿易の促進が、少くとも近い国の中国なり朝鮮なりアジアなり、あるいはまあラテン・
アメリカなり西欧なり、それぞれの地域に積極的に進めるというような
政府の
方針であった。昨年よりはとにかく今年は
貿易を、多く
輸出する、こういう促進をするということになっておるにもかかわらず(今のような
答弁ではちょっと私は心もとないと思うのですよ。そういう意味で私はもちろん実は香港に私も行って帰ってきたばかりで、あそこの
経済事情をいろいろ調べてみると、やはりもっと
日本の積極的な海外進出ということが必要じゃないか。むしろ
通産省は少しお役所になり過ぎる。実際にはいろんなパンフレットを作り計画はしておるけれ
ども、やっていないのじゃないか、こういうことが実は心配されるわけなんです。そこで
松尾君の言うように、この春やったからその跡片づけが今問題であって、次のことを
考えておらない……。少くとも
計画性を持たない
見本市というものはあり得ない、私はそう思うのですよ。そういう点について
池田君がせっかく行く時期に、あなた方が相談がなかったということはどうも私
どもとしてはもの足りない。もっとやってほしかった、こう思うのです、率直に言えば。そういう点を今後も
一つ、事務当局にはそのくらいの積極性、資料というものをいろいろ集めて……今香港へ行ってごらんなさい、ほんとうに
国際的ないわゆる物資はしわ寄せをされて、
日本の品物なんかもうただみたいですよ、安くなっておる。
一つの例を話すとビールなんか
日本で百二十七円であるけれ
ども六十円だ。向うはたった六十円でビールは売られておる。そうやって
日本商品というものは売られているのだ。そういう、国内から見れば、国内では高いものでやっているというのは、あれはやはり
通産省の積極政策がないから、
日本品というものはがたがた落ちているわけだ。そういうところを、私は先ほど
日本貿易振興会の
予算書を見て、あるいは宣伝もいろいろ聞いて、いろいろ外地におってもそういうことは聞いておるわけだ。いろいろ調べてみますと、どうも
通産省の
やり方がお役所仕事になり下っておるのじゃないか、こういう実は心配を私はしているわけだ。そこでお尋ねしたところが、はからずも
池田君が行くのに、あれだけのとにかく
日中貿易の立役者として行った御本人が、まあ
日本の国内事情とはいえ、とにかく協定が締結ができなくてダウンしてしまって、今日非常に国内の
経済界は不況になっている。だからそれを何とか打開しようといって出かけていった、そういう際にこそやはり相談をされていいのだ。こう思ったのですが、それがはからずも暴露されてしまったのですが、どうでしょう、政務次官、今のようなことでは私はやはりいかぬと思うのですよ。
大臣はさっきも一生懸命やると、こういう御
答弁をこの
委員会で言っておるわけです。確かに若干の問題点はあるだろう。しかしその若干の問題点も
国民経済の向上のためには打開をしたい。こういう熱意を持っておるのだから、そこであなたもその担当
局長部長を
一つ督励をして、そうして
日中貿易を再開させる方向、その前提となるやはり
見本市等は、少くとも先ほど
松尾君も言ったように、広州、武漢の
見本市は
日本がやる気ならばすぐできる。やる気にならないからできない。こういうふうに私は向うに行ってみてやはりそういう事情がわかるわけなんです。そういう点を、ただ
政治経済が
中共は一本であって、
日本は資本主義の国だから一本にならないからどうも事情が違うのだというだけでは、私は
経済問題について
国民は納得しないと思う。そういう点について
一つ通産省の中でいま少し
努力をしてもらいたいと思うのだが、政務次官どうですか。